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2007年7月 9日 (月)

モクマオウ科

モクマオウ科 Casuarinaceae

シンガポールに行って間もなく やたらと背の高い針葉樹みたいな木に気がつきました。どのくらいだろう?30m以上は優にあるだろうと思います。

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街路樹になっていたり、イーストコーストパークにもいっぱいあったり。

下にはこんな実が落ちてる。

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やっぱ針葉樹だーって普通思いません?

衝撃だったのはこれが針葉樹でも裸子植物でもなくて、れっきとした被子植物、それも双子葉…だったこと。ま、ものごとをよく見ることもせずに印象でしか植物を見たことがなかったTOMですから、その程度の知識しかなかったのよ…(号泣!)

見てよこの葉っぱ。針葉樹に見えるじゃん。そう思わん???

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調べてみるとモクマオウ科のカシュアリーナって植物らしい。

カシュアリーナぁ?

なんだか、無骨な姿に似合わずカワユイ名前だわね。エカテリーナとか、女の人の名前みたい…。

先日、「マオウ」をアップしました。そのときに、「モクマオウ(木麻黄)があるからには木でないマオウ(麻黄)があるに違いないと思っていた…」って書いたでしょ。そのモクマオウがこの子です。

マオウとモクマオウ…何が似てるって、葉っぱが似ています。どっちもトクサみたい。左がマオウ、右がカシュアリーナ。太さは、マオウの方が太めです。でもスギナみたいに節がある様子とかよく似ているでしょう?

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でもよく似ているけど、マオウは裸子植物、モクマオウは被子植物、おまけにトクサはシダ植物で種子植物ですらない…!!!

進化の流れの中では全く違う段階にあるこういった別々の植物達が、期せずして同じ様な形で同時代に出現する…生命の不思議さを感じます。面白いなあ。

で、2枚目の写真にあるように、カシュアリーナと言っても、見た目は同じ様に見えるけど、実が何種類かある。どうも種類が何種類かあるらしい。何がどう違うんだろうと思って、モクマオウ科について調べたのが今日の御題。(アー、長かった…)

資料「植物の世界 P8-66」に書いてあったことを羅列していきます。

モクマオウ科にはクロンキストの分類では4属96種

ギムノストマ属 Gymnostoma

ケウトストマ属 Ceuthostoma

カスアリナ属  Casuarina   15種

モクマオウ属  Allocasuarina   58種

葉や花が見かけ上とても単純なので、かつては原始的な科と考えられていましたが、今では ある程度進化したものが二次的に退化したもの だとされているそうです。

モクマオウ科は、雌雄異株、または同種の、高木または低木。

節のある独特の細い小枝をもち、小枝の節ごとの先端に輪生する葉身がある。

    …つくしの袴みたいな部分が葉っぱって事だね。上の写真で確かめられる???

とても退化した風媒花雄花の花序は尾状の穂状花序雌花の花序は小型の球状または卵形の頭状花序をつける。

    …よくわからないので明日以降に写真で見てみます。

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」に載っているモクマオウ科は下記の5種類。色々写真は撮ってきたけど、正直言ってどれがどれに当たるのかわかりません。Gymnostoma nobileだけ樹名札があって分かったので、明日にでもアップの予定。

Casuarina equisetifolia

Casuarina junghuhnina

Gymnostoma nobile

Gymnostoma rumphianum

Gymnostoma sumatrana

最後に。街中や公園でこんな風にピンクに染まったカシュアリーナを見かけることが何回かありました。

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ピンク色の正体はブーゲンビリア。カシュアリーナに添うように植えられて、棘でさっさか這い上がって、こんな風景。

植栽プランナーの仕掛けなんでしょうが、こんなアイディアも面白いですね。

細かい写真は明日以降に…。

資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P8-66

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