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2007年5月23日 (水)

日本編:ヒメクロオトシブミ

皆様、暖かいお言葉をありがとうございます。TOMは今、ぼーーーーっとした頭をリハビリ中。しばらくの間は最近日本で見て「わーーい!」って思ったものをアップしつつ、ブログを書く習慣を取り戻したいと思います。熱帯の話でなくてごめん!

今日の御題は「ヒメクロオトシブミ」。

姫黒 落とし文」って漢字だったら書くんだろうなあ。熱帯の植物の名前も面白いけど、日本の生き物達の名前は漢字を当てはめるとより楽しくなるよねー。

1回前のブログのナミテントウの幼虫ちゃんがいたバラに一緒にいた子。昔からよくうちのバラちゃんには来てます。オトシブミという名前は知っていたけど、他の事はよく分からないので家にあった本で探したら、ヒメクロオトシブミという種類のだとわかりました。

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で、オトシブミちゃんそのものは見かけなくてもよく見る「謎の物体X」がこれ。

じつはこの物体、オトシブミちゃんの赤ちゃんのゆりかごなんです。

こんなふうに葉っぱを丁寧に切り取ってクルクルっとまいてある様子が文(ふみ―手紙)みたいなんで こんな名前が付いたんでしょうか?

うちのバラちゃんに来るオトシブミちゃんはこの文(ふみ)の部分が植物にくっついた状態で着いているんですが、大辞泉には 甲虫目オトシブミ科の昆虫の総称。小形でゾウムシに似るが、首が長い。体色は黒・赤などで光沢がある。クヌギ・ナラなどの葉を巻いて巻物の書状に似た巣を作り、卵を産みつける。その後、切って地上に落とすものや、そのままとするものがある。《 夏》「音たてて落ちてみどりや―/石鼎」とあり、切って地上に落とすものなどがあるので、「落とし文」と呼ばれるようになったのかな?

やぁー、前置きがいつもの如く長くなりましたが、オトシブミちゃん自体はこの子。成虫でも体長は4~5mm。ゆりかごを作ろうとして葉っぱをせっせと切ってるところに5月18日ご対面!!

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「おおー、作ってるよ!」と喜んで見ていたら、このお母さんてば(?お父さんだったりするの???)間抜けで、本当は真ん中の主脈のところを残して切り取らないといけないのに、ついうっかり葉っぱを落っことしてしまいました。ぐっすん。

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で、周りを見渡せば、同じような形で先っちょが落ちてしまった葉っぱがいっぱい。「なーんだ、オトシブミちゃんの失敗の後だったんだー」と一人でゲラゲラ笑ってました。(ご近所の人から見たら本当に変なオバサンだと思うよ…)

そんな中に一生懸命頑張ってゆりかごを作ってる子がいたので、そっちに乗り換えてじーっと観察。

まず、主脈の部分を残して横に切れ込みを入れたら、下からどうやってるのかくるくると葉っぱを巻いていきます。

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うーーーん、器用だ…。

      

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そうこうしているうちに、葉っぱはどんどん巻きあがっ行きます。おおー凄い!

うんしょこらしょ。がんばれー!!!

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あとちょっとだー!

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ゆりかご完成!

完成したらこの子はこのゆりかごの上でじーーーっとしていました。無事に赤ちゃんのための家ができたから、中に卵でも産みつけているんでしょうか?

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誘惑に耐え切れなくて、ちょっと古くて茶色になっているゆりかごを開いてみました。幼虫?なんでしょうか?2匹見えました。

ごめん、赤ちゃん…。

070518s007ってなわけでケナゲな努力をしている我が家の虫ちゃんたちなのでした。

一言付け加えるとバラを育てる立場からするとこの子は害虫です。さぁ、あなたならどうする???自然観察の面白さと厳密・厳格なガーデニングは時々相反します。どのラインを選ぶかは、住まう人の価値観によって違うのでしょうねぇ。(TOMがどうしたかは内緒です…ふふふ)

ほんじゃまた。そうそう、前回の答えは前回のコメント欄に載せちゃいました。

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熱帯植物図鑑 (目次…時々更新中)

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コメント

おかえりなさい♪
さっきオープンガーデンの書き込みで、もしかしたらって思い、コチラにきてみました。

すっごく画像が綺麗で、小さな虫達の様子がよくわかります!
バラ、何本かあるけど、「ヒメクロオトシブミ」今までみたことない…
葉っぱがユリカゴ状態みたことないよ~
葉っぱが丸く綺麗に切り取られてるのは、蜂のせいだもんね。

私のベランダ、野放し状態(笑)消毒もしてません~と言うと聞こえはいいかもしれないけど、手入れしてないだけかも(笑)
共存生活です♪

投稿: domi | 2007年5月23日 (水) 22時45分

domiさーん
わーい!コメントありがとう!そうなんです。帰国しています。ご挨拶もこんな場所でということでごめんなさい。お互い忙しいけど、浜松に行ったら連絡をするからねー!

投稿: TOM | 2007年5月25日 (金) 20時24分

 遅ればせながら(こればっかりですね)、お帰りなさいませ。
またTOMさんのブログが読める、と思うと、楽しみです♪

 オトシブミの仲間は、「ゆりかご」を作る様子が、健気で可愛いですよね。もし私が、自分の家の庭でオトシブミを見つけたら、やはり退治せず、観察してしまうでしょう。

 ヒメクロオトシブミは、うちの図鑑にも載っています。この種は、地域によって、体色に差があるのが面白いです。

 と、宣伝をして逃げる松沢でした(笑)

投稿: 松沢 千鶴 | 2007年5月26日 (土) 19時14分

久しぶりのUP、その上おとしぶみの写真、子供たちと「おおつ~!!本物見た~い!」と歓声をあげて見せていただきました。(恥ずかしながら本で読んで知っていたものの実物見たことないんです)熱帯の植物だけでなく日本の植物のこともいろいろ教えて下さいね。シンガポール育ちの子供たちにも見せてあげたいです。

投稿: ikkin | 2007年5月26日 (土) 21時10分

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