カテゴリー「Cg:熱帯の実 (赤 ) Fruit Red」の記事

2007年2月 3日 (土)

ニセサガ

学名不明 名前不明

歩いたことがない道を歩いてみようというminagawaさんの提案で、ブキティマのライフルレンジロードからマクリッチ自然保護区を歩いてみるというコースに挑戦。

ライフルレンジリンク~ジェルトンタワー~ゴルフリンク~日本人会 というお散歩をしてきました。ここで見た風景についてはまた明日。(ここのところあまりに外を歩きすぎで、疲れすぎでPCに向かえなかったです。ゴメン。)さすがに歩いたことがない場所だけあって、知らないものにも出会います。面白かったのがコレ。

1_117 赤い実です。

TOMは最初、テンブスの実が落ちているのかと思いましたよ。

テンブスの実のように7~8mmの大きさの楕円形のきれいな朱色の実。地面にポツポツ落ちています。

一緒に歩いていた中間達からは「あれ?サガの実??」との声。

拾ってみたらサガの実のようにとっても硬い。決してテンブスのように柔らかくて食べられるような代物ではありません。

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しばらくの間、「なんだろう?サガの突然変異で色がちょっと違うのかな」などと考えていましたが、サヤの中に納まったバージョンを発見。

明らかに、全然、サガじゃない!

サガの実と比べて見てね。サヤが全然違います。サガより色が薄いし、マメの大きさも少し小さい。

なにこれー????

謎はただ深まっただけでした。

3_90

上を見上げると高い高い木。20m以上もある高木。どこにどんな風に実がなっているのかもよくわかりません。

たぶんこの葉っぱがそうだろうと思うものを見つけてパチ!マメ科なのは確かなんでしょうけど、なんでしょう?

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誰か知ってる人いますかー???

サガとは違うけど、でもサガに似ているので、「ニセサガと呼ぶことに決定。(いいのか?勝手に名前を付けて…)

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2007年1月25日 (木)

ジョホールツリー

Lepisanthes alata

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先日のテマハウちゃんの近くにあった気になる木。気がついたときは3cmくらいの緑色の実がついていたんですが、少したってから行ったら、きれいな深紅の実に変身していました。

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ムクロジ科 Sapindaceae

原産地:ボルネオ、ジャワ、フィリピン

Common name: Johore Tree

ね、きれいでしょ。

つぼみは下のようなのがついていました。

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でもって1個1個のお花はこんな格好をしています。1cmかそこらの小さなお花です。

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全体の感じはこんな感じです。十分な資料がないので、最終的にどんな大きさに成るのかはわかりません。

今はまだ3.5mくらいの高さのオコチャマって感じです。

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葉っぱを拡大。遠目で見ると細い葉っぱが集まっているように見えますが、複葉なのがわかります。

3_87

もっとよく見ると小葉と小葉との間に翼がついてる。お花や実が無い時でも、この葉っぱの形で見分けられそうですね。

資料にはコモンネームがジョホールツリーとあったのに、原産地はマレー半島ではない。どういうこと??

どうしてこの木をジョホールツリーと呼ぶのか知ってる方がいたら教えてください。

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P639

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2006年11月12日 (日)

幸せを呼ぶサガの実

Adenanthera pavonina

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シンガポールで子ども達が一生懸命集めるのがサガの実です。○個集めると幸せになれると言われています。これが100個だったか1000個だったか人によって違うことを言うので正しいのがどっちなのかわかりません。でも集めて赤いきれいな実を見つけているとそれだけで幸せな気分になれるのはTOMだけではないと思います。

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高さが25mにもなる高木で(時には40mにもなることもあるそう)、公園や街路樹で時々見かけます。その下に行くと、落ちているきれいな実を拾うことが出来るわけ。

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写真はシンガポール植物園のバンドスタンドの近くにあるヘリテージツリーにも指定されているサガの木。樹名札が付いているのですぐに分かりますよ。でも植物園はすぐに掃除をしてしまうので、ここではあまり沢山は実は拾えません。

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実のサヤが目立つのでお花を忘れがちですが、一見するとマメ科の花らしくないお花を咲かせます。と言っても1つ1つの花は小さいのでマメ科らしくない様子を見るのも一苦労。

遠くから見るとこんな感じ。右上に黄色っぽい棒のようなものが見えますか?これが花序です。小さなお花が沢山まとまってくっついているのでこんなふうに見えます。

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緑の葉っぱの中に茶色の塊みたいに見えるのがサヤがはじけてくるくるっと丸まったものです。

落ちていた花をノートの上に置きました。小さいでしょ。

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たまたま近くで写真が撮れるような位置でお花が咲いているのを発見。狂喜乱舞して写真を撮りました。花序はこんなふう。

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お花1つはこんなふう。面白い!!こんなに小さいのにマメの元がちゃんとマメの格好をしてあるよー。(メシベの根元の子房の形ね。)

受粉が完了するとこのお花1つ1つがマメのサヤになります。サヤがまだ青くてぶら下がっている時は本当にサヤエンドウみたいなマメみたい

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でも中の実が熟してサヤが茶色になると、サヤがくるんとはじけて赤いかわいい実を飛ばします。落ちていたサヤを拾ってきましたよ。実がまだくっついています。

資料の本には「葉っぱは野菜として使われる。ジャワではローストしたマメをご飯と一緒に食べる。大豆と似た味。未熟なマメを食べると中毒を起こすと言われている。」とあります。

一説には猛毒と書いてある本もあるというのを聞いたことがあって、混乱しそうなので、ちょっとよく「熱帯植物要覧」を読んでみました。

サガ自体には上記のように未熟なものを食べるとおなかをこわすよ…という記述はあっても「猛毒」という説明は見られませんでした。TOMたちがアカクロサガ(Adenanthera bicolor)と呼んでいる、サガの近縁の木があります。木の感じや葉っぱの感じ、実の形までよく似ていて、シンガポールの森の中などに自生する木です。ただ、実の1/3黒い色をしていて、そのために「アカクロサガ」と呼ばれているわけ。(本にはナンバンアカクロアズキという和名が載っていました)で、そのアカクロサガの項に「根は猛毒」とありました。でも実についてはなんの記述もありませんでした。結論として、サガの実が猛毒という記述はどこにも見つけることができなかったし、食べてもいいよ…と書いてあるので、猛毒ってことはないんじゃないかな…と。(だからと言って食べろと進めているわけではないですけど)

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サガについては他にも用途はいっぱい書いてありました。薬にもなるし、材木としてもよく使う…と。詳しいことが知りたい人は下記の資料を自分で読んでね。

サガの実は重さが均一なので、昔、金の重さを量るのに使われていたそう。サガという言葉はアラビアの金細工士を指す言葉に元をたどることができる…と資料には書いてあったような…(英語なのでちょっと自信がない)

葉っぱは羽状複葉。1枚の小葉は長さが3cmくらいってところかな。

マメ科 Leguminosae

原産地:インド、中国南東部、東マレシア~モルッカ諸島

Common name: Saga , Circassian bean , Red Sandalewood Tree , サガ、サガノキ、ナンバンアカアズキ

資料:「Tropical Trees And Shurubs」Wee Yeow Chin P119

熱帯植物要覧 P148

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2006年9月 4日 (月)

テンブス

Fagraea fragrans

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シンガポールドルの5ドル紙幣をお持ちの方は出してくださいね。

裏側に上の写真と同じ絵が描いてあります。この木がテンブスです。シンガポール植物園のスワンレイクの横の芝生広場に植物園の開園前からずっといらっしゃるそうです。なので、樹齢は150年以上。それ以上のことはわからないんだって。シンガポールのヘリティジツリーに指定されています。

   

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シンガポールにはまだナショナルツリーはありませんが、人気投票をしたら、テンブスが1番だったという話があります。そのくらいシンガポールの人には親しまれていて、自然公園や普通の街中の公園や街路樹でよく見かけます。

花は直径2cmくらい白く咲いてだんだんとクリーム色に変化します甘い香り がするので、学名にもfragransという種名がついています。

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白っぽい花に良い香り。たぶん夜に花粉を蛾とかに運んでもらうんだろうね。

幹肌に特徴があって、縦に深い溝が入っていてしわしわです。だからTOMたちは「しわしわテンブスちゃん」と呼んでいます。特徴を覚えるとすぐに見分けられるようになる木の1つです。

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花が終わると直径8mmくらいの小さな赤い実がなります。この実が鳥さんが大好きでよく食べに来ています。

材はタンニンを多く含んで抗菌作用があるので、まな板とかによく使われてきた木なんだそうです。

葉っぱは長さが10cmくらいかな。主脈以外はのっぺりした感じの葉っぱです。

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マチン科 Loganiaceae

原産地: タイ、マラヤ、スマトラ、フィリピン

Common name: Tembusu , テンブス

資料: 「熱帯植物要覧」P401

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2006年7月 5日 (水)

豆鹿(マメジカ)の木

Anisophyllea disticha

ヒルギ科 Rhizophoraceae ( バラ亜綱 ヒルギ目 )

原産地: マライ、スマトラ、ボルネオ

Common name:  Mousedeer Tree , Mousedeer Plant , Leechwood , Kayu Pachat, マウスディアツリー

020517_036sマクリッチリザーバーの周辺の二次林を歩いていると出会うのがマウスディアツリー。高さはせいぜい1.5m程度の潅木で、面白いのが葉っぱ。

大きな…と言っても長さが2cm程度の葉が連なっている上に、小さな葉がまるで編みこみをしたようにくっついているので、マウスディアツリーとすぐにわかります。

葉は つやつやした黄緑色をしていて、とってもキレイ!ただし、古い葉は深緑色をしています。

マウスディアツリーの木を見つけたら、葉を裏返してみてください。1mmかもっと小さい丸くて白いつぼみがついていることがあります。運がよければ幾つかは咲いています。

下の写真からわかるでしょ。すっごく小さいです。06062507s

花はこんな感じ。巨大な指でしょ!花も本当に小さいんだよー。06062513s

今までは赤い実に出あったことは何回かあったのですが、お花に出会ったことはありませんでした。ここのところ、マクリッチリザーバー沿いのプルヌストレイルにつぼみがいっぱい付いている株があることを知っていたので、今日友人と散策した時によく見てみました。咲いていました!1週間くらい前に行ったときも咲いていたのですが、夕方だったので、写真がうまく撮れなかったけど、今日は昼間。上手く撮れるかな…とドキドキしながら、チャレンジ。

戦果はこの通り!

きれいに撮れてるって思いませんか?褒めて褒めて~~!!!

小さすぎて構造とかよくわからなかったのですけど、こんな格好をしてるんですねー。

06070503s 06070514s

花が終わるとほんのちょっとの実がなります。大抵は1個だけ…。そこそこの大きさに育って、赤く色づきます。

マウスディアーというのは、日本ではマメジカと呼ばれる、体長30cmほどの鹿みたいな哺乳類。シンガポールの森にもわずかながら残っているそうです。ナイトサファリやシンガポールズーには沢山いるので、見たことがある人も多いと思います。どうして、この木をマウスディアーと呼ぶのかわかりませんが、愛らしさの度合いは同じくらい!というのは確かなようです。

調べて知ったけど、マングローブによくあるオオバヒルギとかの仲間のヒルギ科。花とか…似てる???ヒルギ科の仲間→オオバヒルギコヒルギ 

「Illustrated Guide to Tropical Plants」P576

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2006年6月22日 (木)

マルメラ?マルメロ?カリメロ?

Bunchosia armeniaca

Bunchosia_armeniaca001s

シンガポール植物園のビジターセンターから、本などを売っているショップの横の屋根のある園路をエボリューションガーデン方面に進むと、その左側にはフルーツなど実が面白い木々が植えられています。

6月のはじめに歩いていたら、今まで気がつかなかった黄色の花と赤い実が目に飛び込んできました。高さは3mくらいの低木。だからお花も実も間近で見られました。

樹名板を見ると一般名「マルメロ」とあります。マルメロって聞いたことがあるけど、どんなものだっけ?カリメロと混乱しそうな名前だなあー(TOMだけ?)などと思いつつ、観察。

きれいー。黄色のお花!

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お花は直径が3~4cmくらい。大きなお花ではないけれど、まとまって咲くので、きれいです。

お花の正面から撮った写真。5枚ある花びらのうち3枚しかまだ開いていないけど、構造はよくわかるでしょ。

左に写ってるつぼみも見て!めっちゃ、かわいい!!!

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Bunchosia_armeniaca005sお花を横からアップで撮ったもの。すっごく面白いなあって思ったのは、オシベとメシベの形。そう思いませんか??

花びらの出方もなんかおもしろーい!

熱帯植物要覧によると、高さは10mくらいにまでなるそうです。 

下のは、花序の写真と若い実の写真。ガクだったところかなあ。しっかりと形が残っていて、フリルみたい。

Bunchosia_armeniaca008s

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最終的には実は3~4cmの大きさになって、赤くなります。ガクのフリルは大きくなっても健在。Bunchosia_armeniaca015s

熱帯植物要覧には「果はほぼ球形、径2~4cm、淡緑。果皮薄、果肉クリーム色。やや厚、甘酸味。果は現地で生食。」とも書いてありました。ちょっと実際に見たものとは違います。本の記述は若い実を見て書いたのかな?

でも食べられると書いてあったので、かじってみました。赤いところがジューシーではないけど、カリカリと食べられました。「ん?甘くはないぞ。」どちらかと言うとアーモンドか何かのように香ばしい感じ。TOMは幸いにもおなかをこわしませんでしたが、誰もが大丈夫とはかぎらないので、挑戦してみる方は自己責任で。

Bunchosia_armeniaca

キントラノオ科 Malpighiaceae (バラ亜綱 ヒメハギ目)

原産地:エクアドルのアンデス山地原産、Pastaza河渓谷

Common name: Marmela, Ameixa, Ciruela , Ciruela de la China, ブンチョシア、アメイシャ、マルメラ

Bunchosia_armeniaca013s名前なんですが、樹名板には確かにマルメロと書いてありましたが、「1001 Garden Plants in Singapore」P315には「Marmela」とありました。どっちが正しいんでしょ。ちなみに他の資料には、似た名前さえも無かったので、どっちが正しいのか全然わかりません。

マルメロの名で「熱帯植物要覧」を調べたら、まったく別のミカン科の植物(Aegle marmelos)で、ヒンズーの聖木の木でした。色々使える植物らしいです。

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TOMの悩みに松沢さんが情報をくださいました。コメント欄をついでに是非お読みください。マルメロと呼ばれる植物はじつは複数あるのだそうです。

資料:熱帯植物要覧 P259

「1001 Garden Plants in Singapore」P315

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2006年5月13日 (土)

インスタントコーヒーの木

Coffea canephora synonym  Coffea robusta

アカネ科 Rubiaceae (キク亜綱 アカネ目)

原産地: 熱帯西アフリカ

Common name: Congo Coffee-Tree, Robusta Coffee, コンゴコーヒー、ロバスタコーヒー

私達がよく飲むインスタントコーヒーの原料になっているのが、このロバスタコーヒーの豆なんだそうです。

フォートカニングパークにはスパイスガーデンがあり、その一角にロバスタコーヒーの木は植えられています。

低木で枝が長く伸びて葉の元に花が咲き、実がなります。下の写真は葉と花。葉は20cmくらいの長さになるかな。大きめです。花は長さが3cmくらい。

Coffea_canephora5s

Coffea_canephora6sCoffea_canephora1s_1

  Coffea_canephora2s   

上の写真は実。1.5cmくらい。この中に2つのタネが向かいあわせで入っていて、これがコーヒー豆。

もともとコーヒーはアラビカ種が飲まれていて、東南アジアでも大々的にプランテーションされていたそうですが、あるときに病気が出て大打撃! アラビカ種は冷涼な環境が好きなので、高温多湿の東南アジアには合わなかったのです。その代わりに栽培されるようになったのがロバスタ種。アフリカのコンゴの熱帯雨林で発見されたロバスタちゃんは、「高温多湿もオッケー!」で、東南アジアで広く栽培されるようになったんだそうです。

品質はアラビカ種に劣るんだけど、香りは良いので、現在はインスタントコーヒーの原料はこちらのロバスタちゃんが使われているんだそうです。

資料:「1001 Garden Plants in Singapore」P338

    「熱帯植物要覧」P420

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2006年3月 2日 (木)

クズウコン科のきれーな花

Marantochloa purpurea

シンガポール植物園にはテーマを設けて色々なエリアがあります。

その一つ、国立ラン園の近くにあるジンジャーガーデンには、ショウガ目の植物をたくさん集めてコレクションしてあって、面白いです。

このお花はジンジャーガーデンで咲いていたお花の一つ。花は1.5cmかそれ以下くらいの大きさで、よーく見るととってもきれい。樹名札にはこんな名前が書いてありました。

でもそれ以外は何にもわからなかったのーー!!残念。1つだけ、この葉をラッピングに使うと書いてあるサイトがありました。

marantochloa_purpurea3s

marantochloa_purpurea1s

株全体の草姿。高さは2mくらいでしょうか。

下の写真は実です。

実も花も小さくて目立たないけど、よく見るととってもカワイイってところが気に入りました。

クズウコン科 Marantaceae ( ユリ(単子葉)綱 ショウガ亜綱 ショウガ目)

原産地:熱帯アフリカ

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2006年2月23日 (木)

マニラパーム

Veitchia merrillii

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ヤシ科 (ユリ(単子葉)綱 ヤシ亜綱 ヤシ目)

原産地:フィリピンのライムストーンヒルズ

Common name : Manila palm , Merrill's palm

シンガポールの街路樹で見かける小型のヤシ。高さがせいぜい10mくらいにしかならないそうだ。ロイヤルパームが25mとかにもなるのに、これは小さい。

フィリピン出身だけど、今では造園材料として東南アジア全体によく植えられているらしい。

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お花はこんな風。直径2cmくらい。花びらみたいに見える細長いところはおしべ。花びらとガクは3枚ずつ。

花が終わると小さな、まるでうずらの卵のような赤い実がたくさん咲きます。

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花序はこんな風に、葉の下のほうからまとめて出てきます。

資料:「Tropical Trees and Shrubs」P189

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2005年12月14日 (水)

ベニノキ

Bixa orellana

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ベニノキ科 Bixaceae ( ビワモドキ亜綱 スミレ目)

原産地:中南米一帯、カリブ諸島、メキシコの一部

Common Name: Anatto, Kesumba, Lipstick Tree, ベニノキ、アチオテ

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シンガポール植物園のエコガーデンアリアにある低木。3m~5mくらいになるのではないかなと思います。

上の写真のようなピンクの花(10cmくらい)が咲いた後に、左の写真のような赤い実がなります。

赤い実が熟れて縦に裂けてはじめると小さな5~6mmの赤い粒々が出てきます。赤い部分はタネを覆ってるもので触ると手に赤い色がつきます。

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この赤い部分は、オレンジや黄色の顔料の原料になります。

種をつぶして水につけ、水分を蒸発させると色鮮やかなペーストができるのだそうで、このペーストは南米から北米やヨーロッパへ輸出され、マーガリンやチーズ、ポップコーンなどの食材の天然着色料として、またサフランの代わりに使われることもあるそうです。繊維の天然着色料やペンキ、化粧品などに使われることもあるそうです。

シンガポールに来るまで知らない植物だったけど、知らず知らず、私達の生活とかかわりがある植物もたくさんあるんですねー。

資料:「1001 Garde Plants in Singapore」 National Parks' Publication P71

http://www.amazon-herb.com/plant/plant_achiote.html

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