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2005年12月31日 (土)

熱帯の森の種類

熱帯の森と言ってもいくつか種類があるということを、シンガポールに来て私ははじめて知りました。

日本だって、海岸に行けば、海岸の、山に行けば山の、湿地に行けば湿地の、特徴的な森や植物があるのだから、考えてみればアタリマエなんだけど、想像したこともなかったというのが実態。

そのいくつかを紹介ます。

まずはいわゆるジャングル。実は「ジャングル=熱帯雨林」ではないんだそうです。

ジャングルと言うのは「熱帯雨林を人間が切り開いたりして光がよくあたるようになった場所に存在する、藪が茂っている場所」のことを言うのだそうです。背の高い草が生い茂って、とても手でかきわけて歩くことができないような場所。こちらのカテゴリーでは「二次林」となってるのがこれに当たるのかなぁ。

それから川の河口や海岸線で見られるマングローブ林」と陸地部で見られる熱帯雨林」。

そのほかにも「泥炭湿地林」とか「熱帯ヒース林」とか「熱帯山地林」とかがあります。でもシンガポールでは一般的ではないので、こちらのブログのカテゴリーには入っていません。

「泥炭湿地林」は、熱帯の海沿いや内陸の高い地下水面に対応して出現する森林。シンガポールの中央部にある、ニースンの森はスワンプフォレストと呼んでいるのだけど、これに当たるのかな?調べときます。

「熱帯ヒース林」は、熱帯で土壌養分が極端に少ない場所にできる森林で、樹高も種の多様性も著しく低い森林のため、熱帯雨林と区別されるのだそう。

「熱帯山地林」は、標高600m以上にある、温帯林と共通する植物群からなる森林なのだそうです。

ざっとご紹介でした。

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2005年12月30日 (金)

パキラ

Pachira aquatica

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パンヤ科 Bombacaceae ( ビワモドキ亜綱 アオイ目 )

原産地:熱帯アメリカ

Common Name : Provision Tree, パキラ

日本では観葉植物として有名なパキラ。シンガポールでは公園に植えられて、10m以上の高木になります。学名は、種名までちゃんと合っているか自信がありません。おしべが赤いのは違うんだよって聞いたことがあったような、ないような…。

お花がよく咲きます。長く伸びたおしべがきれいでしょう?15cmくらいあるかなー。大きいんだよー。

実はラグビーボールを小さくしたような(長いほうが12cmくらいかな?)のがなって、中に種が入っています。この種は香ばしい味がするそうです。

日本では観葉植物として花も咲かせずにじーっと家の中で暮らしている植物達も、熱帯に行くと全く違う顔をしています。パキラなんて太陽がさんさんと照りつける中で、とっても元気です。はじめて、この木が花が、観葉植物のパキラだと認識した日は、目からうろこがぼろぼろと落ちました。こういう実感は熱帯に実際に来て、植物に出会わないと感じることができません。遊びにおいで!

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2005年12月29日 (木)

シンガポールの気候

今日から何回か飛び飛びで、熱帯雨林の説明の回を入れますね。昔、書いたものの、コピペなので申し訳ないのですが、知っておくと熱帯植物を理解しやすくなるので、読んでおいてもらえたらなあって思って…。(日本行きのために書き溜めるために小休止のページを作ってます。すまん!)

シンガポールの植物についてのブログを読んでいただくにあたって、知っておいてもらいたいなあということがあります。この国の気候についてです気候と関係のない植物の形はありえないし、植物と関係のない、人間の暮らしもありえません。

植物の形は必然性があって、進化の過程を経て、植物が獲得してきたものだからです。

人はどんな時でもそれらからおこぼれをもらいつつ、利用して、暮らしを便利にしてきたからです。

では、日本の気候と具体的にどこが違うか?

よく「暑くてもカラッとしていてそんなに暑く感じないんでしょ?」と言われるんですが、さにあらず。初めてシンガポールの空港から出てこの空気を吸ったときの感じはまさに「どーーん」という空気の重さでした。気温が高くて、湿気がいっぱいあって「どーーん」という感じ。だから、カラッとはしていません。

シンガポールは北緯1度。ほぼ赤道直下と言っていいかな。熱帯雨林気候です。

皆さん、覚えていますか? 中学あたりの地理で勉強しましたね。広辞苑によると、「熱帯雨林;tropical rain forest;熱帯の高温多雨の地域にある森林。主に常緑高木と藤木(とうほん)、着生植物でうっそうたる密林をなす。南米のアマゾン川流域、アフリカのコンゴ盆地、アジアのスマトラ、ジャワ、ボルネオなどに著しい」とあります。

熱帯雨林というと、私のイメージは「ターザン」の世界。「あーああーー!」とターザンが叫びながら飛び回る鬱蒼としたジャングル。その中に一日に一回スコールがやってくる。

そのイメージと、ガイドブックで見る、買い物大国、観光大国(国は淡路島くらいしかないんですけど)のシンガポールは全然結びつきません。来てみたら、都会!!それも緑がいっぱいできれいに既に作られてしまってる都会!熱帯雨林の面影なんてこの国には全然ありません。町の中を視覚的に見る限り、日本とどこが違うの?って感じです。勿論、建物も、町の作られ方も、木の種類も全然違うのですけど、みーんな人の手で作られているもので、私が想像していた熱帯雨林など、もうこの国には存在しなかったのです。

熱帯雨林の面影はないけど、熱帯雨林気候の片鱗は確かに存在しました。

まず。暑い。

朝も昼も夜もずーっと暑い。そしてずっと「どーん」と湿気がある。朝の気温でさえも27度くらい。昼は毎日32度とか。ただ、35度以上というような極端に暑い日もありません。

スコールがある。

局地的に雷を伴った集中豪雨があります。1日1回と言うけど、そういうわけでもありません。森林がなくなって町ばかりになった結果、日本の夏に夕立がなくなったのと同じように、雨が少なくなっているそうです。でも周りが海に囲まれているのでまだ、そんなに顕著でもないらしい。1週間雨がまったく降らないというのもそんなにない…かな?逆に日本のように一日雨がしとしと降るなんてこともありません。降るときはまとめてドーっと降ります。

あとはですねー。台風がない。

台風はシンガポールあたりで発生して、緯度の高い方へ移動しながら力を増していくものなので、このあたりには台風としては存在しないのです。ということは極端な強風が吹かない。春一番みたいな突風も吹かない。

四季もない。秋とか春とか冬とか。存在しません。代りにあるのは雨季と乾季。

4月から9月ごろまでは乾季。でもスコールは降るから、乾季と聞いて私たちが想像するような切羽詰った状況というのはありません。何となく晴れが多くてずーっと暑い季節と、何となく雨が多くて気持ち涼しいような感じがする季節があるだけのようです。 

赤道に近いから、夜と昼の時間も1年中ほとんど変わりません。朝7時に明るくなって、夜7時に暗くなる。多少の時間のずれはありますが、ほとんど無いので、シンガポールには「夜7時になったら車のライトを点灯すること」という交通規則があるくらいです。

熱帯雨林気候とはちょっとずれますが、もう1つ。地震がない。これもシンガポールの特徴の1つです。

ざっと気候は想像できましたか?今から2昔前くらいの日本の8月の状態が1年中続くとでも思ってくださいませ。

こんな環境の中で、このブログの植物達は生きています。こんな空気を想像しながら植物を思い浮かべていただくとよりイメージがしやすいんじゃないかな?って思います。

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2005年12月28日 (水)

オオトカゲ

Varanus salvator

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じゃーん!

大人気のオオトカゲちゃんです。スンガイ・ブロー湿地保護区に行けば、ほとんどの場合に出会える野生のトカゲちゃんです。

この写真は11月30日に日本人学校の3年生の子ども達にガイドをしたときに撮った写真。

スンガイ・ブローはシンガポールの北のはずれにあり、ちょっと不便な場所なので、日本人の家族だけではあんまり行かない場所。だから、せっかくの機会なので子ども達にオオトカゲちゃんに会わせてあげたいなあーーと念じていたら、やってきました!池の向こうからすいすいすいーーーっと!しかも子ども達の目の前、1mのところでこのポーズで30分以上じっとしててくれました。エライ!

この子は小ぶりのオオトカゲだったので1.5mくらいしかなかったかな?って思いますが、大ぶりの子になると2.5mくらいになるので、最初は「ワニ??」って勘違いしてびびりました。でも、とてもおとなしい性格で、人間が近づけばあちらから逃げていってしまいます。なので、驚かさないようにそーっと観察するといいです。

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2005年12月27日 (火)

フタバガキ

フタバガキというのは、シンガポールを含む東南アジアの熱帯雨林を構成する代表的な樹木です。フタバガキ科という科があって、何百種類もあります。

フタバガキについてはとっても簡単に、「花いっぱいドットコム」というサイトで紹介をしましたので、コチラを見てみてください。

今、友人達とシンガポールで見られるフタバガキについての本を作成しています。友人に教えてもらいながら、フタバガキのお勉強をしています。なので、それぞれの種類については、随時ゆっくりとレポートしていきますね。

ちなみに。

平家物語で有名な「沙羅双樹」の木はフタバガキ科の木。日本ではシャラの木を沙羅双樹の木とか言う時もあるようですが、実際にお釈迦様が入滅されたインドは亜熱帯気候なので、本当は亜熱帯気候の植物が枕もとに対で立っておりました。これがフタバガキ科のShorea robustaです。ちょっと、フタバガキに興味出た?そしたら、こっちのレポートを読んでみて下さいねーー!

フタバガキのレポート

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2005年12月26日 (月)

オオバヒルギ

Rhizophora mucronata

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ヒルギ科 Rhizophoraceae ( バラ亜綱 ヒルギ目 )

原産地:東アフリカ~インド、東南アジア、南太平洋地域のマングローブ域

Common Name:オオバヒルギ

沖縄のマングローブ林にあるヤエヤマヒルギのごくごく近いご親戚。幹や葉や、まあ、ヤエヤマヒルギの色んなところを、一回り大きくしたようなのがオオバヒルギなんだって。私は沖縄には行ったことがないので、いつか行って比べられたらなあって思ってます。

左の写真を見て!

胎生種子がとにかく長いの!写真のは60cmくらいだったけど、長いものは 1mにもなるんだって。 

胎生種子はこのまま、地面にブスリと突き刺さって成長をはじめるものなんだけど、オオバヒルギの胎生種子は長いので、水が深くなるところでも成長できて、そんなわけで、マングローブ林の一番前面の水深が深いところに帯状に群落を作っていることが多いのだそう。

この写真はパシリスのマングローブウォークの入り口で撮ったもの。ここはそんなに水深があるわけでもないのに、なぜかオオバヒルギが何本もあって、胎生種子もいーっぱい付けていて、写真もいっぱい撮れてラッキーでした。スンガイ・ブローでも木はよくあるけど、なかなか胎生種子の写真は撮れずにいます。

rhizophora_mucronata2s

これはつぼみの写真。つぼみの長さは1.5~2cmくらいかな?

オオバヒルギの仲間でフタバナヒルギというマングローブ植物があって、混在しているのだけど、フタバナヒルギに比べると花柄が少し長めで、下向きについているのが、特徴と言えば特徴。

残念ながら、お花の写真は見つけられませんでした。どっかで撮ったことがあると思ったんだけどなあ。見つけたらあらためてアップしますね。

rhizophora_mucronata8s

これは花が終わった後の様子。まずはこの3角形みたいな茶色の帽子ができあがります。その後、帽子の先から緑の棒がにょきにょきっと伸びてきて、一番上の写真みたいになるわけ。面白いでしょ。

資料:「マングローブ入門―海に生える緑の森」P203

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2005年12月25日 (日)

イエローフレーム

Peltophorum pterocarpum

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マメ科 Leguminosae

     (orジャケツイバラ科 バラ亜綱 マメ目) 

原産地:マレーシア

Common name: Yellow Flame,イエローフレーム、コウエンボク

シンガポールの街路樹の中で量はベスト10に入るんじゃないかな。街中にいっぱい街路樹として植えられています。

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オーチャードロードにもいっぱい植えられているので今度歩く時は気をつけて見てみてください。

樹冠いっぱいに黄色の花をつけて本当にきれい。その後、左のような茶色の平べったい実をつけます。実がなると今度は茶色の花が咲いてるみたいに見えます。

原産地がマレーシア。ということで、街路樹の中では珍しく地元産。(シンガーポールの街路樹のほとんどが外来種なのです)

樹皮から抽出した染料をバティックに使ったりもするのだそうです。

資料:「シンガポールの街路樹」シンガポール日本人会「自然友の会」 P2

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2005年12月24日 (土)

ドゥアバンガ

Duabanga grandiflora

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ミソハギ科 Lythraceae ( バラ亜綱 フトモモ目 )

原産地:北東インド~マラヤの低地~1000mくらいまでの山

Common Name:Beremban Bukit

シンガポール植物園のエコガーデンを歩いていたら、終わりかけだけど花を発見。

木はこんな風に長い枝がたれる、樹形がなんともきれいじゃない木。(手前の小さな苗木じゃなくて、奥に写ってる暴れた木) 

実際は30mくらいまで成長する木だということだから、生長するともうちょっと何とかなる形になるんだろうか?

前に書いたマヤプシキとそんなには遠い親戚ではないらしい。そのため、花が落ちた後の実がすっごく似てる。比べてみて!

この花は夜に咲く花で夕方5時くらいに咲き始め、7時くらいまでに完全に開き、腐ったミルクのような臭いがすると、コーナー先生の本には書いてありました。実際はどんな臭いなのかこの日は臭いをかがなかったので、確かめていません。翌朝に日が出るまでにはお花は落ちるんだよとも書いてあったけど、午前中に見たので、あれー?もしかして違う花???(違っていたらごめんなさい!)

コウモリやガが蜜を吸いに来て、受粉を手伝うのだそうです。

関連記事:「ドゥアバンガの実」

資料:「Wayside Trees of Malaya 」 E.J.H.Corner P471

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2005年12月23日 (金)

ロイヤルパーム

Roystonea regia

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ヤシ科 Palmae 

     Arecaceae(単子葉綱 ヤシ亜綱 ヤシ目)

原産地:キューバ、ジャマイカ、パナマ

Common Name: Royal Palm, ロイヤルパーム

シンガポールの街路樹にはたくさんのヤシが使われているんだけど、これがみんなシンガポールに元々あったものっていうのは大きな間違い。シンガポールでは熱帯の観光地というイメージをつけるために、あえてたくさんヤシを街路樹に植えてあるんだって。日本人にはヤシと言えば「ココナッツ」って感じだけど、まあ、形も大きさも実に様々なヤシが、町や公園のあちこちに植えられて、熱帯らしさを演出しています。

このロイヤルパームは街路樹に植えられているヤシの木としては多分、私たちが一番目にすることが多いヤシだけど、この子の故郷は中央アメリカ。でも形がヤシらしくてきれいだから、熱帯亜熱帯のあちこちの大きな通りに街路樹として使われてます。

根元がプクっと膨らんでいて、幹に輪っかの模様がついていて、すくっと縦に伸びてる。葉はちょっと暴れん坊。高さは25mくらい。写真の場所はシンガポールのオフィス街。こんな街路樹もなかなかカッコいいでしょ。

資料:「Tropical Trees & Shrubs」P187

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2005年12月22日 (木)

おわびとお知らせ

いつもシンガポール熱帯植物だよりを見てくださってありがとうございます。

一身上の急な都合で、急遽、日本に一時帰国するため、しばらくの間PCを覗くことができません。とりあえず急場しのぎで留守の間の記事を作成したので、ブログは毎日更新されるはず…です。コメントなどへのお返事が遅れますがお許しください。シンガポールには多分1~2週間くらいで戻ってくる予定です。

これからもよろしくお願い致します。TOM

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白花のベニノキ

Bixa sp.

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ベニノキ科 Bixaceae ( ビワモドキ亜綱 スミレ目)

原産地:資料がないのでわからないけど、ベニノキと同じ中南米あたりかなあ

Common Name: ??

ちょっと前に紹介したベニノキの白花。シンガポール植物園のエコガーデンのトイレの近くに植えられています。ちょっと前まではピンクの花で赤い実がなるベニノキしかなかったんだけど、先日エコガーデンを歩いたら、白花の若木がベニノキの横に植えられていました。

木の感じはそっくりだけど、花の色と、実の形や色が違います。調べてみたけど、資料は全く皆無。何にもわかりません。知ってる人がいたら教えてね。

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2005年12月21日 (水)

誰か教えて!シリーズ2(ふわふわくん)

誰かこの子が何者か教えて下さい。

ウビン島で撮影しました。でもブキティマとか他の場所でも見ます。一見ワタのゴミのようだけど、生き物です。何かの幼虫だと聞いたけど、詳しいことをご存知の方がいらしたら、どうか教えて下さい。

今回は葉の裏にわしゃわしゃいました。もう少し大きくて1匹(?)でふわふわしているのをよく見ます。

何者かわからないので、私達は「ふわふわくん」と呼んでいます。

fuwafuwa-1s fuwafuwa-2s

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2005年12月20日 (火)

旅人の木

Ravenala madagascariensis

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ゴクラクチョウカ科 Strelitziaceae

原産地:マダガスカル

Common Name: Traveller's Palm, Traveller's Tree、タビビトノキ、トラベラーズパーム、オウギバショウ(扇芭蕉)、ラベナラ

シンガポールに来た旅行者がまずはじめにこれ何だ?と思う木がこれなんじゃないかなって思います。私もそうでした。チャンギ空港に降り立って、新居に向かう道で見かけて、不思議な木だなあって思いました。

英名がトラベラーズパームなので、ヤシの一種と思っている人が多いのですが、じつはショウガの親戚。ゴクラクチョウカ科は3属7種の小さな科。昔はバナナと同じバショウ科にいれられていたけど、分けられたそうです。よく見ると葉がバナナの葉によーく似ているでしょう?ゴクラクチョウカ科はあの派手ーな花の咲く、ゴクラクチョウカからきた名前です。

葉が幹から2方向に出るので、根元近くから出る新しい幹を整理し、古くなった葉を取り除いてやるとこんな大きなうちわのような樹形になります。自然の形に近い、暴れた形のものは、ラッフルズホテルの外周で見ることができるので、こちらも機会があったら見てみて。上の写真のような形の印象が強烈なので、「えー、これが同じ木なの?」って思うと思います。

この葉、1枚で長さが4~5m。幅が65cmくらいもあります。お花は「葉腋から出る短い花軸に白い花をつける」と資料にはありましたが、見たことはありません。

トラベラ―ズパームの名は、この木がたくさん水を溜め込んでいるので、旅人がこの木でのどを潤したからだとか、この木のあるところまでたどり着けば、オアシスがあったからだとか言われていますが、人によって言うことが違うので、定かではありません。

タビビトノキの色々な形 ←こちらも見てね。

資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P10-207

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2005年12月19日 (月)

ラッフルズホテルのクリスマスイルミネーション

ラッフルズホテルのクリスマスイルミネーションは、今年もお上品にまとまっていました。(一番上)

真ん中はラッフルズシティのクリスマスツリー。

一番下はオーチャードエメラルド…だよね。間違ってたら、ごめん。今年もメルヘンにまとまっていました。

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2005年12月18日 (日)

パシリスパークとマングローブウォーク

パシリスパーク( Psir ris park )とマングローブウォークpsir_ris_park1s

パシリスパークはシンガポールの北東、ウビン島が望める海岸に作られた都市公園です。広さは71ha。平らでだだっ広くて子どもを自由に遊ばせたり、レンタサイクルがあるのでサイクリングをしたりするのに良い場所です。日本人小学校の子ども達も校外学習でよく使います。

パシリスパークのホームページ

psir_ris_park2s この公園の中に「マングローブウォーク」と呼ばれるマングローブを観察できるエリアがあることは、あまり知られていません。つい最近までこのエリアは1年くらいアップグレードの工事のために閉じられていましたが、オープンしたので、自然友の会のみんなで行ってきました。2005.12.16の報告です。

公園はMRTのパシリスの駅から徒歩6分くらいでしょうか?入り口はいくつもありますが、マングローブウォークに近い入り口は上の写真の入り口です。

上記のホームページに公園の平面図があります。EASTの方の地図を見ていただくとマングローブウォークの位置を知ることができます。カーパークCの近くの入り口が上の写真です。

この入り口を入って右手に森を見ながら歩いていくと左の写真のようなボードウォークの入り口にたどり着きます。ここが、マングローブウォークの入り口です。

psir_ris_park4s

中はこんな感じの場所。両側にマングローブの木がいっぱいあります。オオバヒルギやシロバナヒルギなど、代表的なマングローブの花や実を間近で見ることができます。

蚊が多いので、長袖を着ていくか、蚊よけスプレーをすることをお勧めします。

海から流れ込んでくるのか、ゴミがちょっと多くて汚い感じも受けますが、ちょっとだけ我慢。

psir_ris_park3s

どん詰まりはこんな感じの場所。川辺に突き出たあずまやがあります。気持ちが良いですよ。

シンガポールに残された貴重なマングローブ林の1つです。サイクリング目的で出かけて、ついでに行って見てはいかが?

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2005年12月17日 (土)

インドのプライ

Alstonia scholaris

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キョウチクトウ科 Apocynaceae (キク亜綱 リンドウ目)

原産地:スリランカ、インド、マレシア、熱帯オーストラリア、ソロモン諸島

Common Name: Indeian Pulai, シチヨウジュ(七葉樹)

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ブキバトネイチャーパークを散策していた時に、大学の先生に教えていただいたのが、このインドのプライ。

コモンプライというこれの仲間の木があって、コモンプライは公園や街路樹で本当によく見かける樹形のきれいな木なんだけど、ちょっと違うんだよと教えていただきました。

葉の付け根がちょっと膨らんでいて、茎への付き方が違うのだけど、写真を撮るのをわすれてしまったので、ごめん、ここではうまく説明できません。

コーナー先生の本によると、この木は学校のスレートに使う木なんだよと書いてありました。スレートって何じゃ?って思ったけど、どうも、ノートの代わりに使う石盤のことらしいです。この木の材をパイプ粘土でコーティングして石盤を作り、Arenga-wood で作ったペンで書き物をし、それをざらざらした葉(例えばMenpelasの葉)でこすると字がきれいに消えるのだそうです。でもって、scholaris(学校の…という意味) という学名はそこから付いた名前なんだそう。学名って意味がわかると面白いねー。

資料:「Wayside Trees of Malaya 」 E.J.H.Corner P152

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2005年12月16日 (金)

窓かずら

Monstera sp. もしかしたら Monstera friedrichsthalii かな? 

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サトイモ科  Araceae ( ヤシ亜綱 サトイモ目 ) クロンキストによる分類

原産地 : 熱帯中央アメリカ原産

Common Name: もし friedrichsthalii なら、マドカズラという和名があります

ブキバトネイチャーパークのグラウンドカバーとして植えられていたサトイモ科の植物。

モンステラの一種であることは間違いないと思うのだけど、種までは特定できませんでした。日本でよく売られているモンステラと違って、葉の周りに切れ込みがなく、普通の葉っぱのように見えるのに、穴が開いてるって感じが面白かったです。葉の大きさは10cmくらい。株の高さもせいぜい30cmってところでしょうか?

シンガポールでは(アタリマエのことですが)1年中暑いので、日本で観葉植物として家の中で大事に育てられている種類の植物達が、外に植えられています。こういった植物達は、熱帯雨林の林床に自生していた植物が多いので、かなりの日陰にも耐える性質があるために、観葉植物に使うことができるのです

日本でもおなじみのサトイモ科の、アンスリウム、カラジウム、モンステラ属などは中央アメリカや熱帯アメリカ原産の熱帯雨林の林床に育つ植物達。カラジウムの葉は色のバラエティーが豊富できれいで重宝するし、モンステラは切れ込みや穴の開いた葉の様子が面白く、人気があります。

でもこれは人間を喜ばせるために植物がやっていることではありません。実はこれは彼らの熱帯雨林の中での生き残り作戦の結果なのです。

チョウなどの昆虫は卵を産み付ける植物を物色する際に、色艶がよくて、虫食いのない、健康そうな葉を選ぶのだそう。

色が赤かったり、穴が開いていたり、…虫達から見たら、カラジウムのきれいな葉っぱや、モンステラの穴あきの葉っぱは不健康そのもの! というわけで虫達が卵を産み付けないのだとか…。本当かよ…ってな感じですが、信憑性のある資料にそう書いてありました。

今日のお題のモンステラから少し、話題がそれてしまいましたが…。

この写真の子の種を特定できる方がいましたら、教えて下さい。「観葉植物」のfriedrichsthalii の説明は「葉は淡緑色で卵形となり、大小の穴があき…」と書いてありました。マドカズラの和名は「窓かずら」って意味なんでしょうね。開いた穴が窓みたいってことなんだろうね。和名って面白いなー。

シンガポールにいらしたら、是非、街路樹の下の植物達を観察してみてください。木々は…はっきり言いましょう…日本の人は多分1本もわかる植物がないと思います。…が。その下にグラウンドカバーや低木として植えられている植物達は、日本人にもおなじみの子達がザクザク…。家の中でお行儀よくしている姿しか知らないと「あらまー!」と声をあげてしまうこと請け合いです。

資料:「観葉植物」山と渓谷社 P479 その他 

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2005年12月15日 (木)

ジャックと豆の木

Castanospermum australe

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マメ科 Leguminosae

原産地:北東オーストラリア

Common Name: Moreton Bay Chestnut, Black Bean, モレトンワングリ、ジャックと豆の木

クレメンティロードに近いダニヤンロードに数本ある街路樹。

撮影は2002年11月。

この木が「ジャックと豆の木」という名前で日本で売られているらしいという話は先日初めて聞きました。市販されているものは発芽直後の実つきの苗なのだそうです。どんなものか見てみたいわー。日本の商品名は面白いけど、学名無しで売っているから、正体不明のやからが本当に多いのです。この子も日本ではその1つなのかしらって思いました。

和名のモレトンワングリは「モレトン湾栗」の意。オーストラリア北東部にモレトン湾はあるのだそうで、この周辺に自生していることと、実を焼くと、栗に似た味で食べることができるので、この名があるそうです。

自然友の会の先輩が作ってくれた資料には「1年に2回花を咲かせる。1981年に種子からカスタノスペルミンが分離され、1987年にはこの薬効成分がエイズやガンに有効であることがわかった」と、地元のタウン誌に掲載されていたよと書いてありました。

日本で売られている「ジャックと豆の木」の育つ様子をアップしているページが見つかりました。惑さんのページです。見てね。面白いよ。

資料:シンガポール日本人会 自然友の会 手作り資料より

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2005年12月14日 (水)

ベニノキ

Bixa orellana

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ベニノキ科 Bixaceae ( ビワモドキ亜綱 スミレ目)

原産地:中南米一帯、カリブ諸島、メキシコの一部

Common Name: Anatto, Kesumba, Lipstick Tree, ベニノキ、アチオテ

bixa_orellana3s

シンガポール植物園のエコガーデンアリアにある低木。3m~5mくらいになるのではないかなと思います。

上の写真のようなピンクの花(10cmくらい)が咲いた後に、左の写真のような赤い実がなります。

赤い実が熟れて縦に裂けてはじめると小さな5~6mmの赤い粒々が出てきます。赤い部分はタネを覆ってるもので触ると手に赤い色がつきます。

bixa_orellana8s

この赤い部分は、オレンジや黄色の顔料の原料になります。

種をつぶして水につけ、水分を蒸発させると色鮮やかなペーストができるのだそうで、このペーストは南米から北米やヨーロッパへ輸出され、マーガリンやチーズ、ポップコーンなどの食材の天然着色料として、またサフランの代わりに使われることもあるそうです。繊維の天然着色料やペンキ、化粧品などに使われることもあるそうです。

シンガポールに来るまで知らない植物だったけど、知らず知らず、私達の生活とかかわりがある植物もたくさんあるんですねー。

資料:「1001 Garde Plants in Singapore」 National Parks' Publication P71

http://www.amazon-herb.com/plant/plant_achiote.html

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2005年12月13日 (火)

スパイダーりリー

Hymenocallis speciosa

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ヒガンバナ科 Amaryllidaceae ( 単子葉 ユリ目 )by新エングラーによる分類

原産地: 西インド諸島

Common Name: Spider Lily, White Spice ,スパイダーりリー

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シンガポールの街路や公園、コンドミニアムの庭などどこででも見られるお花。

スパイダーりリーという名前は多分、この花の形からつけられたのでしょう。面白い形をしていますよね。

葉もこんもりとまとまってきれいだし、花もきれいなので、よく植えられています。

資料:「観葉植物」P450

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2005年12月12日 (月)

王様のマント(ツンベルギア)

Thunbergia sp.  Thunbergia erecta かな?

ネットで探した資料では確信が持てません。情報を求めてます!

thunbergia_sp

この子がThunbergia erecta であれば…

キツネノマゴ科 Acanthaceae ( キク亜綱 ゴマノハグサ目 )

原産地:熱帯西アフリカ

Common Name: King's Mantle, Bush Clock Vine, コダチヤハズカズラ

thunbergia_sp

ブキバトネイチャーパークに植えられていた潅木の1つ。高さは1.8mくらいありました。花は1つしか咲いていなかったので、(下の全体写真の右のまんなか辺りにかすかに見える1輪だけ)教えてもらわなかったら、見過ごしてしまっていたと思います。一緒に歩いていたS先生が「ツンベルギアの一種」と教えてくださったので、探してみたら erecta  あたりかな…と。

日本のサイトの写真は鉢植えの物しかなくて、株が小さいせいか葉がどれも皆小さくて、私が見たものとは印象が違っていたので、erecta と確信が持てないんです。。だから、わかる人がいたら、教えてくださいね。

thunbergia_sp お花は直径7~8cmというところかな?この植物は何と言っても、つぼみが可愛かった~!

上の写真は葉を裏返して撮った写真。外からは全然見えない、葉の裏側に、こんな風に2~3cmの長さの白いつぼみが並んでついていました

で、この白いのが成長してきて、パカッと割れて、紫の花びらが顔を出します。で、めでたくお花が咲くわけ。可愛いでしょ~~!

thunbergia_sp

形がこんもりとまとまって、緑の葉も美しく、よい感じの潅木でした。造園材料としては優秀。公園とかであんまり見かけない気がするけど、今まで気がつかなかっただけなのかな?これからは気をつけて探してみます。

英名は「王様のマント」という意味。どうしてこんな名前なのかしら?これもわかんなーい!

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2005年12月11日 (日)

蛇の舌のシダ

Ophioglossum pendulum

ophioglossum_pendulum1s

ハナヤスリ科 Pphioglossaceae ( シダ植物 )

原産地:?…たぶんシンガポールあたりかな?

Common Name: Adder's Tongue Fern, コブラン

コモンネームは学名の属名から付いたらしいです。ギリシャ語で「ophis」は蛇のこと、「glossa」は舌のことだそうです。

細長い葉の先が「蛇の舌」のように2つに分かれていて、長いものでは1mにもなるそうです。

写真は2年以上前ブキバトネイチャーパークの入り口付近で撮ったもので、先日行ったときには跡形もなくなっていました。残念。一緒に映っている人と比べても長さがわかるでしょ。圧巻でした。見られなくなってしまって本当に残念。

ほとんどの場合、スタグスホーンファーンにくっついています。上の方に見られる形の違う葉のシダがスタグスホーンファーンです。

アダーズタンファーンはスタグスホーンファーンのバスケットに胞子が入り、3~4年してから成長をはじめるとか。このバスケットの中の暗い場所で、ある種の菌と共生して、菌の力を借りて、バスケット内の枯葉から養分をもらっているのだそうです

大きくなってバスケットの外に出てくると、日光を受けて緑色になり、光合成をはじめ、ようやく菌の力を借りずにひとり立ちできるようになります。

何年か前まではたくさん見られた…と2年以上前に、「自然友の会」の先輩が作ってくれた資料にはありました。道路の拡張工事のために古い木がたくさん切られてしまって一緒にアダーズタンファーンもなくなってしまったりとか、このシダが木にダメージを与えるとか、蚊が発生するとかいう誤解のために、取り去られてしまったために、今はあまり見られなくなってしまったとのことでした。そんな中、ブキバトのこの写真のシダはとても立派だったので、いつの間にか姿を消してしまっていたことをあらためて知って、とても残念でした。

資料:「自然友の会」定例会資料 by KK先輩 より

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もう一つのブラックリリー

Tacca sp.

tacca_chantrieri1s

タシロイモ科 Taccaceae (ユリ亜綱 ユリ目)

原産地:? 園芸品種かな?

ブキバトネイチャーパークへ行ったら、ブキティマとは違うブラックリリーが植えてありました。

ブキティマのよりも大型。つやつやして横20cmたて40cm以上もありそうな大きな葉…見てください!上に立ち上がっている苞(?)の色も違っています。

キャッツウィスカースと呼ばれるものとも違うようなので、もしかしたら園芸品種かな?

背の高さも1mくらいはありそうな感じがしました。

詳しい情報をご存知の方がいたら教えてくださいね!

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2005年12月10日 (土)

ブキバトネイチャーパーク

ブキバトネイチャーパーク (Bukit Batok Nature Park)

bukitbatok_nature_park1s.

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bukitbatok_nature_park2s  ブキバトネイチャーパークはブキティマネイチャーパークからほんの少し南西にある、公園です。広さは36ha。

石切り場だったところを1988年に公園に改修しました。

子どもの遊び場など作りこまれた場所もありますが、公園のほとんどが二次林の林の中の散策路。私達が行った時にも平日にもかかわらず、たくさんの人がお散歩していました。

在シンガポールの日本人はあんまり行かない場所かなと思います。

写真の石切り場の跡の上に、今はテレビ塔があります。日本によるシンガポール占領時にはこの場所に、日本軍戦没者のための忠霊塔があったそうですが、日本軍の降伏の時に爆破されたそうです

どうしてここにそんなものがあったかと言うと、日本軍のシンガポール侵攻の際の、最大の激戦地のひとつであったからとか。日本軍と中国人抗日義勇軍がここで戦い、大勢の日本人、中国人が若い命を落としました。合掌。

bukitbatok_nature_park5s

左は石切り場跡の池の近くにあるプレイパーク。池から流れる流れの遊び場のようなものを作っている最中でした。

ブキバトの二次林は、第二次世界大戦くらいまではパララバーのゴムの生産用のプランテーションがあった場所のようです。パララバーが枯れた後、明るい場所が好きな二次林の植物、チュプチュプやシルバーバックが入ってきて、初期の二次林を作っています。高さは30mくらいで、ブキティマの50mとか幹周りが数メートルとかいう林とは見た目から全く違います。ブキティマとは違う、植物の様子を観察できるのが面白いです。

bukitbatok_nature_park3s

自然に近い状態であれば二次林は時間と共に極相林、この地域であればフタバガキ科の大高木が支配する熱帯雨林へと遷移していくのですが、ブキバトは熱帯雨林の残るブキティマエリアから少しだけ離れてしまっているために、熱帯雨林の種のタネがここまでは運ばれてこないのです。

そのため、二次林の初期の植物相のまま、止まってしまっている様子が見て取れます。本来ならば、放置されてこのくらいの時間が経っていれば二次林の後期の植物、テレンタンやジロニエラなどもあってよいのですが、ここでは見られないとのことでした。

bukitbatok_nature_park6s

二次林と言えば、もう少し林床がごちゃごちゃしているというイメージがあったのですが、ここには暗いところでも育つ、極相林の植物のタネが飛んでこないため、成長すべき苗がなくて、(二次林の苗は暗いところでは芽を出さず、育たないのでここでは育つことができない)スカスカした印象の森になっています。

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自然を大規模に傷つけてしまうと、自然の自然に回復する機能を奪ってしまうのだなあと思いました。

あ、でも、森の中の散策路としては面白いので、シンガポール居住者の皆様は1度は訪れてみてもいいのではないかな?って思います。駐車場もあるよー。

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2005年12月 9日 (金)

ちっちゃーい時計草

Passiflora suberosa

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トケイソウ科 Passifloraceae ( ビワモドキ亜綱 スミレ目)

原産地: アメリカ、太平洋の島々

シンガポールに住んで30年という友人Oさんの御宅の庭に咲いていた時計草。

めっちゃ小さいくてかわいいの!

大きさは1.5cmくらいかなぁ。ボールペンと比較しても小ささが想像できるでしょ。

でもちゃーんと時計草の花の形をしてる!

実(み)はこんな黒い小さいのがなります。パッションフルーツの仲間だから食べられるのかな?でも挑戦はしませんでした。

雑草化しそうな雰囲気の植物だけど、隅々まで管理の行き届いたシンガポールでは、あんまり雑草らしい雑草を目にする機会がなくて、(あることはあるのだけど)この時計草は、この時に初めてお目にかかりました。Oさんありがとう!

資料:「1001 Garde Plants in Singapore」 National Parks' Publication P24

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教えて!シリーズ-1

誰かこの子が何者か教えて下さい。

ウビン島で撮影しました。けっこうでかかったです。

nanikano-youtyuu-1s

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2005年12月 8日 (木)

天狗の巣

テングス病

tenngusubyou-1s

シンガポールをはじめ、熱帯の植物には着生植物が多い。熱帯雨林の中は暗くて光を得るのが大変なために木の上で生活することを選んだ、植物がたくさんいるのだ。そんなわけで…

森や公園などで時々見かける、この植物の塊を、私は「ヤドリギ」か、はたまた、何か「着生植物」の一種だとずっと思っていた。

でもビックリ仰天。これの正体は「テングス病」なのだそうだ。

テングス病??? 言葉は聞いたことはあるけど…、どんな病気だ?

朝日百科「キノコの世界」P110には、「枝や梢から多数の細かい枝や葉などが叢生(そうせい)し、箒(ほうき)状あるいは鳥の巣状になる植物の病害」と書いてあった。

言われてみればその通りだけど、うーん、これで同じ個体なの?何でこんなんなっちゃうわけ?

つまりは…こうらしい。

樹木が何かの菌類に感染する

植物のホルモンは本来、茎の先にある芽(成長する部分)に優勢に働くようになっているのだが、菌に感染すると、そのホルモンバランスが乱されてしまう

その結果、混乱した植物がとんでもない場所にホルモンを働かせてしまって、その部分が異常に発達したりして、上の写真みたいなのができる

すごくぶっちゃけた説明になってしまったけど、私はこう解釈した。わかるかな~?

上記の資料はこのように締めくくってあった。

「天狗巣病は、このように多くの樹木で見られ、その原因も様々である。多くの場合、(菌類が作った)植物ホルモンなどにより、正常な代謝機構が乱されて発生すると考えられているが、いまだその詳細なメカニズムについては不明であり、今後の研究が望まれる。」 ( ( )内は私が付け加えた語句)

難しいことはヤメにして、今回知って面白かったこと。

テングス病の「テングス」は外国語だと思っていたけど、本当は「天狗巣」。「天狗の巣」という字を書き、そういう意味なんだと知った。天狗は深い山の杉の大木の上に考えられていたので、木の上で小枝などがわしゃわしゃとしている部分は、昔から「天狗の巣」とか「天狗の腰掛け」とか呼ばれていたのだそうだ。そこから付いた言葉なんだって。いやー、日本語ってやっぱり面白い!

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2005年12月 7日 (水)

シンガポールロードデンドロン

Melastoma malabathricum

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ノボタン科 Melastomataceae ( バラ亜綱 フトモモ目 )

原産地:シンガポールとその周辺

Common Name: Straits Rhododendron, Sendudok.シンガポールロードデンドロン

知っておられるとは思うけど、ロードデンドロンというのはシャクナゲのこと。シンガポールロードデンドロンはもちろんシャクナゲの仲間ではありません。

イギリス人はきれいな花を見るとすぐに「○○ローズ」と名前を付けるのだけど、イギリス人がバラと同じくらい好きなシャクナゲの名前を使ってこのお花はこう呼ばれるようになりました。

シンガポールの森の周辺など明るい場所に普通に生えている高さ2~3mの潅木です。シンガポール植物園では、パームバレー横のレインフォレストエリアの外辺の緑の中によく咲いています。

日本で園芸店で出回っているノボタンと同じ属でよく似ています。

お花の直径は6~7cmくらいでしょうか。きれいな紫の花びらに黄色のおしべが印象的です。

実はこのおしべ、黄色の部分は虫を呼び寄せるための仕掛けで、その先の色の着いていない部分に、本当のおしべがあり、先っぽの袋のようになった中に花粉が入っています。甲虫などがやってきて羽音をたてると、その音に反応して袋が開いて花粉が出てくるのだとか。うーん、さすが。

melastoma_malabathricum3s

これは若い実です。

これが熟すと実の下の部分がぱかっと割れて、中の粒々の種が顔を出します。これが、ほんのり甘くて、粒々した感触がして、鳥が大好き!

人間が食べても大丈夫とのことだったので、ちょっとお味見。甘くはないけど、食感が面白かったです。黒い粒々なので、食べると口の中が黒く染まります。(でも皆さんは絶対に食べないで!!このブログを見て食べておなかをこわしたと言っても、責任は持ちません!!別のものと間違えたら大変です)

  melastoma_malabathricum4s

属名の学名 「Melastoma」の「Melas」はギリシャ語で黒色のこと (メラニン色素のメラニンも同じ語源)  「stoma」は口のこと。シンガポールデンドロンの実を食べると口が黒く染まることから、こんな学名になったのだそうです。

melastoma_malabathricum5s

帽子のように周りの部分が完全に取れたところ。

melastoma

実と新葉を使った下痢止めの漢方薬がシンガポールでは売られているそうです。

参考文献:「1001 Garde Plants in Singapore」P169

      「Wayside Trees of Malaya」Corner  P486

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2005年12月 6日 (火)

クリ―ピングデージー

Wedelia trilobata (or Complaya tribata )

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wedelia_trilobata1s2 

キク科 Asteraceae ( キク亜綱 キク目)

原産地:西インド諸島、南アメリカ北部

Common Name: Creeping Daisy

造園の植栽設計をする人ならとっても重宝するこのお花。何せグランドカバーに最適なのだ。

高さ15cmくらいでこんもりと茂り、ランナーを出して横へ横へと広がっていく。

伸びすぎたな…と思ったらジャキジャキ切れば、またこんもり茂ってきれいな低い植え込みになる。

お花は直径1.5cmの明るい黄色の花がたくさん咲くし、咲いた後も見苦しくない。葉もごらんの通り、つやつやとしてきれい。

そんなわけで、シンガポールじゅうのありとあらゆる公園やコンドミニアムの庭などに植えられていて、まあ、一番よく見るお花の一つなのではないかなぁと思う。

資料:「1001 Garde Plants in Singapore」 National Parks' Publication P230

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2005年12月 4日 (日)

あり植物 マカランガ

Macranga triloba

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トウダイグサ科 Euphorbiaceae (バラ亜綱 トウダイグサ目)

原産地:インドシナ、西マレシア

Common Name: Common Mahang

マカランガは属の名前。地元ではコモンマハンと呼ぶのが普通のようです。

熱帯雨林の中は生存競争が激しくて―栄養分の争奪戦のための―あの手この手を考えて進化してきているところが、すごく面白いんだけど、これもその代表選手の一つ。

アリ植物という言葉を聞いたことがありますか?

ブキティマやマクリッチなどの、森の少し明るいところによく生えているこの植物は、私達にとっては「あり植物」の代表選手です。茎についている黒い輪が目印です。

macranga_triloba2s

左の写真を見てみて。小さなアリがマカランガの茎にたむろしているでしょう?

このアリ(学名 Crematogaster borneensis)はこの茎の中にがあります。茎に小さな穴(このありだけが通れるような大きさの)が開いていてそこから出入りするのです。

アリはこの巣の中で子どもを育て住むだけでなく、アリマキを育てそれらが出す甘い汁をエサにします。つまり栽培をしているというわけ。スゴイネーーー!

マカランガは写真にも写っている黒い輪みたいなところに栄養分をためて、アリに提供もしています。

ここまで書くとアリばっかりいい思いをしているようですが、マカランガもその見返りをアリから受けています。

例えば、茎の中でアリやアリマキが死ぬとその死骸がマカランガの栄養分になります

また、生存競争の激しい森の中で、つる植物などがマカランガに絡みついてきたりすると、アリがこれを噛み切って、マカランガを守り、マカランガの美味しそうな葉を食べに昆虫などがやってくると、その昆虫を撃退するのだそうです

こういった持ちつ持たれつの関係を 「共生関係」 と言い、このようにアリに住まいを供給して共生関係を持っている植物のことを 「アリ植物」 と言います。トウダイグサ科だけでなくて色々な科にアリ植物はあります。特に厳しい環境に置かれている植物に多いです。

マカランガは1.5mくらいの高さのものをよく見かけますが、3~5mくらいの高さになって、花や実をつけているのも、たまに目にすることがあります。

マカランガの仲間の種類は他にもいくつかあって、これらもよく森の中で見かけますが、全部が「アリ植物」というわけではありません。

資料:「A Guide To The Bukit Timah Nature Reserve」 P74

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2005年12月 3日 (土)

さそりのしっぽ

Pentaphragma ellipticum nar. ellipticum

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ユガミウチワ科  Pentapharamataceae (キク亜綱 キキョウ目)

原産地:ジョホール州南部、 Lingga(私にはどこだかわからない) & シンガポール

Common Name : Scorpion's Tail 、スコルピオンプラント

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ブキティマ自然保護区で、それと分かりながら探して歩くと、左の写真のような草を発見することがあります。葉が分厚くて、先が丸まっていて、長さが15cmくらいで、テカテカ光っています。株の高さはせいぜい30cmってところでしょうか?

その葉の付け根辺りをよーく探すと、この「さそりのしっぽ」のように小さな花が集まった面白い花を発見することができます。

小さな花の固まりは全長6~8cmくらいかな? 小さな花の1つ1つは6mmくらいというとても小さなもので、真ん中がほんのり紫っぽく染まっています。じつは新しいお花はこの真ん中が、黄色というか白っぽくて、虫による受粉を終えると「もうあんたたち来なくていいよー」と、真ん中の色を変えて知らせるのだそうです。

資料が全然見つからなくて、たった一つ見つけた資料には、原産地はシンガポール周辺のとても狭い地域しか、書いてありませんでした。ということは、シンガポール周辺でしか見られない、とても珍しい植物なのかしら?ネットでも学術関係のサイトにしかひっかからず(それも英語!)、その内容の意味がさっぱりわからずギブアップ! 

どなたかスコルピオンプラントについて、情報をお持ちの方がいらしたら、教えてくださーい!!

資料: 1001 Garden Plants in Singapore P186

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2005年12月 2日 (金)

ブラックリリー

Tacca integrifolia

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ブキティマの森の中にひっそりと咲いている不思議な花を紹介。

タシロイモ科というのは1科1属で、アジア、アフリカの熱帯地域、オーストラリア、太平洋諸島、南アメリカ広範囲にわたって10種があるのだそう。

タシロイモと呼ばれるのはTacca leontopetaloides で高さが160cmにもなる大型のものなのだそうだが、見たことはありません。

ブラックリリーは花の咲いているときで、高さが70cmくらいかな?1株に1本の花がすっくと立って咲く。本当の花は真ん中にあるぼこぼことした部分。不思議な長いひげが長く伸びて、本当にユーモラス。

tacca_integrifolia_2s

標高1500mくらいまでの高さの森の林床に生育する草本で、暗いところが好き。

ブキティマでは株そのものはけっこうあちこちにあるけれど、花に遭遇するのはそれこそ「運」。でも知らないと見過ごしてしまうので、こんな形の葉を見つけたら、ぜひ花がないか捜してみて~。

タシロイモ科 Taccaceae (ユリ亜綱 ユリ目)

原産地: 北東インド~ビルマ~タイ~マレー半島 スマトラ、ジャワ、ボルネオ

Common Name :Black Lily, Bat Lily, ブラックリリー

資料:「A Guide To Growing The Nature Plants Of Singapore」P130

   「観葉植物」山と渓谷社 P580

ブラックリリーの仲間たちを紹介したのがこちらとこちら。お花の解剖をしたのがこちら。見てみてね!

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熱帯植物図鑑 目次 (時々更新中)

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2005年12月 1日 (木)

ンガンボ

Mejidea zangubarica

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ムクロジ科 Sapindacsae (バラ亜綱 ムクロジ目)

原産地:熱帯アフリカ

Common Name: ンガンボ、 Ngambo

mejidea_zangubarica6s

クレメンティ―の日本人小学校の子ども達ならよく知っている(学校の隣にあるからね)「クレメンティーウッズ」という公園は、憩いの公園としてはけっこう○。銀座プラザの隣にあるので、銀座プラザのパン屋でローカルっぽいパンを購入し、ここでパンをほうばりながらちょっと休憩…なんて過ごし方も休日の過ごし方としてはいいんじゃないかな?と思ってる。ちなみに日本人中学校からは歩いて20分ほど。私は中学での行事の後、ちょっと歩いてパンを食べて休憩、そのあとバスで帰るなんてこともやってる。(暑い中、物好きな…なんてお母さん仲間からは呆れられそうだ…)

で、そのクレメンティーウッズの銀座プラザよりにたくさん植えてあるのがこの「ウガンボ」。なんと言っても、実が可愛い。内側が赤いさや(?)の中から黒い種が6つ顔を覗かせている。この黒い種が白い細かい毛で覆われていてベルベットみたいな手触りなのだ。大きさはちょうと黒豆くらい(乾燥マメの方)。

mejidea_zangubarica8s

花は5枚のガクの上にオレンジ色の4枚の花びら。他の届かないところで咲いていて確認ができないけれど、本当は5枚あるのか、ないのか? でもどれを見ても4枚しかついていなくて、おまけに片側半分に偏ってついてる。…こういう形の花なのかなあ?

公園の木はだいたい3mから5mくらいの高さ。

2005.11.18 クレメンティーウッズにて撮影。

資料:「Singapore Botanic Gardens」シンガポール日本人会 自然友の会 P49

 

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目次

目次 (未完成です)

目次は気が向いたときに更新していきます。目次になくても記事で扱っている植物やネタはいっぱいあります。そんなときは「シンガポール熱帯植物だより」と「植物名」でグーグってみてください。

シンガポールで観察した熱帯植物たち 

    シンガポールで見られる街路樹についての目次

                   

シンガポールの自然保護区の紹介

    ブキティマ自然保護区 自然保護区概要 説明板テキトー訳

    セントラルキャッチメント自然保護区 自然保護区概要 説明板テキトー訳

    スンガイ・ブロー湿地保護区 湿地保護区概要 

    

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2005クリスマスイルミネーション

今年のオーチャードロードのクリスマスイルミネーションです。

まずはスコッツロードとオーチャードロードの交差点の様子から。

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オーチャードロードのイルミネーション。

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タングリンモールのイルミネーション。今年も7時15分と8時15分に雪が降るみたいなことが書いてありました。うろ覚えなので行く人は確認をとってね。

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今年の特徴はキリニーロードの郵便局もイルミネーションをしていること。白一色で可愛いよー。

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