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2007年7月16日 (月)

ツルアダンの仲間

Freycinetia multiflora

シンガポール最後の日にmayuriさんに誘われてシンガポール植物園最後の散策をしていたときに出会った子。

シンフォニーレイクの横にタケみたいな葉っぱの潅木があって、こんなきれいなオレンジのお花が咲いていたの。

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何?樹名札もないし、なんだかわかりません。

残念だけど、わからないので、ほっておきました。先日「植物の世界」を見ていたら、「あーーー、コレ!!」。見覚えのあるオレンジのお花が…。この子そっくりのお花でした。でも葉っぱの感じが違うので属は同じだと思うけど、種は違うものだと思います。あー嬉しい。

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タコノキの仲間なんだー。と思って気がつきました。あんなにいっぱい見ていたタコノキだけど、お花をじっくり見てことがなかったわ…。

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お花の形からツルアダンの仲間だと思うんだけど、この株はどうにもツルには見えませんでした。潅木って感じの株。

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P249のshrubs(潅木)のページには Freycinetia multiflora が載っていました。この本の中のFreycinetia はこれ1つだったので、今回の写真の子もそうかなぁ。ただ、写真が小さすぎて確信がもてなかったので、ネット検索。

http://www.nippon-shinyaku.co.jp/herb/flower/04_03/index.html

http://www.plantoftheweek.org/week023.shtml

http://www.botanic.jp/plants-ha/fremul.htm

5_92こんなんが出てきて、葉っぱの様子とか色々見て、きっとこれだということでアップ。

茎はこんな感じです。小さめのヤシの葉みたいな印象を受ける葉っぱでしたね。

タコノキ科と言われてよく見てみれば、確かに森の中で見かけるツルのパンダンに似てる…。でもこの子はツルじゃないから、そんなことを想像もしなかったのよ。

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さてお花です。

どこが花びらでどこがオシベ、メシベ???

木の中で目立つのはこんな格好をしている花。

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単子葉植物だから、この3つ上がってるのがオシベとかメシベとか??

なんか違う気がする。タコノキの仲間ってことはこの粒々1つ1つが花??

この粒々、明らかに花が終わった後。この花の1つ1つにメシベとかオシベがあったのか?どこだ?

見つかりません。

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そうこうしているうちに花びらが開いていない花がいっぱいあるのに気がつきました。(正しくは花びらではありません。苞(ほう)だと思います。)

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あれ?入り口がちょっとだけ開いてる??

中に何か見えます。ごめん、ちょっと見せてね。…と苞を開いてみる。

あ、これが咲いてる状態?花粉みたいなのが付いてるよ。

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先っぽを拡大したのがこの写真。うーーーん。これ、何だろう?花粉が出てるから雄花の花序かな。よくわからない。

上の写真を見ると、これが実になっていくようにも見えるから、花粉みたいに見えるけど、じつは何か違うもので雌花の花序かなんか???

「植物の世界」のタコノキ科を開いてみました。

それによるとタコノキ科は雌雄異株

雄花序穂状で、多数の小型のおしべだけからなる花をつけ、花序はさらに円錐状の大きな花序をつくることが多い。」

雌雄異株ということは、この花序は雄花の花序か、雌花の花序かのどっちか。花粉が出てるからやっぱ雄花の花序だろうか。このモヤモヤ見えるの1つ1つが雄花の1つ1つで、花びらも何もなくなっている状態ってことなのかな。でもってこの花序が集まって、さらに大きな花序になっていて、それを赤い苞が包んで、花びらのように見えて、1つの花のように見えてるって訳なんだね。

雌花序は多数の雌花が集合した休憩や円柱形の花序になり、雌花は子房が1室、1個から多数の胚珠があり、花被は退化して、ない。」

TOMが見て苞の中を覗いたのは、みんな花粉が付いていました。だとすればこれは雄株。上の方にある、サトイモ科の穂状花序みたいな写真は雄花の咲いた跡ということになります。虫をよりたくさん呼び寄せるためにすぐには枯れずに赤い色を残しているのかしら。

それとも同じ場所に雌雄両方の株が植えられていて、上の粒々1つ1つが雌花の後で、これから実になるのかしら。でもってどんながなるんだ?資料には「液果状」と書いてありました。よく見るタコノキは「石果」。うーーん、どんなんだろう?液果じゃなくて、液果状…。状って何よ!!!想像がつきません。液果を付けて、鳥などにタネを運んで貰うんだって。14_10

上の実の赤ちゃんみたいな粒々をもう一度注目。ちょっと拡大。うーーん、これってタコノキの実に似てる。やっぱこれは雌花序の花の終わったものかな。2つ点々が見えるけど、ここが柱頭だったようにも見えるよね。

答えを知ってる方は教えてください。

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どちらの花序にも苞がよく発達し、白や赤に色づいて目立つ。」

たしかにそうです。

左の写真は苞がまだ硬く閉じているもの。本当にお花みたいでしょう?

苞が花びらのように大きく開かないのは、中で小さめの虫に暴れさせる為なのかな?(でもって花粉をよりたくさん付けさせる)少なくとも風媒って感じの花ではないですね。

ツルアダン属はスリランカ、マレーシア熱帯地域から太平洋の島々まで約180種が分布し」ているんだそうです。お仲間、けっこういるんですね。

タコノキ科 Pandanaceae

原産地:フィリピン

Common name:Climbing Pandan,フレイキネティア・ムルティフロラ

資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P11-98

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コメント

このお花、私も写真に撮ってあります。
???「(´へ`;ウームなお花だったので、よく覚えてますよ。
そっか、ツルアダンというのね~。パンダンの仲間ですか!?ほぇ~。

写真に名前をつけてあげないと。(^^)

投稿: hal | 2007年7月16日 (月) 23時03分

halさん
謎の花の正体がわかるとすっくりくっきり今日1日ハッピー。って感じになります。是非是非、液果状の実の様子を観察して教えてください!!

投稿: TOM | 2007年7月17日 (火) 08時54分

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