虎のラン
Grammatophyllum speciosum
世界中にはランの原種が2万~3万種類(なんてアバウトなんだー???)もあるんだそう。
その中で 「世界NO.1 のラン」がコレ。タイガーオーキッドちゃんです。
何が世界一かというと、「花の美しさ」でも「花の大きさ」でもなく、「株の大きさ」なんだそう。本来は木の途中にくっついて暮らす「着生ラン」なんだけど、とっても株が大きくて、成長すると2000kg…つまり 2トン を越えるくらいにもなるんだそうだ。そのくらいの株になると花の時期には7000もの花をつけると資料には書いてありました。
2トン?重い!
枝が折れちゃうんじゃないの?
確かに着生植物をいっぱい付けた枝とかがたまに落っこちていたりするけど…。
フォートカニングパークのタイガーオーキッドちゃんは左の写真のよう。2トンはいっていないと思うけど大きいでしょ。下に垂れた暴れまくりの葉がなんともユニークです。
葉はこんなふうに暴れまくり、長さが3mにもなります。小葉を触ってみると、そんなに分厚い葉ではないです。そのかわり葉の軸が太い。3~4cmはあるでしょうか?
1~3年に1回しか咲かない花がこのときは咲いていました。写真は下のとおり。花はしょっちゅうは咲きません。とてもレアー。看板には1年に1回花が咲くと書いてあるけど、2~3年に1回しか咲かないときもよくあります。
こちらはフォードの工場後にできた戦争記念館の敷地にあったタイガーオーキッドちゃんの株。着生ランだけど、地面に植えられています。シンガポール植物園にもあちらこちらにこんな株が植えられています。このときはランの実ができていました。
横の照明灯の柱からどのくらいの大きさの株か想像できますか?
これがタイガーオーキッドちゃんの実です。熟すと中から細かい種が風に乗って運ばれていき、他の枝にくっついて、芽を出します。
ランの種ってこんな形をしているんだよ。タイガーオーキッドちゃんは大きさこそ大きいけど。ランの実や種は日本ではあまり見る機会がなかったので、最初はすっごく驚きました。
こちらはシンガポール植物園でお花が咲いたときのもの。1つ1つの花の直径は10cmくらいあります。長く伸びた花序は1.5mくらいもあるかな?
とにかく大きいです。
ラン科
原産地: ミャンマー、タイ、ラオス、マレー半島、ボルネオ、フィリピン、シンガポール
Common name: Tiger Orchid、タイガーオーキッド
原産地は上記の通り、東南アジア一帯。シンガポールでは野生では絶滅してしまい、オーナメンタルな形や花が魅力的なことから、シンガポール植物園を始めとした公園などに植えられています。植物園のランの先生のどなたかは、シンガポールの原産のものだからと言って、「花咲か爺さん」のように、タイガーオーキッドちゃんをあちこちの街路樹や公園の木にくっつけてまわっている人がいるそうです。
そのおかげか、タイガーオーキッドの株自体はあちこちの街路樹にくっついているのをよく見つけます。でもまだ、株が小さいし、花はごくごくたまにしか咲かないので、きっと多くの人はそこに「すごいラン」があることも知らずに横を歩いているんだろうなぁ。へっへっへー(優越感で満足してる時の不気味な笑)。
資料:「A Guide to Growing Nature Plant of Singapore」 P78
「1001 Garden Plants in Singapore」P132
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