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2007年2月14日 (水)

ディソキシロン

Dysoxylum cauliflorum

この植物のことをTOMは勝手にディソキシロンと呼んでいたけど、本当はどうやって発音するんだろう?と今回書き始めて悩んでしまいました。ディソキロンかな?それともディソキラム?よくわかりません。こうだ!って知ってる人がいたら教えてください。

変な疑問ではじめてしまってごめんなさい。日本でポピュラーでない植物はなんと呼べばいいんだろう?と毎回悩んでいます。

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この子は、赤い実が木の幹にびっしりとついていることが多いので、そんなときに初めて目に入る木です。TOMはマクリッチのローニートレイルやネイチャートレイルで何回か実にお目にかかりました。

20m以上になる高木で、だから花や実が無い時には葉っぱも上のほうだし、気が付くこともありません。花や実が目の高さくらいにびっしり付いていて、はじめて「おおーー!こんな木があったんだー!!!」と気が付きます。

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センダン科 Meliaceae

原産地:マラヤの低地熱帯林ではよくある木

Common name: Stem Dysoxylon, ステム ディソキロン

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赤い実の1個1個は4cmくらいかな。十分に熟すと4つに割れます。

割れると中からタネが出現。1.5~2cmくらい。黒く光るタネの周りにオレンジの皮がかぶっています

黒っぽいタネの周りにこんなふうに赤やオレンジの皮みたいなものをくっつけているものってけっこう多いですナツメグなんかも同じパターンだよね。この色の付いている皮を鳥に見つけてもらって食べてもらって、タネを遠くに運んでもらおうという戦法の由。

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お花は、あるとき(2006年2月)こんなんが咲いていました。

形よりなにより、とっても強い甘い香りがして、気が付いたのを覚えています。

このときは森の中が暗くて、おまけに新しいカメラを買う前だったので、撮った写真は全てボケボケ。ごめんなさい。修正してもこの程度でした。ぐっすん。

とにかく甘い香りが暗い森の中に立ち込めている感じは、植物の「私を見て!」「私に気がついて!」というメッセージがずどーーんと伝わってきてちょっとショックだったのを覚えています。

その半年後くらいに、別の場所で、今度は実が成っている様子を観察できて、とっても嬉しかったのでした。

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葉っぱはこんな感じです。下から仰いで撮った写真なのでこれで限界。 

マクリッチのローニートレイルの2kmポストの周辺の左側の森の中に何本かこの子がまとまってあります。今度、行く時には気を付けて探してみてね!赤い実を見つけられたら感動!だよぉ!

資料にはセンダン科のマラヤの仲間の中では、この子とLangsat(Lansium)だけが幹生花なんだよーと書いてありました。

資料:「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」 P577

資料:「Wayside Trees of Malaya」Corner  P501

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コメント

 熱帯の植物は、ちゃんとした日本語名が付いていない種が、多いですよね。私も、よく呼び方に悩みます。

 Dysoxylumの正式な読み方は、私もわかりません。学名の読み方には、「こうだ!」と決まったものはないようです。「ある」という意見の方もいますが。
 私の場合は、堂々とローマ字読みしています。日本人ですから(笑)
 Dysoxylumなら、「ディソキシルム」と読んでいます。

 Dysoxylumという属名には、「シマセンダン」属という和名が付いています。日本人なら、「シマセンダン」と呼んでおくのが、無難かも知れませんね。

投稿: 松沢 千鶴 | 2007年2月21日 (水) 19時42分

松沢さん
日本人だからローマ字読み…開き直ってそういうのもいいかも…って思いつつ。こちらで英語ベースの先生のお話を伺うと、人によって微妙に読み方が違っていたりするので、先生がお話されているのと、自分達が普段見ている植物が一致しないこともままあったりして、何とかならないかなあって思ってしまうのでした。
シマセンダン属という名が付いているってことは、同じ属の植物が日本にもあるんですね。さすがに幹生花ではないだろうけど、ご親戚が日本にもいるということを知ってちょっと嬉しくなりました。

投稿: TOM | 2007年2月23日 (金) 20時05分

 学名の読み方は、難しいですね。
 文字表記は統一できても、発音まで「世界統一」するのは、事実上、無理ではないかと思います。
 だって、世界中の言葉が統一されているわけではありませんものね。地域によって、どうしても、発音の差が出るでしょう。

 シマセンダン属の植物は、私が知る限り、日本に自生する種はないようです。
 この仲間は、みな良い材木になるのですね。木材の形で、日本にもたくさん輸入されています。
 木材の種類を区別するにあたって、和名がないのでは不便なため、和名が付けられたようです。

投稿: 松沢 千鶴 | 2007年2月25日 (日) 20時02分

松沢さん
シマセンダンは日本には無いんですか?残念。
言われてみれば、普段使うものに和名がないのは不便というのはよくわかります。話が違うみたいですけど、耳慣れない言葉って聞き取れないし、覚えられないんですよね。中国語とかマレー語とか、人の名前も植物の名前もなかなか覚えられません。

投稿: TOM | 2007年2月26日 (月) 14時02分

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