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2008年7月 1日 (火)

ナツメヤシ

Phoenix dactylifera ?

ナツメヤシは椰子マニアのTOMが「一度お目にかかりたーい!」と恋焦がれているヤシの1つ。ローマに行った時もいっぱいあるヤシに、「もしかしてナツメヤシ?」とドキドキして、あえなく玉砕

でもしつこいTOMのこと。自分で行けないなら、友人たちに甘えちゃえ!と「ナツメヤシを見つけたら写真を撮ってねーー、お願いねー」と呪いのように言い続けています。(ごめん。特にmuguさん!)

まゆりさんがモーリシャスで撮ってきた写真に「これは?」と思うものがあったので、皆さんに見てもらおうと思ってアップしてみようと思いました。(もちろんまゆりさんの許可付きよん)

とにかく、おそらくヤシの中では一番長く人間生活にかかわってきた子。

「植物の世界」P11-107には「世界で最も古くから栽培されている植物のひとつ」とあるし、ウィキペディアには「メソポタミアや古代エジプトでは紀元前6000年代にはすでに栽培が行われていたと考えられて」いるともあって、ってことは今から8000年も昔から人間とかかわってきたってことに思いを馳せると、ナツメヤシと聞いただけでうっとりしてしまうTOMの気持ちがわかるでしょーーー!!!!

下の写真はナツメヤシの栽培限界を示した地図。TOMが高校のときに使っていた地理の地図帳の中で見つけました。これを見ると北緯15度から35度くらいの間でナツメヤシは栽培されていて、それよりも暑いところでも寒いところでも栽培はされていないことがわかります。あと、乾燥地帯が好きね。砂漠ヤシと呼ばれたりするのもうなずけます。

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上の写真の元の地図。ナツメヤシだけじゃなくて、ココヤシやアブラヤシの栽培限界が書いてあって、面白い!お暇があったら拡大してよく見てみてね。

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で、ナツメヤシって何だ?ッて言うとデーツパーム(Date Palm)。つまり、果実であるデーツを収穫するヤシとして有名。

「熱帯植物要覧」の用途には果実を生食したり、保存食にしたり、ラクダの飼料にしたりするとあります。

でも日本でデーツはとってもマイナーな食品。少なくとも所沢の田舎のスーパーにはドリアンは売っていることがあってもデーツは見かけません。

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具体的にはこんなん。

あー、袋を取って写真を撮ればよかった。

muguさんの中東土産なので、とってもお上品に箱の中に鎮座してらっしゃいますが、こんなふうに個別包装されずに、10個くらいまとめてパックされて、数ドルでシンガポールのスーパーマーケットで売られたりもしています。

その位置付けは、日本人がイメージしやすいところでは「干し柿」???。生でも食べるんだけど、干してもOK。(干し柿にする柿は違うとか突っ込まない!)高級なものからお安いものまで種類も味もさまざま。近所の朝市でも売ってるけど、千疋屋でも売ってる。庶民の心の味になってるって感じ???

イスラム教の人たちは断食月(ラマダン)の間じゅう お日様が出ている間は食事をしない ことになっているんですが、お日様が出る前と沈んだ後に まずは栄養豊富なデーツを食べる んだって。だからイスラム教の人たちが多いシンガポールでは、ナツメヤシの木はないけれど、実は生や乾燥させたものがスーパーに安くいっぱい売っているってわけ。

上のデーツちゃんのパッケージはこんなん。

ほぉー。これがうわさのナツメヤシの木かぁーー。

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1本立ちで、ココヤシよりも羽状の葉っぱが細身って感じ。幹にはゴツゴツが残ってる。

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こちらはutsumiさんがドバイに行ったときの写真。ラクダが似合いそうなヤシの形だこと…。夕日かな?幻想的で素敵!

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同じくドバイでmuguさんが撮ってきてくれた写真は左と下の2枚。

ふむふむ、なんとなくナツメヤシの全体の形のイメージがつかめてきた感じ。

下の写真は花序なのは分かるけど、雄花なのか雌花なのか、つぼみなのか咲き終わった後なのかはちょっとわかりません。

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ナツメヤシ属は雌雄異株なのと、雌株の果実のつき方を思い起こすと、この写真は雄株の雄花かなと思うんだけど。どうだろう?

どなたかナツメヤシのお花の写真を撮った方がいらしたらTOMにください。お願いします!見たい~~!!

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そしてここからが、まゆりさんがくれたモーリシャスのヤシの写真。

葉っぱのスマートさと言い、幹のゴツゴツといい、実のつきかたといい、似てるって思うんだけど。違ってたらごめんね。

検索で出てきた画像と比べてみて~。

この花序の葉っぱからの出方とか面白いよね。他のヤシにはあんまり見かけない形です。

いかにも「私を食べて!」って感じ。

それとも収穫しやすいように人間が選択して育ててきた結果、こんなヤシが生み出されたのでしょうか?

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小葉の付き方をチェック。ちゃんとV字だ。ナツメヤシ属には間違いない。

あれ?でもモーリシャスでナツメヤシは育つのか??

調べてみたら南緯20度付近にモーリシャスはあります。温度的には問題なさそう。問題は湿度と降水量かな。理科年表を広げましたが、残念ながらモーリシャスのデータは見つけられず。うーーん。どうなんでしょうね?!

確信は得られないものの、とってもよく似ているなあと思います。

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栽培植物とくれば気になるのが原産地。

「植物の世界」には

原産地ははっきりしないが、中東で栽培され始めたに違いない。」

地中海東部のクレタ島トルコには、果実の大きさや形、熟した果実の花序へのつき方が多少違っているだけで、栽培種に非常によく似ている野生種のナツメヤシ P.theophrastiがある。」

とあり、同じような味がするけれど、果肉が少ない と書いてあります。

あれ。でもクレタ島とトルコだと今栽培されている場所よりはちょっと北寄りですね。

でもまぁ、8000年も前から人間の歴史とともにあれば、栽培された場所になじんで変化してるかもしれない。

ウィキペディアには「聖書やヨーロッパの文献に登場するナツメヤシは、しばしば「シュロ」、「棕櫚」と翻訳されている」とありました。その当時ヤシ科植物といえば、その当時の日本にはシュロくらいしか知られていなかったからなんだって。調べている間にも混乱してる感じの記述があったので、すっきり。

ま、現代でもヤシと言えば「ココヤシ」という図式は日本では成り立っているようなので、昔の日本では当然なのかもしれません。

ナツメヤシはエジプト、イラン、サウジアラビアなどでいっぱい栽培されていて、カリフォルニアやオーストラリアでも少しだけど栽培されているのだそう。

果実はフルーツとしてというよりは、主食っぽく食べるようです。樹液を飲んだり、酒にしたりもします。ヤシの例に漏れず、葉っぱや幹も構造物や工芸品を作るのに使われるそう。種の中の油を使ったりもしているらしい。ここにもヤシと人との深いかかわりがありますねぇ。要するに余すところなく使えるってわけです。

ナツメヤシについて検索をはじめたら、果てしない旅にでてしまったので、検索結果は次回に。

タリポットヤシ亜科 ナツメヤシ連 フェニックス属

Coryphoideae Phoeniceae Phoenix ( Dachel, Elate, Palma, Zelonops )

原産地:中近東

Common name: Date palm, ナツメヤシ(棗椰子)

資料:朝日「植物の世界」P11-107

   「熱帯植物要覧」 P529

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熱帯植物図鑑 目次 (時々更新中)

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コメント

あれまー、植物園にナツメヤシはあるよ。ボタ本のDエリアに。この記事からするとあれは雄株かな?muguさんの写真と同じのが…この間花咲いてたよ。気をつけて写真撮っとくね。写真のぶら下がってる実は、私が凄く気になった椰子の実。誰か教えてください。ナツメヤシなのでしょうか?

投稿: まゆり | 2008年7月 1日 (火) 22時20分

宮崎あたりの、いわゆる「フェニックス」っていうヤツは、どうなんでしょうかね?
同属?
デーツができるのとは違うんでしょうけど・・・。
「(´へ`;

投稿: hal | 2008年7月 2日 (水) 01時21分

まゆりさん
ラン園ガイドの日程のメールが届いたよ。ありがとう!こちらでも告知するね。まゆりさんが気になったヤシの実なんだけど、TOMとしてはナツメヤシに見えます。他で取り上げているナツメヤシの写真と比べるとそう見えるでしょ。どう?
ハルさん
日本でフェニックスと呼ばれているのは公園とか屋外に植えられているのはカナリーヤシだと思います。あと、観葉植物で売られているのはナツメヤシ属の小さい種類。混乱するよねー。

投稿: TOM | 2008年7月 2日 (水) 10時09分

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