ツツアナナス
Billbergia sp. かな?
この子もシンガポール植物園国立ラン園の中にあるパイナップル科植物のコレクションエリアにいます。
花序の感じからBillbergiaだと思います。違うぞ!って思った方は教えてくださいね。
この間Midoriさんが教えてくれたサイトではhttp://fcbs.org/pictures.htm パイナップル科の植物達を写真で探すことが出来ます。その量の膨大さに唖然。スゴイ。でもあんまり多くて時間がないと見つけられないのよ…(涙)
Billbergia ことツツアナナス属はブラジル東部を中心にして熱帯アメリカに50種類くらい分布する属なんだって。花序の元にある「苞(ほう)」がご覧の通り赤くてきれいなので観賞用に栽培されています。
葉っぱが7~8枚まき重なって筒状になるので和名は「ツツアナナス」。
筒状になっているのがわかる???
ここから花序が上がってるんだけど、あれれ?
花序が折れちゃってるよーー。大丈夫?
この属はほとんどが着生種。たまに地生種もあるそうです。この子は地面に植えられていたけど、実際のところはどうだかわかりません。
ただ、「植物の世界P10-218」に載っていた B.zebrina は 「ブラジル南部の多雨林などに着生し、長さ20~30cmの下垂する総状花序に…」とあって、(草姿や花序の出方はとても似ているけどお花がちょっと違うようなのでこの種ではないかなと思った子) この写真の子も何となく花序が折れて垂れているのではなくて、本来は着生種のものなので、虫ちゃんにちゃんと見つけて送粉してもらいやすいように垂れるのがアタリマエの植物なのかもしれないなぁって思いました。
今、アタリマエのように花粉を運ぶ子を虫ちゃんと言ったけど、ふと…。原産地は南米だし、赤い目立つ色なので、もしかしたら送粉者は蜜を吸う鳥ちゃんかも。
あなたはどう思う??
1つ1つのお花に注目。
冠状になったガクが灰緑色できれい。
そこから花びらとオシベ、メシベがひょろりーーんと長く伸びています。長く伸びてるのはきっと意味があるはず。
いったいどんな意味でしょう?知りたいね。
パイナップル科 Bromeliaceae
原産地:南アメリカの熱帯~亜熱帯にかけて
*これをUPした後に「植物の世界」を読んでいたら、別のページにこんな記事が…。B.porteana は「下垂する花序の基部には、美しい紅色の苞がついて吸蜜の目印になる。花粉はハチドリの仲間によって媒介され、長いくちばしを持つハチドリは空中に静止飛行をしながら密を吸い、次々に別の花を訪れる。」とありました。
やっぱり!花の形からこういう想像をめぐらしてドンピシャ!のときはなーんかやったー!って感じがします。
資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P10-218
ブログランキングの投票にご協力を!…ぽちっ!
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
Tomさん、
葉にきれいな縞が入るこのツツアナナスの種類は、「朝日新聞社 世界の植物」に載っている Billbergia zebrinaですね。
下記の参考写真もご覧下さい。
http://www.charlies-web.com/bromeliads-alphalist/tex136.html
南米産の植物にはハチドリを誘うような構造の花が多いと聞いたことがあります。面白いですね。
投稿: Midori | 2007年7月 8日 (日) 00時51分
Tomさん、
◎ 下記のハチドリ専門HPによると、ハチドリはくちばしが長いだけでなく、管のような長い舌で花の奥にある蜜を吸うそうです。Billbergia zebrinaやB. porteanaなどの垂れた花序や花の構造が理解出来ますね。
中南米のうっそうとした太陽光線の少ない密林でも咲くHeliconiaの蜜に頼る大きく湾曲したくちばしのユミハシハチドリ。垂れて咲くDatulaの受粉を助ける10cmものくちばしを持つヤリサシハチドリなど花とお互いに都合の良いような姿のハチドリの仲間など出ていますので、ご覧下さい。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kotori/iki100.html
◎ Billbergia zebrinaとB. porteanaはとてもよく似ていますが、B. porteanaの葉の裏は、赤銅色をしています。
今、シンガポールにいて、あと数日おりますので、植物園に行って調べてきます。今回無理でしたら、また下旬に来ますので、わかりましたら、報告しますね。
投稿: Midori | 2007年7月 8日 (日) 08時32分
Midoriさん
いつも色々教えてくださってありがとうございます。ハチドリとヘリコニアの適応の様子がとてもよくわかるページでした。ヘリコニアはまだ避けて通っている子なのですが、そのうちちゃんとまとめたいなあ。
Billbergia zebrinaは私も似ているなあと思ったのですが、お花の花びらが「植物の世界」の写真ではくるくるっと完全に反り返っているのに対して、私が撮ったものでは反り返っているものが見当たらないので、違うのかなあと思ったのです。こういった違いは問題にならないのかなぁ。気長に調べていく中で分かるようになるかしら。
投稿: TOM | 2007年7月 8日 (日) 15時34分
TOMさん、
◎ 今朝、植物園に行って写真の株を探してきましたが、残念ながら花が咲いていませんでしたし、、名札も付いていませんでしたので、詳しいことはわかりませんでした。今週、セブに戻っていろいろ文献をあたってみますね。
◎ 激しい動きのホバリングをするハチドリは、豊富な栄養をとる必要があるので、多量の花の蜜を吸える長い舌とくちばしがあるようになったそうです。下記のHP参照。
動物豆知識:ハチドリ
http://lpet.petpet.co.jp/pet/excite/mame/detail.php?id=209
投稿: Midori | 2007年7月 8日 (日) 15時37分
「瓔珞ツツアナナス」を飼育しています。今日咲きました。ツツは筒では無くて、チュチュつまりバレリ-ナの衣装ですね。
投稿: ピッチ | 2012年4月18日 (水) 11時55分
ピッチさん
コメントありがとうございます!
ツツはチュチュのことだったんですか?
ごめんなさい。勉強不足で。時間見つけて変更するようにしますね~。
植物の世界は深いです~。ありがとうございました!!!
投稿: TOM | 2012年4月18日 (水) 14時04分
いつもここへ行くと不思議に思うのですが、ここのミドリハチドリは、飼育されているのでしょうか?
何で調べても、ハチドリは「中南米に生息」としか書いてないのですが。
飼育されているとしたらどのようにして持ち出されたのでしょうね。
投稿: はな87 | 2015年8月31日 (月) 20時09分
はなさん
コメントありがとうございます。
シンガポールで見るのはサンバードと呼ばれていますが、これって南米のハチドリとは違うものと思っていました。今ちょっと確認している時間が無いので、もし気になるようでしたら調べて見てくださいね。
投稿: TOM | 2015年9月 1日 (火) 12時27分