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2006年3月 8日 (水)

沙羅双樹-2

Shorea robusta

フタバガキ科 Dipterocarpaceae ( ビワモドキ亜綱 ツバキ目)

原産地:インド中北部~ヒマラヤ山麓

昨日に引き続いてロブスタちゃんの説明です。

沙羅双樹という名でとーっても日本人に親しまれている(名前だけ!(^^ゞ)シャラの木は実はロブスタちゃんだったという話は昨日の話題。

シンガポールでなかなか見つからないのも道理で、熱帯の木と言っても、インドの…もう少し北の方で、温帯ほどではないにしても季節の温度変化や雨季と乾季がはっきりと分かれている地方の木なので、1年中暑くて雨が多い赤道直下にはちょっと弱くて、気候があんまり合わず、育たないようです。

沙羅双樹についての記述は、なんと言っても西岡直樹氏の「インド花綴り」が一番いい。本当は全部そのまま紹介したいくらいなんだけど、それは著作権で怒られてしまうので、ちょこちょこ参考にしながら紹介させてもらいます。脱線ですけど、この本は本当に面白いので、是非1度読むことをおすすめします。作者の描いた絵もいいよー!

沙羅双樹こと、「サラノキ」はインドではごく普通に見られる木なんだって。インドの言葉でシャーラとか、シャールとかシャルとか呼ばれていて、その漢名が「沙羅」となって、ここから和名もきているのだそう。属名のShoreaも同じなんじゃないかな?

落葉広葉樹で、春3月に新葉が「黄緑色に萌えだし、花が咲くころの森はなんともいえない。」くらいきれいなのだそうだ。

見たい!そう思っていたら友人のOさんが素敵な写真のサイトを発見して教えてくれました。下のサイトです。上下に長いので、下の方へずーーーーっと降りていくと、沙羅双樹の紹介があり、森の写真が見られます。インターネットってすごいねぇー。こういうのを見つけたとき、ついつい、そう思っちゃいます。

http://wadaphoto.jp/kikou/india3.htm

お花の写真もネットで見つけました。可憐できれい!ごらんあれ!この写真は日本の植物園の温室で咲いたものなんだって!

http://www.asahi-net.or.jp/~db3t-kjmt/kigi/saranok0.htm

西岡氏の説明だと「ヒトデのような形をした五弁の小さな花には細かい繊毛があって、ちょっと塵がかかって薄汚れたような淡いクリーム色をしている。…(中略)…花の一つひとつは美しいというほどのものでもないが、…(中略)…木の高い所からとめどなくチラチラとこぼれ落ちる様は…(略)」なんてのが花の説明にある。 うーん、何て幻想的なんだろう…想像するだけでドキドキしちゃうよぉ!

お釈迦様の入滅の時に枕もとにあった木として有名だけど、そのとき季節は10月か11月。本来は花が咲くはずのないその季節に、花が満開になり、お釈迦様の体の上に降り注ぎ、よい匂いがたちこめた…というのだから、ちょっとー想像してみてよー。美しいよー。

shorea_robusta1sくだらないことで興奮するな…と言われそうだね。この辺でやめときます。

左のは昨日紹介した写真だけど、西岡氏の記述にはこんなのもありました。「西ベンガル州には広大なサラノキの平地林があり、この地方の女性達は、大きなサラノキの落ち葉をたくさん集めてきて、クンチーと呼ぶイネ科の草本の穂茎でつづり合わせ、丸い形の葉皿を作って市場に売りに行く(原文を要約)」この葉を使って作ったお皿…。興味ある!どなたか現物を写真に撮ったことがある方がいらしたら、ぜひぜひTOMに見せてくださいーーーーー!

サラノキの科、フタバガキ科は東南アジアでは色々な面で本当に重要な科。

フタバガキについてはとっても簡単に、「花いっぱいドットコム」というサイトで紹介をしましたので、コチラもお暇な時にでも見てみてください。

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コメント

TOMさん、灯台もと暗しでした。BTNRビジターセンターのフタバガキのタネを集めたケースの隣に、ネパール製の沙羅双樹の葉っぱのお皿がありますよ。西岡さんのお皿とは形が違いますが、宗教儀式、お祭り、お祝いの席で使う、使い捨ての小皿です。直径7cmくらいの丸皿で、深さ3cmくらい。葉っぱ一枚を型押しして作っているようです。葉から出た油分で、お皿はこげ茶色になって、つやつやしていました。
ところでヒンドウー寺院へお参りに行くインド人で、神様にささげる花を盗む人がいます。毎週一回、ブルーピー、ハイビスカス、アラマンダなどの花を勝手に取りに来るのです。近所の中国人のおじさんが、「君の神様は盗んだ花をもらって喜ぶのか」と叱ったそうですが、「少しだけだから許して」とインド人には全く歯がたちません。

投稿: 熱帯樹 | 2006年3月10日 (金) 20時58分

熱帯樹さん、いつもすばらしい情報をありがとうございます。感謝しています!
灯台下暗し…。知りませんでした。今度、ブキティマに行ったら、ちゃんと見てきますね。中国人に諭され叱られるインド人…見てみたい。でも最近の日本人も同じような感覚を持っている人ってけっこういますよ。花泥棒は罪にならない…とか言って、盗って行きます。せっかく咲いた花がいつの間にか無くなる気持ちなんて想像してくれないんだろうなぁ。

投稿: TOM | 2006年3月11日 (土) 10時23分

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