菩提樹の数珠の木
Elaeocarpus angustifolius
西岡直樹氏の「インド花綴り」のインドボダイジュの項には、「インドの仏教の聖地では…。また菩提樹の数珠として、しわのある丸くて堅い実を綴ったものを売っているが、これはインドボダイジュの種実ではなく、インドジュズノキというホルトノキ科の樹木の種子である。」というくだりがあります。このインドジュズノキがコレ。
ホルトノキ科 Elaeocarpaceae ( ビワモドキ亜綱 アオイ目 )
原産地:北東インド、インドシナ、マレシア、熱帯オーストラリア
Common name: Blue Marble Tree, Blue Fig, New Guinea Quandong, Quandong, Snowdrop Tree, Bead Tree of India
古くなった葉が紅葉して落ちる性質があり、木の下を見ると、こんなきれいな赤い葉を見つけることができます。それと同時に、こんなキレイな青い実も!直径は1.5cm~2cmくらい。英名のブルーマーブルツリーって名前もうなづけますね~。この果肉の部分が腐ってむけてしまうと、くしゃくしゃの模様がある種が中から1個出てきます。これが上の写真。
これに穴を開けて、数珠にしたり、アクセサリーにしたりするわけ。
下のネックレスは友人のOさんがしていたものを、撮らせてもらいました。手作りだそうです。いい感じだよねー。
木は下の写真のような感じ。紅葉した葉がぱらぱら見えるので、ブルーマーブルだーとわかります。
(^_^) ここをぽちっと!するとブログランキングに1票投票されます。応援してくださーい!
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
沙羅双樹に続いて、仏教樹木シリーズ第二弾は、インドジュズノキですか。
時々、日本でも、この種で作った数珠を売っていますよね。でも、元になった樹木を知る機会は、日本ではなかなかありません。
TOMさんみたいな方が活躍してくれませんと(^_^)
> 沙羅双樹のコメントの続き
「幻想植物図鑑」は、単行本になったらお知らせします。先は長そうですが……。
連載している雑誌は、植物とまったく関係のない雑誌ですので、ここに紹介するのは遠慮しておきます。場違いな書きこみになってしまいますから。
投稿: 松沢 千鶴 | 2006年3月14日 (火) 17時53分
シンガポール植物園ビジター・センター近くにある木の下でタネを拾っていると、インド人のおじいさんが「何を拾っているの?」と聞きました。名前が出てこなかったので、「ヒンドウー教の僧侶がつけているネックレスです」と説明したら、ちょっと考えて「ルドラークシャ」と言いました。「おじいさん、それよ」と返事すると、同行の一族6人くらいに合図して一斉にタネを拾いだしたのでビックリ。昨年12月初めのことです。サンスクリット語でも、ヒンドウー語でも”Rudraksha”とよび、一粒でも身につけるとご利益があるとヒンドウー教の信者は信じていて、仏教徒が数珠にするだけではありません。ルドラークシャとは、「ルドラ神(シヴァ神のこと)の目」という意味だそうです。
投稿: 熱帯樹 | 2006年3月15日 (水) 18時12分
松沢さん
「幻想植物図鑑」楽しみにしていまーす。
熱帯樹さん
ヒンズー教でも数珠にするんですね。仏教はインドで発祥したのだから関係が深いのもわかりますが…。楽しいエピソードをありがとうございました!
投稿: TOM | 2006年3月16日 (木) 13時44分