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2006年7月19日 (水)

ココナッツの実

Cocos nucifera

ココナッツシリーズはまだまだ続きます(笑)。

ココナッツの実は誰でも見たことがありますよね。

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上の写真は、ウビン島のココナッツのプランテーションで収獲している最中のものをパチ!街中で見るココナッツはオレンジ色の実がなっているんですが、緑色のうちに収獲してました。

ちなみにあんな高いところの実をどうやって採るんだろうって思うでしょ。男の人が2人組で作業していましたよ。

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一人は木の上で実のついている花序の根元を切ってロープで降ろします。花序の茎の分かれ目のV字部分にロープを引っ掛けて、すーっと降ろすの。最初は何が落ちてきたんだろうってビックリしました。一人は木の下でそれを受け止める役。

木にははしごも何も使わないで登るみたい。どうやって登ったかは見ていなかったのでわかりませんが、TOMよりほんの少し前を歩いていたグループの人たちは「男の人が2人いるな。何をするんだろう…?」と思ってたそうで、TOMが一人が木の上にいると気がついた、その場所に達するまでにはほんの少しの時間しか過ぎていなかったはずなので、文字通り何らかの方法でスルスルと登ったのでしょう。あー、見たかった!

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「花序の根元の部分に雌花、先に雄花を多数つける」と資料にはあります。根元に近い部分の雌花が実った様子が上の写真からも見て取れますね。

実にはお花のときのガクがちゃんと残ってました。花のガクの写真と比べてみて!

資料には、「果実は人の頭くらいの大きさで、鈍三角状外皮は革質表面は滑らか、最初は緑色だけど、後に橙黄、枯れて熟すると灰褐色になる」と書いてあります。うんうん、その通りだー。町で見るオレンジ色の実は、この緑色の実がもっと熟したものなんですね。

続いて「中果皮は厚い粗い繊維の層、内果皮は硬い黒褐色の殻。」

ん?「中果皮?」「内果皮?」 何じゃそりゃ?

中果皮はココナッツの場合は一番外側の層。構造を説明したいなと思ってネットサーフィンをしていたら見つけました。このサイトをご覧あれ。繊維質の層がよくわかるよね。この繊維質の部分からはロープやブラシなどを作るそうです。ココナッツは海辺に生息するヤシですが、この繊維質の部分のおかげで水に簡単に浮くことができるので、海の波に乗って生息範囲を広げることができます。

一昨年前のインドネシアの津波の時には、沖まで流された人が、何週間も経ってから救出されたということがありましたよね。あのとき彼らが食べたのが、一緒に流されて浮いていたココナッツの実だったそうです。ヤシの実は日本へも昔から流れついて歌にもなっていますね。こんな風にぷかぷか水に浮かぶ秘密はこの繊維質の層にあったんですよー。

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この繊維質の層を剥くと、黒褐色の殻が出てきます。この殻が内果皮。本当の種子の部分はさらにこの中にあります。この殻には3つの穴が空いているそうです。今はその穴のひとつから芽が出るのですが、大昔は3つの穴全部から芽が出ていたものが、2つ分は退化してしまって、今は1つしか出てこなくなってしまったんだろうということでした。

ココナッツの3つの穴は残念ながら写真を撮ったことがないので、代わりにアブラヤシの内果皮の写真を載せました。大きさはずーっと小さいんですけどね。3つ穴が開いてるでしょ。こうやって見ると「怖い顔」に見えませんか?(笑)

ココナッツの実はちょうど人の頭くらいの大きさをしているでしょ。で、繊維質の部分を剥ぎ取ると、こんな猿の頭くらいの大きさの「顔」が出て来るんだそう。うわー、怖い!

ココナッツの「ココ」はポルトガル語の「quo quo」という言葉から来ているんだそうです。この言葉は「猿の顔」という意味なんだって。そんでもって、おいしい木の実だから「ナッツ」。そんな意味の名前だったんだねぇー。面白い!!!

話を元に戻します。

果実が未熟なうちは、内果皮の殻の中は水で充たされています。この水がジュースとして飲まれるものです。あんまりおいしいとも思えないんだけど、TOMはこのジュースを飲み干した後に、内側に付いている白い柔らかな部分をこそぎとって食べるのが好き。ほの甘くておいしいです。ジュースだけ飲んで「まずい」と言っている人がいたら、今度はこの白い部分を食べてみてください。

この白い部分が胚乳層。芽が出るときに栄養になる部分。果実が熟してくるとこの胚乳層が厚くなって、中の水は吸収されてなくなっていくそうです。

成熟して硬くなった胚乳(白い部分)をコプラ(Copra)と言います。これがとっても重要。

シンガポールのウェットマーケットに買い物に行くと、このコプラを細かく砕いて売っているお店があります。このコプラを使ってココナッツミルクやココナッツオイルを作るのだそうです。

砕いたコプラに水を加えてよく揉むと白い水になります。これがココナッツミルクなのだそうです。ココナッツミルクはタイのカレーにも欠かせないものだし、デザートなどにも欠かせません。東南アジアの食生活には欠かせない材料のひとつになっています。

このココナッツミルクを鍋に入れて火にかけます。ぐつぐつと煮て茶色になると油が出てきて、これを布で漉すとココナッツオイルができるのだそう。

ココナッツオイルは化粧品や石鹸、マーガリン、果ては蝋燭にまで化けるとか。残ったはまだまだ栄養分が残っているので、飼料にしたり、畑の肥料にしたり

黒い殻の部分は、工芸品を作ったり、にしてまたまた生活の色々な部分で使います。 「ヤシ殻活性炭」なんて言葉はよく聞くでしょ!

実の説明だけで疲れたー。すごいでしょ。全然捨てるところがないの!ココナッツが「大地からの贈り物」と呼ばれているわけもうなずけますね!

ココナッツシリーズ ココナッツの花 ココナッツの砂糖  ココナッツの花2とアレコレ の回も見てね!

資料:「不思議発見 はじめの一歩」 シンガポール日本人会

     「熱帯植物要覧」P523

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コメント

勉強になりました!
ココナッツミルクって、あの実からどうやって??と思って検索していたら、たどり着きました。ありがとうございます。

投稿: わこ | 2007年5月28日 (月) 01時42分

お尋ねしたいことがあります。
海外に行った際に、丸いものやラグビーボールのようなココナッツを見かけることがありますが、ココナッツには種類がたくさんあるのでしょうか?味や作りの違いもあるのですか?

投稿: 佐藤一弘 | 2012年9月14日 (金) 08時19分

佐藤さん
栽培植物と言われるもののひとつがココヤシです。でもって、そんな風に人間とのお付き合いが長い植物はいろいろと選択栽培されて、その結果いろいろな品種ができます。
もともとヨーロッパのほうの減産の大根などが、日本に到着するまでにいろいろな品種に分化して到達したみたいなもので、ココヤシもいろいろあるみたいです。でも、日本みたいに情報がいっぱいインターネットで流れているわけではないので、どのくらい品種があるとか、どれがおいしいとか…そういうところまではTOMにはわかりません(@_@;)
こんなところで大丈夫ですか?

投稿: TOM | 2012年9月15日 (土) 07時47分

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