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2007年10月31日 (水)

ワイルドペッパー

Piper sarmentosa       

(昔に書いた記事の追加リメイクです。)4

上の写真を見てくださいね。緑の葉がつやつやしてきれいでしょ?

シンガポールでは街路樹の下や、公園の木の下などで頻繁に見かけるグランドカバーです。シンガポールに元々あった草なので、気候もあっていて強い強い!

高さはせいぜい50cmくらい。暗い場所にかなり強いらしく、他のグランドカバーが弱っているような場所でも、ワイルドペッパーだけは青々と美しい葉を茂らせています。

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白いのは「花」…かな?「つぼみ」…かな?この白い塊の長さが1cmくらい。たぶん1つ1つの粒々が花の部分だと思います。小さすぎてね、いつ花が咲いているんだか全然わかりません。

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花が終わるときちんと受粉できたお花だけ緑色の粒々に成長します。最終的には黒い粒々になります。

ワイルドペッパーの名前からもわかるようにコショウの仲間ですが、この子から私たちが香辛料として使うコショウは取りません。

ただ、昔から薬として使われてきたようです。この葉を頭に湿布して子どもの頭痛の薬として使ったり、根っこをベテルナッツと一緒に噛んで、喘息とかしつこい咳の薬として使ったり…そんなこと資料には書いてありました。

シンガポールやマレーシアの田舎では野菜として使うそうです。話を聞いて、私も食べてみました。ちょっとぴりっとするけれど、慣れてしまえば嫌な感じではないのでは?って思いました。庭のシソの葉を食べるとかなりの刺激があるでしょ。風味は違うけどあんな印象でした。

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さて。ここまでのくだりが前に記事をアップしたときのもの。その後、花の謎にはまり、ワイルドペッパーを見るたびに花に張り付いていました。でもなかなかわけがわからなくて…。今回はTOMが観察して、「こんな感じかな?」と思った結果を書いときます。「違ってるぞー」とわかる方は、ぜひぜひ遠慮なく教えてください。

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コショウの仲間は被子植物の中でも古い部類に入る植物なのだそうです。朝日の「植物の世界」P9-50には「どうやらコショウ科は被子植物のなかでは非常に古くに分化した特殊な群であるらしい。」とあって、コショウ科とドクダミ科は近い関係にあり、モクレン亜鋼の一群に含まれるらしい…とありました。そう言えば、いわゆる花びららしいものがなくて、ものすごく小さな花がぐちゃぐちゃとまとまって付いている様子は同じです。そんな観点でお花をよーく見てみることにしました。

花序全体がせいぜい1cmくらいの長さ。太さは5mmかそこら。そこに見えるボツボツが多分、1つ1つの花だったりするんだろうなあ。両性花なんだろうか? それとも雄花、雌花が別々なんだろうか? わからないことだらけで、最初は何がなんだかわかりませんでした。

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一番よく目にしたのはこんなん。何でしょ?どうやら、これらの1つ1つが実の赤ちゃん(子房)のようです。…ということは、この1つ1つのふくらみの上のバッテンみたいな黒い模様は、メシベの柱頭だったところみたいですね。多分、受粉が終わって、さぁ、実を大きくしていくぞーといった感じの段階のようです。

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ね、実が大きくなってもバッテンみたいな模様の名残があるでしょ。

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上の状態がメシベが受粉を終えた後なら、メシベが成熟して、まさにお花が咲いている状態の時があるはず…と思って、探し続けました。

見つけたのが左の写真です。

メシベの先端がきれいに3つ(かな?)に割れて、虫さん来て来てーーと呼んでいるよう。(虫媒花かどうかもわからないんだけど)

でも、どんなに探しても花粉らしきものを見つけた花序を見つけることができません。

もしかして、これは雌花?

雄花はないの?

そうこうしているうちに、ちょっと形が違う花序が時々あるのに気が付きます。あれ?これがもしかして雄花???

もしかして花粉が出てる??

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いつも見ている雌花がいっぱいくっついている花序よりも細くて長い感じです。

ぼこぼこした感じもいつも見ているのとなんとなく違うような感じがぢますが、目で見ている限りは何がどう違うのか全然わかりません。

でもなんとなく花序の下の方から上のほうに咲きあがっていく感じがします。

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ぼこぼこした感じのところにあたりをつけて拡大。なかなかピントがあった写真を撮ることができなくて苦労したけど、これならわかるかな?

葯が出ています!!!やった、これが雄花だよーーー!やっぱり花びららしいものはありません。

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もう少し咲き進んだと思われる部分の拡大です。花粉を出し終わった葯が黒くなっているのがわかります。

上のほうの写真では葯の中の花粉が見えるんじゃないかなと思うんだけど…。

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もうすっかり咲き終わってしまった部分。あれ?この丸と言うか、六角形と言うか、このお花みたいなのは何?いわゆる花のほうみたいなものなのかしら?

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不思議に思って雌花をもう一度よく見てみると、ありました。同じもの。

左の写真でわかるかな?いくつかの子房にまたがってある丸くて薄い膜みたいなもの。

これ、なんだろう?

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わかんないなあ…と思いつつ、写真を整理していたら、中にあったつぼみの写真。

あ…これって…。

この鱗(うろこ)状のもの。これじゃない???

で、これが何かはTOMにはホウかなぁ…くらいしか思いつかないんだけど。どうでしょう? ご意見がある方、知ってる方はどうか教えてください。

何気なく見ているワイルドペッパー。なかなか深い、お花の世界がありました。

そうそう。この子はどうも雌雄異株のよう。だからあんまり雄花を見られなかったんですね。

花粉を運んでいるのが何者なのかもよくわかりません。きっと小さな虫かなんだろうなと想像しています。

コショウ科 Piperaceae

原産地:シンガポール、マレー半島 ボルネオ島 ジャワ島

Common name: Wild Pepper, Chabei. Kodak,ワイルドペッパー

資料:「A Guide To Growing The Native Plants Of Singapore 」P109

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P370

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カシュアリーナの仲間の雄花

 

7月くらいにカシュアリーナの仲間を紹介したことがあったんですが、お花のことはよく分からないままでした。

夏にシンガポールに行ったときに、カシュアリーナの仲間-2で紹介したのと同じ木に雄花が咲いているのを発見。写真を撮ってきたのでお届けです。

「植物の世界」にはこんなふうな記述がありました。。

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「とても退化した風媒花雄花の花序は尾状の穂状花序。」

本当だ。よく見ると穂状花序だー。

「雄花は、開花時には脱落する1または2枚の帽子状の鱗片状花被片と、単一のオシベ(葯は底着する)からなる。」

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「雌花の花序は小型の球状または卵形の頭状花序をつける。

雌花は、花被も分化した花床もなく、合着して子房を形成するたった2枚の心皮(そのうち1枚しか発達しない)と、基部に翼のある花柱からなる。」

とあって、こんなん。

4_97

前に「植物の世界」を読んだときにはチンプンカンプンだったことが、実物を目の前にするとよくわかるようになる気がします。だから自然観察は面白いです。

で、今回雄花がありそう…とTOMが気付いたきっかけはこんな風景からでした。

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モクマオウ科 Casuarinaceae

カシュアリーナの仲間-1

カシュアリーナの仲間-2

モクマオウ科

資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P8-66

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2007年10月29日 (月)

デスモス

Desmos chinensis (Unona discolor)

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バンレイシ科の仲間の写真がないかなーと探していたら、デスモスちゃんの写真がありました。

はっきりとは覚えていないけど、多分、シンガポール植物園のエボリューションガーデンの「花の時代」の最初のあたりにいた子だと思います。

お花がね、イランイランと似てるんだよー。

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と思ったら、ドワーフイランイランなんて一般名が付いていました。誰もが思うんだな。

似ているのは形だけかと思ったら、こちらのサイトには「夜に香りを出す」とあって、香りで何かを呼び寄せるってのもイランイランちゃんと同じみたいです。

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やっぱ気になるのはオシベとメシベ。

「ごめんねー」と言いながら下向きに咲いているお花をひっくり返して覗かせてもらいます。

あ、ここは、イランイランちゃんとはだいぶ印象が違います。どっちかと言うと、前回紹介した子に似ています。

拡大。

あ、メシベが熟してるところだ。この子の場合もオシベがどんな風に成熟して、どんな風に花粉を出すのかはよくわかりません。6_2

実はこんなのがなります」。前回たくさんのメシベ(子房)が集まっているお花だよって説明したかと思うのですが、この子も同じ。

面白いのはこんなふうに団子を串刺ししたような形になることです。

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最終的には赤くなるらしいです。その写真があったサイトはこちら。

バンレイシ科 Annonaceae 

Common name: Dwarf Ylang Ylang Shrub

原産地:アジア、北オーストラリア

資料:「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」
P217

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2007年10月28日 (日)

近況

3日かけてようやく1つアップできました。

バンレイシ科のお花…見てみてね。面白いよー。(手前味噌な奴…)

眠れるのはよいことですが、PCの前に座ると睡魔がおそってくるのは何故だろう?

マイペースでやっていきますので、ブログが滞ってもどうぞどうぞ、お見捨てにならずに、お暇なときにでも遊びにいらしてください。

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バンレイシ科のお花

Polyalthia sclerophylla 

シンガポール植物園のスワンレイクの近くにあるバンレイシ科の木。

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前回紹介したイランイランと同じバンレイシ科の植物です。

去年の6月に木の枝という枝に幹生花がびっしりくっついているのに出会いました。

すごいでしょ。日本人の感覚からすると、こういう花のつき方ってだよね。でも熱帯ではよく見かけます。

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一部を拡大するとこんなふう。

花びらの色は、花びらが開いてから、緑色から赤色に変化していくよう。花びらが開いてから…というところがイランイランと似たところがありますね。

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でもって、バンレイシ科の面白いところは、お花の真ん中の部分。

これが、オシベ群とメシベ群なのだ。

真ん中の白っぽいところがメシベ群。周りの黄緑のところがオシベ群。私たちが普通に考えてるオシベやメシベとなーんか違うよねぇ。

真ん中を拡大。

ん? 真ん中はもう受粉時期をすぎてる?? 何となくですけど、メシベはもう盛りをすぎて、一方オシベ群の方がお年頃の感じがするから、メシベ先行タイプ(雌性先熟タイプ)なのかしら???

オシベとメシベが別々に熟する理由や例はこちらをご覧ください。理由 & 

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分からない時は、観察観察…っと。

花びらが落ちちゃった花の終わったのが落っこちてたのがこれ。

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メシベと言うか、子房に当たる部分が残ってます。じつはメシベの点々それぞれが子房を持ってて、子房のそれぞれが実になります。オシベ群は役割を終えてなくなっちゃってますね。

そんなわけなので、バンレイシ科はちょっと面白い実のつき方をするんだけど、この子では実は観察できなかったので、別の種類で説明するね。とりあえずはアルタボトリスの仲間を見といてください。

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メシベが熟している感じのお花はないかなぁーとしつこく探します。

あー、これこれ。違うかなぁ?

結局、「オシベが花粉を出してるぞー!」って感じのお花は見つけられませんでした。ってことは風媒って感じじゃないよね。どんな花粉がどんな形でメシベに運ばれるのでしょう?うーーん、わからない。

どなたか知ってる方がいたら教えてください…。

イランイランのお花の受粉も似たところがあるのかしら。halさんの写真待ちです。(よろしくね!halさん!)

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お花をもうちょっと観察。後ろから見たのがこれ。ガクは3枚?6枚あるのかしら?

葉っぱは下の写真みたいの。

実は観察できませんでした。

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」6P685には赤い実がついている写真が載っています。植物園のホームページにもこの子のページがあったけど、実の写真はないみたい。残念。

シンガポール植物園のページ

資料:「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P685

バンレイシ科 Annonaceae

原産地:マレー半島、スマトラ島

Common name: 不明

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2007年10月24日 (水)

イランイラン

Cananga odorata

イランイランと言えば、エッセンシャルオイル。 日本にいたときから、どんな植物だろう?と思っていました。

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こちらの写真はシンガポール植物園のエコガーデンで2002年に撮ったもの。古い写真なので、細かく撮影してなくて残念だけど、しょうがない。誰か、もっといい写真を撮ったらTOMにください。差し替えます…。

場所は今はMRTの工事現場になってしまっていて、こわされてしまっています。今も、エコガーデンのどこかにイランイランノキがあるのかなぁ?知ってる方がいたら情報を寄せてくださいね。

お花は下の写真のようなので、緑か薄い黄色といった感じで、遠くから見たら目立ちません。それよりも強烈な甘い香りに惹かれて木に気がつくといった感じの子です。

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花びらが下向きになってぶら下がっているといった感じで、「オシベとメシベは?」と探すと真ん中にオシベ、メシベがくちゅくちゅっとかたまってついています

わかる?(ここの写真がもっと細かくていいのが欲しいのよー!)

私たちが普通に考えるオシベやメシベとはちょっと違うなぁってのが分かるでしょ。

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6枚の花びらは「開く」といった感じよりも、緑色で短い花びらがダラダラと伸びていく…といった咲き方をします。

そして色もだんだんと黄色(クリーム色?)になっていく…

下の写真でその様子がわかりますか?

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植物の世界P9-105にはこんな風な記述があります。

「イランイランの花の大きさは…、じつはよくわからない。蕾が開いて花弁が展開してからもどんどんと成長し、長さ8cmほどに伸びるが、成長が終わった時点でもあまりよい香りはせず、黄緑色の花弁が黄色く萎えてくると香りが強くなる。花としての機能から考えると、この花弁が枯れかけた時点が開花ということになる。」

うーーん。面白い。

いつが開花しているかという問題は、オシベやメシベがいつ成熟しているかということからも分かるのだろうけど、こいつがイランイランちゃんの場合、よくわからないのだ。

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左の写真は蕾が開いて花びらが伸び始めた時の様子。真ん中にオシベとメシベがクチュクチュっとかたまったのがあるのがわかると思います。

1_2 左の写真はイランイランと同じバンレイシ科のオシベ、メシベ群。なんじゃこれ?って感じでしょ。バンレイシ科ってみんなこんな感じ。モクレンなんかと共にお花の中でも古い形を残しているお花に当たるんだって。

真ん中にメシベ群、周りにあるのがオシベ群です。色が変わってるのでわかりやすいけど、「…で?」って感じなんだわ。

それにしても。イランイランノキのオシベ、メシベの写真が色んな段階で欲しいよーーー。

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黄色い花びらが落ちた後の様子が写真の隅っこに小さく写っていました。こんな感じです。

「植物の世界」によれば、「東南アジア各地からオーストラリアにまで自生している」けれど、本当の自生地はわからないと書いてありました。香りが強烈なので、チェンパカなんかと同じ様に祭りなんかによく利用されて、人の移動と一緒に持ち歩かれて、自生地がわからないくらいに広がってしまったのかしら?

イランイランは香水などの材料としてあまりにも有名なので、検索をすればいくらでも出てきます。もっと興味があるよって方は調べて見てね。

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P165には var.fruticosa だけが載っていました。今回の写真のこの子もこっちの子の可能性が高いかな?普通のイランイランノキのわいせい種(漢字が出てこない!)なんだそうです。

みのりさんのホームページに詳しい写真が載っていました。こちらもぜひぜひ見てみてください…なんだよ…色々とね。

バンレイシ科 Annonaceae

原産地:不明 (熱帯植物要覧P69には、フィリピン、ジャワ、ビルマ原産、汎熱帯、マダガスカル とあります)

Common name: Ylang-ylang , Ilang-ilang (英)、イランイランノキ

バンレイシ科の仲間で今までアップした子たちをリンクしておきます。バンレイシ科の変なお花と実をご覧あれ!

カスタードアップル    アルタボトリスの仲間

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2007年10月23日 (火)

今日から再開するぞ

1週間もお休みしてしまいました。

病気をしていたわけではないのだけど、書けなくて…。元気だよー。すみません。

10月から仕事にも出ています。園芸・造園とはまったく違う世界でせっせと勉強しています。

keikoさんがパラゴムの記事を載せていたので、リンクさせてパラゴムの記事を載せようと思ったら、意外と写真を撮っていない。よく見かける木ほど、写真が残ってないのだよね。面白いものです。

ちゅうことで、仕事から帰ったら思いもあらたにやるぞーー。

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がんばります…。

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2007年10月14日 (日)

ケドンドン-2

Spondias cytherea or Spondias dulcis

タイの首都バンコクの名前の由来になった木、マコークから発生した、ケドンドンの話題。

フルーツならば、どんなフルーツか知りたい!ということで、昨日のケドンドンの記事の写真を送ってくださった、halさんに我儘ついでに、「伊勢丹のフルーツコーナーのケドンドンを食べてみてー、ついでに写真も送ってー」とお願いし、送っていただいたのが今日の写真です。

はい。オーチャードの伊勢丹のフルーツコーナーにこんな風に売っています。在星者はぜひ行ってみて。

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真ん中、下段がケドンドン。

1パック 1ドル(約80円)だって。

皮をむいてそのままと、食べやすい大きさに切ったものがあるよう。

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halさんが、写真と共に送ってくれたコメントはこんなんでした。

TOMさん

ほんとに普通にフルーツコーナーで売ってるのね~。知らなかったよ。今が旬ってことなのかしら?

今日、買ってきて食べてみました。マレーシアで食べたときより、もうちょっと熟してる感じがしましたね。
何かに似た味だなーと、マレーシアのときも思いましたが、今回も、うーむどっかで食べたことのある味、という感じ。しいて言えば、
あまり甘くない梨と青りんごを足して、ちょっとだけ漬物風味を加えたような・・・。

3番目の写真は、ほんとに漬物にしてるのかなぁと・・・。
食べてないのでわからないですけど。

とにかく、このコリコリ食感はいいですね♪ワタシ好きかも~(^^)

ハル

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halさん、大感謝!

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2007年10月12日 (金)

ケドンドン-1

Spondias cytherea or Spondias dulcis

タイの首都バンコクの名前の由来になった「マコーク」を探して行き着いた「ケドンドン(クドンドン?)」というフルーツ。シンガポール植物園にもあるのですが、halさんがマレーシアの「デサル・フルーツ・ファーム」という農園で出会ったケドンドンの写真を、TOMのおねだりに快く受けてくださって、送ってくださいました。

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以下halさんのブログから、ケドンドンに関する記述のところです。

今は、フルーツが沢山採れるシーズンは終わって、それほど収穫がない時期だそうですが、それでも結構たくさんの果物が生っているのが見られました。

これは、どうですか?見たことないでしょ?

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クドンドン」っていうらしい、マレー語で。
ガイドさんは、「ニンシン、オンナ、タベル」とか言ってました。
どうやら酸っぱいものを欲しがる妊婦さんが食べるものってことらしい。
ほー、ミカンとかレモンみたいなものなのね。酸っぱいのか~。

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さて、見学を終えると、果物のパックがお土産にもらえます。みんなで、エントランスの建物の中でいただきました。
これが、また あまり普通のフルーツが無い時期ってのが幸いして、変わったものが入っていてGOODでした。
クドンドンとグァバは、一緒に入っている、「
ウメシソ味の砂糖」みたいなものをつけて食べるんですが、これがコリコリしてて美味しかったー
果物というより野菜やね~。なかなかでしたよ(^^)

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今回の写真はみんなhalさんが撮っておくってくださったものです。

葉っぱは左のような感じ。

お花の写真も送ってくれました。下のような感じ。参考までに、指と一緒に写っている写真も載せます。かなり小さな花だということが分かりますね。同じウルシ科のマンゴーなんかとちょっと似ています。

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ケドンドンという果物は、シンガポールのオーチャード通りの伊勢丹の地下、フルーツコーナーに売られています。

わがまま言いついでに、halさんに「もしもついでがあったら、伊勢丹のケドンドンを試して、写真も送ってください!!」ってお願いしたら、間髪いれず、送ってくださいました。この写真についてはまた今度。

ウルシ科 Anacardiaceae

原産地:インドシナ、マレシア

Common name: Golden Apple ,Great Hog Plum, Kedongdong、タヒチモンビン、タマゴノキ

資料:「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P710

「熱帯植物要覧」P272

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2007年10月11日 (木)

タイの首都の木

マコークって名前の木、知らない?」

シンガポールからタイのバンコクにお引越しした自然友の会のお友達のminamiさんから、届いたのはこんな質問。

なんでもバンコクの名前の由来になった木なんだそうです。minamiさんからもらったヒントは「タヒチモンビン」。

マコーク…聞いたことがないなぁ。…と思いつつ、タヒチモンビンで検索してみました。

http://www.geocities.jp/ir5o_kjmt/kigi/tahitimn.htm
こんなサイトが出てきましたよ。

ふーん、Spondias dulcis かぁ。ウルシ科か。

熱帯植物要覧P272 を開いてみる…。

タイ語では Makaw farang とある。マカウファラン? 違うなあ…。

マラヤでは Kedongdong jawa…とある。 え?ケドンドン?

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halさんがこの間、ブログに載せてたぞ…。(halさんのブログはmixiなので、リンクできません。ごめんね)と思い出して、halさんのブログを再び見る。これこれ!(左の写真がそう。今回の写真は全てhalさんの写真です。ありがとう!halさん!) 

なんてタイムリーなメールなの?minamiさん。てな感じでTOMの調べ意欲倍増!

ケドンドンってシンガポールの伊勢丹のフルーツコーナーに売ってたよね?食べたことはなかったけど、確かに売ってた!

フルーツなんだぁ!

バンコクの都市の名前の由来になったということなので、都市名から再び検索をかけてみる。

ウィキペディアにこんなんありました!

名称
前述した非常に長い名称は1971年のタノーム元帥の革命後、同年の12月21日の革命団布告によって、ナコーンルワンクルンテープトンブリーと改称された。さらに翌年には、12月13日の革命団布告によってクルンテープマハーナコーンと改称された。この略称として
クルンテープが現在よく使われている。

日本語や英語で慣用されるバンコクの語であるが、「バーンマコーク」が訛った「バーンコーク」がさらに訛ったもので、「バーンマコーク」とは「アムラミズノキオリーブに外見の似たウルシ科の樹木)の水村」という意味である。日本語ではバンコック、バンコークとも表記される。「バーンコーク」はトンブリー地域における一地名であり、アユタヤ王朝初期に舶来した西洋人による誤用が広まった物であると考えられている。最近ではこの言葉がタイに逆輸入され「バーンコーク」と呼んだり、英語からの訛で「ベンコック」とよんだりされることもある。バンコクは漢字(中国語)では曼谷、盤谷とも書かれる。

へぇー。バンコクってタイでも使われていた地名じゃないんだ。日本を英語ではJapanって言うのと似ていますね。で、出てきました。マコークの語。バーンというのは別のサイトの説明によると、運河という意味なのだそうです。バーンとマコークの合成語なんですね。

で、肝心の部分。アムラミズノキ。…また新たな名前が出てきたぞ。なんじゃ?これ?

検索をかけるも何も出てこない。

んーーー。ダメだ。糸口がない…。

そう思いながら、さっき開いた熱帯植物要覧を読み進めてみる。

さっきのページの下のほうに「アムラタマゴノキ」なるものを発見。

アムラミズノキのアムラだーーーー!(こういうときってすっごく嬉しい。わかる??)

アムラタマゴノキ Spondias pinnata 。熱帯植物要覧P272によると

和名 アムラタマゴノキ キミドリモンビン

ヒンズー語・ベンガル語では Amra (アムラタマゴノキのアムラはここからか…)
タイ語では Makawk  ラオス語では Mak kok

これだ、これだ!あったよ。マコークの名前。

果実は卵形で3~5cm。果を生食、料理用加工するんだそうです

ああー、嬉しい。マコーク、発見

Spondias pinnata のことでした!!!

で、お次はSpondias pinnata で検索。出てきたよ。こんなん。

http://www.botanic.jp/plants-aa/amutam.htm

やっぱ。すごいわ。こちらshuさんのサイト。

こんなんもありました。北タイの野菜についてのサイトです。マコークが登場します。http://lannathai.nomaki.jp/yasai01/yasa01.htm

再び話題を熱帯植物要覧に戻すとSpondias pinnata もやっぱり ケドンドンって言うらしい。
マラヤではKadongdong インドネシアではKedongdong と呼ぶと書いてありました。

姿形は多少変わっても、似たものはみんなケドンドンってマレーの人たちは呼ぶんですね。日本人が紅玉もふじもみんなリンゴって呼ぶのと同じだね。

結論として。

バンコクの名前の由来になったマコークは Spondias pinnata で、ウルシ科の木です。緑色の実がなるということで、オリーブに似ていると言われたり、タイではオリーブのことをマコークと呼ぶなんて書いてあるサイトもありましたが、本家本元はこの子なんでしょう。

シンガポールでケドンドンと言って売られているのは、多分、マコークのお仲間のタヒチモンビンです。学名はSpondias dulcis あるいはシノニムで Spondias cytherea 。シンガポール植物園のエコエリアにもある木です。上で登場したhalさんが紹介していたケドンドンですね。

ということで。ここまでがあまりにも長くなってしまったので、シンガポールのケドンドンについては次回にご紹介します。

最後にこんなサイトも発見。マコークの砂糖漬けの写真が載ったサイト。

いいなぁー。タイもシンガポールに負けず劣らずおいしいものがいっぱいありそう。

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2007年10月10日 (水)

カリプトカリクス

Calyptrocalyx forbesii

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シンガポール植物園のヤシエリアにあったヤシ。

左の写真のように、株立ちになっていて高さも3m以下ってところ。ただ、これが成木かどうかはTOMにはわかりません。

付いていた名前を見て、Calyptrocalyx ? 聞き覚えがあるぞ。この属、この間調べたーと思って見返したら、ジンジャーガーデンにあった、とっても小さいヤシと同じ属でした。へぇー、そんなんだー。

とっても小さいヤシのときに調べたこの属の特徴は、カリプトロカリクス属は「約40種がモルッカ諸島、ニューギニアに原産」「肉穂花序は葉間から出て下垂しtriad型の花群をつける。」「雄花のガク片は基部で重なり、花弁の先端はとがる。雄しべは多く、6個以上あり、葯は真っ直ぐであるが、ときにつぼみで内に曲がる。雌しべは雄しべとほとんど同長。雌花のガク片と花弁は共に基部で重なる」。

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残念ながら、お花の写真はナシ。代わりにカワイイ実がたわわに実っていました。

きれいでしょ。

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7葉っぱはこんな感じ。

2 3   

ヤシも可愛いじゃんって思ってくれたら…ぽちっ

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2007年10月 9日 (火)

音符の木

Clerodendrum macrosiphon

TOMたちの間では「オンプノキ(音符の木)」という名前で親しまれているこの子。あんまりアタリマエのようにオンプノキと呼んでいたものだから、てっきり日本でもよく知られている種類なのかなと勝手に思っていましたが、オンプノキで検索をしたら、全然ヒットしませんでした。どうやら友の会用語??

何はともあれ、「音符の木」と何故呼ばれるか、見ればすぐに分かりますよね。

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1

つぼみが音符の格好をしているのです。

英名はDo-Re-Me Plant。

日本語にしたら、「ドレミ草」?

こっちもかわいい名前だわー。

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花が咲いている様子をもっとしっかり撮った写真がなくて、探していたら、京都府立植物園のホームページにありました。

ご覧あれ。

こちらのページからリンクされている画像です)

でも、この写真だと、この子の特徴がわかりにくいかな。

やっぱり一番上の写真のように、「音符がいっぱい咲いてる!」って印象が強い子です。

クマツヅラ科 Labiatae

原産地:ニューギニア、フィリピン諸島

Common name:Do-Re-Me Plant,クレロデンドラム・マクロシフォン

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2007年10月 8日 (月)

不都合な真実

我が家は光のテレビを契約してるんだけど(DVDをわざわざ借りに行かなくても家でオンラインで見ることができるよってやつ。キムタクとかがコマーシャルやってたよね。)10月から、アル・ゴア元副大統領の「不都合な真実」のドキュメンタリー映画を配信し始めたので、早速見てみたよ。

内容は聞いたことがあることばかりだけど、よい映画です。

ぜひ見てない方は見てみてね。

彼の語りがとても素晴らしい。

感動したところで検索をしてみたら、案の定、異論・反論もいっぱいありました。

異論・反論、けっこうだけど、

TOMがボルネオとかで見てきた熱帯雨林はもう破滅的とも言えたよ。

約40億年くらい前に光合成をするバクテリアが生まれて、40億年かかって地球の内部に固定してきた二酸化炭素。それをこの100年で消費して、再び地球に戻している私たち。その二酸化炭素を再び固定してくれる森は、もうない。

熱帯のリゾートにも出かけた。家族でとっても楽しんだ。せっかく行ったから楽しんだけど、きれいなさんご礁が残ってるところなど、ほとんどなかった。人がいっぱい行くところでは。珊瑚も二酸化炭素をものすごく吸収してくれてるもの。それがものすごく減ってる。沖縄の珊瑚の白化現象の話も記憶に新しいよね。

植物のことを勉強していると、植物の進化のことも気になってくる。植物の進化を知ると、地球の大気の二酸化炭素の量に応じて植物たちが盛衰し、姿を変えてきたことがわかってくる。いかに植物が地球の二酸化炭素の量を変化させてきたか、それによって地球環境がいかに変わったか…

もともと造園のお仕事をしていたから、植物のことを知っているつもりだった。環境のことも人よりも気にしているつもりでいた。

でも、思いもかけずシンガポールに住むようになって、熱帯のこと、植物のことを勉強すればするほど、実際に熱帯地域の森や海を見れば見るほど、自分が感じていた危機感は薄っぺらだったんだなと思った。

異論・反論を唱えている人たちのどのくらいが、実際に森や珊瑚がなくなっているのを見てるんだろう? その上で今と同じ生活を続けていって大丈夫と確信を持って言うのかしら。(だとしたら馬鹿?)

NHKの朝のニュースを見ていても、「ボルネオは今もなお深い熱帯雨林に覆われていて…(実際はアブラヤシのプランテーション)」などと平気で言うし、こんなもんを見ていたら、日本人の多くが「自分たちがいくら化石燃料を使って二酸化炭素を出しても、世界のどこかの森や海がそれを固定してくれて何とかしてくれるに違いない。だいたい、人類が生まれて数万年もの間、何事もなく地球がなんとかなってきたんだから、自分たちの時代に何かなんて起こるわけないじゃん」 なーんて思ってしまうのも仕方がないことなのかもしれない。仕方がないことで本当にいいの?

2億4千万年前、地球は未曾有の生命の大絶滅にあって、生物のの9割以上の種が、地上はもちろん、海の底まで絶滅したんだって。それはものすごい大絶滅だったらしい。6500万年前の恐竜絶滅のときをはるかに上回る大絶滅だったんだって。原因は最近では気温の急激な上昇にあったらしいと言われてる。(詳しくはNHKの地球大進化とか読んで)極地の氷がまず先に溶けて、そこから恐ろしい絶滅のシナリオの連鎖が始まったとか。これって今に似ていない?って、この話を聞いたときに思ったよ。

TOMはとりあえず、自分の娘が安心して子育てできる世界を、生まれてきてよかったなと思う環境を残してあげられるように行動したいなと思う。何もしないよりはまし。そう思う。

一緒に映画を見ていた娘は家中の電気をつけたままにするのが得意な娘。いくら注意してもすぐ忘れる子。「今度から電気を消します」と言っていました。(本当にやるかどうかはまだわからない)

とりあえず映画を見てみて。今日ツタヤに行ったらレンタルしてたよ。

反論も読んでみて。検索をかければいっぱい出てくるよ。

どう行動するか、関係ないと無視をするのか…どうする???

TOMごときが偉そうでごめん。まずは下のサイトをご覧ください。他の映画と同レベルで語ってはいけないような気がします。

http://www.futsugou.jp/

うんうん私もそう思うって思ってくれたら…(何のことはない。ブログランキングの投票だが)…ぽちっ

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2007年10月 7日 (日)

マレーシアのお菓子屋さん

ジョホール日帰り旅行-7

ジョホール日帰り旅行-1 ジョホール日帰り旅行-2

ジョホール日帰り旅行-3 ジョホール日帰り旅行-4 

ジョホール日帰り旅行-5 ジョホール日帰り旅行-6 の続き

思いのほか長くなってしまったジョホール日帰り旅行ネタ。ようやく今日でオシマイです。長いことお付き合いくださってありがとうございました。

タンジュン・ピアイを出発したTOMたち一行。シンガポールへの帰路につきます。

熱帯樹さんがそこで運転手さんに「○○に寄って」と指示を出しました。

着いた先はこんなマレーシアではよく見かける民家。

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家の前に机を置いて、作ったお菓子を並べています。

下のがラインナップ。

マレーシアの人はイスラム教徒が多いので、女の人はここのおばさんのようにベールを付けている人が多いです。

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熱帯樹さんがお勧めしてくれたのはこのお菓子。

納豆??

いやお菓子でした。

マレーの伝統的なお菓子の一つなんだって。名前を忘れてしまって残念。

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熱帯樹さんが「試しにみんなで食べてみようよ」と言ってくれて、その場で1つ買って切ってもらいます。

中身はこんな感じ。お餅のやわらかいのみたいで、くっつくくっつく。べろーんと巻いてあった紙(?)から剥がしてみんなで頬張ります。ココナッツミルクと砂糖の甘味がグミだかお餅だかのぐちゃぐちゃ食感と共に口の中に広がりました。TOMと娘にはGOOD !!

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(この巻いてあった紙(?)ですけど、何で作られてるって言ってましたっけ?)

ドリアン味とココナッツ味があるよ…と言われ、ココナッツミルク大好きなTOMはココナッツ味を選んで購入。

「時間が経つと硬くなるから早めに食べるといいよ」との熱帯樹さんからのアドバイス。早めに、でもゆっくり、シンガポールのおうちでいただきました。

近くに置いてあったのがコレ。

この器具を使って火にかけながら、このお菓子を作るんだそうです。

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お店の看板はこんなの。

なんか手作りっぽくてかわいいです。

お店の周りはココナッツの畑。

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最後に登場。この日帰り旅行に大活躍してくれた車です。携帯電話で中国語・英語・マレー語オンパレードでしゃべりまくるマレー人の運転手のお兄さんが面白かったよ。

ジョホールの街中に着いてから、夕食。ペーパーチキンの有名なお店らしい。シンガポールで食べるのは小さく切ったチキンをペーパーで包んであるけれど、ここのはどーーーんと丸ごと包まれていました。

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飲み物飲んで、おなかいっぱい食べて、でもすっごく安かった!さすがマレーシア!

たった1日の日帰り旅行でしたが、盛りだくさんで大満足。みんな手配をしてくださった熱帯樹さんのおかげです。ありがとうございました!

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2007年10月 6日 (土)

タンジュンピアイ2

ジョホール日帰り旅行-6

ジョホール日帰り旅行-1 ジョホール日帰り旅行-2

ジョホール日帰り旅行-3 ジョホール日帰り旅行-4 

ジョホール日帰り旅行-5 の続き

まだまだおります。タンジュン・ピアイ(Tanjung Piai)。ユーラシア大陸最南端の公園。

最南端とはちがう方向に行ってみようということで、逆戻りをします。

川?なんかいっぱい立ってる。

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植樹をしているところでした

マングローブのオオバヒルギなどは胎生種子の長さが1mにもなるくらいに長いので、胎生種子を拾って差し込むだけで植樹ができるのです。

でも何もないところだと流れに負けてしまうので支柱をつけて立てている…まぁ、こんなところでしょうねぇ。

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ふと脇に目をやると、さっきの岬の突端ほどではないにしても、土が侵食されて、マングローブの木がようやくのことで立っているのがわかります。

このマングローブの根っこによって海岸は土が流出するのを防ぐことができ、また、津波などの時には、陸地を破壊的とも言える津波の威力から人々や海岸線を守ることができています。たかが、マングローブと思うことなかれ。大切なものなんだよぉ。

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看板がありました。やっぱり植樹をしているんだね。

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上の看板の英語部分。

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オオバヒルギの仲間やヒルギモドキの仲間がここには育つんだよ…と。

特にヒルギモドキの筍根は鉛筆みたいにつんつんと土から出るんだけど、これが広く土の中に広がって土の流出を防いでくれる…とか書いてあると思うけど…。

さらに歩いていくと、さっきとは違う突端に、海の上に張り出した休憩所が。

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いやー、気持ちがよかったです。

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手前にこんなマングローブ林を眺めながら、どのくらいみんなでぼーっとしていたでしょうね。気持ちのよい時間でした。32

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休憩所にあったのは、世界のどこの都市までどの方向に何キロという標識。

下はその隣にあった看板です。

63000艘もの船がマラッカ海峡を毎年通り過ぎて、その量は、世界の貿易のための船の30%、石油タンカーの50%にもなる。世界で一番混雑する海の道なんだって。

2006年には約3万人が、タンジュンピアイを訪れて、ジョホール州の国立公園では訪問者数トップなんだそうです。

これだけたくさんの船が通るんだから、海賊も出るし、マングローブも侵食されてなくなっちゃうのもよく理解できますね。

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最後はマッドスキッパーちゃんたち。

この休憩所にいたるボードウォークから干潟を見下ろしたらウジャウジャ。

シンガポールでいつも会う子とはちょっと違うようで、背びれがぴょんぴょんと立つのが面白かったです。

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詳しくはまゆりさんのページを見てね!

ごめん。まだ続く…。

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2007年10月 5日 (金)

タンジュンピアイ

ジョホール日帰り旅行-5   

ジョホール日帰り旅行-1 ジョホール日帰り旅行-2

ジョホール日帰り旅行-3 ジョホール日帰り旅行-4 の続き

最後に向かったのは、単純ぴあい…じゃなかった、タンジュン・ピアイ(Tanjung Piai)。ユーラシア大陸最南端というキャッチフレーズでジョホール州の観光名所のひとつになっているところ。タンジュンというのはマレー語で岬という意味なのかな?

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まゆりさんもアップしているので端折ろうかと思いましたが、載せておきたい写真もあったので、あえてアップ。まゆりさんの方を見て、それから戻ってきて見ていただけると嬉しいかな。

入り口にはこんなでっかいモニュメント。

下のはモニュメントの横にあった看板です。

きちんとした公園として整備されているらしい。

入り口にビジターセンターみたいなのがあって、そこから公園内をボードウォークを歩いて散歩するといった場所。

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ビジターセンターからこんな風にボードウォークが出ています。

岬の突端に行く園路や見晴台に向かう園路などあるよう。TOMははじめての場所で今ひとつ全体像が理解できず。全体でどのくらいの広さの公園になっているのか、散策をする以外に何か施設があるのか、その辺もよくわからないままです。

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とりあえず、ユーラシア大陸最南端に向かいます。園路はこんな感じ。両側には森。

シンガポールでスンガイ・ブロー湿地保護区を散々歩いてきたTOMたち一行にはマングローブの、それもシロバナヒルギがやたらとたくさんのマングローブ林だとわかります。

正直な感想としては多様性をあんまり感じない森。杉の植林された森を見ているような印象。これが本当の自然の森なのか?不思議に感じました。

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いつものごとく、オナガザルくん登場。この森の中で彼らは何を食料にしているのでしょうね?

マングローブ樹種の特徴の支柱根がりっぱですね。

下はオオトカゲちゃん。まゆりさんも載せてたけど、やっぱりかわいくて載せてしまったよ。

高い木の上でお昼寝をしていました。オオトカゲちゃんがいたのは5mくらいはあろうかという木の上。

どうやって登るんだろう?けっこう大きい子なのにびっくりでした。

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なんかさー。トカゲになりたい感じがしない??8

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そんなふうにワーワーキャーキャー言っているうちに周りが開けてきました。

いよいよユーラシア大陸最南端到達??

うーーーん、でもなんだろう。

なんかきれいじゃない…。

流木とごみがすごいのです。マラッカ海峡のごみがみんな流れ着いて、丘に上がっちゃった?こんなものなのかなー、文明地帯と接しているマングローブって…。

おおーー、出た!

変なものが見えるよ。地球儀? 海の中に杭を打って、張り出したデッキのような広場が見えます。

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岬の先っちょはこんな広場になっていました。

これなら観光バスで乗り付けた観光客もみんなで記念写真が撮れるねぇ。(シンガポールからは日本人向けに日帰りツアーがたまに出ている場所なんです)

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広場からはシンガポールが見えました。近いんだねぇ…。

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目を右に移すとマラッカ海峡を行き来する大型の船たち。手前には防波堤が見えます。わかりますか?

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なぜ防波堤があるか?

海岸線が侵食されているからです。それは悲惨と言っていいくらいのものでした。

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大型の船が通れば、いくら遠くても大きな波がおきます。静かなひたひたと寄せる波の場所でマングローブの林は育ちます。大きな波には耐えられないのです。

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広場から振り返って陸地側を見るとこんな光景があります。

つまり、昔はあの柱がきちんと立って、その上に広場なり、園路なりができていたんですよね。何メートル侵食されているんでしょう?

寄せる波に、日々、海岸線が削られていく…。寒気がしました。海岸線という言葉ではぴんとこないかもしれません。何十年もかけて育ってきたマングローブの木が、1本、また1本と、こんなふうに日々倒れていくんだよ。怖くない??

それにしても。これらを撤去することなく、そのまま見せているマレーシアの公園局。侵食されている事実を観光客に突きつけたいのか?それとも面倒くさいからなのか?一石二鳥を狙っているのか??

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広場にあった地球儀。じつは下に私たちがいる写真をトリミング。

この地球儀のつくりが、日本人では信じられないくらいにで、高校生の文化祭のモニュメントか…というくらいの代物で、世界地図は本当に変だし、ある意味感動ものだったのさ

シンガポールは頭のいい人たちが作った町だなぁといつも感じるんだけど、隙がないんだよ。街中のモニュメントも計算し尽くされてるって感じがする。マレーシアに来ると(キャメロンハイランドでも感じたけど、)泥臭さとか、だささとか、ある。(馬鹿にしているのではぜったいにない)ちょっと海を越えただけでまったく変わっちゃうのが、シンガポールから半島部マレーシアに行く際の面白さだなぁと思った次第。

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ごめん。まだ終わらない。続きます…。

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2007年10月 4日 (木)

ケニアのドームヤシ

Photo

「原産地でのドームヤシの様子が知りたいよー」 と前回に言っていたらMidoriさんがケニアで撮ってきた写真を送ってくれました。

「ブログに載せていい?」「どうぞどうぞ!」

Midoriさん、ありがとうございます! 早速アップしました。

ずいぶんほっそりとした形。台風みたいな強風はきっと吹かないんでしょうねぇ。

これがヤシの仲間だなんて、普通に旅行で訪れたほとんどの日本人にはわからないでしょうね!

下の写真とか好きだなあ…。2

南の島のココナッツとも違うし、東南アジアやアマゾンの熱帯雨林の中のヤシとはまったく違う風景。

原産地での姿は、植物のことを根本的に、本能的に理解するのに本当に大切なもの。貴重な写真を見ることができてラッキーだなあとつくずく思います。

Midoriさんをはじめ、このブログをやっていたからこそ知り合えた人たちがたくさんいて、そんな人たちに教えていただいたり、助けていただいたりしながら、みんながいつでも見られるインターネットにアップすることができています。本当にありがとうございます。下のはMIdoriさんからのメールです。

TOMさん

 2003年8月30日、ナイロビで勤務していた長女夫婦とケニヤ北部のMeru(野生のエルザで有名)を訪れた際、撮影してあったドームヤシの写真を添付しました。

 乾燥地帯のあちこちで見かけましたが、道の途中で小象を連れた象の群れに会い、母親が怒り始め、危険なのであわてて車の中から撮影したのは、ガラスの反射が写っています。

 いずれにしてもサファリ最中は車の外には出られませんし、走りながらの撮影で、ボケ気味で、クローズアップなどはありません。

 それでも雰囲気を見ていただこうとお送りします。シンガポール植物園の環境とは大きく違います。お役に立てば、幸いです。                           

Midori

とのこと。おおーー、本当だ、象が写ってる!アフリカだねえ。前回「野生動物の中でも特にアフリカ象やbaboonと呼ばれるサルの仲間は、ドームヤシのタネを運ぶ役割を負っており、送粉に関しては蜂が花に訪れているのが観察されています。」と書いたのを思い出しました。

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追加でいただいたメール

ケニヤ北部の乾燥地帯は、内陸であまり強い風は吹かないようです。

象の群れの移っている写真はもう少し明るく調整すると、手前の象達のすぐ後ろにもまだ何頭かいるのが見えてきます。

滝田明日香さんも働いているケニヤ最大の国立マサイマラ特別保護区に行った時は、このドームヤシは見かけませんでした。

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ということで、象の群れを少しズームアップ。

後ろにいる象の群れ、見える???

アフリカ象だから、耳が大きいです。

参考までに以前アップしたボルネオで出会った象の回をごらんください。こっちは耳が小さいよ!

滝田明日香さんのホームページはこちら。素晴らしい!面白いです。

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2007年10月 3日 (水)

ククップ島近くの養魚場

ジョホール日帰り旅行-4

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ジョホール日帰り旅行-1 

ジョホール日帰り旅行-2

ジョホール日帰り旅行-3 の続き

約束の時間に船が迎えにきます。ククップ島から数分の船旅をして半島に戻ります。

その途中にはたくさんの養魚場がありました。TOMはこういう場所のことはよくわからないので、養魚場なのか、それとも捕ってきた魚を一時的に入れておくところなのか、不明なのですが、船の方が「興味があれば寄ってやるよ」と言ってくれたので、一同「お願いします!!」

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ほら、こんな魚がいるんだよ…と見せてくれるおじさん。

下の写真はテッポウウオ(鉄砲魚)が入っているところ。テッポウウオも食べるの?

(*上のリンクはまゆりさんのブログです)

テッポウウオはマングローブに住む魚で、その名のとおり、口から水をぴゅっと出して水面上にいる虫を捕らえて食べる魚です。

写真の中に小さく縞々の魚が見えるでしょ。

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画面右側に角棒みたいなのが見えるでしょ。ここにおじさんは小さな煮干を何匹ものせます。

「まさか…」

期待通りにテッポウウオが口からぴゅっと水鉄砲を売ってくれて、テッポウウオちゃんの思い通りに煮干は水の中へ。めでたくえさにありつくことができたテッポウウオちゃんなのでした。

食べる…というよりは観光客にこんなパフォーマンスを見せて喜んでもらうためにこんなことをしてるんだな…と思ったら、真打登場。

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ウミガメの子供です。

「持ってみろ」と促されて中3の娘が手渡されて持つと、亀ちゃんは「イヤイヤ~~!」ばたばたと両手をばたつかせて抵抗。重さと力強さにどきどきした娘でした。

昔、日本でアカウミガメの卵を保護する調査に同行したときに、卵から孵ったばかりの子ガメを海に放すという経験をしたことがあるのですが、そのときのか弱さとは子供とは言え、比べ物になりませんでしたねー。あの子ガメがここまで大きくなるのにいったいどのくらいの時間がかかってるんだろう、あの子ガメの何%がここまで大きくなるんだろう…そんなことを思いました。

観光客のためにこんなストレスのかかることをやらされているんだよね…ごめん。

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次に登場したのはカブトガニ。この子もシンガポールではスンガイ・ブロー湿地保護区などのマングローブで見かける子達です。

このときは両手にカブトガニを持たされて悲鳴をあげていた娘。詳しくはまゆりさんのブログをごらんあれ

ふと見るとバケツに小魚がいっぱい。さっきは船いっぱいにつんであって、「あれ、何に使うんだろうねぇ?」と話していたんです。いけすの生き物の餌になるんでしょうね。

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ふとこちらで写真に収めたものたち。下のは区切られた四角い区画ごとに魚が入っています。

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バイバイーーーと手を振ったらみんな笑顔を返してくれました。

あれれ?おにいさん気持ちがよさそう。

このあと、半島に戻ったTOMたちは海辺のレストランでシーフードをいただいたのでした。(そこでこんな馬鹿なことをやってるのはこちら。後ろに食事がチラッとだけ写ってます。)

ということで、ジョホールの旅はまだまだ半分。続きます。(そのうち…)

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