カテゴリー「Dh:香りのよいお花」の記事

2006年5月 5日 (金)

クリームフルーツ

Strophanthus gratus   Synonym: Roupellia grata

Strophanthus_gratus2s

キョウチクトウ科 Apocynaceae (キク亜綱 リンドウ目)

原産地:西アフリカ原産

Common name: Cream Fruit Tree, Climbing Okeander、ニオイキンリュウカ(ニオイ金竜花)、ストロファントス

時々公園で見かける潅木で花の大きさは7~8cm。ピンク色の印象的なお花です。このお花を印象付けてくれてくれるのは、何よりも香りのよさ。咲き始めの花は白っぽく、時間が経つとピンクを増していくので、まだ白いお花を見つけて香りを嗅ぐとバラみたいな香りがします。

Strophanthus_gratus1sこの写真はシンガポール植物園のスワンレイクとスイレンの池つなぐ小さな橋付近で撮ったもの。

学名のストロファントスはタネにStrophanthin(ストロファンチン)を含むことによるもの。広辞苑で調べると「キョウチクトウ科ストロファンツス属の植物の種子と木部に含まれるステロイド配糖体。心臓強壮剤・利尿剤・麻酔剤に用い、アフリカ先住民が矢毒として用いた」とあります。熱帯植物要覧にも「薬用。現地で矢毒。」とありました。でも今はお花がきれいなので一般的には観賞用に植えられています。

「英名のクリームフルーツツリーの由来は何だろう? 実がおいしいのかな?」とか勝手に想像してわくわくしていたら、熱帯植物要覧には「誤用」と解説してありました。なーんだぁ。今回調べて初めてキョウチクトウ科だったことを知り、「食べたら駄目じゃん」と知りました。キョウチクトウ科は使い方を間違えると大変なことになります。絶対に口にしないでください。

キョウチクトウ科なので実(み)は細長い実ができるようです。長さが40cmにもなると書いてありました。見たことないなあ。今度から気をつけて見てみよう。

「蔓木」と書いてある資料もありますが、公園でよく見る姿は高さ1.5mくらいまでの潅木で、蔓植物にはとても見えません。成長するとまた違った様子になるのかな?

前に紹介した花びらの先っちょがズルズル伸びる変なお花は同じ属のお花でした。こちらも合わせてご覧あれ。

「1001 Garden Plants in Singapore」P217

「熱帯植物要覧」P411

ブログランキングの投票にご協力を!…ぽちっ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年11月28日 (月)

七里香(しちりこう)

  Murraya paniculata

murrara_paniculatas1

ミカン科 Rutaceae (バラ亜綱 ムクロジ目)

原産地:アジア南部 インド~オーストラリア

Common Name: Orange Jasmine, Satinwood, ムラヤ、シチリコウ、モックオレンジ、ゲッキツ(月橘)

シチリコウ(七里香)というのは日本ではジンチョウゲのことを指すと聞いたこともある。七里もの遠くまで香りが届くという意味らしい。名前の通り、強い、甘い香りがするお花

murrara_paniculata2s

東南アジアでは広く公園や庭に使われている木。刈り込みをすると丁度日本のツゲとかのようで、(もっと葉はソフトな感じだけど)、生垣とかによく使われている

花が終わると2~3cmの赤い実が実る。かわいい。

資料: 1001 Garden Plants in Singapore P172

           500 Popukar Tropical Plants P111

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005年11月23日 (水)

甘い香りのスイメイ

wrightia_religiosa1s

Wrightia religiosa

キョウチクトウ科 Apocynaceae (キク亜綱 リンドウ目)

原産地:タイ~マレーシア

Common Name : Wild Water Plum, Water Jasmine ,スイメイ

厚ぼったい葉が多い熱帯の植物の中で薄手の葉を持つこの木は、公園の中でも涼しげな感じを与えてくれてふと振り返ってしまいます。この植物の特徴はとにかくお花の香りがよいこwrightia_religiosa2s。花は1.5cmくらいかな?下向きに咲くのでちょっと日本のエゴノキを思い出させてくれます。

キョウチクトウ科の植物なので、実が二つ対でなるのも面白いです。

こちらでは盆栽の材料の木としてよく使われているようです。英語のサイトでは盆栽材料としての記述が多く見つかりました。

日本語のサイトで探すとお花の写真はみんな八重。どっちも同じ種類だけど、八重のは挿し木でしか増やせないということなので、突然変異かなんかなのでしょう。八重の方が見栄えがいいので、鉢植えとして売られているんでしょうね。でも私は一重の清楚な感じがとーっても好きです。

ウビン島で撮影。でもシンガポールの公園のあちこちによく植えられています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

Aa:シンガポール植物園日本語ガイド日程 Ab:目次 & このブログの使い方 Ac:シンガポール個人旅行 Ad:自然散策スポット Ae:シンガポールの風俗と習慣 Af:昆虫や動物 Insects & Animals Ag:シンガポールの自然の概要 Ba:熱帯植物事典(高木) Trees Bb:熱帯植物事典(ヤシ・ソテツ) Cycads & Palms Bc:熱帯植物事典(低木) Low Trees Bd:熱帯植物事典(潅木) Shrubs Be:熱帯植物事典(草本) Herbs Bf:熱帯植物事典(シダ類) Ferns Bg:熱帯植物事典(つる植物) Climbers Bh:熱帯植物事典(ラン) Bk:熱帯のキノコ Ca:熱帯の花 (赤) Flower Red Cb:熱帯の花 ( ピンク ) Pink Cc:熱帯の花 (白 ) White Cd:熱帯の花 (黄色) Yellow Ce:熱帯の花 (青or紫) Blue Cf:熱帯の花 (その他の色) Others Cg:熱帯の実 (赤 ) Fruit Red Ch:熱帯の実 (緑色) Green Ci:熱帯の実 (黄色) Yellow Cj:熱帯の実 (黒) Black Ck:熱帯の実 (茶色) Brown Cl:熱帯の実(青) Blue Cm:熱帯の実(白) Da:熱帯雨林(一次林) Db:二次林 Dc:マングローブ林 Dd:街路樹 De:公園や市街地 Dg:熱帯の果樹・スパイス Dh:香りのよいお花 Ea:ブキティマ自然保護区 Eb: セントラルキャッチメント自然保護区 Ei:スンガイ・ブロー湿地保護区 Ej:ウビン島 Fa:誰か教えて――! Fb:ある日のお散歩コース キャメロンハイランド クワ科 ジンジャーガーデン パイナップル科 フタバガキ ボタニックガーデンニュース ボルネオ島 参考文献 日本の気になる植物たち 日本の生き物(所沢周辺) 昭南島に関する記事 植物知識一般 裸子植物 近況 雑記ちょう