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2006年12月13日 (水)

ツルのグネツム

Gnetum sp.

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グネツムという言葉を聞いたことはありますか?
TOMは日本にいたときには聞いたこともありませんでした。

←ツルのグネツムの落ちていた葉っぱ(表面)。落ちるとこんなチョコレート色になる。

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←ツルのグネツムの落ちていた葉っぱ(裏面)。

グネツムはシンガポールではメリンジャなどと呼ばれてビールのつまみにとってもよく合うスナック菓子の材料になることでポピュラー。でもTOMを魅了したのはこの木が「裸子植物の1つだー」ということでした。TOMの中の裸子植物の常識を見事にひっくり返してくれたグネツム科という裸子植物の1つの科。詳しくはポピュラーなグネツムを紹介する時に書こうと思っています。

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←ツルのグネツムの葉っぱの裏面の葉脈。主脈に側脈らしきものまであるぞ!

このグネツムちゃんの仲間を先日のお散歩でショーン先生に教えていただいて、とんでもなくハッピーになっちゃったので、写真だけでも…と思ってご紹介します。
どうしてハッピーになったかと言うと、この子がツル性のグネツムちゃんだったから。

普段見るグネツムちゃんはみんなグネツム・グネモンという実をお菓子にしたりしてよく使う木になる子達。 「本当はグネツム科の植物たちはほとんどがツル植物なんだよー」と聞いていたので、ずーーっとツルのグネツムちゃんに出会いたいなぁーと思っていたからなんです。裸子植物なのにツル!なんだよー。びっくりしない??

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上の写真がツル。枯れているみたいに見えるけど、はるか上の方では葉っぱが深緑色に茂っていました。

左の写真のようにあちらこちらにこぶのようなものがありました。葉っぱの落ちた痕でしょうか?

このツルのグネツムちゃん、名前はTOMにはわかりません。「The Concise Flora of Singapore」によると、「グネツム科はグネツム属1属で約5種類がシンガポールではネイティブだ」 と書いてあり、グネツム・グネモンだけが直立する木になり、あとの4種類はツル植物でした。ツルの4種は 

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G.gnemonoides 

 葉の長さ10~12cm タネの大きさ5~7cm

G.latifolium

 葉の長さ12~18cm タネの大きさ1.5~2.5cm

G.macrostachyum

 葉の長さ18~20cm タネの大きさ2cm

G.microcarpum 

 葉の長さ8~10cm タネの大きさ1.5~2cm

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とあって、葉の大きさやタネの大きさから G.microcarpum あたりか、G.latifolium かな?と思いましたが、はっきりとはわかりません。写真を見てどう思う?

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タネは表面が一皮柔らかいものがあり、剥くとこんなふうな固いものが入っていました。

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左のは花序。

うーーーん、裸子植物なのに花序って言っていいのだろうか?上が雄花の花序。下が雌花の花序。もちろん、下に落ちていたのを拾ったので、腐りかけてるシロモノです。木にくっついているときにはどんな感じだったんでしょうねえ?

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花序を拡大したのが上の写真。どこがどうなって何者か…はグネツム・グネモンちゃんの回でごらんください!12_10

上を見上げたら、深い緑色の葉っぱがどばーっと、茂っていました。

資料:「The Concise Flora of Singapore」HSUAN KENG Singapore University Press P6

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