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2007年1月12日 (金)

カブトガニだーーー!

Carcinoscorpius rotundicauda

用事があって、珍しく午後のスンガイ・ブローに出かけました。ほとんど満潮に近い状態で、マングローブ林の特徴的な根っこは全然見れません。

でも!!!カブトガニが泳いでましたぁ!二匹くっついて!

何回もスンガイ・ブローには行ったけど、生きてて泳いでいるカブトガニに遭えたのは始めてのTOM。「これを見れるのは超ラッキーなんだよぉー!!!!」とご案内していた方たちに力説してしまいました!嬉しい。毎回こういうことがあるから、自然散策は止められません。はぁ~(ため息)

場所はマングローブボードウォークの入り口に近いところ。普段は塩が引いていて、マッドロブスターやシーホーリーくらいしか見れないところに、昨日は水がいっぱいでTOMたちが歩いているボードウォークのすぐ下をすいすいと泳いでいたんです。浅瀬で水の表面に上がってきてくれないとこういう写真は撮れません。本当にラッキーでした。

3_80

下の説明は資料の説明の超意訳です。(TOMの英語力でできる範囲で訳しています。間違ってたらごめん。( )内はTOMのメモ。)

 他のマングローブで生活している動物達とはちょっと違って、カブトガニは大昔の生き物の生き残り。何百万年も基本的には何も変わらず生き残ってきているので、学者さんたちは「生きている化石」と呼んでいます。事実、4億年以上も前のカブトガニの化石は、今に生き残っているものとほとんど変化がないのです!!母なる自然が与えた「時間という究極の試練」に彼らは耐えてきたと言えるでしょう。
 マングローブに生きるカブトガニは、基本的には
死んだ動物の肉を食べていますが、二枚貝も食べています。そして東南アジア全般に生息しています。
 尾は方向転換をするときに使われていて、一部の人々が言っているように攻撃のためには使われません。
 卵は大きくて、マングローブの陸に近い方の浅瀬に
(Upper Part という書き方がされています)卵を産み、卵から孵ると大人のカブトガニのミニチュアサイズが出てきます。 (脱皮を繰り返して大人になるそうです)卵を産む前の長い期間、オスは奥さんガニにぴったりとくっつくか、後にくっついて動きます。 (なるほど、つまり、写真の後ろにくっついている方がオスってことだね!おもしろーい!)そのため地元の人たちの中には、カブトガニを夫婦仲良しの象徴のように考える人もいます。カブトガニの生息地域ではこの卵を食べるところもあります。カブトガニを料理して切り開いて、中から卵を取り出して食べます。でも、カブトガニには毒があるというレポートもあります。 (でも食べるってことは普段は大丈夫ってことだよね。牡蠣のように食べてはいけない時期とかがあるんだろうか?)
 カブトガニの血はバイオメディカルの分野ではとても重要視されています。バクテリアの毒を検出するテストに用いられたりしています。 (よくわからんので自分で調べてください。ペコリ)

Kabutogani1s

左の2枚は以前ウビン島で撮った死骸の写真です。

ウィキペディアのカブトガニのページ

こちらに載っていたカブトガニの学名はTachypleus tridentatus でした。日本のカブトガニは多分これなんでしょう。

Kabutogani2s

 写真で見る限りTOMがスンガイ・ブローやウビン島で撮った写真と何がちがうのか全くわかりませんが、学名が違うんだから、違うものなんでしょう。下記の資料にはクモの仲間の中に分類されていました。カニじゃなくて、クモ!!! ウィキペディアには「カニよりむしろクモに近い」と書いてありました。難しいねぇーー。

日本ではカブトガニは絶滅危惧種になっています。

こんな珍しいカブトガニも見られるスンガイ・ブローにぜひ一度遊びに行ってくださいね。何が見られるかは運次第だけど、ワニヨナグニサンオオトカゲなんかが見られる、すっごく面白い場所です!

資料 :「A Guide to the Mangroves of Singapore Ⅱ」P99

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