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2006年11月25日 (土)

レインツリー

Samanea saman

Synonym : Enterolobium saman , Mimosa saman , Pithecellobium saman

シンガポールの街路樹で多いのはこの子です。チャンギ空港からECPを通ってシティエリアに向かう時には、大きな樹冠を広げた街路樹が日陰を作ってくれています。日本の街路樹の常識からすると、とても大きくて、「これはなんだろう?」って思うのですが、この子。

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じつは「この~木何の木気になる木~」と日立のコマーシャルで使われている木は、このレインツリーちゃん。

日立の樹オンラインというサイトでは、歴代のCMを見る事ができます。現在は9代目のCM、第2代でレインツリーちゃんは初登場、3~5代目はなんと別の樹で、6代目以降がレインツリーに定着しています。撮影場所はハワイのオアフ島。地元では何の変哲もないのに、日本人旅行者が行きたがる不思議な樹として有名らしいです。(笑)ハワイではモンキーポッドと呼ばれています。

このサイトでコマーシャルをあらためて見ていただくと、レインツリーがどんなに大きくなる木か想像が出来ると思います。大きくなると言っても樹高は30mくらい、横に枝葉が広がるんですね。それでCMのような形の樹になるようです。シンガポールでは街路樹として下の枝が切り払われているので、CMのイメージとはちょっと違います。

葉っぱはこんな感じの2~4回羽状複葉。小葉2~6対で、いびつな楕円形をしています。1枚の小葉は3~4cmくらいの小さなかわいい葉っぱです。

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夜になるとこんな風に葉を閉じます。

資料には「降雨前に雨を予知し葉をたたむのでレインツリーと言う」と書いてありますが、単に暗さを感じて葉っぱをたたんでいるだけのようです。でも見ていると夜は確かに葉を閉じているけど、本当に昼間でも葉を閉じているのだろうか?と疑問に思う部分があり、この記述は眉につばを付けて読んでいます。

レインツリーの名前はこういった理由で付けられたのは確かなんでしょうね。

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お花が咲いているときに遠くから見るとこんなふうに見えます。ピンク色の花が咲いているのをよく街路樹や公園で見る事ができますよ。

近づくとピンクの細い糸のようなものがいっぱい集まっているのだということがわかります。

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この花なじみの花に似ていると思いませんか?

そう。ネムノキです。レインツリーちゃんはネムノキとはご親戚。この花の形と原産地から和名をアメリカネムと言います。覚え易いでしょ。

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さらにアップにします。左と上と下の写真3枚はKeikoさんが提供してくれたもの。Keikoさん、ありがとーーー!樹の高いところにお花が咲いていることが多くて、TOMは結局アップの写真が撮れていないのです。(涙!)

ピンクの部分はじつは花びらが目立たない小さな花のオシベの花糸の部分でした。この小さなお花が集まって、1つの花みたいに見えてるんですね。

花びらの部分とガクの部分がわかりますか?

11_12 小さな花が集まっている真ん中には大きめの花があります。ここにメシベと子房があるって聞いた覚えがあります。

レインツリーのお花を見る機会があったら、1つだけ違うお花があるのを探してみてくださいね。

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こんな感じのサヤがなります。中のマメが熟しても開きません。サヤには糖分を含むので、家畜の飼料として使われると資料には書いてありました。

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どこに書いてあったか忘れましたが、レインツリーというのはもともとはアメリカ大陸に1万年くらい前まで生息していた大型の哺乳類にタネを運んでもらうように進化していたのだろうと言われているそうです。人間がアメリカ大陸に入ってきて、動きがのろめの大型哺乳類たちはあっと言う間に絶滅してしまいました。その後、タネを運んでくれる生物がいなくて絶滅への道を歩んでいたところを救ったのがスペイン人たちが連れてきた馬や牛たち。…ってどこかに書いてあったと思うのだけど、資料が手元になく、根拠を示せないです。ゴメン!

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樹皮がごつごつしているので、着生植物がくっつきやすいらしく、こんなふうにいっぱいバーズネストファーンやらシダやランがいっぱいくっついている様子をよく見る事ができます。

人に日陰を提供してくれるだけでなくて、他の植物たちにも住処を提供してくれる。太っ腹な樹ですねーーー。

マメ科 Leguminoaeae

原産地: 熱帯アメリカ

Common name: Rain Tree , Pukul Lima , Cow Tamarind, Monkeypod Tree , レインツリー、モンキーポッド、アメリカネム、アメフリノキ 

「1001 Garden Plants in Singapore」P438

熱帯植物要覧」P200

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コメント

レインツリーともいうんですね。
ハワイに行った時、私も「この木何の木」が見たかったのだけれど
個人旅行では危険と言われて断念したのを覚えています。
いつのまにかコマーシャルに影響されてしまっている日本人の
典型ですね。
お花もきれいだし、こんなに大きくならなければ
育てて見たかったなあって思っちゃいます。

投稿: ryu | 2006年11月25日 (土) 13時19分

こんにちは。ご無沙汰しています。
メールをお送りしたのに、その後の連絡が随分遅くなって申し訳ありません。
今回の来星は仕事として来ているため、ぎっしり仕事が詰まっていて、あまり自由になる時間がありませんでした。

個展のメンテナンスを続けながら、毎日テーマの違ういけばなとクリスマス飾りのワークショップが2クラスあり、その用意で時間を取られるため、朝八時半くらいに高島屋のビルに入ると、材料を買いに行く以外は夜、日付がかわるぐらいまでその中にいます。
熱帯の国に来ていることを忘れそうです。

今回はお会いできる時間がとれないかもしれません。こちらの方から会う約束をお願いしていたのに本当にすいません。。。

教室は月曜まであり、火曜には出国するのですが、個展のほうは僕が出国したあとも少し延ばして開催するようなので、もしお時間あればのぞいてみてください。

前回個展をした高島屋のビルタワーB、4階 スタジオミュウの二軒隣に新しくできたエスカリエというお店のでやっています。

あちこちにあるレインツリーの並木を久し振りに見て、オーチャードのインドシタンとともに妙なタイムスリップ気分になっています。

投稿: コカジ | 2006年11月26日 (日) 04時44分

写真を見ると、レインツリーはこの辺では(ミンダナオ島)アカシヤと呼ばれている木のようです。庭に木陰が作りたくて、10cm位の苗木を植えたところ1年で5~6mになりました。成長の早い木です。

投稿: yamamoto | 2008年7月 3日 (木) 19時23分

yamamotoさん
お返事が遅くてすみません!ミンダナオ島にお住まいなのですね。同じ東南アジアとフィリピンとでは植物も違うものが多くありますよね。色々情報を教えていただければ嬉しいです。よろしくお願い致します!

投稿: TOM | 2008年7月 7日 (月) 09時46分

以前シンガポールで見て印象に残っていた、ネムノキが詳しく紹介されていましたので、リンクさせていただきました。

投稿: honda | 2010年7月11日 (日) 09時22分

hondaさん
見てくださってありがとうございました!
ブログの方お邪魔させていただきました。ジャンルは違うけど(TOMは造園屋さん♪)、同じカラーの方のようなので、またお邪魔させていただきますね!

投稿: TOM | 2010年7月11日 (日) 10時40分

先月友人と ミャンマーの友達(ミャンマー人でガイド
をしています)を訪ねた際 あちこちでみました
植民地時代イギリス人が持ち込んだと言ってました
豆の部分は 食用にもするそうです

投稿: chii | 2011年5月 8日 (日) 07時40分

chiiさん

おお。また遊びに行きますのでよろしくです。
豆の部分を食用にするとは…おいしくなさそうなんだけど、どうやって食べるんでしょうね??

投稿: TOM | 2011年5月13日 (金) 12時41分

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