本物のタピオカ
Manihot esculenta
トウダイグサ科 Euphorbiaceae (バラ亜綱 トウダイグサ目)
原産地 :ブラジル
Common name : Cassava , Tapioca Plant ,Manioc, タピオカ、キャッサバ、イモノキ
前回、ニセタピオカを紹介したので、今日は本物のタピオカについてです。キャッサバとも言います。
これが本物かどうか確信がないのですが、これがタピオカです。こんな感じのものがカンポンの跡とかに雑草化して生えています。ニセタピオカとの区別がどうもつきにくくてよくわかりません。一応、これは「タピオカだろう」とのコメントを先生からいただいたので載せておきますが、「いや、絶対に違っている!」と思われる方はどうぞおしえてください。
タピオカは大きくなっても2~3mなので、草姿はこんな感じでよく見かけます。
葉はこんな感じ。「熱帯植物要覧」には3~7片の掌状と書いてあり、自然友の会の先輩が残してくれた資料には「タピオカは掌状葉の一片一片がシャープな感じで形がはっきりしていて、葉柄は赤いことが多い」とありました。下のも葉柄が赤いです。
でもこの間のニセタピオカは葉柄が赤かったんだよー!!どうやって見分けろって言うのぉ?!!
シンガポールでは本物のタピオカのお花はほとんど咲かないそうです。調べていたら、こんなタピオカの絵がありました。お花はニセタピオカとよく似ているようです。実は、なるほど「翼」がありますね。タピオカの実やお花の写真をお持ちの方がいらして、公開してもいいよーって方がいらしたら教えて下さい。実際のものを見てみたいです。
シンガポールでは、タピオカのお芋はこんなデザートでよく食べます。小さめの容器に入って、1ドルから2ドル。甘く煮てあって、ココナッツミルク風味の白いたれ(?)をかけて食べます。TOMは大好きなので、よく買ってきて食べています。
タピオカ芋はローカルマーケットなどでは売っているそうですが、TOMはあんまりローカルマーケットに行ったことがないので、まだマーケットで売っている写真を撮れてません。
タピオカについては読んでいる皆さんの方がよく知っておられるとは思うんですが、日本ではデザートの中に入っている白い粒々でよく知られていますよね。この粒々はタピオカの植物の地下にあるお芋のデンプンから作られています。
シンガポールではこれとそっくりなものが「サゴパール」と呼ばれ、色々なデザートに入っています。中華料理のデザートにはよく「ハニーデューサゴ」なんてものがあって、TOMは大好きなんですが、これはメロンを小さく切ったものとサゴパールが、ココナッツミルクの冷たいシロップに浮いているというもの。どう見ても、日本でタピオカと呼んでいたあの粒々にそっくり…。 そんなわけで「サゴパールとタピオカパール、同じモノ?違うもの?」という疑問がありました。
フリー百科事典「ウィキペディア」には「タピオカパール:糊化させたタピオカを球状に加工し、乾燥させたものはタピオカパールと呼ばれ、煮戻してデザートや飲料、コンソメスープの憂き身などに用いられる。黒、白、カラフルなタイプと様々な色がある。本来はサゴヤシのでん粉で作られていたが、安価なタピオカに切り換えられている例が多い。」の一文を見てすっきり!
なるほどー。シンガポールでは元々はサゴヤシのデンプンで作ってたから「サゴパール」なんですね!
フリー百科事典「ウィキペディア」にはさらに「大きく分けて、苦味種と甘味種がある。苦味種はシアン化合物を多く含むが、大きな塊根をつくるため、デンプン製造用として栽培される。甘味種は、外皮にシアン化合物を含むため、蒸したり茹でたりすれば、そのまま食用にされる。味と食感は甘味の少ない甘藷に似ている。」とありました。こちらでスィートキャッサバ(Sweet cassava)と呼ばれるものは甘味種の方なんだなということも知りました。
原産地はブラジル。奴隷貿易が盛んだった17世紀、ポルトガル人が、栽培が簡単なキャッサバを食料としてアフリカを始めとして世界各地に広めて、今のように世界の熱帯亜熱帯で栽培されるようになったよう。タイとかが有名だけど、じつは新大陸のもので、それ以前は東南アジアに無かったんですねー。
もうひとつの「ニセタピオカ」も見てね!
「タピオカ」と「ニセタピオカ」徹底比較!もヨロシク。
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2011年7月…
山東さんが花の写真を送ってくださったのでアップしました!
こちらのブログです!見てね。
資料 「散策会 資料」 シンガポール日本人会 自然友の会
「熱帯植物要覧」P226
「The Concise Flora of Singapore」HSUAN KENG Singapore University Press P364
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コメント
今日初めてタピオカのお芋を見ました。
リトルインディアのムスタファセンターで。
意外に大きいんですね。
このところ、TOMさんのお陰でタピオカブームだったので、
おおっ、これだ!っと、スグ目に付きました。
あのきゃしゃな細くすーっと伸びたタピオカの植物からはイメージは遥か遠く、
サツマイモの長さ、太さ共に1・5倍ぐらいはありました。
う~ん、目に見えぬところに力あり!ですね。
残念ながらカメラ持ってませんでした。
投稿: まゆり | 2006年7月18日 (火) 22時27分
まゆりさん
情報、ありがとうございます!夏休みにでもムスタファセンターに出かけてみまーす!
投稿: TOM | 2006年7月20日 (木) 06時50分