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2006年9月29日 (金)

ツムギアリ

Decophylla smaragdina

科: Formicidae

原産地:インド~タイにかけての熱帯地域、東南アジア~オーストラリア

Common name: Weaver Ants , Kerengga , Green Ant , Red Ant , ツムギアリ

ツムギアリちゃんは公園だけでなく、街中でもよく見かけるアリ。木の上に巣を作るので、突然上から降ってきて、かまれて痛い目に会うことがたまにあります。アリの巣は土の中に作られるもの…と思い込んでいたTOMは、木の上に巣を作ったり、枝の中に巣を作ったりしている熱帯のアリたちに、はじめは本当にびっくりしました。今ではツムギアリちゃんの巣も難なく見つけられるように大変身!(それで良いのか?)

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今までツムギアリちゃんのことは知っていても、どんなアリか知らなかったので、調べてみました。
こちらのサイトが見つかったので、超意訳です。あちこちまちがってると思うけど、雰囲気だけ…。明らかなまちがいを見つけたら知らせてください~~!!

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ツムギアリちゃんは小さな生き物を食べるんだけど、どっちかって言うと植物の蜜が大好き!針は持ってないのだけど、噛まれるととっても痛くて、おまけに腹部から分泌される物質は炎症を起こさせるので、ちょっと厄介なアリです。

ツムギアリちゃんは巣を作ります。それも生きている緑の葉っぱで! 葉っぱで巣を作ると、カモフラージュになってツムギアリを狙う捕食者などから身を守ることができるわけ。この立派な巣を作るのには、葉っぱのエッジに働きアリが鎖状に連なって、 みんなで葉っぱのエッジを引っ張って鎖を短くするようにして作ります。いったんエッジが折りたたまれると、1匹の幼虫を下あごで抱えてやさしくしぼるようにします。そうすると幼虫は絹糸を出すんだって。この糸は葉っぱのエッジをくっつけるのに使います。幼虫は強いたくさんの糸を出すための特別な腺を持っているんです。でも成虫は糸を出すことは出来ません。(おおー、オコチャマさえも役割を持ってるなんて…すごい!)

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1つの集団は1本の木の中にいくつもの巣を作ります。何本もの木に分散することもあります。女王アリは1つの巣だけに住んでいて、卵だけがあちこちの巣に運ばれます。

ツムギアリは色々な植物や動物に利用をされてもいます。シーハイビスカスをはじめ幾つかの植物は、葉っぱに蜜を分泌してツムギアリちゃんを惹きつけて、食料を与える替わりに葉っぱを食べる虫から守ってもらっています。ツムギアリちゃんの噛み噛み攻撃はとっても痛いので、小さな葉を食べる虫だけでなくて、もっと大きな動物でも、ツムギアリちゃんに攻撃されると逃げていきます。ノニの木も同様にツムギアリちゃんを利用しています。
スンガイ・ブローではこの2つの木で、よく巣を見つける事ができます。

他の幾つかの生き物達もツムギアリちゃんの「甘いものが大好き!」という嗜好を利用しています。Lycaenidae科や  Noctuidae科の蝶のイモムシ達は甘い露を出してツムギアリちゃんの気を惹いて、替わりに守ってもらっています。これらのイモムシの中にはもっとちゃっかり者がいて、甘い露を出してツムギアリちゃんを騙して巣の中に入り込み、ツムギアリちゃんの幼虫をばくばくと食べちゃう奴らもいます。ジャンピングスパイダーは姿や臭いをツムギアリちゃんに似せて、巣の中に入り込んで幼虫をむさぼり食います。

ツムギアリちゃんの卵は収穫されてタイやフィリピンのマーケットで売られています。さなぎの味はクリーミィだと言われてきました。ボルネオのDayaksは風味付けにご飯にツムギアリちゃんを混ぜて食べます。でもツムギアリちゃんを収獲するのは、猛烈に攻撃してくるのでとっても大変。グッドテクニックが必須です!

西暦300年ごろの昔の中国の柑橘農園では、ツムギアリちゃんの旺盛な食欲を害虫駆除に使っていました。ツムギアリちゃんの巣は農園に運ばれ、全部の木にツムギアリちゃんの巣が行き渡るように、アリちゃんの通り道としての竹の棒が木の間に渡されていたんだって。
この害虫駆除の方法は最近になって復活。殺虫剤にどんどん強くなっていく害虫たちを駆除するための安価な方法としてツムギアリちゃんが使われています。ツムギアリちゃんを使うと一石二鳥。オーガニックフルーツとしてお値段も高く売れるんだって!!!

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知らなかったツムギアリちゃんの世界。ちょっと垣間見た感じです。

最初、緑色をしていた巣はしばらくすると茶色になります。上の写真のような感じです。

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コメント

ツムギアリちゃんのお話、とっても面白いです。ツムギアリを見かけると、「きゃ~刺される~!」と、逃げ回っていた私も彼らの賢さにびっくりです。ツムギアリが葉っぱで巣を作っているのを間近に見た時は、その器用さに感心したのですが、器用なだけでなく栄養豊富な食料にもなるのね。
味見がしてみたい~!

投稿: keiko | 2006年10月 1日 (日) 22時28分

keikoさん
味見がしてみたい~!とはkeikoさんも毎度のことながらチャレンジャーだわねぇ。お皿にきれいに盛り付けられていればいいけど、私はアリちゃんの姿がそのまま残っていたりするとやっぱり駄目かも!あ、でもケアンズでシロアリは食べました。

投稿: TOM | 2006年10月 2日 (月) 18時18分

熱帯植物について調べていたらこちらのサイトにきました。面白くてとても読みやすいです。ツムギアリの正体が判明して良かったです~。葉っぱが固まっているのは一体何なんだと思っていたのですが、巣だったのですね!私も何度か噛まれたことがありますが、害虫駆除にも使われてるとはなかなか役立つアリなんですね!

投稿: Lovely | 2010年3月 9日 (火) 16時42分

Lovelyさん
Lovelyさんはタイで子育て中なんですね!コメントくださってありがとうございました。将来、子どもと一緒に自然に親しむきっかけになれたら嬉しいです。面白そうな植物の写真があったら、ぜひメールで送ってください!

投稿: TOM | 2010年3月14日 (日) 11時31分

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