Osmoxylon lineare
オスモキシロンの花の謎にはまりっぱなしのTOMです。いつまでもしつこくてすみません。わからないとなると、とことん気になって、夜も眠れません(嘘です)。
前のオスモキシロンの記事はこんなんです。見てね。
謎の1番花。発見しました。コレです。下の写真が大きめの白いのを拡大したところ。
おおーー。これ花だよ!それもメシベみたいなのがあるから雌花???
この先に付いているメシベみたいなのはすぐに落ちてしまいます。そうするとこの白い部分は黒紫になって膨らんできます。一番大きくなると8mmくらいの玉になります。
そうすると次に、一番上の写真にあった小さいヤングコーンの先っぽみたいな部分がずずっと伸びてきます。これが左の写真。街中で見かけるオスモキシロンの普通の姿です。前のブログに書いたけど、コレだけじゃどこが花でどこが実なんだか、全然予想がつきません。
上の写真の白い粒々がある程度の大きさになると、その先から白いものが膨らんできて、まとまりの下の方から先が割れて咲いてきます。
よく見ると上で見た最初に咲く花とはまったく別の形です。飛び出してきているのは明らかにオシベって感じ。
1つのお花の拡大写真です。
雄花だよー!これ!
でもってお花が終わると花はポロっと取れてしまい、この写真の株のポツポツのように花が付いていた跡だけ残ります。
雄花が全部咲き終わったところです。
なるほどー。この姿は雄花が咲き終わったところだったんだー。
雄花が咲き終わるとその下に残った白い粒々は少し膨らんで紫がかった粒々になってきます。
観察結果
ココから先は観察してTOMが勝手に「こうじゃないかなー?」と思ったことなので、間違っていたらどうかお知らせください。
オスモキシロンは自家受粉を避けるために雄花と雌花を時期をずらして咲かせるようになったんだと思います。これはオスモキシロンにかぎらずお花の多くがやっていることですよね。
まず雌花が咲きます。当然のことながら、持っているのはメシベだけです。雌花は何の虫かわからないけど、何かの昆虫が運んできてくれた花粉で受粉し、紫色の実になります。雌花が付いていたのだから、おそらくこの中にタネが入っているのでしょう。何か…たぶん鳥か何かだと思うのですが…が見つけて食べて遠くへタネを運んでくれるのだと思います。
その後、雄花を咲かせるために雄花の花序が上がってきます。この花序は雌花が咲いているときにはもう既に用意されていたものです。
で、雄花が花序の下のほうから咲いていきます。当然、オシベしかありません。オシベは1つの花につき、5本ありました。このオシベの花粉はやはり昆虫によって他の株のオスモキシロンに運ばれていくのでしょう。こうして自家受粉はしないですんだので、どこかで新たにできたタネは、新たな組み合わせの遺伝子を持ち、未知の可能性を秘めたタネとなります。
雄花が終わると普通はそこで花が咲いていた部分はなくなってしまいますが、オスモキシロンの場合は不思議なことに紫色の粒々に変化します。オシベしかなかったんだから、中にタネが入っているわけもなく、実であるはずはありません。紫色になる?全く無駄じゃん!なぜ???
わからないけど、こんな予想をしてみました。
ブーゲンビリアとかのピンク色の部分は本当の花ではなく包の部分。この包は花が咲き終わっても長い間、色を保ってくれるので、夏のお庭を長い間美しく彩ってくれます。必要もないのに色を維持し続けるのにはきっと理由があります。
1つのピンクの包に花はなくても、同じ株の中でお花が咲いてることはよくあります。花が咲き終わった部分もピンク色であり続けることで、その株は「ここに花があるよー!」と虫にアピールしているのでしょう。小さな点の色よりも面で色がある方が、虫の目にも付きやすいのだそうです。
オスモキシロンの場合は雄花の花序の下に実がなっています。これを何かに食べてもらって運んでもらわないといけません。目に付きやすいように雄花も紫色に変化して、タネを運んでくれる何かにアピールしているのかもしれません。
その証拠と言ってよいのかわかりませんが、本当の実が落ちてなくなる頃、雄花が変化した紫色の粒々は枯れて無くなってしまうのです。
ウコギ科 Araliaceae ( バラ亜綱 セリ目 )
原産地:マレーシア
Common Name: Miagos Bush, Green Aralia, ミアゴスブッシュ
上の写真は雄花を開いたところ。5枚の花びらのようなものが下部で合着していてその間にオシベがありました。
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