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2006年4月29日 (土)

バットマンかずら

Dioscorea sansibarensis

シンガポールの森の端を歩いているとよく出会うのがこんな葉のツル植物。ちょっとコウモリが飛んでいる形に似ていない?葉によって大きさが違うんだけど、葉の横の長さは20cm程もあって、おまけに鮮緑色なので目立ちます。

Battoman1s_046

ヤマノイモ科 Dioscoreceae (単子葉綱 ユリ亜綱 ユリ目)

原産地:東アフリカの熱帯雨林

Common name: Zanzibar Yam

 

シンガポール植物園のレインフォレストガイドをするにあたって、植物園の人から「バットマンプラント」と紹介してもらったのがコレでした。外来のものなんだけど、勢力が旺盛でどんどん増えてしまって困ってるというお話でした。

その当時の(3年位前)シンガポール植物園のレインフォレストエリアは、鬱蒼としていて薄暗くちょっと怖いくらいだったのですが、その鬱蒼とさせてた原因の1つがコレだったようです。今はこういった本来の植物相を圧迫する植物は取り去るという手入れがされるようになって、うそみたいに明るいエリアになっています。本来、熱帯雨林は暗く光が入らない場所なので、残念なことにシンガポール植物園のレインフォレストエリアは、熱帯雨林特有の植物は残っているものの、見た感じとしては熱帯雨林ぽくない場所になってしまっています。(貴重な植物群を守るためには必要な作業であろうとは思ってますけど…)

取り去られたので、植物園のレインフォレストエリアではあんまり見かけなくなったのですが、他のエリアでは時々見かけます。マクリッチリザーバーの外縁部とか。一度覚えたら、忘れられない印象的な葉だと思いますよ。

ヤマイモの仲間でむかごができます。花も咲くようですが、見たことはありません。

コモンネームのザンジバルってどこ?(ガンダムの船の名前ではない…笑)って思ったので広辞苑を引いてみました。(常識だったらゴメン) 答は「アフリカ中部東海岸沖合いの島」でした。学名もどうやらここから付いているようです。原産地から付いたものなんでしょうね。

ついでに「ヤムYam」も広辞苑から引用。「ヤマノイモ属Dioscoreaのこと)植物のうち、栽培されているものの総称。熱帯アジア・アフリカで主食として重要。日本のナガイモ・ヤマノイモもこれに属する」とあります。ザンジバルヤムについては、シンガポールでイモを食べるという話は聞いたことがないのだけど、最初にシンガポールに導入されたのはもしかしたらイモを食べるためだったのかもしれませんね。

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2006年4月28日 (金)

悪魔のワタ

Abroma augusta

シンガポール植物園のスワンレイク近くのスイレンの池のほとりに植えられている潅木。花は下の写真のように深い赤紫。直径5~6cmと言ったところかな?

Abroma_augusta1s   

Abroma_augusta5s

潅木と言ってもサツキのようにきれいにまとまるタイプではなくて、一言で言えば暴れた感じ。こんな風に枝がつーっと伸びて枝の元に近い方から順番にお花が咲いていきます。

お花が終わると下の写真のアップみたいに面白い形の実がなります。大きさはお花と同じくらいかな?

アオギリ科 STERCULIACEAE (ビワモドキ亜綱 アオイ目)

原産地:インド~中国~オーストラリア

Common name: Devil's Cotton, トゲアオイモドキ,デビルズコットン

トゲアオイモドキという名前は、花や実がアオイ科の植物に似ていて、葉にさわるとチクチクする感じから来たものなのかな?

デビルズコットンの名は、やっぱりアオイ科のワタに似ているのて、でも実がはじけてもワタがどこにもないからガッカリ! なんてところからついた名前なんだろうか?コモンネームは名前をつけた人の気持ちを想像したりすることができて面白いねー。

Abroma_augusta4s

Abroma_augusta2s

でもって実が熟すとこんな風にはじけます。面白い形でしょ。

中には5mmくらいの黒い種子が入っていてぽろぽろと落っこちています。こんな風にぽろぽろ落ちちゃっていいの?って思うんですけど…。遠くまで運んでもらわなくていいのかなぁ???

根っこの繊維を縄の原料にしたり、荒れて放置された土地に植えるのにいいんだって。なぜ?マメ科のように何かの菌でもいるのかしら???

トゲアオイモドキという名前だけ自然友の会の先輩達に聞いていて、資料が全然見つからなかった植物で、全部ネットで調べました。あってるのかなーー?ちょっと不安。

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顔が怖い毛虫or芋虫?

ルリモンジャノメ (Elymnias hypermnestra) …かな?

musi-3s

この子は誰? で紹介させていただいたいた虫くん。詳しい情報をコメントでいただいたのでトップにもう一度アップさせていただきまーす。

シンガポール植物園のジンジャーガーデンで足元を這っていた虫くん。

長さは3cmくらいでした。小さいんだけど、よく見ると「顔が怖い!!!」(大笑い)

尾の方からは細い糸のようなものを出しているような気がしたんだけど、気のせいかもしれません。

あなたはいったい何者?                                                                                                                       

musi-3-2s

なんてことを書いたら、またまた松沢さんがヒントをくださったので、コピペさせていただきます。ありがとうございました!!

****

この幼虫も、種まではわかりません。でも、たぶん、ジャノメチョウ科のチョウの幼虫だと思います。日本に分布するヒメジャノメや、オオヒカゲの幼虫に似ています。

 ジャノメチョウ科の幼虫には、この写真のように、頭に二本の角状突起があり、おしりにも二本の尾のような突起があるものが多いです。怖そうに見えても、突起は軟らかいので、全然武器になりません。
 なんだか、弱いのに精一杯虚勢を張っているように見えます。いじらしく感じますね。

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もう1つ中さんからこんなコメントもいただきました。本当に助かります。ありがとうございましt!

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はじめまして。
この幼虫ですが、おそらくルリモンジャノメ(Elymnias hypermnestra)です。
ルリモンジャノメの仲間(Elymnias)は東南アジアに多くの種類がおり、その中でもルリモンジャノメが一番都市的環境に馴染んでいます。
台湾・マレーシア・インドネシアなどの生息地域では、公園や植物園でよく姿を見ることができます。
この仲間はE. esacaを除く(食草が既知の)全種がヤシ科を食っており、シュロチクやクロツグ、カンノンチクなどの葉裏を探すと、幼虫が時々ついています。
幼虫を撮影されたのが都市部ではなく田舎や森林地帯だった場合、近縁なE. pantheraの可能性もあります。両種は幼虫の斑紋がかなり似ており、しかも地域によって斑紋が変わってしまうため、写真だけではどちらか区別するのは困難です。

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ジンジャーガーデンはヤシもたくさん植えてある場所なので、ヤシを食べているという話になるほどーと納得できました。植物もそうですが、少しでも知識が増えると、その虫や動物がとても身近に感じられるようになりますね。ブログ…というツールの面白さをヒシヒシと感じるこの頃です。情報をくださる皆さんに大感謝!

コチラのサイトたちもご覧ください。

http://www.wakaba.com/~nephelus/rearing/oldvers/hypermnestra.htm

(もしかして中さんのサイト?違っていたらごめんなさい。すぐに訂正します。)

http://www.nss.org.sg/butterflysingapore/expert/Elymnias-hypermnestra/Elymnias-hypermnestra.htm

このサイトは何語?学名で検索をするとこんなページも発見できるのが面白いです。内容は全くわからん

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2006年4月27日 (木)

葉っぱみたいな妙な虫

Leaf060414_003s

Leaf060414_005s

友人から「こんな虫がアパートにいて、ちょっと触ったら飛んで行っちゃったんだけど、なんだかわかる?」と聞かれましたが、身近な本では全然わかりません。一体なんでしょう?枯葉みたいなカマキリなら見たことがあるけど、それとも明らかに違うし…。

上の写真の右側のエレベーターのボタンを見ると大体の大きさは想像できますが…何だろう??

誰か…HELP~~!!!

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2006年4月26日 (水)

縞々のキレイな毛虫ちゃん

またまたわからないシロモノです。

20060221_011s

20060221_017s

国立ラン園の管理エリアの葉の影にいました。上の写真には写っていないけど左の写真のように頭かな?赤い色をしていました。

どなたかご存知の方がいらしたらお教えくださーい。

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2006年4月25日 (火)

黄金の雨

Galphimia gracilis

Galphimia_glauca1s Galphimia_glauca2s

キントラノオ科 Malpighiaceae(バラ亜綱 ヒメハギ目)

原産地:メキシコ~パナマ

Common name: Rain of Gold , Gold Shower Thrysalis

低くきれいに刈り込まれて公園などでよく使われている潅木。写真を見ればわかるようにお花の黄色が鮮やかできれいです。花の大きさは2cmくらい。遠くからでもよく目立ちます。

「A Guide to Common Horticultural Shrubs」には、この学名はよく「Galphimia glauca」と本などで書かれているけれど本当は「Galphimia gracilis」。どこかで 間違えてしまってしまったのだろうと書いてありました。学名を見た時に「glauca」は「青緑色の」とか「灰色の」とかいう意味で、銀葉の植物などによく使われる形容なので、この学名を見た時に「一体どこが灰色なんだろう?」と不思議に思ったものですが、実際は「gracilis」で「か細い」とか「ほっそりとした」「きゃしゃな」とかいう意味だったので、納得。日本のサイトで調べたけど、けっこう間違っているものがありました。

先日取り上げたメイデンスジェラシーとお花がよく似ていて間違えそうになることがよくあります。でもメイデンスジェラシーはツル性でアーチなどに使われ、レインオブゴールドは低木なのですぐに見分けることができますよ。

資料:「A Guide to Common Horticultural Shrubs」P50

    「1001 Garden Plants in Singapore」P128

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2006年4月24日 (月)

鳥の巣キノコ

先日、シンガポール植物園を歩いていたら、植物の株のかげになっている地面に変なものを見つけました。

これって何でしょう?

20060423_0392s

キノコかな?って思ったんだけど、中に入っているグレーの小さなタネみたいなものは、シャーペンなどでつっつくと取ることができます。何だ?全然わかりません。誰か教えて下さーーーい!!

大きさはグレーのタネ(??)が入っている器みたいなのが、だいたい7~8mmってところでしょうか?

20060423_039s

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ってわめいていたら、またまた松沢さんが教えてくださいました。

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TOMさんの推察どおり、これは菌類、キノコの一種ですね。おそらく、チャダイゴケ科の一種だと思います。
 例によって、種の同定までは勘弁して下さい。生き物の中でも、キノコの仲間は種の同定が難しいです。分類学者泣かせといわれています。
 以下、ちょっと長くなりますが、チャダイゴケ科のキノコについて説明しておきますね。参考になるかも知れませんから。

 チャダイゴケ科のキノコは、菌類でも風変わりな仲間です。その形から、英語では"bird's nest fungus"、つまり「鳥の巣キノコ」と呼ばれます。
 コップ状のものの中に、粒粒が入っていますよね。これは小塊粒とか、ペリジオールなどと呼ばれるものです。この中に、胞子が入っています。
 雨が降ると、小塊粒が雨粒に弾きとばされます。そうして、近くの草などにくっつきます。その草が草食獣に食べられると、小塊粒も一緒に体内に入ります。やがて草食獣が糞をすれば、胞子は体外に出て、そこでまたキノコになる、というわけです。

 草食獣に遠くまで運んでもらって、分布を広げて、なおかつ、糞という栄養付きで育つことができるなんて、素晴らしいですね。うまい方法を発明したものです。

 チャダイゴケ科のキノコの写真は貴重です。ちょっとした自慢になると思いますよ、ここの写真は(^o^)

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おおー。自慢になる??うれしー!!!大切にします!

この後「A Guide to Tropical Fungi」P98 を見ていたら、いました。この子。

ここに載っていたのは学名は「Cyathus striatus」でした。写真はそっくりでしたが、上の写真の子と同一種であるかは判断がつきません。

また「キノコの世界」(朝日百科)の本にもいました。(P100)

ここにはハタケチャダイゴケCyathus stercoreus)の写真が載っていて、これまたTOMが撮った写真にそっくり。松沢さんが同定は難しいとおっしゃるのもわかります…(涙!)ここには和名の「チャダイゴケ」という名前は「破れた殻皮の形が茶台状をしていることから」ついたと書いてありました。なるほどー。西洋の「鳥の巣キノコ」という名は「殻皮とその中にあるレンズ形をした多数の小塊粒を「卵の入った鳥の巣」に見立てて」 ついたとも書いてありました。所変われば見方も変わって面白い!

何はともあれ、松沢さんありがとうございました! 「キノコの世界」で写真を見つけてくれたMさんもありがとう!

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2006年4月23日 (日)

ピーナッツのグランドカバー

Arachis pintoi

Arachis_pintoi1s Arachis_pintoi6s

シンガポールで芝生でなくて明るい緑色の地面を見つけたら、足元をよく見てみて。1cmよりちょっと大きめの黄色のマメの花が咲いていると思います。グランドカバーで明るさを出したい時によく使われる種類で、こちらではピントーピーナッツと呼んでいます。「落花生のご親戚ですよ」とガイドの時には説明するのだけど、落花生とは属が同じ。ちなみに落花生の学名は「Arachis hypogaea」です。

人などがよく踏む場所ではすぐに弱ってしまうので、特にきれいに作りこみたい場所に使われます。うまく根付いた場所では本当にきれいですよー。よく見るのは黄色の花のタイプですが、オレンジのタイプもあるようです。

シンガポールでは装飾的に使われるだけですが、コロンビアなどでは牧草と混ぜて植え込む植物としても最近は注目されているよう。イネ科の牧草を単体で植え込むよりも、混ぜて植えた牧草地の牛のほうが成育がよかったんだって。マメ科の窒素固定の性質を利用しているものなのかな?

マメ科

原産地:熱帯南アメリカ

Common name: Yellow Peanut Flower , Pinto Peanut

資料:「1001 Garden Plants in Singapore」 P63

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Arachis_pintoi5s

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2006年4月22日 (土)

深紅のトケイソウ

Passiflora coccinea

Passiflora_coccinea1s

トケイソウ科Passifloraceae(ビワモドキ亜綱 スミレ目)

原産地: 熱帯アメリカ(ベネズエラ、ボリビアあたり?)

Common name:Red Passion Flower, ベニバナトケイソウ

最初にこの花を見たときはあまりの赤色の鮮明さに感動したものでしたが、そのうちシンガポールじゅうあちこちの公園や住宅で見られることに気がつきました。

資料には「きれいだから熱帯で広く植えられるのは何の不思議も無いけれど、繊細な島のエコシステムの中ではあちこちでエコシステムを破壊する元凶となっている」と書いてありました。勢力が旺盛すぎるってことなのかな?

前に紹介した別のトケイソウちゃんはコチラ

資料:「A Guide to Common Horticultural Shrubs」P89

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2006年4月20日 (木)

大砲の弾の木

Couroupita guianensisCouroupita_guianensis8s

Couroupita_guianensis11s

Couroupita_guianensis1s

サガリバナ科 Lecythidaceae ( ビワモドキ亜綱 サガリバナ目)

原産地:熱帯アメリカ

Common name: Cannonball Tree, ホウガンボク(砲丸木) 

左の写真は花の中が見えるように指で開いてみたところです

Couroupita_guianensis12s

お花はね、同じサガリバナ科のモンキーポットに似ています。比べてみてね。まるでカスタネットみたいな構造をしています。

2種類のオシベがあって、手前の目立つ黄色の部分は虫を呼び寄せるための花粉の付かないダミーのオシベなのだとか…。奥までよいしょよいしょと入り込むと本当のオシベがあって、虫の体にいっぱいの花粉が付きます。

キャノンボールツリーと私たちは呼んでいます。なぜかは実の様子を見ればわかるよねー。キャノンボールっていうのは大砲の弾のこと。

15~20cmもの大きな実がぶら下がっています。花が咲いてからこの大きさになるまでには1年くらいもかかんだって。

幹生果という幹に直接花が咲き、実がなる熱帯植物がよく持っている性質を持った植物で、左の写真のように、幹の下部に花が咲くためのわしゃわしゃした枝が出ています。光合成をするための葉たちはこの写真に入りきらなかった上~~の方にあります。

こんなめっちゃ変な全体の形といい、花の奇妙さといい、実のデカサといい、一度見たら忘れられない木の一つ。私はこの木で熱帯植物にハマリマシタ。

こんな変な木がシンガポールではよく街路樹に使われています。クロスストリートやタングリンロードなど気をつけていると車の中からもよく見つけられるよ!

実は種子の周りの柔らかい果肉を食用にすると「自然友の会」の資料にはありましたが、熟すと嫌な臭いになるので、怖くて試そうという気が起こりません。だから未熟な実を食べるんだとも書いてありましたが、いったいどのくらいが未熟な実なんだろう?手を出さないのが無難そうです…。

サイトで調べてる最中にこれでもかーってくらいに写真がいっぱいのサイトがありました。コレです。

下の写真は花が咲いた後の、実の赤ちゃん。あんまり可愛かったので、無意味にアップで登場です。(笑)

資料:「1001Garden Plants in Singapore 」P341

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Couroupita_guianensis7s

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2006年4月19日 (水)

クチナシ

Gardenia carinata

Gardenia_carinata1s

アカネ科 Rubiaceae ( キク亜綱 アカネ目 )

原産地:マレー半島

Common name: Kedah Gardenia , Cempaka Hutan

日本のクチナシのご親戚だと思うんだけど、こっちのは花が大きい!です。10cm程もあるかな?木も5~6mはあるでしょうか。(シンガポール植物園に植えられているものの場合)

最初に白で咲き、強烈な香りを出します。クチナシと同じようによい香りです。何日かたつと黄色に花の色が変化して終わります。木を見ると2色の花が同時に咲いているように見えます。

資料:「1001Garden Plants in Singapore 」P377

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2006年4月18日 (火)

悪魔の背骨

Pedilanthus tithymaloides

Pedilanthus_tithymaloides1s

トウダイグサ科 Euphorbiaceae ( バラ亜綱 トウダイグサ目 )

原産地:熱帯アメリカ

Common name: Devil's Backborn, Zebra Plant, Zigzag Plant, ダイギンリュウ(大銀竜)

ペディランサス属は熱帯アメリカに30種くらいあるそうで、その中でもこの種は古くからある園芸植物。学名で調べても日本のサイトはほとんどヒットしないんだけど、「ダイギンリュウ」で検索するといっぱいヒットします。

でもって、シンガポールではこんなんが公園とかに植えられているのが面白いなあって思います。

何故って葉がきれいだから。熱帯って意外とお花が少ないんです。だから葉の色や質感で変化を表現して町を鮮やかに彩っています。デビルズバックボーンみたいに色が明るくて、ピカピカした感じの植物は、他の緑と一緒に植えると目だってきれいなんです。名前も面白いよね!

資料:「1001 Garden Plants in Singapore」 P185

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2006年4月17日 (月)

黄色ハンノキ

Turnera ulmifolia
Turnera_ulmifolia_elegans1s

シンガポールへ来てすぐの頃に撮った写真なので、どこで撮ったかよく覚えていないのだけど、多分ゴルフの練習場かなんかの植え込みにあった植物だと思います。花は直径5cmくらいかな?熱帯地域にはあちこちに帰化しているそうですが、これはちゃんと植えてあったものでした。このきれいで印象的なお花は、1日花なんだそうです。

サイトで調べると「ターネラ」とか「ツルネラ」とか学名を色々な読み方をしていて、悩んだけど、朝日百科の「トゥルネラ」を採用。英名のAlderは「ハンノキ」という意味。葉が似ているからそう読んだのかな?日本で出回っている種類は鮮黄色1色のものが多いようです。真ん中の紫がかった目が美しいよね!

********************

この回を書いた後でよく見回してみたら、最近の公園にはよく植えられていることに気がつきました。よく、名前を知るとそのものが今までよりもよく見えてくるということがあるでしょう?今まで目に入っていなかったのが不思議なくらい…。

熱帯樹さんの話によれば、このお花はきれいなんだけど、昔からあるタイプは午前中しか咲かなかったのでちょっと残念だったんだけど、最近よく植えられているのは午後までちゃんと咲くタイプなんだそうです。お花の色は白というよりはもう淡い黄色のタイプをよく見ます。

トゥルネラ科 Turneraceae (ビワモドキ亜綱 スミレ目)

原産地:熱帯アメリカ(メキシコから西インド諸島あたり?)

Common name : Sulphur Alder, Yellow Alder

資料:「A Guide to Common Horticultural Shurubs」 P74

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2006年4月16日 (日)

オジギソウ

Mimosa pudica

Mimosa_pudica1s

「シンガポールならではの植物を見たーい」って思って来てくれた人はごめん!

今日の植物は「オジギソウ」。日本でもとーってもおなじみですよね。

シンガポールではちょっと放置された場所ならどこでもはえている雑草です。

高さが30cmくらいで横に広がります。緑の中に埋もれているので、よく見ないと気がつかないけど、本当によくあります。

マメ科

原産地:ブラジル

Common name: Sensitive Plant, オジギソウ、ネムリグサ 

うちの娘は中学生にもなって、オジギソウを見かけるとサワサワと足で触りながら歩くのが大好き!何故って…名前の通り、触ると葉が閉じるので面白いのだ。私の世代くらいの人なら誰でも知ってるだろうと思っていたけど、意外と知らない人も多くて、葉を閉じて遊んでいるとびっくりする人もけっこういます。(結局お前も○歳にもなってやってるんだろ…と突っ込まれそう♪ハイ、その通りです(涙!) 娘の友人にもオジギソウを知らない子がいて、葉を閉じさせながら歩いていたら「植物を枯らして歩く女」と恐れられたとか…(本当の話…笑)

日本では苗ものが春になると出回って、夏いっぱい楽しむと枯れていきますが、シンガポールでは雑草なのでお店に売っているわけでは、もちろんありません。日本では1年草扱いになっていますが、本来は熱帯出身の多年草。日本の冬には耐えられなくて枯れてしまうので「1年草」として商品としては出回っています。

「シンガポールでは雑草」と書きましたが、シンガポールが原産地かと言うとそうではなくて、ブラジルなど南米が原産。日本のように面白植物として紹介されたものが雑草としていついてしまったのか、船とかで靴や荷物にタネがくっ付いていて入ってきてしまったのか、私は知りません。

お花は写真のように1cmくらいのピンクのぼんぼんみたいな格好をしています。マメ科なので、お花が終わると小さなマメのさやが鈴なり(?表現が正しいかわからないんだけど…)になります。オジギソウを育ててる人はタネまで楽しんでみて。かわいいよー。(私は日本で育てている時に、タネの形に可愛くて感動しました!)

マメ科は大きく3つの亜科に分かれます。クロンキストの分類ではこの3つの亜科をそれぞれ独立した科として扱っています。オジギソウはお花がボンボンになるタイプのマメの仲間で、同じ仲間には日本人にもおなじみの「ネムノキ」などがあります。お花を思い出してみて!よく似ているよ!先日、こちらで紹介した「エレファントイヤーツリー」も同じ科の仲間。写真を見比べてみてね。1つのお花のように見えますが、実際は小さなお花の塊が球状にくっ付いていて、1つのお花のように見えます。ピンクに見えているのは花びらではなくて「オシベ」に色が付いて長く伸びているもの。

「オジギソウ」でGoogletあたりで検索するとたくさんヒットするので、もちっときれいに撮れた写真を探して見てやって下さい。

その中で、「こんなんあり?」って思ったサイトがコレ。「地震予知草栽培セット」…だそうだ…。「オジギソウ栽培セット」って書いて売ってくれよ…。でもオジギソウって思ってみると爆笑できるので、見てみてください…。

上のサイトで笑った人は…ぽちっ

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2006年4月15日 (土)

乙女の嫉妬

Tristellateia australasiae

メイデンスジェラシーはつる植物で公園のアーチなどによく使われている黄色のきれいなお花。

日本ではコウシュンカズラ(恒春葛)という名前で呼ばれて流通し、沖縄とかでは屋外で見られるみたいです。「恒春」というのは「常に春」ということ。「葛」は「ツル性」という意味です。熱帯で季節性がなく、暖かければずーっと花をつけているのでこういう名前が付いたんでしょうね。

Tristellateia_australasiae1s

Tristellateia_australasiae2s

キントラノオ科 Malphigiaceae ( バラ亜綱 ヒメハギ目)

原産地:インド~マラヤ

Common name:Bagnit, Galphimia vine, Maiden's jealousy,コウシュンカズラ(恒春葛)

私たちはメイデンスジェラシーと読んでいますが、調べたらすっごくたくさんの英名がありました。その中のMaiden's jealousyのMaidenは「乙女」とかの意味があるそうです。「乙女の嫉妬」…んんーーっ?すっごく不思議な名前ですよね。何か物語りでも潜んでいるのかな?

資料:「A Guide to Common Horticultural Shurubs」P96

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2006年4月14日 (金)

Hydriastele microspadix

Hydriastele microspadix

Hydriastele_microspadix5s

ヤシ科 

原産地:ニューギニア(ネットの情報です。植物園の樹名板にはオーストラリアとありました)

シンガポール植物園のヤシの谷(パームバレー)にあるヤシの1つ。

樹名板があったので学名がわかったけど、その他のことは資料が見つからなくてわからなかった。残念。

ただ、けっこう珍しいヤシらしくて、「レアーパームシーズドットコム」なんてサイトで「タネを求む」みたいなことをやってました。http://www.rarepalmseeds.com/index2.shtml

そう言えばシンガポールの街中にはたくさんの種類のヤシが植えられているけれど、これはあんまり見かけないかな?

Hydriastele_microspadix6s

シンガポール植物園にある株は株立ちのヤシみたいに見えますが、こちらのサイトの写真は1本立ちしている写真が載っていました。成長して大人の株になると、1本立ちになるタイプなんでしょうか?

葉はこんなん。よく見るココヤシやなんかに比べると一枚の葉が短い印象があります。

Hydriastele_microspadix1sお花は見つからなくて、赤い実が実っていました。鮮やかな赤できれいだねー。

Hydriastele_microspadix2s

ヤシも可愛いじゃんって思ってくれたらぽちっ応援してね!

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2006年4月13日 (木)

ニボンヤシ

Oncosperma tigillarium

Oncosperma_tigillarium12s

すっごいトゲ!東南アジアの人々は吹き矢の矢にこのトゲを使っていたそうです。触ってみると本当に堅くて痛いんだよー!!

ニボンヤシは東南アジア原産のヤシで、海岸に近いところによくはえているのを見かけます。

けっこう背がぐーーんと伸びるヤシで、30mくらいにもなるかな?遠くから見ると、下の写真のような姿がよく目に入ります。葉の先が垂れているのが特徴のひとつです。で、近くに行くとトゲだらけの幹が…。海岸近くに生えていたらニボンちゃんかな?って思うわけ。

この幹の部分はシリカをたくさん含んでいて耐水性が強いので、魚をとるための仕掛けのケロン(kwlong)の材料に使われるのだそうです。海辺に行くと、トゲトゲの材木が海水に突き刺さっているのを見ることがありますが、ニボンちゃんだったのですねーー。

Oncosperma_tigillarium1s

Oncosperma_tigillarium4s_1

よーく見ると葉の下にお花の塊が…。

木の下に行ったら、下のような黄色の紐みたいなのが落ちていました。どうやらこれがお花らしいです。 資料にはお米の香り付けに花を使うと書いてあったけど、この紐状態のお花を入れるのかな?

Oncosperma_tigillarium5s

 Oncosperma_tigillarium6s

紐の拡大写真。

ヤシのお花には幾つかタイプがあって、ニボンちゃんの場合は「3つのお花が1つの組になるタイプ」なんだそう…。

わかるかな?「真ん中の下に丸いつぼみが1個、その上に細長いつぼみが2個」。これで1組なんだって。こういうタイプのお花を「トリアド」って言うのだそうです。

上の2つが雄花、下の1つが雌花なんだそうです。

下の写真は紐の先っぽの部分の写真。先っぽから順番に咲いていくようで先っぽ部分のお花は開いていました。多分、これは雄花の写真。

Oncosperma_tigillarium8s雄花が先に咲いて、後から雌花が咲いてくるのかな?そんな感じの咲き方でした。

指の先っちょと比較してね。小さいでしょーー。写真が鮮明でないのはカメラの性能がこの小ささに追いつかないからなのよー(涙!!)

 

Oncosperma_tigillarium7s

Oncosperma_tigillarium9s

お花が咲き終わるとこんな黒紫の実がなります。

資料には「果肉を糖蔵。核はビンロウジ代用の噛み料」とありました。すっごく硬い感じだったんだけど、どうやって使うんだろう?疑問です。

ヤシの仲間達はは熱帯には無くてはならない植物。ニボンちゃんもその一つです。日本の人にはなじみがないと思うけど、「こんなんもあるんだー」って思ってもらえると嬉しいな。これからも続々とヤシの紹介をしていきますね!

ヤシ科

原産地:東南アジア

資料:熱帯植物要覧 P529

ヤシも可愛いじゃんって思ってくれたらぽちっ応援してね!

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2006年4月11日 (火)

蜘蛛さんのふさふさの髪の毛

Strophanthus preussii

国立ラン園の中のバーキルホール横にある潅木。お花が変なんだよー。花びらの先が伸びてまるでお髭のよう…。

コモンネームの Spider tresses の tresses は広辞苑によると「(女性の)ふさふさした髪」という意味でした。面白いネーミングだねー。だからといって今回のタイトルはどうかと自分でも思うけど、この学名ではどうしても覚えられないのよー!!!(涙!) というわけでこのタイトルで決まり!

Strophanthus_preussii2s

Strophanthus_preussii1s今回調べてみたら「芳香がある」と書いてあるものがありました。今まで香りに気がついたことがなかったので、次に行ったら香りを確かめて、確認してきますねーー!

キョウチクトウ科 Apocynaceae (キク亜綱 リンドウ目)

原産地: 熱帯西アフリカ

Common name: Corkscrew Flower , Spider Tresses, ストロファンサス

資料: 「1001Garden Plants in Singapore」P217

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2006年4月10日 (月)

国立ラン園での結婚式

シンガポール植物園の中にある「国立ラン園」では、個人のパーティー用のスペースとして、園内の一部の貸し出しをしています。

先日、ちょうど夕方から開かれる結婚式の準備をしているところに出くわして、あんまり可愛かったので写真を撮ってきました。ご報告。

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貸し出されている場所は「バーキルホール」とその前庭。バーキルホールは1960年代後半まで、シンガポール植物園の歴代の園長が家族と住んでいた「コロニアルスタイル」のとても素敵なおうち。今では改修されて賓客が来たときにもてなしたりする場所として使われています。そんな建物を使って結婚式とかをすることができるわけ。ちょっと素敵でしょ。

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上の写真は受付。なんかねー、かわいいでしょ。

今までいくつかガーデンウェディングを見たり、出席してきましたが、こっちのこういうスタイルの結婚式では公園とかはスペースを貸し出すだけで何もしません。代わりに結婚プロデュース会社みたいなのがあって、テーブルの並べ方から、バンド、料理の手配、お花や記念品の用意に到るまで、新郎新婦の要望に合わせてお世話をしているようです。バージンロードに花びらが敷き詰めてあったり、けっこうロマンチックでいい感じですよ。

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お庭からバーキルホールへはいる入り口。こちらも結婚式用に特別にお花の飾り付けやカーテンなどがありました。きれいでした。

この場所を借りるのに2000ドル(約14万円)かかるそうです。(あくまでも人に聞いたものなので、まじめに知りたい人はナショナルパークスボードへ問い合わせてくださいね)

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スプーンの並べ方も可愛かったので、思わず写真をパチッ!

あなたなら、ここでのウェディング、やってみたいですか?(TOMはもうちょっと若くて、結婚してなかったらやってみたかったよー!!!)

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2006年4月 9日 (日)

ブラックリリーのお仲間のお花

Tacca chantrieri

タシロイモ科 Taccaceae (ユリ亜綱 ユリ目)

原産地:ミャンマー、タイ

Common Name : Bat Flower, Cat's Whiskers、キャッツウィスカース、バットフラワー、ブラックキャット、タッカ・シャントリエリ、クロネコ(黒猫)

国立ラン園(シンガポール植物園内)の出口付近にブラックリリーの仲間が植えてあって、わりとよい頻度でお花を見ることができます。

3月中旬にちょうど咲いているところに出くわすことができました。

Tacca_chantrieri1s

Tacca_chantrieri3s

ブキティマの森の中で運がよければ出会えるブラックリリーの仲間で、お花の格好はほとんど同じ。森の中では全体の形の奇妙キテレツさに目を奪われてよく見ていなかったので、よーく観察。

真ん中にぶら下がっているボンボンみたいなのが、どうやら本当のお花。

そしてそのボンボンには2種類ありました。

上が受粉前で、下が受粉後の咲き終わったお花。

Tacca_chantrieri4s_1

このあとお花の解剖をすることができました。その様子はこちらにまとめてあります。見てね!

このブラックリリーのお仲間は日本ではブラックキャットという名前で形が面白いお花として流通しているようです。興味があったら調べてみてくださいね。

この子の生まれ故郷はミャンマーやタイでシンガポールよりちょっと北の方が原産地のようです。だから、日本でも育てやすくて導入されてるのかもしれませんね。

Tacca sp.

Tacca integrifolia

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2006年4月 8日 (土)

シャワーオーキッド

Congea tomentosa

国立ラン園(シンガポール植物園内)のクールハウスから出ると、両側の手すりに絡ませてあるツル植物があります。これがシャワーオーキッド。

オーキッドなんて名前がついているけど、ランではなくて、クマツヅラ科の植物。クマツヅラ科の植物はたくさんあるけれど、日本の人がよく知ってるのは、「ゲンペイカズラ」あたりでしょうか?3枚の葉(包?)の上にちょんと乗って咲いているかわいい花が、ゲンペイカズラとよく似てるでしょ?

Congea_tomentosa1s

このお花は実は植物全体から見ると全然目立ちません。目立つのは数個の花の元にある3枚の葉(包?)。本当のお花はこんなふうにひっそりと咲いています。

この3枚セットの葉が、遠くから見るとランの花のように見えて、しかも大量に咲いているように見えることから、シャワーオーキッドの名前がついたのかな?って思います。

3枚セットってところが、ちょっとブーゲンビリアに似ていますね。

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シンガポールの公園で見かけるものは、この3枚セットは白い産毛をつけて銀色に見えるものがほとんどですが、日本のサイトで見つけたものはこの部分が薄いピンク色でした。

つる本体の葉は下の写真のように濃い緑色をしています。そこから花の季節になると(シンガポールに花の季節があるかどうかわからないけど)左の写真のようなお花のための茎が無数に出てくるのです。

Congea_tomentosa5s 1つ1つの花の命は短いけれど、ブーゲンビリアなどと同じように、この花を支えている3枚セットの葉は長持ちして人の目を惹きます。人と同じように、花粉を運んでくれる虫も遠くから見つけることが出来るのでしょうね

クマツヅラ科 Verbenaceae (キク亜綱 シソ目)

原産地:マレーシア、ビルマ

Common name: Shower Orchid,  Lavender Wreath

資料: 「1001 Garden Plants in Singapore 」P14

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2006年4月 7日 (金)

蛇の木

Stereospermum fimbriatum

3月の後半に植物園を歩いていたら、ミンデンゲート(仮正門)近くのスネークツリーの下に淡いピンクのじゅうたんが出来ていました。

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お花はこんな感じです。この携帯は長さがちょうど10cm。大きさを想像してみてね。

ノウゼンカズラ科の木なのでどことなく私たちにおなじみのノウゼンカズラの筒状のお花に似ています。

Stereospermum_fimbriatum3s_1

Stereospermum_fimbriatum1s

何でスネークツリーなんて名前がついているかというと、実が細長ーく木からぶら下がってくるくる曲がっている様子が蛇に似ているからなのだとか…。

左の写真中央がそうなんだけど、似てると思う?

インターネットで調べたら、こんなページがありました、真ん中の写真を拡大してみてください。まるで蛇がぶら下がっているみたいでしょ?

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木はけっこう大きいです。右下にかすかに移ってるのが人間。分かるかな?

ノウゼンカズラ科 Bignomiaceae ( キク亜綱 ゴマノハグサ目)

原産地:インドシナ半島、マレーシア半島

Comon name: Snake Tree, Chahchah

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2006年4月 5日 (水)

象の耳の木

Enterolobium cyclocarpum

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マメ科

原産地:ジャマイカ、ベネズエラ

Common name: Elephant's Ear, Earpod, エレファントイヤーツリー,ゾウノミミ

何が「象の耳」かというと、この実の形…だと思う…。

象の耳みたいでしょ?

こんな格好をしているけど、マメの仲間で、中には下のような種が入っています。

Enterolobium_cyclocarpum10s

3月の始めに「シンガポール植物園のエレファントイヤーツリーのお花が咲きそうだよー」とお知らせしていたのですが、その後、ポチポチと咲き、3月半ばには下の写真のような「白いボンボン」のようなお花が咲きましたよ。

メキシコでは果実を食用、つぼみを飼料、果皮は石鹸の代用などに使うそうです。

Enterolobium_cyclocarpum1s

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2006年4月 3日 (月)

シンガポールへ帰還

2週間弱、日本への一時帰国をしていました。日本を縦断。セントレアから入り、浜松へ行って、所沢へ行って、宇都宮へ行って、成田から昨日帰ってきたよー。忙しかったです。ブログは書き溜めておいたものが何とか、予定通りアップされたようで、よかったよかった。コメントへのお返事もせずに、失礼をいたしました。生活のリズムを整えつつ、元の調子に戻していきますので、も少し待ってね。(何せ主婦だから。山のようなアイロンがけが待ち受けていたのであった…)

日本はサクラが咲いてました。久しぶりに日本の春を体験しましたよ。熱帯と比べると色が薄いですね。淡い色がいっぱい。直前まで強烈な緑に埋もれていたので、なーんか不思議な感じでした。

春を嬉しいとか、美しいとか感じる感覚は、冬を体験し、春を待ち望んだからこその感覚だよなーというのが、シンガポールで暮らして、知ったこと。強烈な緑の中から、突然、春の日本に飛び込んでも、「美しい」の感覚スイッチはすぐにはONになりません。少し、時間が必要。そこの感覚が、面白いのです。日本に入って数日たって、あるときカチッと音がするような感覚があって、「美しい」の感覚スイッチがON になります。そうすると、急に春のお花や淡い緑が「きれいー!!」って感じるようになるんです。すごく不思議です。

シンガポールに住んでいる日本人の多くが、「シンガポールには季節がなくてつまらない」って言うのですが、これは日本人ならでは、温帯で暮らしてきた人間ならではの感覚だなあって、こういう経験を通して思いました。四季を知らずに暮らしてきた人には、多分こういう感覚はないでしょう。

冬の日本を始めて訪れたシンガポーリアンが「どうして日本は枯れ木がこんなにいっぱいあるんだ?」と聞いたという話があります。赤道直下よりもう少し北とかに行くと、乾季に落葉する森があるけど、シンガポールでは木は1年中「緑」。落葉した木を見て「枯れ木」って思ってしまうのも理解できます。面白いねー。

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シンガポールのカタツムリ

Achatina fulica 

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原産地:アフリカ

Common name: Giant African Snail,  Giant African Land Snail,  アフリカマイマイ

シンガポールの雨上がりとかに植栽帯の近くでよく見るのがこのカタツムリ。日本のカタツムリとは全然違うかっこうをしています。大きさもけっこう大きいよ。最初、見たときは「サスガ熱帯…。カタツムリも大きい~!」なんて思ったものでした。長いほうで8cm~10cmくらいでしょうか?

あんまりよく見るので、シンガポール版のカタツムリかと思っていたら、アフリカのカタツムリでした。世界の外来侵入種ワースト100なんてのに入れられるくらい、繁殖力旺盛で、世界の熱帯・亜熱帯に侵入し、嫌われているカタツムリちゃんらしいです。沖縄にもいるらしいよ。

シンガポールでも嫌われているらしく、シンガポール植物園の機関誌には「Most snails in the Gardens are pests and are therefore bitterly pursued, poisoned, or crushed underfoot.」ってあって、これが、このカタツムリなんですよね。

シンガポールのネイティブのカタツムリは本当は他にいるんだそうです。今ではとても貴重なものになってしまっていて、シンガポール植物園内のレインフォレストエリアとかにしかいないんだって。姿が一見するとアフリカマイマイにそっくりなんだけど、殻って言うのかな?この入り口の部分を見れば違いが一目瞭然なんだって。その部分がアフリカマイマイは薄っぺらくて、シンガポールのネイティブの貴重な種類は「分厚い」のだそう。

レインフォレストエリアは数え切れないくらい歩いているけど、カタツムリに注目したことはなかったなあー。今度見つけたら、よーく観察してみよう!

アフリカンマイマイについての詳しい説明が書いてあるサイトを見つけましたが、今日は時間切れで読みきれないので、パス。気が向いたらそのうち訳します。http://www.issg.org/database/species/ecology.asp?si=64&fr=1&sts=sss

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2006年4月 1日 (土)

ただ今日本一時帰国中

実は、ただ今日本へ一時帰国中でございます。3月20日から。いない間もブログがアップできるようにシンガポールにいるうちに努力をしましたが、時間切れです。このページがアップされる頃にはシンガポールへ戻るためにバスで成田に向かっている頃でしょう。ちゅうことで、今日はお休み!!!すまん!

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