グネツム
Gnetum gnemon
グネツム科 Gnetaceae
原産地: インドシナ半島、マレシア
Common name: Bago , Belinjau , Meninjau , グネモンノキ
左の写真はブキティマ自然保護区のビジターセンター横にあるグネツムちゃんのご夫婦。雌雄異株で、オスノキとメスノキが1本ずつあります。
雌木にはこんな実がなります。
緑色から熟すと赤く色づきます。
グネツムは種子を食用にしたりするのですが、この赤い実の中に入っているのが食用にする部分です。
赤い実を割ってみました。中に白いものが見えます。この部分がデンプンをたくさん含んでいるので、これを潰して油で揚げるとグネツムせんべい ができます。
ほろ苦くてビールには最高のおつまみ。シンガポールではスーパーなどでBelinjauという名前で普通に売られています。TOMは大好物です。食べたことの無い飲兵衛は是非是非お試しを!
でもってどんな花が咲くかというと…こんなん。
これは雌花の花序。花序全体の長さがせいぜい10cmくらい。
雌花の先っちょからはこんな風に汁のようなのが出ています。この汁で花粉を引き込むのかな?
「植物の世界」P11-168には花についてこんな説明がありました。
グネツムちゃんの雌は、日暮れ頃から菌類の一種のような香りを出し、同時に珠孔から糖分を含む甘い受粉滴を分泌するんだって。先っちょから出ているのはこれなんですねー。
雄株も不稔の胚珠があって、受粉滴を出します。
夜行性のメイガやシャクガの仲間がにおいに誘われて、雌雄の区別なくやってきて、この受粉滴を吸って回り、受粉の手伝いをするのだそうです。
こちらは雄花の花序のつぼみ。
下のは雄花が開いたところ。
下の写真にはたしかに胚珠のようなものがくっついています。ここから受粉滴が出るんですね。
葉っぱと幹は下の写真のような感じ。
幹はこんなふうに横に線が入るのが特徴です。
グネツムちゃんには、TOMにはびっくり仰天のお話があったんだけど、また明日。
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コメント
素晴らしいレクチャーありがとうございました。さっそくですが、掲載されている写真を、転載させて頂きたくご連絡いたしました。御許可いただけるようお願いいたします。
掲載誌 牧野植物同好会会誌
同会会長 谷本丈夫
投稿: 谷本丈夫 | 2022年2月13日 (日) 09時56分