カテゴリー「Dg:熱帯の果樹・スパイス」の記事

2008年6月 4日 (水)

シナモン

Cinnamomum verum または C.zeylanicum

1_2

子供の頃大好きだったマンガに「7つのエルドラド」っていうのがあって、その中でいつも料理に使っているコショウが、1580年当時の西欧諸国で途方もない価値を当時持っていた事を知って、ものすごく驚いたことがありました。

30年前のTOMにとってはスパイスと言えば、全部ぐちゃぐちゃ。シナモンもコショウもチョウジもみんな同じ感じだったのですが、あるときシナモンは「世界最古のスパイスと言われエジプトのミイラ作りに使われていた」ということを知って、「コショウの歴史よりもはるかにさかのぼるシナモンっていったい何?」という素朴な疑問はずっと持っていました。

話はちょっとずれるようですが、エジプトのミイラはいったいいつ頃作られ始めたのでしょう?

エジプトでミイラづくりが実際に行われはじめたのは、古王国時代第4王朝、技術的に完成したのは新王国時代です。」(やっぴさんの「楽しい世界史」より)

とありました。古王国台王朝は紀元前2613年から2494年ごろとあって、紀元前ってことは…「今から4500年くらいも前ーーー!?」

古い、古すぎる…。バナナに匹敵する古さ…?

果たしてTOMたち自然友の会のメンバーが「シナモンと呼んでいるあの子」がセイロン島から、エジプトのミイラに使われるために4500年も前に商品としてはるばる運ばれていたのか?ま、確かに運べない距離じゃなかろうけど。(ちなみに「シナモンは消費地エジプトには産しない」と資料にはある。乾燥した国のエジプトではクスノキやシナモンの仲間は育たないのかもしれない…)

知れば知るほど沸いてくる素朴な疑問。(誰か助けて…と思っていたら…)

朝日の「植物の世界」P14-152にはこんな記述があって、「ああ、やっぱり…、朝日さま…ありがとう!」って「植物の世界」に合掌したTOMなのでした(笑)

「西アジアで用いられていたカッシアシナモンソマリランドに産した植物で現在知られているものとはまったく異なったものであるらしい(クスノキ科のラウェンサラ・アロマティカ Ravensara aromatica ではないかという説もある)。

「後にインド産のシナモン(おそらくクスノキ科のタマラニッケイ Cinnamomum tamala)にかわり、ソマリランドのカッシアやシナモンは歴史上から消えてしまった。

「インド南部に産する現在のシナモン(セイロンニッケイ)Cinnamomum verum の登場は山田憲太郎氏によれば14世紀になってからだという。

「そして、アラビア商人が東南アジアに現れるようになると、別種のシナモンあるいはカッシアを発見した。

「スマトラ島産のキンナモムム・ブルマンニ C.burmanni や、ベトナム産のキンナモムム・カッシア C. cassia などがそれであり、いずれもカッシアの名で西方に運ばれることになる。」

つーまーりー。

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4500年も前にミイラに使われていたシナモンは、今のシナモンとは別物のアフリカ産の似たもの…らしい。

商人たちの行動範囲が広がるにしたがって、シナモンやカッシアが採れる新しい木が見つかって、昔のものに取って代わったっちゅうわけだな。

でもって、シナモンやカッシアと呼ばれる商品は、似たようないくつかの植物から作られて、どれがどれなのかどうも混乱している…らしい。(本でもインターネットでも。調べるほどに出てくる違う記述…おーーーい!って叫びたくなったよー!!!)

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朝日の「植物の世界」P14-160で、吉田よし子氏は「シナモンはクスノキ科クスノキ属のいくつかの種の植物からとられ、市販されている粉シナモンは、カッシアを原料とする場合が多い。米国でシナモンと言えば、カッシアのことである。」「最も高貴な香りのシナモンがとれる」のがセイロンニッケイと説明していました。

なるほど。シナモンの中でも特別にいい香り だから、今はセイロンニッケイ=本家本物シナモンみたいな感じになっているんだね。

この辺を整理してくれてる素敵なページを発見。お、インド料理屋さんの方のページのよう。ふむふむ横浜かー。なかなか納得できるカレーに日本で出会えないTOM。今度行ってみよう。(横浜方面は友達多いし)

話はずれましたが、このページ読んでみてください。混迷の度合い が知れて嬉しくなるくらいよん。残念ながらウィキペディアも今回は混乱の中にいらっしゃいました。

http://www.ganesh.gr.jp/cinnamomum.html

このカレー屋さんのページにある「H氏のスパイス図鑑」はすごい!読み応えがあります。こちらもごらんあれーー。

あと、こっちのページも面白かった。八つ橋に使われているのはニッキ?ってなページです。

長すぎる前置きとなりましたが、特別によい香りのシナモン、セイロンニッケイちゃんが今日のお題。(ようやくたどり着いた…汗!)

木はね、あんまり大きくないです。ていうか、TOMがシンガポールで見たのは5mかそこらの大きさ。原産地ではどうなんだろう?10mくらいにはなると書いてあるけど。

下のは葉っぱの写真。新しい葉っぱが赤いです。クスノキと同じように縦に3本のしっかりとした葉脈が通っているのが大きな特徴。

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でもシンガポールでは罠があって、シンガポールの森の中や街路樹でとってもよく見かけるワイルドシナモンも縦に3本の葉脈なの。

1_3

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左がワイルドシナモン。右がシナモン。

違いが分かる?

3本の葉脈が分かれ始める部分が葉柄からすぐの部分か、とりあえず1本で行って3本に分かれるかの違い。

でもこれも個体差が結構あって、見分けにくいです。徹底的なのはワイルドシナモンはあんまり香りが強くないこと。(でも時々強いのもあるのよ…)

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最初の写真が花序も写っているけれど、よいお花の写真はTOMは撮れませんでした。

でも同じクスノキ属とあってクスノキワイルドシナモンとよく似ています。

これはフォートカニングパークのスパイスガーデンで撮ったものなんだけど、このときはお花は終わっちゃって実がなりかけって状態だったのよね。

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面白いのはガクの部分が残って、その中から実がだんだんと出てくる様子。

2_2

ね、こんな風になるの。

いつかもっとよい状態のお花とかに出会いたいなあ…。

クスノキ科 Lauraceae

分布:スリランカ

Common name: セイロンニッケイ、シナモン

資料:朝日「植物の世界」P9-76 P14-152

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2007年11月 6日 (火)

クローブの花

Syzygium aromaticum       or       Eugenia aromatica

クローブの花が見たい!とわがままを言ったら、東方紅さんがネット上に自由に使ってよい画像でこんなのがあるよと教えてくださいました。これです。

Photo やっぱりシーアップルの花みたいにオシベが伸びてるーーー!

この写真で分かりやすいのは、つぼみが花が咲く直前にほんのり赤く色づいていること。

この赤くなった、でもまだ咲かない状態のものが収獲されてスパイスとして使われているんですね!

それから花が咲いた直後は赤みが残っているということ。

東方紅さん、本当にありがとうございました!すっきりしましたぁー。

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2007年11月 2日 (金)

クローブ

Syzygium aromaticum       or       Eugenia aromatica

チョウジとかクローブとか呼ぶスパイスを聞いたことがありますよね。肉料理の本を開けば必ずと言っていいくらいに載っています。

1

さて、その正体を知っていますか?

チョウジの木の花のつぼみなんです。

つぼみが緑色から赤っぽく変化して花が咲く直前が一番香りがよいのだそうで、その花が咲く直前に収穫して、4~5日天日で乾燥させて色が茶色に変化したものが、いわゆるスパイスのチョウジ、あるいは、クローブなんだそうです。

もし、クローブなんてスパイスは知らないよって方は、下のサイトに行ってみて。粉にする前のクローブを見ることができます。日本では粉になっている状態で売られているのを見る機会の方が多いかもしれません。

スパイスとしてのクローブ(チョウジ)の写真や説明はこちらのサイト。

確かにクローブのスパイスをよーく見ると、花のつぼみということがわかります。

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シンガポール植物園では、果樹のエリアでクローブの木を見ることができます。2002年にシンガポールに行ったばかりのときに、自然友の会の先輩に「これがクローブの木だよ」と教えてもらってものすごーく感動したのですが、そのときに「ちょうど収穫時かしら?」と思って撮った写真はどこかに行ってしまっていて、今回はアップできませんでした。(あってもピンボケだったと思うけどね)

果樹エリアはちょっとTOMの行動範囲からずれていたので、クローブの木に挨拶する機会もあまりなく、(それでも通りかかるときにはいつも注目していたのですけど)、結局クローブの「収穫時のつぼみ」と「お花」には出会えずじまい。唯一、撮れた写真は花が終わった後の姿でした。

花が咲く季節が一定でないシンガポールでは、本当に花のタイミングに出会うのは難しくて、このときも一緒にいたkeikoさんに、「終わってるー!!!!ショック!」と泣きついたのを覚えています。

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はい。こんな感じの、知識がなければお花!と思ってしまうようなお花の終わったのがいっぱいくっついていました。

お花が咲く直前はつぼみ全体が赤く変化していくので、花が咲いた直後が赤いもの、白いものは時間がさらにたったものじゃないかなと思います。

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赤いののアップ。メシベは明らかに受粉を終えているし、オシベは見えない。お花そのものは、本当はどんな形をしているんだろう?という疑問が頭にもたげてきます。6

しょうがないので検索。でもつぼみの写真は結構あるけれど、お花の写真はとうとう見つけられませんでした。

ボタニカルアートの画像は2点ほど発見。

チョウジについて歴史とか詳しくあるサイトがあって、こちらに、なぞの花本体の絵がついてるお札の写真が載っていました。フトモモ科の特徴の長いたくさんのオシベが見えます。

ウィキペディアには花の構造まで載っていました。すごい。この絵が見たかったのよー。(でも、本当は本物に出会いたかった!!) ウィキペディアに載っていた花の絵。

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じつを言えば、最初はTOMはこの赤いのを花!と思って近寄っていったんです。でもこの右端のお花に花びらかオシベかの残骸が残っているのを発見して、「うわー、お花がすっかり終わっちゃってるよ…」と気が付いたのでした。

つぼみの写真はこちらをどうぞ。

あ、これ書きながら気が付いた。実は最終的にどんな形になるんでしょ。花とつぼみに気をとられすぎて、観察するのを忘れていました。誰か、知ってる人がいて、写真とか撮ってたら見せてー!!!

葉っぱとかはこんなんです。

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コロンブスのアメリカ大陸発見とかでよく知られている西欧諸国の大航海時代はスパイスを直接自分たちで手に入れるための航路を発見するために始まったと言われています。

そこで歴史の教科書に登場するのが「モルッカ諸島」。中学生でも知ってる名前です。でもそれがどこにあるのかTOMには長い間疑問でした。大人になって解決はしたのですが、今回紹介をしたいなあと思って、よいサイトはないかなあと検索。

こんなブログを発見しました。面白いです。歴史がけっこう好きという人、ぜひぜひお読みください。モルッカ諸島はどこ?…の疑問に答えてくれ、スパイス戦争当時の歴史にも触れてくれているブログ。

何が言いたかったかと言うと、コショウやナツメグなんかと共に、現代の西欧諸国の繁栄の礎を築いたスパイスのひとつがこの子、クローブなんだよってこと。

たかが植物、されど植物。植物によって世界の人間の歴史は動いてたりするんだな…。すごいなと思うTOMなのでした。

こちらのサイトには、正倉院のお宝の中に「チョウジ」があるので、かなり古い時代から日本には渡ってきていたと考えられると書いてあり、源氏物語の中にも登場するとありました。へぇーーー!

資料:「熱帯植物要覧」P347

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2007年10月24日 (水)

イランイラン

Cananga odorata

イランイランと言えば、エッセンシャルオイル。 日本にいたときから、どんな植物だろう?と思っていました。

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こちらの写真はシンガポール植物園のエコガーデンで2002年に撮ったもの。古い写真なので、細かく撮影してなくて残念だけど、しょうがない。誰か、もっといい写真を撮ったらTOMにください。差し替えます…。

場所は今はMRTの工事現場になってしまっていて、こわされてしまっています。今も、エコガーデンのどこかにイランイランノキがあるのかなぁ?知ってる方がいたら情報を寄せてくださいね。

お花は下の写真のようなので、緑か薄い黄色といった感じで、遠くから見たら目立ちません。それよりも強烈な甘い香りに惹かれて木に気がつくといった感じの子です。

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花びらが下向きになってぶら下がっているといった感じで、「オシベとメシベは?」と探すと真ん中にオシベ、メシベがくちゅくちゅっとかたまってついています

わかる?(ここの写真がもっと細かくていいのが欲しいのよー!)

私たちが普通に考えるオシベやメシベとはちょっと違うなぁってのが分かるでしょ。

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6枚の花びらは「開く」といった感じよりも、緑色で短い花びらがダラダラと伸びていく…といった咲き方をします。

そして色もだんだんと黄色(クリーム色?)になっていく…

下の写真でその様子がわかりますか?

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植物の世界P9-105にはこんな風な記述があります。

「イランイランの花の大きさは…、じつはよくわからない。蕾が開いて花弁が展開してからもどんどんと成長し、長さ8cmほどに伸びるが、成長が終わった時点でもあまりよい香りはせず、黄緑色の花弁が黄色く萎えてくると香りが強くなる。花としての機能から考えると、この花弁が枯れかけた時点が開花ということになる。」

うーーん。面白い。

いつが開花しているかという問題は、オシベやメシベがいつ成熟しているかということからも分かるのだろうけど、こいつがイランイランちゃんの場合、よくわからないのだ。

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左の写真は蕾が開いて花びらが伸び始めた時の様子。真ん中にオシベとメシベがクチュクチュっとかたまったのがあるのがわかると思います。

1_2 左の写真はイランイランと同じバンレイシ科のオシベ、メシベ群。なんじゃこれ?って感じでしょ。バンレイシ科ってみんなこんな感じ。モクレンなんかと共にお花の中でも古い形を残しているお花に当たるんだって。

真ん中にメシベ群、周りにあるのがオシベ群です。色が変わってるのでわかりやすいけど、「…で?」って感じなんだわ。

それにしても。イランイランノキのオシベ、メシベの写真が色んな段階で欲しいよーーー。

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黄色い花びらが落ちた後の様子が写真の隅っこに小さく写っていました。こんな感じです。

「植物の世界」によれば、「東南アジア各地からオーストラリアにまで自生している」けれど、本当の自生地はわからないと書いてありました。香りが強烈なので、チェンパカなんかと同じ様に祭りなんかによく利用されて、人の移動と一緒に持ち歩かれて、自生地がわからないくらいに広がってしまったのかしら?

イランイランは香水などの材料としてあまりにも有名なので、検索をすればいくらでも出てきます。もっと興味があるよって方は調べて見てね。

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P165には var.fruticosa だけが載っていました。今回の写真のこの子もこっちの子の可能性が高いかな?普通のイランイランノキのわいせい種(漢字が出てこない!)なんだそうです。

みのりさんのホームページに詳しい写真が載っていました。こちらもぜひぜひ見てみてください…なんだよ…色々とね。

バンレイシ科 Annonaceae

原産地:不明 (熱帯植物要覧P69には、フィリピン、ジャワ、ビルマ原産、汎熱帯、マダガスカル とあります)

Common name: Ylang-ylang , Ilang-ilang (英)、イランイランノキ

バンレイシ科の仲間で今までアップした子たちをリンクしておきます。バンレイシ科の変なお花と実をご覧あれ!

カスタードアップル    アルタボトリスの仲間

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2007年10月14日 (日)

ケドンドン-2

Spondias cytherea or Spondias dulcis

タイの首都バンコクの名前の由来になった木、マコークから発生した、ケドンドンの話題。

フルーツならば、どんなフルーツか知りたい!ということで、昨日のケドンドンの記事の写真を送ってくださった、halさんに我儘ついでに、「伊勢丹のフルーツコーナーのケドンドンを食べてみてー、ついでに写真も送ってー」とお願いし、送っていただいたのが今日の写真です。

はい。オーチャードの伊勢丹のフルーツコーナーにこんな風に売っています。在星者はぜひ行ってみて。

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真ん中、下段がケドンドン。

1パック 1ドル(約80円)だって。

皮をむいてそのままと、食べやすい大きさに切ったものがあるよう。

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halさんが、写真と共に送ってくれたコメントはこんなんでした。

TOMさん

ほんとに普通にフルーツコーナーで売ってるのね~。知らなかったよ。今が旬ってことなのかしら?

今日、買ってきて食べてみました。マレーシアで食べたときより、もうちょっと熟してる感じがしましたね。
何かに似た味だなーと、マレーシアのときも思いましたが、今回も、うーむどっかで食べたことのある味、という感じ。しいて言えば、
あまり甘くない梨と青りんごを足して、ちょっとだけ漬物風味を加えたような・・・。

3番目の写真は、ほんとに漬物にしてるのかなぁと・・・。
食べてないのでわからないですけど。

とにかく、このコリコリ食感はいいですね♪ワタシ好きかも~(^^)

ハル

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halさん、大感謝!

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2007年10月12日 (金)

ケドンドン-1

Spondias cytherea or Spondias dulcis

タイの首都バンコクの名前の由来になった「マコーク」を探して行き着いた「ケドンドン(クドンドン?)」というフルーツ。シンガポール植物園にもあるのですが、halさんがマレーシアの「デサル・フルーツ・ファーム」という農園で出会ったケドンドンの写真を、TOMのおねだりに快く受けてくださって、送ってくださいました。

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以下halさんのブログから、ケドンドンに関する記述のところです。

今は、フルーツが沢山採れるシーズンは終わって、それほど収穫がない時期だそうですが、それでも結構たくさんの果物が生っているのが見られました。

これは、どうですか?見たことないでしょ?

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クドンドン」っていうらしい、マレー語で。
ガイドさんは、「ニンシン、オンナ、タベル」とか言ってました。
どうやら酸っぱいものを欲しがる妊婦さんが食べるものってことらしい。
ほー、ミカンとかレモンみたいなものなのね。酸っぱいのか~。

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さて、見学を終えると、果物のパックがお土産にもらえます。みんなで、エントランスの建物の中でいただきました。
これが、また あまり普通のフルーツが無い時期ってのが幸いして、変わったものが入っていてGOODでした。
クドンドンとグァバは、一緒に入っている、「
ウメシソ味の砂糖」みたいなものをつけて食べるんですが、これがコリコリしてて美味しかったー
果物というより野菜やね~。なかなかでしたよ(^^)

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今回の写真はみんなhalさんが撮っておくってくださったものです。

葉っぱは左のような感じ。

お花の写真も送ってくれました。下のような感じ。参考までに、指と一緒に写っている写真も載せます。かなり小さな花だということが分かりますね。同じウルシ科のマンゴーなんかとちょっと似ています。

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ケドンドンという果物は、シンガポールのオーチャード通りの伊勢丹の地下、フルーツコーナーに売られています。

わがまま言いついでに、halさんに「もしもついでがあったら、伊勢丹のケドンドンを試して、写真も送ってください!!」ってお願いしたら、間髪いれず、送ってくださいました。この写真についてはまた今度。

ウルシ科 Anacardiaceae

原産地:インドシナ、マレシア

Common name: Golden Apple ,Great Hog Plum, Kedongdong、タヒチモンビン、タマゴノキ

資料:「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P710

「熱帯植物要覧」P272

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2007年10月11日 (木)

タイの首都の木

マコークって名前の木、知らない?」

シンガポールからタイのバンコクにお引越しした自然友の会のお友達のminamiさんから、届いたのはこんな質問。

なんでもバンコクの名前の由来になった木なんだそうです。minamiさんからもらったヒントは「タヒチモンビン」。

マコーク…聞いたことがないなぁ。…と思いつつ、タヒチモンビンで検索してみました。

http://www.geocities.jp/ir5o_kjmt/kigi/tahitimn.htm
こんなサイトが出てきましたよ。

ふーん、Spondias dulcis かぁ。ウルシ科か。

熱帯植物要覧P272 を開いてみる…。

タイ語では Makaw farang とある。マカウファラン? 違うなあ…。

マラヤでは Kedongdong jawa…とある。 え?ケドンドン?

1

halさんがこの間、ブログに載せてたぞ…。(halさんのブログはmixiなので、リンクできません。ごめんね)と思い出して、halさんのブログを再び見る。これこれ!(左の写真がそう。今回の写真は全てhalさんの写真です。ありがとう!halさん!) 

なんてタイムリーなメールなの?minamiさん。てな感じでTOMの調べ意欲倍増!

ケドンドンってシンガポールの伊勢丹のフルーツコーナーに売ってたよね?食べたことはなかったけど、確かに売ってた!

フルーツなんだぁ!

バンコクの都市の名前の由来になったということなので、都市名から再び検索をかけてみる。

ウィキペディアにこんなんありました!

名称
前述した非常に長い名称は1971年のタノーム元帥の革命後、同年の12月21日の革命団布告によって、ナコーンルワンクルンテープトンブリーと改称された。さらに翌年には、12月13日の革命団布告によってクルンテープマハーナコーンと改称された。この略称として
クルンテープが現在よく使われている。

日本語や英語で慣用されるバンコクの語であるが、「バーンマコーク」が訛った「バーンコーク」がさらに訛ったもので、「バーンマコーク」とは「アムラミズノキオリーブに外見の似たウルシ科の樹木)の水村」という意味である。日本語ではバンコック、バンコークとも表記される。「バーンコーク」はトンブリー地域における一地名であり、アユタヤ王朝初期に舶来した西洋人による誤用が広まった物であると考えられている。最近ではこの言葉がタイに逆輸入され「バーンコーク」と呼んだり、英語からの訛で「ベンコック」とよんだりされることもある。バンコクは漢字(中国語)では曼谷、盤谷とも書かれる。

へぇー。バンコクってタイでも使われていた地名じゃないんだ。日本を英語ではJapanって言うのと似ていますね。で、出てきました。マコークの語。バーンというのは別のサイトの説明によると、運河という意味なのだそうです。バーンとマコークの合成語なんですね。

で、肝心の部分。アムラミズノキ。…また新たな名前が出てきたぞ。なんじゃ?これ?

検索をかけるも何も出てこない。

んーーー。ダメだ。糸口がない…。

そう思いながら、さっき開いた熱帯植物要覧を読み進めてみる。

さっきのページの下のほうに「アムラタマゴノキ」なるものを発見。

アムラミズノキのアムラだーーーー!(こういうときってすっごく嬉しい。わかる??)

アムラタマゴノキ Spondias pinnata 。熱帯植物要覧P272によると

和名 アムラタマゴノキ キミドリモンビン

ヒンズー語・ベンガル語では Amra (アムラタマゴノキのアムラはここからか…)
タイ語では Makawk  ラオス語では Mak kok

これだ、これだ!あったよ。マコークの名前。

果実は卵形で3~5cm。果を生食、料理用加工するんだそうです

ああー、嬉しい。マコーク、発見

Spondias pinnata のことでした!!!

で、お次はSpondias pinnata で検索。出てきたよ。こんなん。

http://www.botanic.jp/plants-aa/amutam.htm

やっぱ。すごいわ。こちらshuさんのサイト。

こんなんもありました。北タイの野菜についてのサイトです。マコークが登場します。http://lannathai.nomaki.jp/yasai01/yasa01.htm

再び話題を熱帯植物要覧に戻すとSpondias pinnata もやっぱり ケドンドンって言うらしい。
マラヤではKadongdong インドネシアではKedongdong と呼ぶと書いてありました。

姿形は多少変わっても、似たものはみんなケドンドンってマレーの人たちは呼ぶんですね。日本人が紅玉もふじもみんなリンゴって呼ぶのと同じだね。

結論として。

バンコクの名前の由来になったマコークは Spondias pinnata で、ウルシ科の木です。緑色の実がなるということで、オリーブに似ていると言われたり、タイではオリーブのことをマコークと呼ぶなんて書いてあるサイトもありましたが、本家本元はこの子なんでしょう。

シンガポールでケドンドンと言って売られているのは、多分、マコークのお仲間のタヒチモンビンです。学名はSpondias dulcis あるいはシノニムで Spondias cytherea 。シンガポール植物園のエコエリアにもある木です。上で登場したhalさんが紹介していたケドンドンですね。

ということで。ここまでがあまりにも長くなってしまったので、シンガポールのケドンドンについては次回にご紹介します。

最後にこんなサイトも発見。マコークの砂糖漬けの写真が載ったサイト。

いいなぁー。タイもシンガポールに負けず劣らずおいしいものがいっぱいありそう。

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2007年9月22日 (土)

サラクの実

Salacca edulis syn.Salacca zalacca

昨日、サラクの実について書いたので、シンガポールで普通に売られているサラクをご紹介。シンガポールでは在シンガポールの長い熱帯樹さんに本当に沢山のことを教えていただいたんだけど、この実を教えてくれて食べさせてくださったのも熱帯樹さんでした。

1

ハイ、こんなんです。昨日の子や、同じサラクのワリチアーナちゃんと比べてみてください。スネークフルーツとも言うんだけど、この表面の様子が蛇のウロコそっくりでしょ。ヤシの実と言えばココナッツや、ナツメヤシくらいしか思いつかなかったTOMにとって、この蛇のウロコのような果物も変!だし、それがヤシの実で食べられるってこともモノスゴイびっくりなことでした。大きさは5cmくらいかな

皮をむいて食べます。

なんていうか、食感は生のニンニクって感じか。乾いたリンゴっていうか、まぁ、およそ果物っぽくない。果汁があるって感じじゃないです。クリをもう少し柔らかくしたらあんな感じか???

味はほの甘かった憶えがあります。独特の臭みがあって、それが好きになれるかどうかが、好んで食べるかどうかの分かれ目かな。

060620047s

この白い果肉(?)の中にタネが1個入っています。(入っていないのもある) 

2

ヤシって本来はこんな風に1つの実の中に3つの胚珠があって3つのタネが出来ていたものらしいです。

ココナッツやアブラヤシの3つの穴は本来は3つのタネから芽が出るべき穴だったのが、3つのうち2つの胚珠が育たなくて1つだけが育って、あんな実ができるんだと聞いたことがあります。そういうことを考えながら、この3つに分かれた実を見ると進化の不思議さを感じたりします。面白いねー。

サラクの植物本体は、リストによるとシンガポール植物園にもあるようなんですが、TOMが今まで撮った写真の中にはありません。ただ、先日紹介したワリチアーナちゃんとかと全体的な印象は似ているようです。

分からないことだらけなので、手持ちのヤシの資料をそのまま載せておきます。熱帯植物要覧以外は元は英語なので超適当訳を鵜呑みにしないでくださいね。解説できる方、教えてください~~!!!

PALMS OF MALAYA  P106

多くの食用の園芸植物と同じ様に、沢山の品種があり、明確な原産地はわからない。シンガポール植物園の株は花が咲くのはまれだが、おそらくその理由はシンガポールではあまりにもいつも雨が降るためではないかと思われる。非常に多くの果実がシンガポールでは売られているが、これらはRiau島やジャワからの輸入品である。トレンガヌではこの種(しゅ)のサラクの果実が栽培され、売られている。北部マラヤでは時期によっては現地栽培されている。

A GUIDE TO PALMS & CYCADS OF THE WORLD   P184

インドネシアやマレーシアでは広く栽培されている。最もよく育つのは標高1000mまでの温度の高い低地である。わき芽でも繁殖することができるが商業的には、タネで増やす。株が4~5年育った頃に最初の果実が実る。果実のテイストは甘すっぱい。バリの品種 var. amboinensis は、雌雄同種で、1つの株に雄花も雌花も咲く。インドネシアのほかの場所で育つ雌雄異株の品種は、通常 var. zalacca である。.

熱帯植物要覧 P532

ジャワ原産。東南アジアに分布栽培。無幹、開張叢生、高さ4~7m、極めて多刺。雌雄異株。果実倒卵形、光沢褐色の薄い小鱗片に覆われ、剥皮容易。内部はそれぞれ一種子を含む3個の果肉に文理。果肉は象牙色、強臭、甘酸渋味。種子は小石様、褐色。果を生食、砂糖煮。

朝日「植物の世界」P11-109 写真「サラッカの変種」についての説明

サラッカ Salacca zalacca はトゲだらけの小さなヤシだが、果実は食べられる。雌雄異株で、原産地だと思われるインドネシアのジャワ島西部では小さな甲虫が送粉するが、他の場所では人工授粉しないと果実がつかない。ところがバリ島で栽培されるこのサラッカ・ザラッカ・アムボイネンシス Salacca zalacca var.amboinensis は、授粉しなくても果実が実る。

ヤシ科 Palmae

トウ亜科 トウ連 トウ亜連  Calamoideae Calameae Calamineae

原産地:ジャワ

Common name: Salak , Snake Fruit, サラク、スネークフルーツ

ヤシも可愛いじゃんって思ってくれたら…ぽちっ

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2007年1月28日 (日)

千のバナナの木の名前

5_68

先日、地面までずーっとバナナの花序が伸びている妙なバナナをご紹介して、「名前を知っている人がいたら教えてください」とお願いしたら、名前に関して2件のコメントをいただきました。ありがとうございました。ペコリ。

最初にメールで頂いたのがF先生からのコメント。下記のサイトからダウンロードしたら確かに同じに見える子がいました。ごらんあれ。

****************

バナナは特に詳しいわけではないのですが、テキストとしては以下のサイトからダウンロードできるものが、薄いけれど内容がびっしり充実していておすすめです。(DLは無料です)

http://www.bioversityinternational.org/Publications/pubfile.asp?ID_PUB=713


ブログにあるSun Yat-sen のバナナは、

国際標準名:Seribu (スリブと発音。インドネシア・マレーシア語で1000の意味)
Malaysia : Pisang Seribu
Indonesia : Pisang Seribu
Thailand : Kluai Roi Wi
Vienam : Chuoi Tram Nai

でゲノム構成は、AAB とされています。

ブログに学名とか記述したければ、Musa × paradisica L. cv. Seribu  またはMusa × paradisica L.‘Seribu’とすればいいでしょう。(どちらも同じ意味)

*******************

次に頂いたのが松沢さんからのコメント。

********************

このバナナの標準和名は、センナリバナナです。そのものずばりですね。
学名は、
Musa chiliocarpaです。和名や学名でぐぐると、画像がいくつも見られますよ。

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F先生から教えていただいたファイルは英語なので、今のTOM(時間がない!)には斜め読みが出来なくてそのままメールを抜粋してご紹介させていただきました。

松沢さんに教えていただいた「センナリバナナ」でググルと本当にたくさんの日本語のサイトが出てきました。みんなもググッて遊んでみて!センナリバナナは漢字で書くと「千成実芭蕉」。

ただ、観賞用で食べれないとあるものもあれば、甘い…と書いたものまで色々。日本では「こんな小さいもん食べない」と思うかもしれないけど、こちらでは粉にして食べたり、焼いたり、色々と利用方法があるので、一概にコメントできないなあというのが感想。ローカルの文献も探してみようかなと思います。

F先生、松沢さん、本当にありがとうございました。

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2007年1月18日 (木)

千のバナナの木

「Sun Yat Sen」 …なんだかわかりますか?人の名前です。

答えは 「孫中山」 こと 「孫文」。中学の歴史で習った、辛亥革命を起こして成功させた人です。

孫文記念館がシンガポールにもあるということで、誘ってもらいました。

孫文が少しの間滞在していた家が2001年に改修されて庭と共にオープンしていて、彼の一生を資料と共に学べるようになっています。孫文については、私はほとんど知識が無かったので、すごく面白く見学することができました。

で。前庭。

こんなんあります。

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ん。何かある。なんじゃこれ。バナナだよね。

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上から下までずーーーーっとバナナ。バナナ。バナナ。え、雄花はどこに行っちゃったの????

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記憶の糸を辿って資料を探しました。

あったー。「Tropical Plants of Malaysia & Singapore」子供用に作られている絵本みたいな小さな本。

バナナの中には美味しくもないし、タネがいっぱいで食べるには適さないものもあるが、園芸的な興味からは面白いものがいっぱいある。長い長い花序にくっついた、このバナナはインドネシアやマレーシアでは「the 1000 banana plant」と呼ばれている。花序はとても長いので、地面にまで達してしまっていることがよくある」

なんてことが書いてありました。学名とかは分かりません。知ってる人がいたら教えてね。

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バナナの世界は奥が深い!!!

普通のバナナの咲き方に付いてはこちらを是非見てね。

資料:「Tropical Plants of Malaysia & Singapore」P12

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