Micholitzのヤシ
Calyptrocalyx micholitzii
シンガポール植物園のジンジャーガーデンの写真を見ていたら出てきた子。「うーー、どう見てもヤシ。葉っぱの形といい、花といい…」でもヤシからぬ草姿。何者??
付いていた樹名札は判読不可能な状態で、お手上げ状態でした。けど、拾ってくれる神様はいるもので、まゆりさんからの問い合わせに答えようと調べ物をしていたら、見つけましたよー「1001」で。わからなかったお名前が判明するとすっごく嬉しい。ありがとー、まゆりさん!
下の写真が1株をアップにしたもの。葉っぱの色とか形とかとっても綺麗でしょ。
で、結果はやっぱりヤシでした。
学名からネットを追っかけていくと、「すっごく小さいヤシ」という表現がチラホラ。うんうん、そうそう。だってTOMがジンジャーガーデンで見た子だって、せいぜい高さが60cmくらい。それなのにワイヤーみたいな花序が出ていて、お花も実もなってる。芽が出たばかりの幼木じゃないって事だよねって思っていたら、サイトには高さはせいぜい1mにしかならないと書いてありました。新しい葉っぱは赤っぽい色をしているとも。上の写真の新葉の棒がワインレッドっぽい色をしているね。これのことかな?
なんてったってカワイイのはお花。小さいんだよー。
左の写真で紐みたいなのがひょンひょン出ているのが花序。
白い粒がよーく見ると付いています。
拡大。
おおーー、超特小ってかんじですね。雌花だー。雌しべがでているのがわかりますか。
1つを拡大。うーーん、カワイイ。
下記の資料にはカリプトロカリクス属は「約40種がモルッカ諸島、ニューギニアに原産」「肉穂花序は葉間から出て下垂しtriad型の花群をつける。」「雄花のガク片は基部で重なり、花弁の先端はとがる。雄しべは多く、6個以上あり、葯は真っ直ぐであるが、ときにつぼみで内に曲がる。雌しべは雄しべとほとんど同長。雌花のガク片と花弁は共に基部で重なる」
雄花は下の写真を見てね。TOMの指の先っちょと比べるといかに小さいかがわかります。
お花が終わると丸い実がなります。熟すと赤い実になるので、種を運んでくれる鳥か何かを待つのかな?
学名の種名にもMicholitzという名前が付いています。何?と思って調べていたら、19世紀後半に活躍したドイツ人のプラントハンターが出てきました。彼のことかな?
ランの交配のリストを最初に作ったサンダー氏に仕えて東南アジアの島々を巡ってランの収集をした人らしい。
その中で発見命名されたのがこのヤシなのかなぁ。
「標高は結構高いところまで大丈夫で、耐寒性がけっこうある。直射日光と乾いた冷たい風が苦手」とサイトの説明文にはあったので、リクアラと同じ様に東南アジアの(ちょっと山の方か?)森の中でひっそりと生きている種なんだなと想像した次第。もっと詳しいことを知ってるよって人は教えて~。
そうそう。園芸用に庭に植えるのに優れているみたいなことも書いてありました。では…。
ヤシ科 Palmae
原産地:ニューギニア
Common name: Micholitz's Palm
Synonyms: Linospadix micholitzii
資料:園芸植物大事典 小学館 P77
ヤシも可愛いじゃんって思ってくれたら…ぽちっ!
| 固定リンク
最近のコメント