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2007年6月18日 (月)

ツクシ(日本編)

Equisetum arvense

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ツクシは日本人なら誰でも知ってるだろうと思っていたら、うちの子ども(中学3年)は「土筆って言葉は聞いたことはあるけど、ツクシが生えてるのを見たことないよ。だから知らない…」なんて言っていてかなりショックを受けました。

保育園時代はトトロの森と呼ばれる所沢の雑木林の中で思いっきり転げまわって遊んできた野生児だったのに、お茶の実(狭山茶の地元だから)は知っていても、土筆を知らない??? 日本人としてそれってあり?…くらいの感じだったんですが、知らないものはしょうがない。確かに、最近では土筆が生えているような場所ってとんと減っちゃいましたねぇ。TOMもうちの近所で土筆が生えるところ…と言っても全然わかりません。(地元の人間でないというのもありますが)

反面、ツクシの親のスギナは見てるような気がしますが、でも少なくとも我が家の庭にはないなぁ。都会近くの住宅街では雑草さえも肩身が狭いってことなんでしょうか?

話を本題に戻します。

ツクシはスギナの子」ってのは少なくとも常識なのかな?と思いますが、ツクシさえも知らない子ども世代にはこれさえも常識ではないのかもしれません。TOMと同年代でも驚くほど植物のことを知らない人たちも多くて、どこまでが常識なのか悩むこともしばしば。

で、この常識。知識としては常識なのかもしれないけど、TOMにとっては長い間「本当かー??」というのが課題の一つでありました。

地下茎で繋がってるって言うけど、ツクシを辿ってもどこかでぶっちんと切れて、じつは一回もスギナまで辿り着いたことがないの。(ツクシを見るたびにツクシの元を辿る変な行動をしていた不信人物はTOMです(笑)。でも本を見れば「常識」として載っているので、いつの間にかTOMにとっても常識の範囲に入ったのでした。多分、スギナが冬は地下で過ごす夏緑性の性質を持っていて、春いち早く顔を出す土筆とは、時期を一にしていないことが最大の原因ではないかと思うのだけど、どうでしょうか?詳しい方教えてください。

おまけに土筆は花ではなくて、胞子を飛ばすための胞子茎でしかないので、胞子を飛ばして役割を終えるとさっさと退場してなくなってしまうのだな。花なら実をつけるまでしぶとく残っていて、葉っぱが出てきて、ご一緒する時期もあるので、観察もしやすいんだけど。他人様の畑や、通りすがりの公園で観察をする身としては、観察しきれん…ということになる…(涙!)。

長々、土筆について書いてきましたが、昔は撮れなかった土筆の写真を、この春にはしっかり撮ることができたので、アップ。杉菜とセットでないところが弱いですけど、これはまたそのうちに…。

全体像は最初に載せました。

前回トクサの仲間をアップしたんですが、このとき載せた写真トよく似てるでしょ。

スギナはトクサ科の植物の一つで、トクサ科は陸上の植物の中でもとても古い方の、生きている化石みたいな植物たちです。現代に私たちの周囲に一番いっぱいある、花を咲かせてタネをつける進化した形の植物と違って、胞子を飛ばして仲間を増やします。スギナの、胞子を付けて飛ばすためだけの器官がツクシ胞子茎(ほうしけい)と言うんだって。でもって、ツクシの頭の部分は胞子嚢穂(ほうしのうすい)と言うのだそうです。

スギナは写真がないので、また写真が手に入ったらアップしますね。

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資料にツクシの構造について詳しく載っていたので、写真と見比べてみてください。

「土筆の頭」である胞子嚢穂には、六角形の盾形の胞子嚢床(ほうしのうしょう)が集まっている」と資料にはあります。

ほんとーだ。みたいになってます。六角形してますねぇ。

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盾はこんなふうにツクシの中心部から出ていました。

六角形の盾の周縁部には白いひだがあって、緑色の粉がそのひだの部分に入っていたように見えました。

資料には「胞子嚢床には6個以上の細長い胞子嚢がついている。」とあったので、この白いひだに見える部分が胞子嚢かな?

てことはこの緑色の粒々が胞子か。

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ツクシをいじるとこの緑色の粉がぱっと舞って胞子が風に運ばれていきました。

左の写真は六角形の盾形をしている胞子嚢床を、普段と反対側、盾の内側から見たところです。胞子嚢のヒダというか袋、その中の緑の粒々がはっきりと分かりますねぇ。

土筆ってイマイチどんなものか理解できていなかったけど、こういうものだったんですね。普段見るシダの胞子をつけてる葉っぱみたいなものだったんだ。納得納得。

胞子のその後ですが。「胞子の寿命は短いが、適切な場所に運ばれると1ヶ月くらいで、小型で緑色、地上生でマット状の両性または雄性の配偶体を形成する。」と資料には書いてありました。

補足すると、これも中学の理科で習う常識ですが、卵子と精子の出会いはこの配偶体で行われます。お花が咲く植物は、親の株の中で行われて、胚乳を持った種子の状態にまで、親が育ててくれますが胞子で増える植物たちは親元から離れて全てを自分でやらないといけないところが、キビシイですねー。

シンガポールではスギナは見かけませんでした。分布も下記のように温帯…となってますね。もともとは熱帯の湿地で進化した植物たちの子孫だから熱帯にいっぱい残っていて良さそうなものですが。どうも温帯に多そうな感じ。なぜ?知ってる方がいたら教えてください。

トクサ科 Equisetaceae

原産地:日本を含め北半球の温帯に広く分布

資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P12-85

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コメント

おおっ!newタイトル!「シンガポール熱帯植物だより+あるふぁ」
今まででも、私のブログの中でリンクする時、名前入れるのが大変だったのに、ますます大変!う~、ま、いいか。(^・^)
日本の植物もシンガでは新鮮で嬉しい…頭の中が広がっていくようで、いい感じ。
この土筆の写真はあの時の…ですな。
こんどは、どんな植物かな?
楽しみ!!!フレーフレーTOM!  

投稿: まゆり | 2007年6月18日 (月) 23時18分

まゆりさん
いつも応援ありがとうございます。まゆりさんほか皆さんの叱咤激励によって書く意欲をきれぎれながら持続しているTOMだなあと本当に思います。これからも叱咤の方を特によろしくお願い致します!!!

投稿: TOM | 2007年6月19日 (火) 09時45分

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