バットマンかずら
Dioscorea sansibarensis
シンガポールの森の端を歩いているとよく出会うのがこんな葉のツル植物。ちょっとコウモリが飛んでいる形に似ていない?葉によって大きさが違うんだけど、葉の横の長さは20cm程もあって、おまけに鮮緑色なので目立ちます。
ヤマノイモ科 Dioscoreceae (単子葉綱 ユリ亜綱 ユリ目)
原産地:東アフリカの熱帯雨林
Common name: Zanzibar Yam
シンガポール植物園のレインフォレストガイドをするにあたって、植物園の人から「バットマンプラント」と紹介してもらったのがコレでした。外来のものなんだけど、勢力が旺盛でどんどん増えてしまって困ってるというお話でした。
その当時の(3年位前)シンガポール植物園のレインフォレストエリアは、鬱蒼としていて薄暗くちょっと怖いくらいだったのですが、その鬱蒼とさせてた原因の1つがコレだったようです。今はこういった本来の植物相を圧迫する植物は取り去るという手入れがされるようになって、うそみたいに明るいエリアになっています。本来、熱帯雨林は暗く光が入らない場所なので、残念なことにシンガポール植物園のレインフォレストエリアは、熱帯雨林特有の植物は残っているものの、見た感じとしては熱帯雨林ぽくない場所になってしまっています。(貴重な植物群を守るためには必要な作業であろうとは思ってますけど…)
取り去られたので、植物園のレインフォレストエリアではあんまり見かけなくなったのですが、他のエリアでは時々見かけます。マクリッチリザーバーの外縁部とか。一度覚えたら、忘れられない印象的な葉だと思いますよ。
ヤマイモの仲間でむかごができます。花も咲くようですが、見たことはありません。
コモンネームのザンジバルってどこ?(ガンダムの船の名前ではない…笑)って思ったので広辞苑を引いてみました。(常識だったらゴメン) 答は「アフリカ中部東海岸沖合いの島」でした。学名もどうやらここから付いているようです。原産地から付いたものなんでしょうね。
ついでに「ヤムYam」も広辞苑から引用。「ヤマノイモ属(Dioscoreaのこと)植物のうち、栽培されているものの総称。熱帯アジア・アフリカで主食として重要。日本のナガイモ・ヤマノイモもこれに属する」とあります。ザンジバルヤムについては、シンガポールでイモを食べるという話は聞いたことがないのだけど、最初にシンガポールに導入されたのはもしかしたらイモを食べるためだったのかもしれませんね。
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