タンピネスツリー
Streblus elongatus
タンピネスと言えば木の名前…と知っているシンガポール在住日本人は少ないでしょうねぇ。コチラではお馴染みの町や道路の名前、「タンピネス」は実は木の名前だったのです。
とは言ってもこれと言ってお花がきれいなわけではありません。お花は下の写真みたいなの。えー、これがお花?違反でしょ?って言われそう…。でもよく見るとけっこう面白いんですよ。
白い10cmくらいの房がぶら下がっていて、これがお花の塊です。
丸い円柱のような形をしているかと思いきや、よく見ると平たいのがくるんと丸まった格好になってます。左の写真でわかるかな?
これは雄花と雌花の集まったもので、雌花はこの房1本につき、1~3個しか着いていないんだって。真ん中よりちょっと左に見える丸いのが雌花のあったところで、周囲の粒々がみんな雄花。面白いねー。
だんだんこの雌花の子房が育ってこんな感じの実を見ることができます。
この実は甘くて小さな動物達が食べ、熟した時には種子がはじけて飛ぶそうです。普段、私達が見るのはせいぜい下の写真のような実なので、どんな風にはじけるのかまた、気を付けていたいなぁって思ってます。
木の形はこんな風。シンガポール植物園で撮ったものです。
資料には、「普通は12mくらいになる木ですが、ジャングルの中では30mくらいになります」とありました。公園とかで見るのはせいぜい10mくらいなので、30mもの大木は見たことがないなあと思っていたら、見つけました。これについてはまた明日。
シンガポールが原産地ですが、建材として色々に使われて、自然のものは減ってしまったとブキティマの説明版には書いてありました。
クワ科 Moraceae (マンサク亜綱 イラクサ目)
原産地:マレー半島、スマトラ、ボルネオ
Common name: Tempinis , タンピネス
資料 「Singapore Botanic Gardens シンガポール日本人会 自然友の会」P201
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コメント
シンガポール日本人会 自然友の会の皆様
お久しぶりです。
当地名古屋では、生物多様性条約締約国会議(COP10)を迎え、様々な自然保護運動家が集結していて、連日新聞紙上を賑わしています。私も、「図鑑・愛知県森林公園植物誌」を9月1日に出版しました。560種の植物の形態写真と森林公園のすべての植物目録を添えたものです。本と私の顔写真を中日新聞でアップで紹介されました。
ところで、Streblus elongatus(タンピネスツリー)、たまたま、明日、名城プラザ・ナイトカフェーにて、熱帯雨林の生物多様性についてお話しをするため、ボゴール植物園で撮影したその切り株をパワーポイントに収録した所でした。ネットで、この木を検索していましたら、懐かしいシンガポール日本人会 自然友の会のブログに遭遇したわけです。10月下旬には、シンガポール植物園のDr.Yamに合いに出かけ、私の本を謹呈してきます。そして、3年後予定しているラオスのラン図鑑完成を目指し、新築なったHARBARIUMにて、標本を調べる作業を始めたいと考えています。それでは、またお目にかかれると嬉しく存じます。
投稿: 飯尾俊介 | 2010年9月16日 (木) 11時09分