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2006年9月 8日 (金)

アオノリュウゼツラン

Agave americana

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ご近所でこんなお花が咲いていて、「あれ何?」と聞かれたのでUP。でも日本でもよくニュースになったりするお花だから、日本にいる人のほうがたぶん知ってるよね。

正体はアオノリュウゼツラン

リュウゼツラン(竜舌蘭)という名前はテキーラの材料になるってことで有名だけど、この子がテキーラに変身するわけではなくて、同じリュウゼツラン科のご親戚(Agave tequilana Common name:Blue Agave)がテキーラの材料になります。

アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭)という名前は、本当の意味で「リュウゼツラン」と呼ぶのは同じ種の斑入りのものを指すのだそうで、この子は緑1色なので、こう呼ばれるのだそう。

リュウゼツラン科 Agavaceae (単子葉植物 ユリ亜綱 ユリ目)

原産地: メキシコの乾燥地帯 アフリカとヨーロッパの地中海地方では野生化

Common name: Agave, Century plant, Maguey, American Aloe, センチュリープラント、アオノリュウゼツラン

色々と説明しようかと思ったんだけど、奈良教育大学の学生さんが作っているリュウゼツランのサイトを発見してあんまり面白かったから、そっちへ飛んでください。特にね、トップページの右下にリンクが貼ってある動画たち。 お花がどんな風に咲くかよく分かります。「竜舌蘭の詳細スライド」という項目も是非見てください。勉強になります。これでもかーーー!というくらいにリュウゼツランにこだわっていて、楽しめます!!

http://kaede.nara-edu.ac.jp/agave/

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左の写真が本体。高さは1mくらい、横に1.5mくらいはある株です。

これが植えてあるところはドライエリアの植物をデザインしてある場所で(と言ってもただのコミュニティーセンターの前の植栽)、ちょっと前まではこの本体だけでした。いつの間にか花の茎が伸びて、それが特大だったのでみんな「あれ?」って思ったみたい。

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熱帯雨林気候のシンガポールではドライエリアの植物はあんまりご機嫌よくしててはくれないし、この子は人生の最後にお花を咲かせるタイプの植物なので、そうねー、あんまりシンガポールでは見かけないかも。

花茎は何メートルくらい伸びてるんだろう。10mくらいはあるんだろうか。そこから花序が出てたくさんの花がいっぱい咲いているのをしばらく前に見ることができました。

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下にいっぱい枯れたお花が落ちていたので拾ってパチ! 1つ1つのお花はこんな形をしています。上のサイトの説明によるとオシベが先に出て、あとからメシベが成熟するそうです(雄性先熟)。花粉を運ぶのは原産地ではコウモリがやっているとも書いてありました。だから、花の蜜は夜により多く出て、コウモリを誘うんだって!

花の構造がわからなかったので、ちょっと広げてみました。花びら6枚 オシベ6本、メシベ1本。6_5 ユリと同じだねぇ。単子葉だねぇ。

資料にしたサイトの説明によると、「センチュリープラントは100年草と言われるけれど、実際はそんなに時間がかかるわけではない。暖かい地方なら10年かそこらで咲くし、寒い地方だと60年ほど かかることもある。」とありました。おまけに、お花が咲くと株が枯れてしまいます。100年ほどは長くないけど、そんなに長い時間成長してお花が咲いて、タネを付けて枯れちゃうんだと、種(しゅ)として生き残るのが大変じゃなかろうかと心配になりますが、小苗を成長中に作って、タネだけで増えるんじゃないから大丈夫なんだって。球根とタネと2通りの戦術を使う、チューリップとかにもよく似てますね。

アオノリュウゼツランの樹液や葉を絞ったジュースは色々と薬に使われるようです。利尿剤や下剤、打ち身の薬や消化不良や便秘などが書いてありました。タネはひいて粉にしてパンにしたり、スープにとろみを付けるのに使うそうです。「Pulque」はビールのような飲み物でアオノリュウゼツランの樹液を発行させて作るんだって。どんなんだろう?知ってる?(Agave salmianaの方がこのお酒にはよく使われるようですけど)

テキーラの材料ではないけれど、色々スグレモノの青の竜舌蘭ちゃんでした!

参考にさせてもらったサイト:http://www.floridata.com/ref/A/agav_ame.cfm

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コメント

こんにちは。
この植物の名前がわかって感激です。
最初は巨大な葉っぱだけだったのが、いつの間にか緑の棒がにょきにょき生えてきて、なんだろ~?なんだろ~?と思っていたら、花が咲いて・・・結構楽しんでたんですけど、もうすぐ枯れちゃうのね・・・

投稿: keiko | 2006年9月 9日 (土) 00時10分

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