シンガポールの名物と言えば、タイプーサム。(言い切っていいのか??)何かと言うとヒンズー教の人たちのお祭りです。今年は2月11日の土曜日がこのお祭りの日でした。近くだからのぞきに行こうかな…なんて思っていましたが、体調不良であえなくダウン。3年前の写真をのっけてご紹介します。
「タイプーサム」はヒンズー教の暦の「タイ」の月の満月の日に、ムルガという神様に捧げものをするお祭り。「ムルガの神さまにお願いをかなえてもらったお礼」にするものなんですって。
「捧げものをしに」行きながら、「苦行」も一緒にするというのが、この行進の姿なのです。
別名「針刺し祭り」の通り、体に針を刺すのが「苦行」。そしてインド人街の「スリ・スリニヴァサ・ペルマル寺院」からフォートカニングパーク近くの「チェッティア・ヒンズー寺院」まで歩きます。元気なら1時間ちょっとの距離だけど、針を刺しての何時間もの行程。さぞかし大変だろうと思います。
2枚目の写真は前夜祭と言うのかな?みんなが歩き始める前に、こんな感じの神輿みたいのがまずはやってくる。夜9時半から10時ごろだけど、どこから沸いてくるのか、次から次へと沸いてくるインドの人たち!!!
女性も子供もみな、きれいなインドの衣装を着て、とても美しーーーー!
苦行は1枚目の写真のような格好で行われます。針が本当に刺さってるんだよ!!それぞれの人が工夫を凝らしたデザインの飾りを付けていて、けっこう興味深いものがあります。
あんまり悲惨なので、現在、本国インドではタイプーサムは「禁止」されてしまっていてシンガポールとマレーシアのクアラルンプールまたはペナン島でだけ見ることができるのだと聞きました。
「ムルガ」というのはヒンズーの神様「シバ」の息子さんだということです。
祭りの由来となった伝説は以下の通り。
ある日、シバお父さんは、二人の息子「ムルガ」と「ビガナ」に世界を一周してくるように言いました。真面目な「ムルガ」はすぐに孔雀に乗って旅立ったのですが、要領の良い「ビガナ」は、シバお父さんに「両親と世界は同一概念ですか?」と聞いて「YES」と応えてもらったのをコレ幸いに、両親の周りを1周して世界一周の旅を終えてしまいました。
「ムルガ」は苦労に苦労を重ねて世界一周の旅から戻ってきますが、「ビガナ」がシバお父さんの命令を楽ちんに完了してしまったことを知り、いじけて山にこもってしまいました。
シバお父さんは、そんな「ムルガ」をかわいそうに思って、ヒンズー教徒たちに「タイ」の月の満月の夜に「ムルガ」に祈りを捧げることを命じたということです。
なんだか笑っちゃう、可愛いお話ですねー。
左の写真のように、子どもも参加していたりします。でも針は刺していないみたい。
最後の写真は苦行の終点寺院、チェッティア・ヒンズー寺院の写真です。ライトアップされたヒンズーのお寺は本当にきれい。うっとりしてしまいますね。
針を刺して痛くないのか?という疑問があると思いますが、話に聞くところによると、「一種のトランス状態に入っているので痛くない」のだそうです。
でも断食をしたり、色々な準備を経て、この日を迎えるので、体にかかる負担は並大抵ではないよう。今にも倒れそうになっているのを、家族が支えていたり、周りで励ましているのをみた覚えがあります。今年も救急車のサイレンを、誰か倒れてしまったのかな?って思いながら聞いていました。
何はともあれ、運が良くなきゃ見られないシンガポールのお祭りのご紹介でした。
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