ニボンヤシ
Oncosperma tigillarium
すっごいトゲ!東南アジアの人々は吹き矢の矢にこのトゲを使っていたそうです。触ってみると本当に堅くて痛いんだよー!!
ニボンヤシは東南アジア原産のヤシで、海岸に近いところによくはえているのを見かけます。
けっこう背がぐーーんと伸びるヤシで、30mくらいにもなるかな?遠くから見ると、下の写真のような姿がよく目に入ります。葉の先が垂れているのが特徴のひとつです。で、近くに行くとトゲだらけの幹が…。海岸近くに生えていたらニボンちゃんかな?って思うわけ。
この幹の部分はシリカをたくさん含んでいて耐水性が強いので、魚をとるための仕掛けのケロン(kwlong)の材料に使われるのだそうです。海辺に行くと、トゲトゲの材木が海水に突き刺さっているのを見ることがありますが、ニボンちゃんだったのですねーー。
よーく見ると葉の下にお花の塊が…。
木の下に行ったら、下のような黄色の紐みたいなのが落ちていました。どうやらこれがお花らしいです。 資料にはお米の香り付けに花を使うと書いてあったけど、この紐状態のお花を入れるのかな?
紐の拡大写真。
ヤシのお花には幾つかタイプがあって、ニボンちゃんの場合は「3つのお花が1つの組になるタイプ」なんだそう…。
わかるかな?「真ん中の下に丸いつぼみが1個、その上に細長いつぼみが2個」。これで1組なんだって。こういうタイプのお花を「トリアド」って言うのだそうです。
上の2つが雄花、下の1つが雌花なんだそうです。
下の写真は紐の先っぽの部分の写真。先っぽから順番に咲いていくようで先っぽ部分のお花は開いていました。多分、これは雄花の写真。
雄花が先に咲いて、後から雌花が咲いてくるのかな?そんな感じの咲き方でした。
指の先っちょと比較してね。小さいでしょーー。写真が鮮明でないのはカメラの性能がこの小ささに追いつかないからなのよー(涙!!)
お花が咲き終わるとこんな黒紫の実がなります。
資料には「果肉を糖蔵。核はビンロウジ代用の噛み料」とありました。すっごく硬い感じだったんだけど、どうやって使うんだろう?疑問です。
ヤシの仲間達はは熱帯には無くてはならない植物。ニボンちゃんもその一つです。日本の人にはなじみがないと思うけど、「こんなんもあるんだー」って思ってもらえると嬉しいな。これからも続々とヤシの紹介をしていきますね!
ヤシ科
原産地:東南アジア
資料:熱帯植物要覧 P529
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コメント
凄いとげですね。私もヤシ科の植物が好きで何時も見て回っているのですが、このトゲトゲは、はじめて見ました。今度、マレーシアのジャングル周辺を散策してみます。今後もヤシシリーズ期待しております。
投稿: HOJO | 2006年4月14日 (金) 00時52分