カテゴリー「Bb:熱帯植物事典(ヤシ・ソテツ) Cycads & Palms」の記事

2009年6月11日 (木)

シュロの雌花

Trachycarpus fortunei

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去年の5月にシュロの花をアップしました。

何をやってるんだか、自分でもざわざわしているうちに1年が過ぎてしまい、ブログのアップもままならず、情けない気分でいます。ヤシの写真だけでも捨てるほどあるというのに…。

しかし!

今年はちゃんとシュロの雌花を発見しました。

去年は結局、雌花ちゃんにはお会いすることができなくて、その後、実がなっているシュロをしつこくチェック。「あのうちのあの木とあの木が女の子…」と目星をつけて今年はシュロの花の季節に臨んだのでした。

TOMの感じたところによると、同じ地域にある個体は雄株の雄花が先に満開になるよう。一足遅れて、雌株の雌花が短剣の先っぽのような変な花序が出てきて、花が咲くのも遅いよう。

今回の雌花は5月11日に撮影しているので、1週間くらいは雌花の方が遅い感じがします。これも近親婚を避けるシュロちゃんの知恵??

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花序の様子。

雄花に負けじとたくさんの花をつけています。おしべがツンツンと出ていないから、雄花じゃないとわかる。

だんだんと拡大していきます。

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いやあ、本当に小さいのだよ。雌花ちゃん。雄花も小さかったけど。

左の金属がピンセットの先っぽ。直径1mmか1.5mmかって感じ。

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そんなわけで、遠目からでは、雄花か雌花かの見分けはつくはずもなかったのでした。

落ちている花を手にとってようやく、判断がつくって感じ。

肉眼ではもうほとんどなんだかわからないので、カメラの性能にかけてパチパチ。

確かにヤシだねえー。柱頭が3つ出てる。

花弁は開いているかどうかもあやしいくらいに、ちょびっと開いて、奥の方はなんだかふわふわ?綿みたいに見えます。

面白い。

ヤシのお花はいっぱい見てきたけど、こんな綿みたいなのが、中にあるお花ははじめてです。

シュロ属の花の特徴。資料の文から雌花についての記述をさがすとこんな感じ。

「雌花序の花柄は長さ8~10cm。

花は1または2~3個ずつ らせん状につく。

花には無柄か瘤状の長さ1~3mmの柄がある。

雌花の萼と花弁は雄花と同じで、萼片が3個、花弁が3個。

花弁が雄花よりも厚い。広卵形。

仮雄ずいは花弁より短い。 (要するに外から見えないということだね)

子房に銀色の軟毛がある。 (観察通り!)

心皮は3個。柱頭はそれぞれの心皮に1個ずつついている。

花柱は円錐形で、3個が分離。

柱頭に微突起が多数ある。 (さすがにそこまではとても見えない)

胚珠は基部につく。

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子房の周りの綿みたいなのをもっと見たくて花びらを剥いてみました。ピンセットで作業してもなかなかうまくいかない。難しかったです。 

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後ろから見たところ。萼が3個。

確かに。

何が嬉しくてこんなんまで観察しているのか自分でももうすでによくわからないのだけど、でも、やっぱり面白いのでした。

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2008年5月28日 (水)

サゴヤシ

Metroxylon sagu

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ヤシの仲間にサゴヤシという子がいます。シンガポール植物園では正門(タングリンゲート)を入って20mくらい進んだ左側の生垣沿い、他の植物の後ろに隠れるように植えられています。

ぱっと見た目はヤシっぽくないです。というか一本立ちするココナッツなんかとは明らかに違うタイプで、日本で売られているテーブルヤシなんかを巨大にした感じです。地際から葉っぱが直接出ていておまけに隣接して何本もごちゃごちゃに生えているという印象。

シンガポール植物園のは、今ひとつ写真が撮りにくくて、いい写真がなくてごめんなさい。ネットで検索してみました。こちらをごらんあれ

原産地の写真じゃないのが残念ですけど、なんとなくサゴヤシの樹形とか分かるんじゃないかなと思います。

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多分…だけど、根元から新しい株が出てきて横に増えて広がっていくんじゃないかな。ススキのように。

でもって新しい株は地際から葉っぱが出たような状態になっていて、株が大人になって充実したのが1本に立ち上がって、地面近くの葉っぱ群からポーンと飛び出たようになっているんでしょう。そんな感じが写真からはします。間違っていたらすみません。

ごらんのとおり綺麗な羽状葉。

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株が大人になってくると真ん中の幹がぐんぐんと地面から伸びてきます。そしてココヤシのような1本立ちのヤシの様相を呈します。

この幹は10~12mになるそうです。

この幹からでんぷん(澱粉)が採れる ので、サゴヤシは東南アジアの一部の人々にはとっても 大切な食料を得るための植物 となっています。

ヤシ科 Palmae

トウ亜科 トウ連 メトロクシロン亜連 サゴヤシ属

Calamoideae Calameae Metroxylinae Metroxylon

原産地:ニューギニア、モルッカ諸島、メラネシア(研究は進んでおらず、正確な原産地は解明されていないそう)

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サゴヤシを食用にしているのは、 ニューギニア島の低地、モルッカ諸島の一部、マレーシアサワラク州(ボルネオ島)の一部、シベルート島(スマトラ島の西のインド洋の島)の住民で今も食用とされているそう。

ウィキペディアには「東南アジアにおいてはイネの導入以前に主食の一端を占めていたと考えられている。」とあって、その食料としての歴史の長さを感じさせてくれます。文献として一番古いのはマルコ・ポーロの「東方見聞録」と言われているそうです。

朝日の「植物の世界」にはニューギニア、モルッカ諸島、メラネシアあたりが原産地と書いてあるけれど、ウィキペディアには「サゴヤシの植物学的な研究は発展途上であり、原産地は未だ解明されていない」。とありました。

つまりはバナナちゃんなんかと同じように栽培植物で昔々に食料として広がってしまったために本当の元々はどこにあったのか、よくわからないってことなんでしょうねぇ。よかったら下のページもお読みください。

人類最大の発明―栽培植物

バナナはどうやってバナナになったか?

で、サゴヤシちゃんからでんぷんを収穫する方法ですが…。朝日によれば…。

高さ10~12mになる幹を切り倒し、縦に割ったり皮を剥いで軟らかい髄の部分を槌でトントンと打って細かく砕き、水の中に流し込んでデンプンを分離する。そして水中に沈殿したデンプンを集めて固める。」

とあります。

木を切り倒しちゃうってことはココヤシのように何回も収穫することはできないんですね。

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いつ収穫するかというと、お花が咲く前。

サゴヤシの仲間は一生に一回だけ花をつけるんですって。12~15年かけて成長して大人になって、最後に木のてっぺんに巨大な花序(3.6~4.5m)を付けて、お花を咲かせ、実をならせて枯れてしまう んだそう。この人生(木生?)最後の大イベント「種をつける」という目的のために、サゴヤシちゃんは一生懸命10数年もかけてデンプンを幹に貯めるわけ。

それを人間が横取りするって寸法だな。(ああ、哀れなサゴヤシちゃん!)

左の写真は2002年にシンガポール植物園で撮ったもの。サゴヤシちゃんが花を咲かせて実をならした後に枯れちゃった株です。巨大な花序の残骸が分かるでしょ。このとき下に落ちていたのが下にある写真のでした。うぇ~!蛇の鱗みたい!こんなのが巨大な花序にたわわに実っていたの。なんか変。

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実をならせるからには、何かに食べてもらったりして中の種を運んでもらいたいのだとおもうのだけど、こんな表面がとっても固い実を、いったい誰が食べたのでしょう??

気になって資料で実に付いて調べたら、「中果皮はコルク状、またはスポンジ状で、内果皮は薄い。種子は1個あり、球状。胚乳は均質」とありました。

うーーん。よくわからない。美味しいのかどうか知りたいんだけど。ま、ココナッツだって食べる連中がいっぱいいるんだから、きっと食べる動物もいるんでしょうねぇ。

何はともあれ、サゴヤシ1本から、およそ100kgものデンプン質を採取することができるそう。あっぱれーーー!!!

できたサゴヤシのデンプンを固めて丸くしたものがサゴパール。元々はサゴのデンプンで作られていましたが、最近はタピオカ芋のデンプンで作ることも多く、一般的には、サゴパール=タピオカ みたいな受け取られ方をしています。

ウィキペディアには「タピオカパール:糊化させたタピオカを球状に加工し、乾燥させたものはタピオカパールと呼ばれ、煮戻してデザートや飲料、コンソメスープの憂き身などに用いられる。黒、白、カラフルなタイプと様々な色がある。本来はサゴヤシのでん粉で作られていたが、安価なタピオカに切り換えられている例が多い。

とありますので、サゴヤシちゃんのが本家本元!!!!なのよー!!

サゴヤシなんて知らないよーーって思った方が多いかと思うんですが、じつは結構身近なものだったでしょ!

TOMが大好きなシンガポールのデザート、ハニーデューサゴ。こんなんです。

http://i.allabout.co.jp/users/25/diary/show/15376

http://sporelife.exblog.jp/3179512/

どちらのにもタピオカ入りと書いてあるけれど、「なぜサゴ?」と思ったことないですか?…そういうわけだったのでしたぁ。

あと、特筆しておきたいのは、これ。ウィキペディアによると、「サゴヤシ(sago palm)とは、樹幹にデンプンを蓄積する植物一般を指す名詞である。ヤシ科に11属、ソテツ科に3属のサゴヤシが存在する。」なんて記述があります。要するに、サゴヤシと呼ぶ植物がいっぱいあってややこしいんだって。

そう言えば、TOMも昔こんなソテツの仲間を紹介したことがあったわ。→セイロンサゴ

でもソテツの実などから採れるデンプンには「人間を死に至らせる有毒な青酸配糖体が含まれているので危険である(朝日)」にあるので注意が必要だそう。

あと、今回調べていて知ったのは、

①食品アレルギーの方の代用食品としてサゴのデンプンが日本でも販売されていること。

http://www.tsuji-shop.jp/shop/6.html

http://recyclingnetwork.blog102.fc2.com/blog-entry-161.html

②バイオエネルギーの原料として注目されていること。

http://www.necfer.com

http://recyclingnetwork.blog102.fc2.com/blog-entry-161.html

の2点でした。

どちらもかなり興味深いです。お暇ならリンク先をじっくりお読みください!

その他の興味深かったページ

サクサクと呼ばれるサゴでんぷんを使った主食を食べた太平洋戦争中の日本軍の話

世界の3大デンプン源、トウモロコシ、ジャガイモ、コムギに次ぐ第4デンプン源としてサゴヤシが注目!

サゴヤシプランテーション視察

インドネシア紀行

この後、マレー半島で見たサゴヤシの畑はこちらに画像をアップしてあります。

資料:シンガポール植物園植物ガイド(ボタ本) P156

    朝日「植物の世界」 P11-109

    園芸植物大事典 小学館 P92

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2008年5月21日 (水)

シュロ

Trachycarpus fortunei

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TOMが住んでいる埼玉県の所沢あたりで一番一般的なヤシと言えば、シュロ。ヤシマニアのTOMとしては日本のヤシの少なさには涙してるのだけど、最もポピュラーなシュロのお花が満開とあってはお花を求めて放浪せずにはおられません。ゴールデンウィークからこっち、シュロと見れば寄っていって写真を撮る日々が続きました。

ご存知とは思いますが、ヤシと言えば日本人がすぐに思い浮かべるココナッツあるいはココヤシの葉は鳥の羽のような形をしている羽状葉と呼ばれるタイプのもので、シュロは掌の形をしているので掌状葉と呼ばれるタイプの葉を持つ、れっきとしたヤシ

シュロ属の説明には「高地が原産のためか、ヤシ科の中では一番耐寒性が強く、-15℃で屋外で越冬する」と資料には書いてあって、ちょっとびっくり。そんなわけでシュロやこの仲間のトウジュロが日本では一般的になっているんでしょう。

先日出かけたイタリアでも、南のローマではカナリーヤシがいっぱい見られたのに、北に行くとほとんど見なくなってシュロの仲間だろうと思われるヤシが一般的に見られました。

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ゴールデンウィークの少し前、4月の後半から見られたのはこんなおかしなお花の赤ちゃんの塊。まだホウに包まれていて、うーーん、カワイイ。

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花序はあれよあれよと成長し、なんだか気味の悪い塊がにょきっと出てきます。

気がつかないでおられる方が多いのですけど、下の写真のような感じでお花がたわわに5月上旬は咲き乱れる姿がそこここで見られました。

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どれがお花?って思うでしょ?(TOMのブログを見てる人は「もういいよ」って感じかもしれませんが)

なので、アップ。

咲き始めと大分咲き進んできた頃の2つの写真。

シュロ属は雌雄異株なのでこれは雄株の雄花の群です。すごい、いっぱいですねぇ。13

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お花が落ちていたのでアップで写真を撮りました。

1つの花は直径で5mmくらい。小さな花がひしめき合って1つの大きな花序を作っています。

シンガポールではヤシの花が咲いていれば小さな甲虫がブンブン飛んでいるのですぐにわかります。でも日本では甲虫がブンブンという場面には会いませんでした。

日本の書籍を見ると「ヤシは風媒花」と記しているものが多くて不思議に思っていましたが、なるほど、こんなにも虫が周囲に飛んでいなければ風媒花と思うのも無理もありません。シュロは風媒花なのかもしれないし、もしかしたら原産地とは遠く離れてしまった埼玉県には花粉を運ぶ甲虫はいなくなってしまったのかもしれません。

残念なことに、雌株にはとうとう出会えませんでした。冬に実がなっている様子は何回か目にしたので、雌株はあるはずなのですが、TOMのお散歩コースにはたまたまなかったのかしら?

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なんてことを考えていたら、今日、出会いました。でも残念。もう実の赤ちゃんになっていました。雌花には結局出会えず。来年を待ちます。ぐっすん。

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今年の1月に出会った実。青黒い色で、花序の軸がオレンジ。なんとも綺麗でした。

左の写真を見ると掌状葉の先が折れ曲がっています。これがシュロの特徴。

シュロの近縁でトウジュロTrachycarpus wagnerianus)というのがあります。トウジュロとシュロは良く似ているのですが、トウジュロの方が葉っぱが硬い感じしかも小葉が短く、葉の先が折れていないのがトウジュロなのだそうです。10

何枚か下の写真はトウジュロかなと思うのですが。どうでしょう?資料には「シュロとトウジュロの雑種と考えられるものがある」とあったので、見分けはますます難しくTOMが悩む固体が多かったです。

ヤシ科 Palmae

タリポットヤシ亜科 タリポットヤシ連 トリナクス亜連 シュロ属

Coryphoideae Corypheae Trinacinae Trachycarpus

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原産地:中国南部 南九州とする説もあるが確認されていないそう

Common name:ワジュロ、棕櫚、棕梠、椶櫚

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左の株は、葉が比較的小さく、固そうに見えて、葉の先が折れていないので、トウジュロかな?と思いますが、どうでしょう?

町の中でシュロと見ると観察していますが、葉っぱが若いうちはトウジュロのような顔をしていて、育ってくると葉が大きくなって垂れ下がってる感じのものも多いので、なんともいえません。

とにもかくにも町の中に混在しているので、近い種であれば自然にかけ合わさってシュロとトウジュロをお父さん、お母さんに持つ子がいても何の不思議もない気がします。

ちなみに20年以上も前に大学の実習で自然教育園で説明を受けたときには、シュロは本来は関東の森の中にはなかったものだが、鳥が実を食べて糞で森の中に落とすので、自然教育園の中にも自然発生的に増えて困っているということを聞きました。20年も前の話です。町の中でも「あえて植えたのではなく、出てきちゃったんでしょー?」って感じの株にも良く出会います。

葉っぱは下のようなの。ハスツラがよく発達しています。

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シュロの葉鞘の繊維はこんな風に幹にくっついて残ります。これを使ってロープ(シュロ縄)やその他色々なものを作ります。

熱帯のヤシはこんなものをつけたままにしないでツルツルのものが多かったので、寒さに強いヤシとしてあらためて見てみると、防寒の為にくっつけたままでいるのかしら?などと思えてきて面白かったです。だれかこの繊維を取っちゃったのと、取らないでそのまま放置するのとどっちが寒さに強いか…なんてことを研究している人がいないかしら?

資料;園芸植物大事典 小学館 P97

    朝日植物の世界 P11-104

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2007年10月10日 (水)

カリプトカリクス

Calyptrocalyx forbesii

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シンガポール植物園のヤシエリアにあったヤシ。

左の写真のように、株立ちになっていて高さも3m以下ってところ。ただ、これが成木かどうかはTOMにはわかりません。

付いていた名前を見て、Calyptrocalyx ? 聞き覚えがあるぞ。この属、この間調べたーと思って見返したら、ジンジャーガーデンにあった、とっても小さいヤシと同じ属でした。へぇー、そんなんだー。

とっても小さいヤシのときに調べたこの属の特徴は、カリプトロカリクス属は「約40種がモルッカ諸島、ニューギニアに原産」「肉穂花序は葉間から出て下垂しtriad型の花群をつける。」「雄花のガク片は基部で重なり、花弁の先端はとがる。雄しべは多く、6個以上あり、葯は真っ直ぐであるが、ときにつぼみで内に曲がる。雌しべは雄しべとほとんど同長。雌花のガク片と花弁は共に基部で重なる」。

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残念ながら、お花の写真はナシ。代わりにカワイイ実がたわわに実っていました。

きれいでしょ。

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7葉っぱはこんな感じ。

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2007年10月 4日 (木)

ケニアのドームヤシ

Photo

「原産地でのドームヤシの様子が知りたいよー」 と前回に言っていたらMidoriさんがケニアで撮ってきた写真を送ってくれました。

「ブログに載せていい?」「どうぞどうぞ!」

Midoriさん、ありがとうございます! 早速アップしました。

ずいぶんほっそりとした形。台風みたいな強風はきっと吹かないんでしょうねぇ。

これがヤシの仲間だなんて、普通に旅行で訪れたほとんどの日本人にはわからないでしょうね!

下の写真とか好きだなあ…。2

南の島のココナッツとも違うし、東南アジアやアマゾンの熱帯雨林の中のヤシとはまったく違う風景。

原産地での姿は、植物のことを根本的に、本能的に理解するのに本当に大切なもの。貴重な写真を見ることができてラッキーだなあとつくずく思います。

Midoriさんをはじめ、このブログをやっていたからこそ知り合えた人たちがたくさんいて、そんな人たちに教えていただいたり、助けていただいたりしながら、みんながいつでも見られるインターネットにアップすることができています。本当にありがとうございます。下のはMIdoriさんからのメールです。

TOMさん

 2003年8月30日、ナイロビで勤務していた長女夫婦とケニヤ北部のMeru(野生のエルザで有名)を訪れた際、撮影してあったドームヤシの写真を添付しました。

 乾燥地帯のあちこちで見かけましたが、道の途中で小象を連れた象の群れに会い、母親が怒り始め、危険なのであわてて車の中から撮影したのは、ガラスの反射が写っています。

 いずれにしてもサファリ最中は車の外には出られませんし、走りながらの撮影で、ボケ気味で、クローズアップなどはありません。

 それでも雰囲気を見ていただこうとお送りします。シンガポール植物園の環境とは大きく違います。お役に立てば、幸いです。                           

Midori

とのこと。おおーー、本当だ、象が写ってる!アフリカだねえ。前回「野生動物の中でも特にアフリカ象やbaboonと呼ばれるサルの仲間は、ドームヤシのタネを運ぶ役割を負っており、送粉に関しては蜂が花に訪れているのが観察されています。」と書いたのを思い出しました。

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追加でいただいたメール

ケニヤ北部の乾燥地帯は、内陸であまり強い風は吹かないようです。

象の群れの移っている写真はもう少し明るく調整すると、手前の象達のすぐ後ろにもまだ何頭かいるのが見えてきます。

滝田明日香さんも働いているケニヤ最大の国立マサイマラ特別保護区に行った時は、このドームヤシは見かけませんでした。

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ということで、象の群れを少しズームアップ。

後ろにいる象の群れ、見える???

アフリカ象だから、耳が大きいです。

参考までに以前アップしたボルネオで出会った象の回をごらんください。こっちは耳が小さいよ!

滝田明日香さんのホームページはこちら。素晴らしい!面白いです。

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2007年9月30日 (日)

シブヤン島のサギシ椰子

Heterospathe sibuyanensis

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シンガポール植物園のヤシエリアにあるヤシのひとつです。やたらめたらに写真を撮ってきた中にあったので、ごめん、何もわからないのだ…。

でも、まぁ、色々読んでいると、すーっと伸びた細い幹が美しいということで、熱帯ではよく庭園樹として植えられているらしいです

左の写真を見ると、ココナッツやアブラヤシに比べて、幹が細くてすっと伸びているのがわかりますよね。

なにもわからない…ということでヘテロスパテ属について再び「GENERA PALMARUM」を開いてみました。 本によって属の種類数とか全然違うので、この本を中心に信用して行こうと思います。例によって英語が超苦手なTOMの超意訳だから、ちゃんと知りたい人は原本を買って読んでください。

ヘテロスパテ属(イヌヘラヤシ属)は約32種類がフィリピン諸島からミクロネシア、インドネシア東部、ソロモン諸島にいたる地域に生息しています。これはニューギニアにある16種類も含んでいます。

低地から山間部にかけての熱帯雨林に生息しています。ヘテロスパテ属の多くは林床に暮らしており、いくつかの種だけが背が高くなって森のキャノピーの一員となります。

一般名はサギシパーム(Sagisi Palm)と言い、Heterospathe elata の果実はフィリピン諸島では べテルナッツの代用品として使われます。若芽は食べられると言われていて、葉は裂いて編物に使われます。

太平洋の西側の海岸に広く生息しているヤシです。が、Palawan では見つかっていますが、ボルネオ島ではまだ見つかっていません。

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特徴としては 雌雄同株 羽状複葉  トリアド型に花がつく  などなど。

花序はこんな感じ。背が高いので拡大しても詳しいことはわかりません。

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幹の様子はこんなん。滑らかできれいです。

日本語の属名はイヌヘラヤシ。面白い名前だけど、どうしてこんなに日本語名が付いたのかも不明。意味も予想できにくい。犬箆??

上の文中に出てくる一般名 Sagisi palm は Heterospathe elata のフィリピンでの現地名からきてるみたいです。(和名はセタカイヌヘラヤシ)エラータちゃんは原産地はモルッカ諸島ですが、「A Guide to PALMS & CYCADS of the World」によると、フィリピンでは広く栽培されているようです。で、実をベテルナッツチューイングのべテルの代わりに使うんだとかベテルナッツチューイングは東南アジアのタバコ(嗜好品という意味で)みたいなものですから、それならば広く栽培されているのもうなずけます。フィリピン諸島の島の中には、この小葉を日よけの帽子を作るのに使ったり、leaf sheaths はかご作りの材料に使われてきたんだそうです。

種名に sibuyanensis とあって、渋谷さんって日本人の学者が発見したのかとどきどきしましたが、調べていくとフィリピンの中でもシブヤンという場所があって、そこ出身のヤシらしいことがわかってきました。フィリピン…わかんないなあ。検索。ありました。Sibuyan(シブヤン)とかいう島。(もうひとつシブヤン島で検索して出てきたHP

シブヤン島という日本語で検索をかけると、虫関係がいっぱい出てきます。クワガタとか人気の種が生息する場所らしいですよ。

シブヤン島出身の今回の写真の子は、写真を見る限りはエラータちゃんと似た感じがします。同じようにべテルの代わりに使われたりしているんでしょうか?

わからないなりに調べていくと色々出てくるのが、やっぱり面白い。ヤシマニア、やめられません。

ヤシ科 Palmae

アレカヤシ亜科 アレカヤシ連 イグナヌラ亜連  Arecoideae Areceae Iguanurinae

原産地:フィリピン(シブヤン島)

Common name: 不明

資料:GENERA PALMARUM  P427

    A Guide to PALMS & CYCADS of the World P106

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2007年9月28日 (金)

ドームヤシ

Hyphaene ドームヤシ属

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昨日、ドームヤシを紹介したら、すっごく気になりはじめたので、重い腰をあげて「GENERA PALMARUM」を開きました。(だって英語ばっかなんだもん。目が拒否します…) がんばって超意訳をしてみました。

たくさんのドームヤシ属のヤシが紹介されてきていますが、じつのところはおそらく10種くらいがあると思われます。生息地はNatalまでのアフリカの乾燥地帯、マダガスカル島、紅海、Gulf of Eilat coasts、アラビアの海岸地帯、インド大陸の西岸あたりですが、1種だけスリランカに記録があります。でもこれは多分人間によって運ばれたものでしょう。

ドームヤシ属の仲間は乾燥地帯もしくはそれに準じた in habitats where ground water is near the surface, e.g.along seasonal water courses, coastal sand dunes and flats, and oases.といったエリアに育ちます。アフリカ東部では ドームヤシの仲間のコムプレッサcompressa は標高1400mまで生息しています。

ドームヤシ属の仲間はみな、人間によって利用されてきたので、人によって破壊的なほどに刈り取られたり、たまたま、あるいは計画的に植栽されたりして、その生息地は人の影響をたくさん受けてきました。野生動物の中でも特にアフリカ象やbaboonと呼ばれるサルの仲間は、ドームヤシのタネを運ぶ役割を負っており、送粉に関しては蜂が花に訪れているのが観察されています。

ドームヤシと呼ばれているこのヤシは地域によってはとても重要な植物です。特に農耕をする人々の食料として。葉は屋根を葺いたり、編みこんで何かを作る時の繊維として使われます。その頂端はヤシ酒を作るためにしばしばたたかれます。(ここの部分誰か教えてください。The apex is often semidestructively tapped to make palm wine.ココナッツなどのように花序を切って取り出した樹液を酒にするということか???) 木材としても使われます。 果実は若いときには中果皮(果皮の中層で、ウメやサクランボのような果実の果肉にあたる部分)や胚乳を食べることができますが、かつては熟したものを象牙の代替品の原料として使われました。

熱帯・亜熱帯の海岸沿いのココナッツに匹敵するくらいに、役に立つヤシのようですね。友人が「あっちにはぼこぼこあったわよ」と言っていた意味がよくわかりました。

熱帯植物要覧を開くと、ドームヤシはHyphaene thebaica だけが載っていました。これはエジプトあたりに生育するヤシのようです。説明を写してみます。

「Dum palm, Dom palm, Egyptian doum palm, Ginger bread palm(英)。東アフリカ。茎の分岐する数少ないヤシのひとつ、高さ9~12m。葉は扇状。果実はテニスボール大。果肉を生食、糖蜜、菓子。胚乳は酸味、ショウガ香、固く、ボタン、香函工芸、砕いて食用。実生は野菜。葉の繊維は綱、敷物、帽子、天幕、紙。胚乳粉末は傷薬。」

GENERA PALMARUMの説明と合わせるとなにかイメージが見えてくるような気がします。ちなみに昨日載せたコムプレッサの説明は

Hyphaene compressa  ヒファエネ・コムプレッサ「8~10種からなるドームヤシ属は1種を除くとすべて茎が二又分枝する。アフリカ、マダガスカル島、アラビア半島、インド西部の沿岸部に分布し、本種はアフリカの東海岸に多い。古くから職布、屋根葺きの材料、材木、食料として利用されてきた。果肉はとても香りがよく、ショウガ入りクッキーのような味がする。樹液を発酵させて酒もつくる。

色々な種類があるけど、みんなショウガ入りクッキーのような味がするんだろうか?

食べてみたい…

エジプトに旅行すれば、道端で売っていたりするんだろうか??

さらに何かわからないかなと思って「ドームヤシ」で検索をかけてみました。

興味がわいたのは下の3つだけ。ドームヤシって日本ではとっても知られていないものなのねぇ。

アフリカ旅行のときに見たドームヤシの写真を載せているページ

ケニアのサンブルという民族がかつてはドームヤシ製の首飾りをしていたよ…という記述があるページ

エジプト旅行記 写真はないけど「バスはドームヤシが並ぶ道を走り」という記述がある。写真があったらうれしかったなぁ。

びっくりするほど、Yahooオークションが引っかかってましたねぇ。こんなん買う人がいるんですねぇ。どこで育てるんだろう??幼木を育てても面白くなかろうに…。

TOMが調べられるのはこの辺が限界。ギブアップです…。

誰かエジプトやアフリカ、マダガスカルで二又に枝が分かれるヤシを見たら、ぜひぜひいっぱい写真を撮ってTOMに見せてくださーーーーーい!!!

資料:GENERA PALMARUM  P228

    熱帯植物要覧 P526

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2007年9月27日 (木)

二又分枝椰子 ドームヤシ

Hyphaene dichotoma

シンガポール植物園の国立ラン園にある、珍しいヤシ。

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ヤシって言うと、すぐにココナツとかの1本の幹ですーーーっと空に伸びている形を想像すると思います。確かにそういったのが多いんだけど、カンノンチクみたいに株立ち になってるのとか、ラタンみたいにツル性のヤシとかもあります。その中でも、日本ではお目にかからない(どこかの熱帯植物園にあるのでしたら情報をくださーい!)珍しい形のヤシが幹が分枝するヤシです。このドームヤシは二又分枝をします。なんだか、およそヤシらしくない姿でしょ。

でも普通の樹木っぽくもない。なんじゃこれ?って思いますよねぇ。

朝日の「植物の世界」P11-109には Hyphaene compressa  ヒファエネ・コムプレッサの写真があり、「8~10種からなるドームヤシ属は1種を除くとすべて茎が二又分枝する。アフリカ、マダガスカル島、アラビア半島、インド西部の沿岸部に分布し、本種はアフリカの東海岸に多い。古くから職布、屋根葺きの材料、材木、食料として利用されてきた。果肉はとても香りがよく、ショウガ入りクッキーのような味がする。樹液を発酵させて酒もつくる。ケニアの海岸部で。」という説明がありました。

小学館の「園芸植物大事典」P113には「約30種がアフリカ、マダガスカルに分布する。幹は単一または株立ちで、2又分岐する習性のある唯一のヤシ。」とあります。

おい、10種と30種では全然違うじゃん。…とはもうつっこみを入れません。だって、本によって書いてあることが全然違うんだもん。ただのオタクのTOMには確かめるすべもありません。

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葉っぱは資料には「葉柄が長く、両縁に黒いトゲのような鋸歯がある。葉柄以外に鋸歯はない。」とあったんだけど、そのとおりだね。

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この属の葉は中肋(ちゅうろく)を持った掌状葉。灰緑色を帯びる。葉っぱがかたくて、深く裂けた形になってるんだけど、その葉っぱの裂けたものの先端がさらに2つに裂けるんだって

うーーん、この写真ではよくわからないかも。2つにさらに裂けた様子は下のほうの花序の写真の方がわかりやすいかもしれません。

あと、ハスツラ(hastula)もよく発達するともありました。見える??

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あるとき、実がなっていました。でもTOMのカメラでは遠いものは撮れません。下2枚はKeikoさんが撮って送ってくれた写真です。

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資料には「果実は大きく、倒卵形で、洋ナシの形に似るが、形に変化がある」とありました。本当だ。洋ナシみたいな形をしてるのがある。この写真だと、葉柄のトゲトゲの様子がわかるので、これも見てね。

お花は6わからなかったけど、花序らしきものも見つけたよ!

こんなんです。これ以上詳しいのはカメラの性能とヤシがある場所が植え込みの中で、真下で花を探すことができないので撮れませんでした。残念。

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雌雄異株ということなので、これは雌花の花序かなと思うのですが、シンガポール植物園にはこの1本しかドームヤシはないとTOMは思うので、(もしかしたらある???あと、植物園外にドームヤシがあるとは思えない)この実たちの花粉親はどうなってるんだろう?というのがTOMの疑問。人工受粉をしているのか、はたまた、花粉なしでも結実するのか??

資料によると雄花の花弁は3枚のガクとともに基部で重なり、オシベは6本。

雌花は雄花より大きくて、ガク、花びらとも3枚で基部で重なるとありました。子房は3室。

このドームヤシ属はアフリカ、マダガスカルあたりに多いようですが、植物園のこの子はインド出身の子。他の子は乾燥地帯や砂漠に生息するらしいので、シンガポールでは雨が多すぎてうまく育たないんじゃないかなあと思います。

シンガポールでは珍しいので、嬉しくてラン園に行くとすぐに説明してしまいますが、中東に旅行してきたUtsumiさんによれば、「あっちにはぼこぼこ生えてたわよー」とのこと。原産地の風景を見てみたいですねー。

ヤシ科 Palmae

タリポットヤシ亜科 オウギヤシ連 ヒファエネ亜連  Coryphoideae Borasseae Hyphaeninae

ヒファエネ属

原産地:インド

Common name: Indian Doum Palm, インディアンドームパーム

資料:朝日「植物の世界」P11-109

    園芸植物大事典 小学館 P113

関連ページ:ケニアのドームヤシ

        ドームヤシ属

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2007年9月25日 (火)

サラカヤシの仲間-2

Salacca magnifica

先日紹介したサラカヤシの仲間です。シンガポール植物園のヤシエリアにいます。

サラッカ属のうちボルネオ島の子はこういう形をしているらしいよ。

小葉がばらばらになっていないで、くっついている感じなのが特徴。

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羽状複葉の小葉がくっついていて、葉っぱの先っちょがV字になってるのが見てとれます。偶数羽状複葉なのがよくわかるわ…。

下の写真はトゲの様子。下手に近寄って何かしようものならすっごく痛いです。

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トゲを拡大。

すごいでしょ。

お花はないかなー。

あ、花序発見。

また男の子だーー。雌花が見たいよー。

ワリチアーナちゃんのお花によく似ていますね。

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雄花です。木の内側は暗いので、ボケボケ。いい写真が撮れませんでした。残念!

サラッカ属は雌雄異株。詳しくは下のページをごらんあれ。

関連ページ:サラクの実

サラカヤシの仲間

フルーツパークのサラクの実

ヤシ科 Palmae

トウ亜科 トウ連 トウ亜連  Calamoideae Calameae Calamineae

原産地:ボルネオ島

資料:園芸植物大事典 小学館 P95

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2007年9月21日 (金)

フルーツパークのサラクの実

1 Salacca sp.

先日、サラカヤシの仲間のワリチアーナちゃんを紹介したら、浜松の友人の飯田さんが、「フルーツパークでも実がなったよー」とメールと写真を送ってくださったのでご紹介です。

静岡県の浜松市はTOMの田舎。植物大好きな父がサラリーマンを脱サラして小さな園芸店を30年もやっているので、親子共通して植物仲間がいっぱいいるのです。浜松にはフラワーパークフルーツパークという大きな植物テーマパークがあり、多くの植物を展示しています。

そのフルーツパークのトロピカルドームというところでこんな実がなったんですって!おもしろーい!ボールみたい!

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先日紹介したサラカ・ワリチアーナちゃんの実もTOMは未確認だったけど、ネットで学名で検索したところ、こんな感じの毛むくじゃらの実を付けるらしいです。なので一瞬、「おおーー、TOMが見たかったワリチアーナちゃんの実かぁーー?」と期待したのですが、羽状複葉の小葉の先の様子が違っていて(フルーツパークの小葉は先が1つにとんがってるけど、TOMがシンガポール植物園で見たものは、先が1つにまとまっていない)、残念ながらTOMが先日雄花を紹介したものとは違っていました。残念!

25飯田さんからいただいたメールには、「 サラカヤシの実を 1989年5月タイのチャトチャク市場で購入、そのタネを発芽させて、1995年にフルーツパークのトロピカルドームに定植し、播種後18年で着果」したのだそうです。

左の写真は、メールによると今回実が付いた株の親の実のよう。サラクの実は中が3つに分かれていて、その1つ1つにタネが入っています。その様子がよくわかりますね。

それにしても種まきして実がはじめてなるまでに18年!原産地ではそんなにかかるのかなぁ?まぁ、ヤシは熱帯育ちのせいか、全体的にのんびりしたサイクルを持っているような気がするので、原産地でもそうだよ…と言われても納得しちゃいますが…。

下の写真はフルーツパークでついた実の中身を見てみたもの。

花粉親がないので中身は空っぽでしたが、観賞用には十分です。雌株でラッキーでした。乾燥保存した花粉を入手したいです。」とメールには書かれていました。本当だ。見事に空っぽ。

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植物ってねー。花が咲くまでは男の子か女の子か分からないんだって。そうだよねー。動物だって生殖器官で判断するのに、その器官である花が株が成熟するまでは咲かないんだから、何十年たとうが男女の区別が付かない…。実をならせたくて一生懸命育てていたのに、育てていた子が全部男の子だった…という悲劇はよく聞きます…。そうそう、ちなみにサラカ属は雌雄異株なので、実がちゃんとなる為には男女両方の株が必要なんですよ。

と、ここまで書いてコチラのサイトをよーく見てみたら、タイで見られるサラクは赤い色をしていて、男女両方が揃わないと実がならないけど、インドネシアの方の本家本元のサラクは爬虫類のようなスキンをしていてセルフポリネート(男の子がいなくても実がなるって事だと思うけど、違ってたら指摘してーーー!)する…と書いてありました。

     →(この後、サラクの実を紹介して資料を紹介。ここには、爬虫類のようなスキンのサラクはインドネシア西部では小さな甲虫が花粉を運ぶので人工授粉をする必要はないが、他の地域では人工授粉しないと駄目だと書いてありました。バリ島の変種は雌雄同株なので、雄株は必要ないようです。ここでのセルフポリネートはどういう意味で使われているんでしょうね??

食用になる園芸植物はセルフポリネートするものが多い(バナナとかマンゴスチンとか)ので、本家のサラクもその例に漏れなかったのねーと妙に感心。

どちらにしてもタイで購入したということ、実が赤い色をして、毛が生えているみたいになっていることなどから、先日紹介したワリチアーナちゃんと近縁の子じゃないかなと想像しています。葉っぱの形は違うけど、葉っぱの形ってけっこうアテにならないし、十分大人になった株とそうでないものとで葉っぱの形が違う植物は多いので、もしかしたらこの子もワリチアーナちゃんなのかもしれないなぁと思いました。残念ながら、ヤシの…それも属よりも詳しいことはなかなか知る方法がTOMには見つからないので、この辺で打ち止めです。

それにしてもはるばる日本まで運ばれて、20年近くもかけて実を付ける椰子。ご苦労様って感じです。お婿さん見つけてあげたいねー!

飯田さん、写真ありがとうございました!!!

ヤシ科 Palmae

トウ亜科 トウ連 トウ亜連  Calamoideae Calameae Calamineae

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2007年9月 9日 (日)

サラカヤシの仲間

Salacca wallichiana

シンガポール植物園のヤシエリアの国立ラン園クールハウスに近い一角にサラカの仲間がいくつか植えられています。TOMがシンガポール在住の3月頃までは樹名札がないものが多くて、謎が多いエリアでした。今回夏に行ったら手書きだけど名札が付いてる! 嬉しいよー。これで色々調べることができます。過去に撮った写真もいくつか何者か判明するでしょう。

というわけで名前が判明した一つがこの子です。手書きで名前が書いてありました。

サラッカ属(Salacca)は資料によると約11種マレー半島、ジャワ、スマトラ、フィリピン諸島、まらっか、ビルマに原産するそうです。この子はネットで調べた結果だと、この属の中でも北に原産するものみたいですね。

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ココヤシのように1本立ちにはならなくて、と言うか、この1本に立ついわゆる茎の部分がとっても短くて株立ちのように見えるのが普通のようです。だから全体の様子は上の写真のような感じになる…。2

葉っぱを拡大。小葉の先がちょっと面白い格好をしています。

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トゲがとにかく凄い。痛いです。お花の写真を撮りに近づくのも結構な勇気が入ります。

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左の写真の左下に見えているのは花序。葉っぱの間から花序は出て来るので、ふだんは株の中に花序があって、おまけにトゲが凄いもんだから写真が撮り難いの。わかるでしょーー。

小葉のつき方は下のように逆V字型。

ラタンの仲間なので、トゲや葉っぱの様子は似ています。

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花序はこんな感じ。

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サラッカ属は雌雄異株。この株は雄株で、雄花が咲いていました。

左の写真は若い花序。つぼみが膨らんで下のような感じで雄花が咲きます。

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咲き始めの雄花かな。葯がまだ開いていないように見えます。どう思う?

下の写真の雄花はまさに今花粉を出していますね。

1つのホウに2つずつ雄花が咲くように見えます。

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咲き終わって枯れた花序と、その一部の拡大写真。ヤシを見始めた頃は何が花で何が実なのか全然分からなくて、枯れた雄花の花序を見て、一生懸命、実がないか、種が無いか探したものでした。

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今回は残念ながら雌株を発見できず。雌花と実の写真もありません。

ネットで調べたら、日本語でこんなサイトがありました。

面白ーい!!

タイで買ったサラカの実の種を自分で蒔いたのねーー。

じつはサラカちゃん、実が食べられる種類が幾つかあって、この子もじつは実が食べられる種類のサラカちゃんだったようです。実が見たい方はこちらのサイトをごらんあれ。TOMはシンガポールではサラクと呼んでいたんだけど、実を見る限りTOMが食べてたサラクとはちょっと違う種類のようです。サラクは一般的に本に載っているのはジャワ原産のSalacca edulisのようだけど、ワリチアーナちゃんもやっぱり同じ様に呼ばれているようですね。

上のサイトのTOPページはこちら。http://www.geocities.jp/dameningen7/

ヤシがとってもお好きな方のよう。嬉しいわー。お仲間だーー。

ヤシ科 Palmae

トウ亜科 トウ連 トウ亜連  Calamoideae Calameae Calamineae

原産地:ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、その他

参考にさせていただいたサイト:http://www.geocities.jp/dameningen7/

資料:園芸植物大事典 小学館 P95

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2007年9月 7日 (金)

トックリヤシ

Hyophorbe lagenicaulis

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トックリヤシの名前は全体の形を見ればすぐ理解できますね。英名はBottle Palmで、トックリヤシの名前はこれを訳したものかもしれません。

左の写真は2本の株がくっついているように見えますが、本来は1本でたっています。根元の部分がプックリ膨らんでボトルのよう。一度見たら忘れません。

ヒオフォルベ(Hyophorbe)属は、モーリシャスに5種類が分布し、このように1本立ちで、そのうちの1種類だけがこんなふうに根元の部分が膨らむのだそう。高さは10m以下、径25cm以下とありましたが、シンガポール植物園の株は高さがせいぜい5m以下でした。大人になるともう少し大きくなるのかな?

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花序は葉っぱの間ではなくて葉っぱの下のほう、葉鞘の落ちたところにホウに包まれて出てきます。左の写真だと左下から右上に斜めに延びている棒です。ホウが取れて花序が出てきます。

花序の様子は下の写真みたいな感じ。

資料によると この属は雌雄同株。「小花軸の基部に雌花、先端部に雄花をつける。」とありました。

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左の写真はつぼみの写真。

残念ながら雄花の写真は発見できず。PCのどっかに眠ってると思います。見つけたらあらためてアップするね。

「1001」P479には雄花らしい写真が載っていました。こちらのサイトで雄花が見られるかも。

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で、こっちが雌花。かわいい!子房がけっこう膨らんでいてメシベが3つに分かれています。受粉前はこんな風に透明に近い白。子房の周りに花びらみたいに見えるのは、退化したオシベ。基部でくっついて杯状になっているそうです。その周りのごっつくて分厚いのが花びら。ほんのりピンクなのがなんともういういしい!ガクはこの写真ではちょっと見えないです。

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花を下から見た様子。あ、ガクが見えた。わかる?15

TOMが騒ぐんだから例によって数mmの小さなお花。TOMの巨大な指と比べてみて。

ヤシのお花って小さくて目立たないものが多いんだけど、今が盛りって時は背が高いヤシでも多少離れていてもわかります。だってハチみたいな小さな虫がモアンモアンしてるんだもん。ブンブンって表現だとミツバチくらいなイメージがあるんだけど、もっと小さめのハチあるいは甲虫かな。静かに花序に群れてるの。TOMがヤシの花に敏感なせいかもしれないけど、小さな虫達が騒いでいるのを感じて、見上げるとヤシの花が盛りだったりするのです。種類によってはけっこうよい香りがしたりして、花は小さいながらも自己主張が強いのだよ。色も白だったり、クリーム色だったり、ピンクっぽくても強烈な赤みたいなのは実にはあっても花にはないのに、よく虫達はお花に気がつくなあと思います。

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ヤシは風媒花と一般には考えられてきた…と本にはよく書いてありますが、ヤシを観察してると、必ずといっていいほど、花が咲いているときには虫がいっぱい来てる。どうして風媒花って考えられているんでしょう?ってくらいに虫ちゃんとの関係は深いように思えます。

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話がずれちゃったね。

左の写真は雌花がもう受粉を終えた後。メシベの先っちょが黒くなって子房も緑に変化しています。

左の写真だけじゃなくて上の写真もなんだけど、雌花の咲いてる脇になんか米粒みたいな細長い黒い斑点があるよね。TOMはこれは雄花が咲いていた痕じゃないかなと思うんだけどどう思う?

資料にはこの属は「小花軸の基部に雌花、先端部に雄花をつける。」とあったけど、どうもこの子は違うような気がする。雄花が咲いてるところを見ないとなんとも言えないんだけど。まず雄花が咲いて、その雄花群の中に雌花が雄花より少ない量であって、その後、雌花が成熟して小花軸にポツポツ咲くって感じに見える気がするんだけど、どうなんだろう?ココヤシのように明確に根元が雌花、先に雄花と明確に分かれているようには感じないんだけどなぁ。誰か雄花が咲いたら、お願い!写真を撮ってTOMに見せてーーーー!!!! 

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上の写真をもう少し広範囲にしたもの。受粉が終わった直後かな。花びらはまだくっついたまんま。でももう虫は来ていません。

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こんな感じの実がなります。熟すと色が変わるのかどうか、何色に変わるのか残念だけど観察できていません。実も最終的にどんな大きさになるんでしょう?

下は花序ごと実を撮ったもの。あんなに沢山の雌花が咲いても実になるのは少ないですねぇ。

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意味も無く雌花。やっぱかわいい。メシベの色が最初とちょっと変わってきています。

ヤシ科 Palmae

ケロクシロン亜科 ヒオフォルベ連 Ceroxyloideae Hyophorbeae

原産地:Mascarene Islands

Common name: Bottle Palm

資料:園芸植物大事典 小学館 P112

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2007年9月 3日 (月)

Micholitzのヤシ

Calyptrocalyx micholitzii

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シンガポール植物園のジンジャーガーデンの写真を見ていたら出てきた子。「うーー、どう見てもヤシ。葉っぱの形といい、花といい…」でもヤシからぬ草姿。何者??

付いていた樹名札は判読不可能な状態で、お手上げ状態でした。けど、拾ってくれる神様はいるもので、まゆりさんからの問い合わせに答えようと調べ物をしていたら、見つけましたよー「1001」で。わからなかったお名前が判明するとすっごく嬉しい。ありがとー、まゆりさん!

下の写真が1株をアップにしたもの。葉っぱの色とか形とかとっても綺麗でしょ。

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で、結果はやっぱりヤシでした。

学名からネットを追っかけていくと、「すっごく小さいヤシ」という表現がチラホラ。うんうん、そうそう。だってTOMがジンジャーガーデンで見た子だって、せいぜい高さが60cmくらい。それなのにワイヤーみたいな花序が出ていて、お花も実もなってる。芽が出たばかりの幼木じゃないって事だよねって思っていたら、サイトには高さはせいぜい1mにしかならないと書いてありました。新しい葉っぱは赤っぽい色をしているとも。上の写真の新葉の棒がワインレッドっぽい色をしているね。これのことかな?

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なんてったってカワイイのはお花。小さいんだよー。

左の写真で紐みたいなのがひょンひょン出ているのが花序。

白い粒がよーく見ると付いています。

拡大。

おおーー、超特小ってかんじですね。雌花だー。雌しべがでているのがわかりますか。

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1つを拡大。うーーん、カワイイ。

下記の資料にはカリプトロカリクス属は「約40種がモルッカ諸島、ニューギニアに原産」「肉穂花序は葉間から出て下垂しtriad型の花群をつける。」「雄花のガク片は基部で重なり、花弁の先端はとがる。雄しべは多く、6個以上あり、葯は真っ直ぐであるが、ときにつぼみで内に曲がる。雌しべは雄しべとほとんど同長。雌花のガク片と花弁は共に基部で重なる」

雄花は下の写真を見てね。TOMの指の先っちょと比べるといかに小さいかがわかります。

お花が終わると丸い実がなります。熟すと赤い実になるので、種を運んでくれる鳥か何かを待つのかな?

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学名の種名にもMicholitzという名前が付いています。何?と思って調べていたら、19世紀後半に活躍したドイツ人のプラントハンターが出てきました。彼のことかな?

ランの交配のリストを最初に作ったサンダー氏に仕えて東南アジアの島々を巡ってランの収集をした人らしい。

その中で発見命名されたのがこのヤシなのかなぁ。

標高は結構高いところまで大丈夫で、耐寒性がけっこうある。直射日光と乾いた冷たい風が苦手」とサイトの説明文にはあったので、リクアラと同じ様に東南アジアの(ちょっと山の方か?)森の中でひっそりと生きている種なんだなと想像した次第。もっと詳しいことを知ってるよって人は教えて~。

そうそう。園芸用に庭に植えるのに優れているみたいなことも書いてありました。では…。

ヤシ科 Palmae

原産地:ニューギニア

Common name: Micholitz's Palm

Synonyms: Linospadix micholitzii

資料:園芸植物大事典 小学館 P77

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2007年9月 2日 (日)

ブラジルヤシ

Butia capitata

ブラジルヤシは以前もアップしたことがあるんだけど、写真の整理中に雌花を撮っ てるのに気が付いたので編集して再アップ。

シンガポール植物園のパームバレーにあるヤシ。国立ラン園入り口に向かって右側がパームバレーなんだけど、国立ラン園側から階段を下りて、すぐ左にある小さな青緑色の葉のヤシがコレです

Butia_capitata12s

Butia_capitata5s

葉のアップ。鳥の羽状の葉っぱで、軸についてる部分が逆V型についてるのがわかるかな?(内輪受けのネタでごめん)

ご覧の通り、白っぽくてきれいです。

パームバレーの株は2mくらいの高さなんだけどこれは幼木で、もう少し大人になると1本立ち になって伸び、高さ6m幹の直径45cmくらいになるんだそう。45cmってけっこう太いよねぇ。

羽状葉のヤシとしては最も耐寒性が強く、マイナス7℃まで耐えられるなんて書いてあるサイトもありました。本当かな?そんなに寒いところでも大丈夫というイメージが、ヤシには無かったのでビックリ。だったら東京あたりならかるーく屋外で越冬できますねー。青色の葉が美しいし、造園材料にもいいかも。

Butia_capitata11s

花のまとまりは葉の付け根部分からこんな風にでてきています。

下の写真はつぼみと咲いてるお花。

つぼみがほんのり赤っぽくて可愛かったです。長さ5mmくらいかな?例によって無意味なほどにアップしてごめんなさい。

だって可愛いんだもん。

ブティア(Buteia)属は雌雄同種。

葉っぱの間から出る肉穂花序は花軸の基部に近いほうにはトリアド型(Triad)の花群、先っちょには雄花が2つか1つずつつくんだって

「トリアド型の花群」ていうのは雌花1つと雄花2つが(1つの雌花を2つの雄花が取り囲んでいる)セットになったもの。

本で確認はしていないんだけど、トリアドタイプのはまず先に雄花が咲いて、それらが終わった後に雌花が咲く感じなので、雄花か雌花のどっちかが咲いていると、もう一方のお花は同時には見られないみたいです。

で下の写真はトリアドタイプなんだけど雄花が咲き始めるところで、雌花のつぼみはまだ小さくて写真ではよくわかりません。

Butia_capitata6s

Butia_capitata7s

Butia_capitata10s

お花の超アップ。指のしわしわまで見えるわ…。

メシベが1本あるように見えるけど、これは雄花なのでこれはメシベが退化したもの。先が3本に分かれているのが見える?ヤシって退化してもこんなふうになってるメシベが多いんだよね。面白い。子房が3室ってのもこれから想像できます。

オシベは6本花びらは3枚隠れているけど、ガクが3枚あります。

その後雌花を発見しました。

Butia_capitata2s

上の写真をアップ。

一見つぼみみたいに見えるけど、3つに先端が分かれているメシベが出ていて、これでも咲いてる状態なんだなってわかります。

トリアドタイプの雄花はもう完全に終わってしまっているので、痕跡も残っていない感じ。

同じ株を観察していなかったら気が付かなかったことでした。

お花の大きさは雄花、雌花共に1cm弱。

Butia_capitata3s

実は下の写真のようなオレンジ色の大きさ2.5cmくらいの実がなりました。この実は食べられるそうです。(このサイトを見て何かを口にするのはやめてーー。熱帯植物は毒のものが多いから生半可な知識で何かするのはとっても危険です。)

資料には「中果皮は肉質、果肉は酸味があり、ゼリー用となる」とありましたよ。

ゼリーパームやワインパームの名前は、こんなところから来ているんでしょうねぇ。Butia_capitata1s_1

ブティア属はブラジル、パラグアイ、アルゼンチンに約12種類あるのだそうです。

姿が似ていて混同されるヤタイヤシは、同属の Butia yatay で原産地はアルゼンチン、パラグアイ。資料によると羽状葉や花序、実の大きさもブラジルヤシより一回り大きいみたいです。

日本ではヤタイヤシとブラジルヤシを交配したものが出回っていて、まとめてココスヤシと呼んで流通しているそう。

シ科 Palmae

アレカヤシ亜科 ココヤシ連 ココヤシ亜連(Arecoideae Cokoeae Butiinae)

原産地:ブラジル

Common name: Jelly Palm, Pindo Palm , Wine Palm、ゼリーパーム、ワインパーム、ブラジルヤシ、ココスヤシ

資料:「1001 Garden Plants in Singapore 」 P246

資料:園芸植物大事典 小学館 P118

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2007年8月31日 (金)

翁椰子もどき

Washingtonia robusta

1

この子の和名はオキナヤシモドキ(翁椰子もどき)。同じ属のオキナヤシによく似ているので、こんな名前が付いているんだそう。

翁ヤシの名前の由来は枯れた葉が落ちてしまわないで木にそのまま残るから。左や下の写真にも葉っぱの枯れたのが残って下がってますよね。自然の状態ではもっとたくさんくっついていて、おじいさんの髭みたいに見えるのかもね。ネットを見てたら こんな写真もありました。 確かにおじいさんっぽい…。

シンガポール植物園のパームバレーに植わってる子も結構大きいですが、高さ30~35mくらい、幹の直径は30~50cmになると資料にありました。ヤシの中では大型なものの部類に入る気がします。

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オキナヤシが幹の基部と上部がほぼ同じ径なのに対し、こっちのモドキちゃんは基部が「とっくり状に肥大する」そうです。

あ、ほんとーだ。

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幹はこんなん。

葉っぱは下の写真の通り、手の平の形の掌状葉。掌の直径は1.4~1.8m。高い木の上にあるからよくわからないけど、そのままTOMがその上にねっころがれるくらいの大きさがあるんだねー。トトロの雨宿りの葉っぱどころじゃありません。

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葉っぱを拡大。「ハスツラは長さ4.5~8cmの正三角形」とあったけど、この高さでは見えないよー。

お花はこの日は観察できませんでした。資料には「長さ2~4mの肉穂花序。花は両性、芳香あり。花冠は白の筒状で3裂、ガクも筒状で3裂。オシベは6本。子房は3室」とありました。日本にもあるって言うから、いつか見られるようになることを楽しみにしてます。

日本に帰った友の会の先輩が「日本にはいっぱいワシントンヤシが植えられているよー」と話していたのを聞いたことがあるのですが、この子はヤシ科の中でも耐寒性がとっても強くて―5℃以上あれば露地栽培が出来るんだって。西日本や関東でも都市部であれば最近は冬もかなり暖かいので、戸外に植えられるんでしょうね。

ワシントンヤシ属はアメリカ南西部からメキシコ北部に2種類あって、オキナヤシはもう1つの子。日本に植えられている子はワシントンヤシと呼ばれていますが、耐寒性が強いモドキちゃんが日本には多く植えられているようです。

ヤシ科 Palmae

タリポットヤシ亜科 ビロウ亜連

原産地:メキシコ北部

Common name: Mexican Washington palm, Thread palm, オキナヤシモドキ、ワシントンヤシモドキ

資料:園芸植物大事典 小学館 P130

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2007年8月30日 (木)

セイシェルの支柱ヤシ

Verschaffeltia splendina

4

このヤシの英名は Seychelles stilt palm と言います。

stilt って支柱とか、脚柱って意味なんだそう。

だから「セイシェルの支柱ヤシ(セイシェル スティルト パーム)」。和名は竹馬キリンキリン椰子(タケウマキリンキリンヤシ)なんだって。笑えます。

その名の通り、セイシェル諸島の原産で、左の写真のようにタコノキみたいな根っこを出すので有名なんだって。

1

シンガポール植物園ではせいぜい3~5m位の高さのものしか見た事がなかったんだけど、資料を見たら、「幹は高さ25m、径15~20cm、基部に長さ1.5m~2.6mの多数の気根があって幹を支える」と書いてあって、私達が見てるのはせいぜい気根の高さは50cm位なんだけど、気根だけで私達の身長以上もあるんだと知ってびっくり

セイシェル諸島のあらゆる島々の岩場」で見られるんだそうで、そういった不安定な場所に対応してこんな支柱根を持つようになったんだなと思いました。

誰か、セイシェルに旅行に行ったら、ぜひぜひこのヤシを見つけて写真を撮ってTOMに送って~~!!!どんな風に原産地にあるのか見てみたいよ~~!!!

2

お花はこんなふうに花序が葉っぱの間から苞に包まれて出てきます。資料によれば花序の長さは0.9~1.8mにもなるんだって。

葉っぱと花序の様子は下の写真の通りです。

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花序の部分を拡大して写真を撮ってみました。お花、小さいです。あんまり高い木ではないとは言っても、TOMのカメラではコレが限界。

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9 上の写真の一部を拡大してみました。おおー、小さな花が確かに咲いてるよー。

「小花軸の大部分にtriad(トリアド)型の花群がつき、先端にのみ雄花が2または1個ずつつく。」と資料にはあったんですが、トリアドになってるように見える??もうちょっと大きな写真がないとわからないなー。

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下を探したらとても小さなお花が落ちてました。

雌雄同株だけど、雄花と雌花があるってことだから、これはきっと雄花オシベが6本ありました。まんなかに見える模様はきっとメシベの名残なんでしょうね。かわいい!

どのくらいかわいいかと言うと、大きさが2mmとか3mmなんだわ。拾うのに苦労しました…。

この写真の時は雄花がいっぱい咲いてる感じだったので、もう少ししたら、雌花が咲くのかもしれません。

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雌花は子房が1個で、大きさが雄花よりちょっと大き目の4mmくらいだそうです。誰か見つけたら写真下さい。シンガポール植物園のヘリコニアウォークに1本ある、あの株です。

上のお花を横から見たところ。

実は緑色で2.5cmくらいの球状。タネは1.5cmくらいなんだそうです。

アレカヤシ亜科 オンコスペルマ亜連の中に分類されているので、ニボンとかに近い仲間らしい。確かに花がトリアドとか、実の感じとかそうかも。そのうち比べてみたいです。属名はフェルスハーフフェルティア属と読むらしい。読めません…(涙)。

ヤシ科 Palmae

アレカヤシ亜科 オンコスペルマ亜連

原産地:セイシェル諸島

Common name: Seychelles stilt palm ,スティルトパーム、タケウマキリンキリンヤシ

資料:園芸植物大事典 小学館 P118

実はヤシマニアのTOM。しばらくヤシ三昧で行きます。私もヤシ好き!って方、色々教えてください。ヤシってねー。地味だけどお花とか似てるけど色々なのがあって、すっごく面白いんだよー!!!!!

ヤシも可愛いじゃんって思ってくれたら…ぽちっ

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2007年2月 9日 (金)

ピナンガかな

Pinanga sp. かなぁ?

イスタナパークのパークモール側に何種類かのヤシが植えられていて、通るたびに見ています。

今回はこの子のお花に注目したのだけど、帰って調べてみましたが、なんだか分かりませんでした。分かる方がいたら教えてください。

3_92

まず全体像はこんな感じ。

背は高くありません。3~5mってところでしょうか。

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株立ちで明るい色の羽状の葉っぱが涼しげに熱帯の風に揺れてきれいです。

1_122

葉っぱが落ちたところから花序が出てきて花を咲かせるタイプのヤシ。

植栽帯の中で咲いているので、ちょっと仲間では入り込めなかったのですが、幾つかの花序を見つけて写真にパチ!

左の写真を一部拡大したのが下の写真です。

遠目では花が終わって実がつき始めているように見えましたが、どうも違う感じ。

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5_74

別の花序を発見。コレは明らかに雌花たちですねぇ。咲いてる咲いてる!

6_56

ということは、このヤシは1本の花序に雄花と雌花をつける花序のよう。まずは雄花が咲いて、その後に雌花が成熟して咲くのかなあ。

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こちらは雄花の花序と思って撮って来た写真です。

9_29

拡大。

あらら、雄花の間に未成熟の雌花のつぼみがあったわ

なるほどー。

このヤシくんはいわゆるトリアドと言われるタイプの花の付け方をするんですね。

TOMはよくは分かっていないんですが、トリアドというのは、2つの雄花の間に1つの雌花があるタイプのヤシのお花こと。(説明が十分でなくごめん)

つぼみの時は3つのつぼみがが仲良く並んでいてかわいいんだよ!

で、雄花が先に咲いて、雄花が完全に落ちてしまったら、雌花が成熟して花が咲き、実をつけるんですね。自分の花粉で受粉しない工夫。(詳しくは 男と女の話 & 男と女の話-2 を見てね。)こんなところにもありました。面白いね!

4_70

がなっていました。

幹はこんなふうに葉っぱが落ちた後がはっきりとした線になって残ります。

葉っぱの落ちたところから花序が出ているのがはっきりと分かるでしょ。

幹は直径がせいぜい5cmといったところ。

10_26

新しく出た花序と、小さな実がなっている花序と思って撮った写真ですが、なんか変ですね。左のは本来なら古い花序だから、こっちが実がなってないといけない…。成熟しないまま枯れてしまった花序なのかしら。…で、次に出た花序が先に花をちゃんと咲かせて実をつけちゃった???

このヤシ、1001のセカンドバージョンでも探してみましたが、一番姿が似ているなと思ったのが、Pnanga densiflora (P494)でした。

「Genera Palmarum」P413のピナンガ属のお花のページを見ても特徴がよく似ていると思いましたが、なにせこの本イラストだけなので、確信が持てません。

どなたか判る方がいたらお教えください。

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2006年12月21日 (木)

シーリングワックスパーム

Cyrtostachys renda

2_88

シンガポール植物園のシンボルツリーに選ばれて、パンフレットやベンチの模様など色々な場所に図案として使われているヤシの一種。

株立ちだし、幹が竹の幹のようなので、「タケ」と勘違いされやすいですが立派なヤシの仲間です。

.

←シンガポール植物園ビジターセンター入り口の透かし彫り。

1_92

幹の一部が鮮やかな赤で、きれいなのと、中華系の人たちは赤をおめでたい色と喜ぶので、公園や個人の庭によく植えられています。

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じつはこの赤い部分は葉っぱの元の部分の葉鞘(ようしょう)と呼ばれる部分。だから葉っぱが取れてしまうとこの赤い部分も取れてしまって、幹はただの緑色になります。

シーリングワックスパームという名前は、封蝋(ふうろう…シーリングワックス)の色に似ているので、こんなふうに呼ばれるようになったんだそうです。

猩猩椰子の猩猩(しょうじょう)はオランウータンとかサルのこと。サルは赤い顔をしているでしょ。だから赤い椰子ということでこんな名前が付けられたんでしょう。

花序は葉鞘が取れたところから出てきます。下の写真のような感じです。

右側の花序が若い花序で、まだお花が咲いていません。左側は咲き終わった花序です。

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つぼみの拡大写真です。

資料によると1つの雌花の横に2つの雄花がくっついている。というふうに書いてあるんだけど、記憶がないなあ。隣り合っている大きな方が雄花の蕾。小さな方が雌花の蕾だと思います。

お花はねー。何故か遭遇しないのだよ。残念なんだけど。

かろうじて見つけた開きかけの雄花。資料の写真によるとちゃんと開いて、オシベが伸びて、花らしい格好になるようです。

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割れてきている部分が緑色をした花びらの部分。ガクは軸にへばりついているのがかろうじて見て取ることができます。

上の写真の蕾がくっついているベースは緑色をしているでしょ。何故か、雄花が咲き、続いて雌花が咲き終わるとこの部分が赤く変化するようなんだな。

TOMはいつも赤い軸になった花序のなれの果てばっかり見つけて、お花が見つけられません。ぐっすん。

下のは雄花が咲き終わって、雌花が咲き終わったところか、雌花がこれから咲くところ???資料によると、雌花はメシベの3本に分かれた柱頭が、緑色をした花びらからちょろっと顔を出しているだけのもので、花らしさはありません。

9_19

雌花も完全に終わってしまった花序。赤い色が目立ちますね。ところどころに実った実が黒く色づいています。

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ヤシ科

原産地:マレー半島、ボルネオ島

Common name: Lipstick palm , Sealing Wax Palm,シーリングワックスパーム、ショウジョウヤシ(猩猩椰子)

「Tropical Trees And Shurubs」Wee Yeow Chin P173

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2006年10月29日 (日)

大実(おおみ)ヤシ

Lodoicea maldivica 、L. seychellarum

昨日のオオマメ(大豆)に続き、大きいものシリーズ。植物界で世界最大の種子を持つのがこの子。セイシェル諸島原産で珍しいんだけど、シンガポール植物園では雄株と雌株の両方を見る事ができます。

実がデカイ。タネもデカイので有名で、その名も「大実(オオミ)ヤシ」と呼ばれるヤシ。大きくなると直径60cmにもなるんだそう。シンガポール植物園のタングリンセンター近くにあるオオミヤシの雌株にぶら下がっている実も直径30cmはゆうに超えています。

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上の写真は実の写真ですが、この一番外側の部分がはがれると、硬い内果皮の部分が出てきます。おみやげ物にされているのはこの部分。セイシェルに旅行に行った友人がきちんと焼印を押したものを買ってきて見せてくれたことがあります。

この部分はまるで女の人のおしりのような形をしていて面白いのですが、手元に写真がありません。ごめんね。ネット検索すればきっとでてくると思うので探してみて!

資料によると、これが昔からインド洋の浜辺に打ち上げられて、珍しいので高く売られたり、呪術や医薬品の原料にされたりしたんだそう。1743年にフランス人がセイシェル諸島に上陸してこの木を発見するまでは、「この変な女の人のおしり」は謎のシロモノだったんだって。モルジブの海底には木が生えていると信じられもしていたらしいです。面白いねー。

3_40木の高さは雄株で35m雌株で15~20m

雄株は植物園のパームバレーにあります。ダブルココナッツと書いた大きめの看板がついているので、すぐにわかると思います。(左の写真の子)

お花はこんなふう。直径10cmもありそうな花序にくっついています。下に落ちていたのはこんな雄花でした。

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シンガポール植物園では2002年12月頃から女の子の株があるエリアが工事中になっていたので、長い間まだいるのかいないのかTOMたちは気をもんでいましたが、先日そのエリアがリオープンしたらちゃんと元の場所にいてくれました。そんなわけでようやく写真も撮れてアップができて嬉しいよー。それ以来気を付けて見ていますが、雌花の写真はまだ撮れていません。雌花の花序の残骸らしきものが落ちていたのでパチッ。

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10_7少し前まで、タネがこんなふうに囲まれてパームバレーに植えられていました。今はありません。失敗しちゃったのかなー。

植えられているのが核。例の「女の人のおしり」みたいな部分です。「核は大型、2個の楕円体が連結した牛の睾丸状、凹部に黒色繊維、重さ20kg前後。好色的置物として珍重。花瓶、水がめに加工。」と熱帯植物要覧にはありました。好色的置物って…なんかスゴイ表現ですね(笑)。

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葉っぱが1枚出るのに1年かかるとかで、左の写真は幼木ですが、こんなふうになるまでにも10年近くかかってるのかな?と思いました。

前に読んだ本(今、手元にないので確認ができない)では、オオミヤシの実が熟すまでには10年かかり、おまけに芽が出るまでに数年かかり、とっても気の長い植物だ…といった記述を見たような記憶があります。下記の資料でも「開花までに30年(熱帯植物要覧)」とか「直径60cmにもなる果実は数年がかりで熟す」とあり、確かにそうなんだなーと確認した次第。

ヤシ科 Palmae

原産地:セイシェル諸島のプラリン島とキュリエーズ島にだけ分布

Common name: Double coconut , Moldive nut , Sea coconut , オオミヤシ、ウミヤシ、フタゴヤシ、ダブルココナッツ 

資料:「熱帯植物要覧」P527

「朝日新聞社 植物の世界」 P11-108

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2006年9月 1日 (金)

アブラヤシと日本人

アブラヤシネタ…今日でひとまずお休みしますので、我慢してお付き合いくださいね。

1_16 アブラヤシは赤道近くの高い温度と湿潤な気候が好きなので、日本ではあんまりお目にかかりませんよね。それでも今まで何回もブログのネタにしてきたのには理由があります。
ヤシと言えば南国のリゾートに植えられているココヤシくらいしか、日本で暮らしていると思いつかないでしょ。でも「僕らの食生活は、いまやヤシの仲間なしでは成り立ち得ないほど、彼ら(ヤシの仲間)に依存している」と「ヤシの実のアジア学」の中に書かれているように、アブラヤシなしの今の日本人の生活はありえないんです。だからボルネオやマレー半島の広大なヤシ畑が私達の生活と無関係でないことを知ってもらいなーと思って、ちょっとくどく書いてます。お付き合いしてくれてありがとう!

どう日本人の生活と関係しているか。
その辺のところを主に「ヤシの実のアジア学*1)」に書いてあることから、まとめてみました。

Photo_50 アブラヤシからは2つの油が取れます。タネをくるんでいるオレンジ色の部分、触るとベトベトします。鳥やリスが大好きで、シンガポール植物園のパームコートにはこの実を食べに動物達がやってきています。この部分から摂れる油を「パーム油(Palm oil)」(*2)と言います。その中にあるのがいわゆるタネの部分。この中にも油が含まれています。ここから摂れるのが「パーム核油(Kernel oil)」です。
これらが加工されて色々な用途に使われています。

Photo_51

今回は食用分野でのパーム油について。(*3

日本人が食用として消費する油脂*4)は1950年には1kg/年だったのが、1994年には18kg/年になったそうです。
うわ!!、18倍だよ~!
戦後の日本人の食生活は、「油を食べる生活への変化」だったんです。

その増えた油脂を担っているのは他ならないアブラヤシから作られる「パーム油」。

その証拠に、1994年の日本の輸入植物性油脂*5)の第3位がパーム油で37万トン(全体の15.9%)。1960年のパーム油の輸入量は1.3万トンだったそうだから、この30年あまりで約30倍。そしてそのパーム油の約7割は食用として消費されているそうです。

でもあんまりパーム油を食べているという感覚は無いですよね。「菜種油とか大豆油とかヒマワリ油とかコーン油はサラダ油でよく聞くけどパーム油なんてあんまり見かけないよー」って思うでしょ。パーム油は融点が38℃前後で、台所に普通に置いておくと、液体じゃなくて固まってる状態になっちゃうらしいです。それだと使いにくいでしょ。(主婦はわかるよね)だから今までは、家庭用のサラダ油にはパーム油は使われてこなかったんだって。

じゃ、何に使われるか?

まずは、インスタントラーメンスナック菓子(ポテトチップスなど)が2大用途。

食べてるでしょ、食べてるでしょ。
TOMはカップラーメン好きだよー、ポテチはあんまり好きじゃないけど、スナック菓子は大好き。
インスタントラーメンの誕生は1958年。パーム油のよいところは日持ちがよくて、しかも安価。今ではインスタントラーメン用の油脂の8割がパーム油なんだって。

あと、ファストフードチェーン店での揚げ油
日本のファストフードチェーン店では、マクドナルド以外(*6)は、「すべての揚げ油にパーム油調合の植物脂を使っている」んだって。
食べてるよー。バーガーキングでしょ、モスでしょ、ケンタッキーも好きだよー。

それから最近の動向としては、コンビニエンスストアの惣菜冷凍食品外食産業の調理済み料理でのパーム油の消費が伸びているそうです。ここでもパーム油の日持ちの良さが注目されているとか。
使ってるよー。日本製の冷凍食品。子どもの毎日のお弁当作りには欠かせません。シンガポールに輸入されると高いんだけどね、でも便利なんだもん。「高いよー」と涙流しながらも買って使ってます。それから、日本へ一時帰国すると…買います。コンビニのお弁当やスーパーのお惣菜。美味しくて安いからついつい買っちゃう。すかいらーくとかファミリーレストランもよく使ってます。

ねね。
アナタも知らず知らずに食べてるでしょ。アブラヤシの油。

あと、意外なところが「チョコレート」。チョコレートって口に入れると溶けるのがよいでしょ。これはちょうど体温くらいで溶けるカカオバターのおかげ。これと似た性質を持つのがパーム油やココナツ油。パーム油はカカオバターの1/10の値段なので、代用品として重宝されてるらしい。最近、暑くても溶けない夏用のチョコとかさっと溶ける冬用のチョコとか色々なチョコレートが出てるでしょ。パーム油やココナツ油からは「融点を調節した油脂成分を抽出・配合できる」ので、そういう色々な温度で溶けるチョコレートを作れるんだって。
あと、「アイスクリームのチョコレートコーティングには、ほとんどココナツ油やパーム油の代用油が使われている」んだって。
おおー、知らなかったよー。
TOMはチョコレートが大好き!今度から大好きなチョコを食べる時には原材料を見てみよう!

アブラヤシ畑1haからは1年に5トン*7)ものパーム油が採れるそう。

ネットで調べたところ2004年には全世界で3300万トン生産され、日本はそのうち約50万トンを輸入しているようです。

2_26 50万トンものパーム油を生み出してくれるヤシ畑。いったいどのくらいの大きさなんでしょう?
計算すると10万haのアブラヤシ畑が日本が消費するパーム油のために必要です。
東京23区の面積は620k㎡(6.2万ha)。東京23区のじつにまるまる1.6倍ものアブラヤシ畑
想像してみよう!
(ちなみに3300万トン分のヤシ畑は6.6万k㎡。日本の本州の約 1/3 です。うげっ、いっぱい。)

じゃあ、日本人一人当たりどのくらいのアブラヤシ畑を使ってるんだろう?
ちょっと計算してみました…。(上に出てきた数字とかを利用して…)

日本人を1億2千万人と仮定して…。

50万トン/年÷1億2千万人=4.17kg/年・人
5t/ha だから  5000kg : 4.17kg=10000㎡ : X ㎡
X=10000㎡×4.17kg÷5000kg=8.34㎡
8.34㎡÷1畳(0.9×1.8)=5.15畳/人
うわー、なんと私達一人当たり、4畳半のお部屋よりも広いアブラヤシ畑を使ってるんだねー!!!!
4人家族なら20畳!広いぞー!(TOMは小市民)
ちょっとびっくりな数字でした。

アブラヤシ畑は熱帯雨林を切り開いて作られています。
私達の「便利な食生活」や、「手に優しくて(日本の)環境に優しい洗剤」の裏に、1人あたり5畳以上の熱帯雨林の消滅が隠れている…って思うと遠い国の熱帯雨林のお話が少しは身近に感じられるようになりませんか?

もっと知りたくなったら…パーム油を考える 峠隆一 PDFファイル

               ライオントップCMへの要請書 と 要請書へのコメント

へぇー、びっくり!って思ったら、ブログランキングの投票にご協力を!…ぽちっ

*1: これは1996年11月に出版されている本なので、データは90年代はじめ頃のものが最新です。でも日本のアブラヤシを取り巻く社会環境はさほど変化しているとは思われないので、ここであげられている数字は増えこそすれ、減ってはいないのではないかなと思っています。

*2:ちなみに「ヤシ油」はココナツの胚乳から採れる油。

*3:食用以外には洗剤を作ったりするのに使われていますが、くどくなるのでやめます。検索とかして調べてみてくださいね。いくらでも出て来るよー。

*4:油脂というのは動植物系のオイルのこと。液状のものを「油」、固形のものを「脂」という。

*5:ちなみに「1位:菜種油(81.2万t)」「2位:大豆油(64.5万t)」「3位:パーム油(37.0万t)」

*6:マクドナルドは動物脂を使ってるんだって。80年代に「アメリカ大豆協会」が「パーム油には動物性脂肪と同じで飽和脂肪酸が多く、コレステロールが溜まるので健康に悪い」というキャンペーンをしたので、市民にパーム油への警戒感が広まったから…だそう。

*7:「A Guide to Palms & Cycads of the World」 P98 の記述より 

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2006年8月31日 (木)

プランテーション界のヒーロー、ウィービル君

ヤシの実のアジア学」にアブラヤシの花についてちょっと面白い記事が載っていました。

1_15   アブラヤシは花粉を風と虫の両方に運んでもらっているんですが、20年ちょっと前までは東南アジアには花粉を運んでくれる虫がいなかったので、風だけにたよると受粉が十分にされず人間が受粉を行っていました。(人が関与することで収量が3割もアップしたのだそうです。)

2_24アブラヤシはアフリカ原産。だから当然花粉を運ぶ虫もアフリカ原産。植物だけを連れてきて虫は置いてきちゃったので、花粉運びをやる子たちがいなかったんだな…。

原産地のアフリカでは色々な虫が花粉運びを手伝っているようですが、アブラヤシ畑に連れてきたのはその中でも有望株のゾウムシ、ウィービル(weevil)君。なんでも200万米ドルものお金をかけてマレーシアのアブラヤシ畑に放したんだとか。1982年のことでした。

3_12それ以前は雄花から花粉を集めて乾かして雌花にかけてやってました。雌花が咲いているかどうかを1本1本の木ごとに調べていると大変なことになってしまうので、園内の全部の株に1本残らずかけてまわる。大体3000haくらいが最適規模のアブラヤシ畑で、これがどんなに大変なことか分かりますよね。

「あ、そーか。虫に運ばせればいいんだー」と気付いたのは、ある意味「コロンブスの卵」みたいなもんで、それ以降花粉かけ作業はなくなった上に収量がアップ。「研究者は貴族を称することを許された」と資料にはありました。

TOMが見たアブラヤシの雄花に群がっていた花粉団子を抱えた虫たちはその仲間なのかな?
それともシンガポールに元々いた昆虫?興味が尽きません。

ココから先はTOMの独り言…。Photo_49

プランテーション界にとってはウィービル君の登場はいいことずくめのようですが、生態系にとってはどうなんでしょう?あれだけの広大なアブラヤシ畑にウィービル君もともとの東南アジアの生態系と無関係でいられるはずはありません。

自然界は植物も動物も昆虫も、微生物達さえもお互いに影響を与え合って、それぞれの生きる場所(ニッチ niche )を見つけて暮らしています。その中に新しいものが入ってきても、もともとあったものが消えていっても、バランスは崩れて、思いもかけなかった現象が出てきます。新しい環境に合わせて進化する生物も出てきます。

2_25 かつて地球に酸素がほとんどなくて二酸化炭素ばかりがいっぱいだった頃にシアノバクテリアという光合成をする微生物が誕生しました。ありあまる二酸化炭素を利用するのが有利だったからです。
こう考えると、マレーシアとかで、ありあまるほど豊かなアブラヤシを利用する生物が出てくるのは当然の流れですよね。
今、東南アジアのアブラヤシプランテーションは他の商品作物と比べると目立った病虫害は少ないようですが、(それでも農薬は使われています。この話は次の機会に…)これから先も同じと言うわけにはいかないのが自然界の流れの常

巨大なアブラヤシプランテーションによって新たに発生した環境(アブラヤシ1種類がたくさんある)に対応した生態系はどんなものになるんでしょうか?

もしそれがアブラヤシの生産に逆行するものだった場合、虫や病気を皆殺しにするために大量の農薬を撒くのでしょうか?

アブラヤシプランテーションの脇にわずかに残ったスカウとかの熱帯雨林や、その中を流れる川とかにそれらは流れ込んでどんな影響が出るのでしょうか?先日の旅行で出会ったテングザルもオランウータンもボルネオゾウも汚染された水や木の葉を食べて、どうなってしまうんでしょうか?

やみくもにプランテーション反対を唱えるつもりはないのですが、考えれば考えるほどTOMは寒気を感じてしまいます。土着の自然の動植物たちと共存しながら、持続可能な農業をして、みんなが幸せになる方法はないのかなぁ。

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2006年8月28日 (月)

アブラヤシの雄花発見

4_6

Elaeis guineensis

アブラヤシの花については色々調べても写真が発見できなくて、ちょっとフラストレーションがたまっていました。

いったいどんなお花を咲かせているんだろう?あまりにもよく見るヤシだけに、ヤシファンとしてはどうしても見たい!
普通のアブラヤシは背が高くてお花が咲いているところなんか見られないし、背が低いアブラヤシをたまーに見つけても、例のカスカスの雄花の残骸(左の写真のようなものです)しか見ることができなくて、「うー、アブラヤシのお花見たいよー!」と叫び続けていたTOMを友人達はきっと呆れ顔で眺めていたことでしょう。

1_13

ふっふっふ。ついに!発見したよー!

昨日、日本からの里帰り旅行(本帰国した人が遊びに来ることをこう言う…)の友人とフォートカニングパークに行ったときに、低いヤシを発見。いつものごとく「お花~!」と探したら…あった!

でもヤシは斜面の下。TOMは予定外の公園散策だったので生足にヒールのサンダル。
う…。どうしよう…。この足で下りていったらくじくかも…。
でもこのチャンスを逃したら、次のチャンスはいつやってくるか分からない…。

雄花の花序の周りには遠めに見ても、虫がいっぱい群れています。
絶対に、今、咲いている最中だ。
見たい!絶対に見たい!

そーっと下りればきっと大丈夫。よいしょ…。

ってことでの戦果が今日の写真でございます。

2_20

上の雄花の花序のアップが上の写真です。肉眼で見てもよく分からないんだけど、写真で撮ったらこんなんでした。1つのお花の直径は数ミリというところだと思います。

Photo_46花びらとか無くて、オシベだけがあるみたい。花を1つだけ取ろうとしても取れません。オシベが引きちぎれてくるだけ…。

花を取ろうと花序に触るたびに花粉がふわーっと飛び散ります。すごい量。

左の写真はちぎれたオシベ。

つんと鼻をつくような香りが漂っていました。この香りに虫はひきつけられて集まってくるのかな?甘い香りではなくて、悪い香りではなくいい香りなんだけど、ちょっと表現ができない香りでした。男性用の香水みたいな香り…って抽象的過ぎるか…。(すまん!)

たくさんの虫が周りをぶんぶん飛んでいました。小さめのハエみたいなの。ハチなのかな?足元に花粉の塊みたいなのをつけていました。下の写真なんだけどわかる?虫の長さは3~5mmってところだったと思います。

3_10

アブラヤシは雄花と雌花が別の花序に咲きます。1つの株の中で同時に両方の花が咲くことはないそうです。だからこうやって花粉を虫が別の株へと運んでいって受粉の手伝いをするんですね。

本によるとアブラヤシの送粉は風と虫の両方で行われるそうです。

もちょっと書きたいけど、今日は時間切れなので、また明日!

アブラヤシの説明はこちらです。見てね!

アブラヤシの畑をボルネオ島で見てきたよーという記事は こちらです。こちらも是非見てね。

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2006年8月23日 (水)

ビンロウジュのお花

Areca catechu

Photo_42

ボルネオで泊まったコテージで、甘いジャスミンのような香りがふわふわっとしてきました。「お花?何の?」と思って正体を探ったらヤシでした。それも前にも紹介したことがある、シンガポールでもおなじみのビンロウジュ

…だと思います。もし違っていたら指摘して~~!!

ビンロウジュは前にも紹介しているので、先にコチラを見ていただいて戻ってきてあらためてお花を見てくださいね。

ヤシ科 Arecaceae ( 単子葉植物 ヤシ亜綱 ヤシ目)

原産地: マレー半島原産???(実を使うために東南アジア一帯で栽培されているけれど、wild plantは知られていないと書いてありました)

Common Name: Betel Nut Palm, Pinang, Areca Palm, ビンロウジュ

普段シンガポールでビンロウジュを見るときは、大抵は背が高くて、ずっと上の方でお花が咲いていたり、実がなっていたりして、細かく見たことが無かったのですが、泊まったコテージはレストランまでの通路がみんな高さ3mくらいのボードウォークになっていたので、ちょうど目の前に花序があって、そのせいで香りが漂ってきていたのでした。

Photo_43ヤシのお花がよい香りがするなんて、そんなことは想像もしたことがなかったので、ジャスミンのような強い甘い香りにビックリ

お花と言えば…小さいの!長さ2~3mmってところ。こんなに小さいのに香りで自己主張。すごいね。小さな蜂みたいなのや、1cmやそこらの小さな甲虫が群がっていました。

上の写真は花序全体の様子、下の写真は拡大したものです。白いお花が米粒みたいに咲いています。

2_13よく見てみると、米粒みたいな白いお花には花粉がありました。どれどれ。

ん?

メシベがないみたいだぞ?もしかしてオバナ、メバナが別々?

よく見ると花序の根元に近いところに変な塊があります。

1_9 

もしかして、これはココナッツの花のパターンと同じかな?

根元の塊を解体。

1_10

あったー。子房とメシベの柱頭らしき場所。やっぱりココナッツの花パターンだー。 2_15根元の変な塊が雌花で、雄花が咲いた後に咲くんだねー。たぶん。

Photo_44

ちなみに、花序ですが、 葉が落ちたところの根元から左のような剣みたいな塊が出てきます。その中に花序がきれいに入っています。まるで蓋が取れるかのようにカバーが取れて、花序が広がります。カバーの取れ方の写真は今まで撮れなかったのでパチリ。何かかわいくない?(お前だけだって…(^_^;)

2_16

近くの同じ木で実が大きくなっていました。長さが4cmもあるかなというくらい。これが色づくようです。雄花の咲いていた花序が残っている様子がわかりますね。

ヤシのお花も面白いよ!

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2006年8月14日 (月)

ココナッツの花2とアレコレ

Cocos nucifera

ココナッツは熱帯の人たちにとって欠かせない植物…ということでいくつか紹介してきたのですが、まちがい発見!ごめんなさい!間違ってるのはこのページです。ココナッツの花

何が違っているかと言うと、ココナッツは雄花が先に咲いて雌花が後から咲くんだそうだ…。

朝日の「植物の世界」P11-122を読んでいたら、「雄花は開花後すぐに落ちて、雌花はその後に開花するため、同一花序内では交配が起こりにくく、他個体との交配が促進される。」と書いてありました。

1_5

「じゃ、あのデカイ、実の赤ちゃんみたいのは何?」
って思ったら、あれが雌花のつぼみなんだって。直径約2cm。雄花が1cmにも満たない感じだから本当に大きいです。

1_7

ボルネオ島のロッジの庭で低いタイプのココヤシが花を付けているのを発見。写真を撮りました。
雌花と雄花の違いがわかるでしょ?
この雌花のつぼみ、先っぽにメシベみたいに出ているところがあるけれど、本当に花びらとか開くんでしょうか?

ヤシのお花って大体は小さくて目立たないけど、これが開いたら、ヤシの花としては破格にデカイよ…。ツバキの花くらいの大きさのヤシの花ってどうよ?見たことないよー!
雌花の咲いているところ…見たいよー!!!

1_6

こちらは雄花の写真。

3つに先が分かれたメシベの痕跡がありますね。

Photo_33

余談ですが、ココヤシは背が高いタイプと低いタイプがあるようです。

S_5
どちらも学名は同じだけど、「どっちかの方が実がよりおいしい」と誰かが言っていたような、ないような…??
おまけに今回写真を載せた花序は全体がオレンジ色をしてるんだよね。前回のは緑色です。全体の形を見ると、どう見てもどちらもココヤシなんだけど、本当は違う種類なんだろうか?この辺のこと、どの手持ちの資料を見ても書いてないのでTOMには不明です。

余談ついでに…「植物の世界」には他にも興味深いことが書いてありました。

ココヤシのように有用な植物って言うのは古くから人間が移住する時に一緒に持って放浪してきたので、原産地がわからないことが多いです。でも「最近の研究ではフィリピンやオーストラリアのクインズランド州に野生状態のココヤシが天然更新しているのが見つか」ったので、「太平洋の西部」には自生していると考えられているそうです。

昔々にココヤシがすごく大切だった理由は、砂糖が取れたり油が取れたり…ということよりも、安全な飲料水が確保できるということにあったとか。前にも書きましたが、若いココヤシの実の中には胚乳液があって、飲むことができます。昔のポリネシアの人々は長い航海の飲料水としてココヤシジュースを利用していて、彼らの海への冒険と共にココヤシも太平洋からインド洋まで分布が広がったのだろうとも「植物の世界」には書いてありました。水をただ積んだだけだと腐っちゃうもんね。知恵だわな~~。

蒸気船も何もない時代に、小さな手作りの船でココヤシを積んで海へ出て行ったポリネシアの人の日に焼けた顔を想像してなんだか愉快な気分になってしまったTOMでした。

もう一つ興味深かったのがイースター島の話。
イースター島と言えば、謎のモアイ象で有名なあの島です。
イースター島にはかつてココヤシに近い種類のPaschalococos despertaが生育していましたが、約700年前に絶滅してしまいました。今のイースター島は不毛の荒地の島ですが、人がここにたどり着くまでは亜熱帯林の島だったそうです。森の消滅の原因は人口の増加による森の伐採。あれこれTOMが書くより、色々書いてあるページがいっぱいあるので、興味があればこちらのページも見てみてね。

http://www.yomiuri.co.jp/nie/nature/01/01.htm

http://japan.patagonia.com/japan/enviro/reports/2005/mirror.shtml

資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P11-122

ココナッツシリーズ ココナッツの花 ココナッツの砂糖 ココナッツの実 の回も見てね!

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2006年8月 5日 (土)

ヤシ畑

Elaeis guineensis

Photo_227月29日から8月1日までの3泊4日でボルネオ島のサバ州に動物を見に行って来ました。

ジョホール(マレーシア)の空港から2時間40分でボルネオ島の北東にある町サンダカンに到着です。写真はサンダカン到着直前の空からの写真。空から見ると、土地がどんな風に使われているのか一目瞭然。

左の写真なら上部が森、下部は川と草原ですね。

そんな中、一面に広がっていた風景が下の写真でした。

なんだ? ヤシ畑です。一面に広がるアフリカンオイルパームの畑でした。

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この後に続く写真は、2日目にセピロクからスカウに向かう途中のバスから撮ったヤシ畑の写真。

今回のボルネオ旅行では、何時間もヤシ畑の中の道を車で走って、テングザルたちの住む森へとTOMと子どもはたどり着きました。バスのガイドさんは「長い道のりだからゆっくりしていってねー。寝て起きてもヤシ畑、またまた起きてもヤシ畑だから、景色は変わらないから安心して寝ていいよー(英語だから、この通り言っていたかどうかはちょっと危ういのだが)」なんて冗談を言っていましたが、その通り。

Photo_20走っても走っても見えるのはヤシ畑。ずーっとヤシ畑でした。

TOMがシンガポールに来ることになったとき、熱帯雨林についての知識はほとんどありませんでした。TOMは日本では大学で造園を勉強し、造園・環境関係の仕事をしてきたんだけど、それでもこんな程度だから日本で都会生活を満喫している人はもちろん、ガーデニングで緑を楽しんでいる人たちでさえ、熱帯雨林についての知識がほとんどないのはアタリマエなのかもしれません

8_1んなんだから、シンガポールに来るまでは、赤道直下の東南アジアの地域は減少しているとは言っても熱帯雨林でいっぱいなんだろうなあ と思っていました。

だからはじめて車でマレー半島に出かけたときの衝撃は忘れられません。(シンガポールからほんの車で30分で橋を渡ってマレーシアに入れるのです。)
見渡す限りのヤシ畑!
熱帯雨林はどこ?ない!ない!全然ない!
熱帯雨林は地球全体の気候を調節する場所なんて言われてるけど、こんなんでいいのー???

数限りない種類の生物が住んでいたはず の熱帯の森だったところが、今はこんな状態です。
こちらのヤシ油を使って作られた環境に優しい(?)製品日本人の多くは、環境にやさしいと信じて安心して使っています。

いいのか?

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これでいいのか?

シンガポール植物園のビジターセンターには、アブラヤシが植えられていて、TOMたちガイドはまず最初にアブラヤシの紹介をし、日本で環境に優しい石鹸やシャンプーと言われている製品の材料のヤシ油が、熱帯雨林の減少の原因の1つになっているんだよという説明をします
シンガポールに住んでいる日本人なら、一度はマレーシアに出かけ、見渡す限りのヤシ畑を見ているので、それがどういうものなのかを知ってもらいたいと思っているからです。

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その中で時々出る意見が「同じ緑なんだから、熱帯雨林でもヤシ畑でもどちらでも問題はないんじゃないんですか?」というもの。

一言で言えば、「熱帯雨林は生物の多様性がある けれど、アブラヤシは1種の植物しかない」というのが問題なんだけど、長くなるので、これについてはまたの機会に…。

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「アブラヤシのプランテーションがあることでマレーシアの人々が潤っているのは確かなのだから、それを使って安価にものを手にいれている日本人があれこれ言う権利はない」という意見もあります。
そうかもしれません。でも、多くの日本人が「環境にやさしい」という「うたい文句」を信じて使っている製品の多くがこういった原材料を使って作られているということを「知ったうえで選択」する必要はあると思うのです。

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アブラヤシの実は道路端に集められ、集積場に集められて、工場に持っていくようです。上の写真は集積場と思われる場所の写真。

先日NHKの朝のニュースを見ていたら、化石燃料に替わって、ヤシ油を使った燃料で走る車をトヨタが開発。2009年くらいからヤシ油から作る燃料生産をマレーシアではじめるという話をしていました。化石燃料を使わないから「環境にやさしい画期的な試み」というような扱いだったと思いますが、家族達が異口同音に「これ以上、ヤシ畑を作るんですかー??」って朝っぱらから叫んでしまいました。
でもNHKでそう言っていたら、日本人の9割方が「環境にやさしい画期的な試み」って思うわな。
化石燃料をこれ以上使うのは良くない。それはわかってる。わかっていながら、今も電気を使ってTOMはこれを書いてるし、おまけにクーラーもつけてる。
でもね。でも…なんだよぉー!!
日本の学校ではこんなことをやらないんだろうなぁ。
シンガポールの小中学校でもやっていないだろうなぁ。
でも、知らないでいいのか?グローバルに地球をこれから背負ってく子ども達!

サバ州では年間に州面積の1.2%、9万haくらいがアブラヤシのプランテーションに変わり、残存森林面積率は51%。けれどもその大部分がすでに手つかずの熱帯雨林ではありません。ここ30年間で森林の30%が焼失し、対してアブラヤシ畑は25年間で15倍。2003年には州全体の15.3%にのぼっています。サバ州は東南アジア最高峰のキナバル山があり、エコツーリズムの盛んな場所で、熱帯雨林の動植物を見るために世界各地から先進国の人々が訪れています。でも現実はこうだということだけ知っておいていただけると嬉しいです。

熱帯雨林は有限の資源で、その生物の多様性は一度失われたら、二度と取り戻せません。何千万年もの自然の営みの中で進化と絶滅を繰り返して作られてきたものということを、私達はもうちょっと知ってもいいような気がします。

色々なホームページの紹介です。見てみてくださいね。

ヤシ油を使った石鹸のなにが問題なのか知りたい方は見てください。http://www.jca.apc.org/unicefclub/research/93_palm/index.html

サバ州の地図: 右側に表示のあるLower Kinabatanganが今回TOMたちが行った場所
http://www.bbec.sabah.gov.my/TheMap.htm

サラヤという会社のホームページ ボルネオゾウとアブラヤシとの共存を模索していますhttp://www.saraya.com/env/05env8_3.html

アブラヤシの説明はこちらです。見てね!

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2006年7月25日 (火)

アブラヤシ

Elaeis guineensis

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ヤシ科

原産地:中央アフリカ

Common name:African Oil Palm. アブラヤシ、アフリカンオイルパーム (前にNHKのニュースでは「パームヤシ」と呼んでいました。それじゃあ「ヤシ&ヤシ」だろーと娘が突っ込みを入れてました。そうです。パームってのはヤシのこと。納得いかないので、ここには入れません。)

左の写真はシンガポール植物園のビジターセンターにあるパームコートの写真。ここに植えられているヤシがアブラヤシです。

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上を見上げると葉の付け根のあたりになにやらモコモコ

これがアブラヤシの実です。とってもたくさんの実が1つの花序にくっついてます。実が熟している時はたいてい鳥かリスが実を食べに来ているので、実がなっているなってわかります。

植物園では背が高くて実の様子とかわからないんですけど、たまにまだスクッと伸びていないズンドーのアブラヤシちゃんに出会います。普段は見られない花序と実を見ることができたのでパチっ!

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古い実と新しくてちょうど食べごろの実と、まだ黒い実と、お花が付いているのが見えます。

ついでだからもうちっと近づいてみよう!

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実がなっているときには、木の下によくこんなのが落ちています。鳥ちゃんかリスちゃんの食べ残しです。触ってみると、あらら。ベトベト

アブラヤシの名前はこのヤシのこの実から油を採ることから付いています。

皆さんが普段食べているマーガリンやお菓子やサラダオイル、そしてヤシの実を使ったとうたっている石鹸や洗剤、シャンプーの類、ほとんどがこの実から採る油で作られています。

赤い部分は油がいっぱい含まれていて、これを搾って使います。鳥やリスが大好きなので、食べてこの中のタネを運んでくれるという寸法。

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繊維がいっぱいの赤い部分を取り去ると中からタネが出てきます。このタネがココナッツの実でも登場した「怖い顔」の実。(笑)

ココナッツと同じように3つの穴が開いているのが特徴ですが、芽が出てくるのは1つだけ。あとの2つは退化してしまったんだって。

外側の赤い部分からだけではなくて、このタネからも油をとるそうです。こちらの油の方が高級な油でカーネルオイルって言うんだって。

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こちらはお花。雄花らしいです

かさかさしていて、全然花らしくなくてつまらないお花。どこがどうなってるんだろう?ヤシのお花はたくさん見ているけど、こんなタイプは他にはなくて全然ワケがわかりません。雄花というからには花粉が出ているはずなんだけど、それもよくわかりません。

雌雄同種と資料には書いてありました。でも雌花を見たことがTOMは1回もありません。実がこんなになっているのにどうして??目下アブラヤシの雌花の謎を解くために、アブラヤシを見ると怪しい人に変身しているTOMです。

アブラヤシは熱帯雨林を考える時にすごく重要なファクターなんだけど、これについてはまた次回に。

・アブラヤシに関しての記事            

アブラヤシの雄花 

ヤシ畑

日本人とアブラヤシ

プランテーション界のヒーロー、ウィービル君

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熱帯植物図鑑 目次 (時々更新中)

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2006年7月19日 (水)

ココナッツの実

Cocos nucifera

ココナッツシリーズはまだまだ続きます(笑)。

ココナッツの実は誰でも見たことがありますよね。

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上の写真は、ウビン島のココナッツのプランテーションで収獲している最中のものをパチ!街中で見るココナッツはオレンジ色の実がなっているんですが、緑色のうちに収獲してました。

ちなみにあんな高いところの実をどうやって採るんだろうって思うでしょ。男の人が2人組で作業していましたよ。

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一人は木の上で実のついている花序の根元を切ってロープで降ろします。花序の茎の分かれ目のV字部分にロープを引っ掛けて、すーっと降ろすの。最初は何が落ちてきたんだろうってビックリしました。一人は木の下でそれを受け止める役。

木にははしごも何も使わないで登るみたい。どうやって登ったかは見ていなかったのでわかりませんが、TOMよりほんの少し前を歩いていたグループの人たちは「男の人が2人いるな。何をするんだろう…?」と思ってたそうで、TOMが一人が木の上にいると気がついた、その場所に達するまでにはほんの少しの時間しか過ぎていなかったはずなので、文字通り何らかの方法でスルスルと登ったのでしょう。あー、見たかった!

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「花序の根元の部分に雌花、先に雄花を多数つける」と資料にはあります。根元に近い部分の雌花が実った様子が上の写真からも見て取れますね。

実にはお花のときのガクがちゃんと残ってました。花のガクの写真と比べてみて!

資料には、「果実は人の頭くらいの大きさで、鈍三角状外皮は革質表面は滑らか、最初は緑色だけど、後に橙黄、枯れて熟すると灰褐色になる」と書いてあります。うんうん、その通りだー。町で見るオレンジ色の実は、この緑色の実がもっと熟したものなんですね。

続いて「中果皮は厚い粗い繊維の層、内果皮は硬い黒褐色の殻。」

ん?「中果皮?」「内果皮?」 何じゃそりゃ?

中果皮はココナッツの場合は一番外側の層。構造を説明したいなと思ってネットサーフィンをしていたら見つけました。このサイトをご覧あれ。繊維質の層がよくわかるよね。この繊維質の部分からはロープやブラシなどを作るそうです。ココナッツは海辺に生息するヤシですが、この繊維質の部分のおかげで水に簡単に浮くことができるので、海の波に乗って生息範囲を広げることができます。

一昨年前のインドネシアの津波の時には、沖まで流された人が、何週間も経ってから救出されたということがありましたよね。あのとき彼らが食べたのが、一緒に流されて浮いていたココナッツの実だったそうです。ヤシの実は日本へも昔から流れついて歌にもなっていますね。こんな風にぷかぷか水に浮かぶ秘密はこの繊維質の層にあったんですよー。

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この繊維質の層を剥くと、黒褐色の殻が出てきます。この殻が内果皮。本当の種子の部分はさらにこの中にあります。この殻には3つの穴が空いているそうです。今はその穴のひとつから芽が出るのですが、大昔は3つの穴全部から芽が出ていたものが、2つ分は退化してしまって、今は1つしか出てこなくなってしまったんだろうということでした。

ココナッツの3つの穴は残念ながら写真を撮ったことがないので、代わりにアブラヤシの内果皮の写真を載せました。大きさはずーっと小さいんですけどね。3つ穴が開いてるでしょ。こうやって見ると「怖い顔」に見えませんか?(笑)

ココナッツの実はちょうど人の頭くらいの大きさをしているでしょ。で、繊維質の部分を剥ぎ取ると、こんな猿の頭くらいの大きさの「顔」が出て来るんだそう。うわー、怖い!

ココナッツの「ココ」はポルトガル語の「quo quo」という言葉から来ているんだそうです。この言葉は「猿の顔」という意味なんだって。そんでもって、おいしい木の実だから「ナッツ」。そんな意味の名前だったんだねぇー。面白い!!!

話を元に戻します。

果実が未熟なうちは、内果皮の殻の中は水で充たされています。この水がジュースとして飲まれるものです。あんまりおいしいとも思えないんだけど、TOMはこのジュースを飲み干した後に、内側に付いている白い柔らかな部分をこそぎとって食べるのが好き。ほの甘くておいしいです。ジュースだけ飲んで「まずい」と言っている人がいたら、今度はこの白い部分を食べてみてください。

この白い部分が胚乳層。芽が出るときに栄養になる部分。果実が熟してくるとこの胚乳層が厚くなって、中の水は吸収されてなくなっていくそうです。

成熟して硬くなった胚乳(白い部分)をコプラ(Copra)と言います。これがとっても重要。

シンガポールのウェットマーケットに買い物に行くと、このコプラを細かく砕いて売っているお店があります。このコプラを使ってココナッツミルクやココナッツオイルを作るのだそうです。

砕いたコプラに水を加えてよく揉むと白い水になります。これがココナッツミルクなのだそうです。ココナッツミルクはタイのカレーにも欠かせないものだし、デザートなどにも欠かせません。東南アジアの食生活には欠かせない材料のひとつになっています。

このココナッツミルクを鍋に入れて火にかけます。ぐつぐつと煮て茶色になると油が出てきて、これを布で漉すとココナッツオイルができるのだそう。

ココナッツオイルは化粧品や石鹸、マーガリン、果ては蝋燭にまで化けるとか。残ったはまだまだ栄養分が残っているので、飼料にしたり、畑の肥料にしたり

黒い殻の部分は、工芸品を作ったり、にしてまたまた生活の色々な部分で使います。 「ヤシ殻活性炭」なんて言葉はよく聞くでしょ!

実の説明だけで疲れたー。すごいでしょ。全然捨てるところがないの!ココナッツが「大地からの贈り物」と呼ばれているわけもうなずけますね!

ココナッツシリーズ ココナッツの花 ココナッツの砂糖  ココナッツの花2とアレコレ の回も見てね!

資料:「不思議発見 はじめの一歩」 シンガポール日本人会

     「熱帯植物要覧」P523

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2006年7月17日 (月)

ココナッツの砂糖

Cocos nucifera

ココナッツからは お砂糖 が取れるそうです。

お花の花序が出てきたら、切ります。そうすると花序のところから糖分いっぱいの液が出てきます。下の写真はもうお花が咲いてしまっている花序。もう少し若い状態で切り取るんだろうなぁ。

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熱帯植物要覧には「花序を切断して出る樹液(Toddy)も飲用。煮詰めて砂糖(Jaggery)、発酵させてヤシ酒(Arrack)、又は酢。」と書いてありました。

色々作れるんだね。

左のは近所のスーパーで買った砂糖。塊です。

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しっかりと原材料「ココナッツフラワーウォーター」と書いてありました。

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中身はこんなんです。竹の筒か何かに入れて固めるんでしょうか?そんな感じの形をしていました。

味は黒砂糖とは違うけど、ただ甘いだけじゃない、うまみのある甘さって言うんでしょうか。黒砂糖感覚でTOMはそのまま飴の代わりにかじったりする時もあります。TOMには料理にはうまく使えないので、何とか消費せねば…と。

ココナッツだけではなくて、砂糖を取るヤシの木は色々あります。いろんな形でヤシが熱帯の人たちに利用されていることを是非知ってくださいね!

資料:  「熱帯植物要覧」P523

ココナッツシリーズ ココナッツの花 ココナッツの実 ココナッツの花2とアレコレ の回も見てね!

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2006年7月16日 (日)

ココナッツの花

Cocos nucifera

ココナッツパームとかココヤシという言葉は誰でも聞いたことがあると思うんだけど、日本に住んでいるとココナッツの花がどんなふうに咲くのかなんて考えたことがないでしょ。

ココヤシも立派な被子植物の仲間で、お花が咲きます。今回はお花に焦点をあててご紹介しまーす!

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ココヤシの木を見上げたら、葉の付け根のところを探してみてください

運がよければこんな枝みたいなのが見えます。この枝にヒヤシンスの花みたいにぺぺぺっと小さな白っぽいのがいっぱい付いているのがココヤシのお花です。花がある場合は小さな蜂とかの虫が群がっているので、上の方で今花が咲いているんだなというのを予想することができます。

高いところにあるので、もちろんお花の詳しい形は見えません。

そういう場合は木の下を探します。いい頃あいのものがあれば、下に花が落っこちているからです。

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へっへっへ。このお花はオーチャードロードのイスタナパークのところのココヤシの並木のお花です。在シンガポールの人ならいつも見てるヤシだけど、花をちゃんと見てる人はいないでしょ。本数が多いので、どれかが花をつけてます。ココヤシの花が見たい人は行くべし。大統領官邸の向かいで地面をゴソゴソ探っていると不審者みたいに見られますが…。

大きさは親指の大きさを見るとわかるよね。

ココヤシを始めとして、ヤシのお花の子房は3つの心皮からできていて、その現れとしてメシベの先が3つに分かれています。見えるでしょ。

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単子葉植物はオシベや花びら、ガクも3の倍数で成り立っていることが多いんですけど、このお花も「オシベ6本 花びら3枚 ガク3枚」でできていました。ヤシのお花はこういった構造のものが多いです。ヤシのお花は小さくて、おまけに背が高いので遠くて目立たないけど、ちゃんとお花が咲いていて、同じようなんだけど、バラエティーに富んでいて面白いんですよ。

熱帯植物要覧によると「葉腋から肉穂花序を抽出、基部に雌花数個、上部に雄花多数。」とありました。ああ、だから実が葉の根元から直接出ているように見えるんですね。写真のお花は花粉が付いていたので多分「雄花」。「雌花」が先に咲いて、後から「雄花」が咲くタイプなんだけど、雄花にもメシベの痕跡が残ってこんな感じの格好をしているのかもしれません。

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実の赤ちゃんが花序の途中についているのがわかりますか?雄花が咲く頃には先に咲いた雌花の幾つかは実の赤ちゃんになっているということなんだろうな。

下の写真はもう少し大きくなったところ。

最終的にはオレンジ色になって、葉の付け根のところにボコボコっとなっているように見えます。でも本当はちゃんと花の咲いていた花序に並んでくっついているんだよ。

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追加です。すみません。間違っているところがありました。続きはこちらココナッツの花2とアレコレ をご覧下さい。

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ヤシ科 (単子葉類 ヤシ目)

原産地: たぶん太平洋諸島原産。 でも色々使えるので、湿潤熱帯に広く分布栽培されています

Common name: Coconut Palm 、ココナッツパーム、ココヤシ

資料:  「熱帯植物要覧」 20040621_003s2 P523

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2006年7月 1日 (土)

セイロンサゴ

Cycas rumphii

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シンガポール植物園のパームコートのエリアにあるソテツの木。日本の実がオレンジ色になるソテツとも違っていて面白いです。

ソテツ科 Cycadaceae (裸子植物)

原産地: インド、 アンダマン諸島、ニコバル諸島、テナセリム、マレーシア半島~オーストラリア

Common name: Malayan Fern Palm , Paku Laut  , Ceylon Sago, Bread Palm , インドソテツ、ルンフソテツ、マラヤンファーンパーム、 セイロンサゴ

木の下に入って上を見上げると雌花か実(正確には裸子植物なので種)を見ることができます。種の直径は3~4cm

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コチラが雌花(?)

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別の場所でこんなのが付いているのも見つけました。もしかして雄花?それとも葉が展開する前のもの?どっちでしょうか?ソテツ科の雄花はマツボックリみたいな形をしているのは知っていますが、このソテツの雄花を見たことがないのでわかりません。知ってる人がいたら教えてね。

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葉はこんな形で長さが2.5mくらいにもなります。ヤシと違って羽状の葉全体がのっぺりとした感じです。わかりますか?

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ユリのむかごみたいなのもついています。ポコッって落っこちて、遺伝子が同じ、新しい株が成長します。

「1001 Garden Plants in Singapore」 P237

「熱帯植物要覧」P1

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2006年6月 5日 (月)

パームバレー

数日前に「ラテンコンサートがあるよー」ってPRしたんですが、シンガポール植物園(Singapore Boranic Gardens ) で屋外ステージがあるエリアが「パームバレー(Palm Valley) 」と呼ばれるエリア。

Palm_valley1s

ヤシの谷ですね。

ここではたくさんのヤシコレクションを観察することができます。

お花がキレイな熱帯植物は、日本の熱帯植物園でもたくさん見られるし、観葉植物や、夏の花木・鉢植えなどで日本でも出回ることがあるんだけど、色々なヤシを目にする機会はあんまり無いように思います。

Palm_valley4s 大きくなると30mを優に超える種類とかたくさんあるし、なんたって地味!!!花も小さくてやっぱり地味だし、いつも咲くわけじゃない。日本でそんなに場所ばっか取るもの植えられないよーってなもんだと思うんだよね。

だから、ヤシは全部で2000種類以上もある のに、日本ではよく見る機会も、考える機会も無くて、TOMの印象と言えば、「ココナッツ」「カナリーヤシ」「棕櫚」ってくらいだったのでした。

だったんですが、最近ちょびっとヤシにはまっています。

葉も同じようだし、花も地味だし、…なんだけど、でも千差万別なんだよーー。面白い!!

でもでも。ヤシコレクションのエリアのくせに、樹名板がなくて名前もわからないヤシがけっこうあるし、花が咲いててもはるか遠くの木の上でわけがわからないし、本も日本語のヤシの専門書とか見つけられなくて英語で全然わけがわからないし、学名がわかって調べても本でも見つからない、Googleあたりで検索かけてもちっともヒットしないし…なんてわけで、よーするにわからないことばっかなのだ!!

それでも、本を読めば読むほどヤシって熱帯の人たちの生活には深く深く入り込んでいて、日本にいたときは気がつかなかったけど、日本人の私達の生活にも深く深く関係していることがわかって、もっともっと知りたいって思ったわけ。

ってわけで「ヤシの谷」を徘徊中のTOMです。

ヤシ関連の役に立ちそうなサイトをご存知の方は是非、教えて下さい。本も教えて下さい。

ヤシ?自分もココナッツくらいしか知らないよーって思った方はコチラのページも合わせてご覧下さいね。

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2006年4月14日 (金)

Hydriastele microspadix

Hydriastele microspadix

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ヤシ科 

原産地:ニューギニア(ネットの情報です。植物園の樹名板にはオーストラリアとありました)

シンガポール植物園のヤシの谷(パームバレー)にあるヤシの1つ。

樹名板があったので学名がわかったけど、その他のことは資料が見つからなくてわからなかった。残念。

ただ、けっこう珍しいヤシらしくて、「レアーパームシーズドットコム」なんてサイトで「タネを求む」みたいなことをやってました。http://www.rarepalmseeds.com/index2.shtml

そう言えばシンガポールの街中にはたくさんの種類のヤシが植えられているけれど、これはあんまり見かけないかな?

Hydriastele_microspadix6s

シンガポール植物園にある株は株立ちのヤシみたいに見えますが、こちらのサイトの写真は1本立ちしている写真が載っていました。成長して大人の株になると、1本立ちになるタイプなんでしょうか?

葉はこんなん。よく見るココヤシやなんかに比べると一枚の葉が短い印象があります。

Hydriastele_microspadix1sお花は見つからなくて、赤い実が実っていました。鮮やかな赤できれいだねー。

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2006年4月13日 (木)

ニボンヤシ

Oncosperma tigillarium

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すっごいトゲ!東南アジアの人々は吹き矢の矢にこのトゲを使っていたそうです。触ってみると本当に堅くて痛いんだよー!!

ニボンヤシは東南アジア原産のヤシで、海岸に近いところによくはえているのを見かけます。

けっこう背がぐーーんと伸びるヤシで、30mくらいにもなるかな?遠くから見ると、下の写真のような姿がよく目に入ります。葉の先が垂れているのが特徴のひとつです。で、近くに行くとトゲだらけの幹が…。海岸近くに生えていたらニボンちゃんかな?って思うわけ。

この幹の部分はシリカをたくさん含んでいて耐水性が強いので、魚をとるための仕掛けのケロン(kwlong)の材料に使われるのだそうです。海辺に行くと、トゲトゲの材木が海水に突き刺さっているのを見ることがありますが、ニボンちゃんだったのですねーー。

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Oncosperma_tigillarium4s_1

よーく見ると葉の下にお花の塊が…。

木の下に行ったら、下のような黄色の紐みたいなのが落ちていました。どうやらこれがお花らしいです。 資料にはお米の香り付けに花を使うと書いてあったけど、この紐状態のお花を入れるのかな?

Oncosperma_tigillarium5s

 Oncosperma_tigillarium6s

紐の拡大写真。

ヤシのお花には幾つかタイプがあって、ニボンちゃんの場合は「3つのお花が1つの組になるタイプ」なんだそう…。

わかるかな?「真ん中の下に丸いつぼみが1個、その上に細長いつぼみが2個」。これで1組なんだって。こういうタイプのお花を「トリアド」って言うのだそうです。

上の2つが雄花、下の1つが雌花なんだそうです。

下の写真は紐の先っぽの部分の写真。先っぽから順番に咲いていくようで先っぽ部分のお花は開いていました。多分、これは雄花の写真。

Oncosperma_tigillarium8s雄花が先に咲いて、後から雌花が咲いてくるのかな?そんな感じの咲き方でした。

指の先っちょと比較してね。小さいでしょーー。写真が鮮明でないのはカメラの性能がこの小ささに追いつかないからなのよー(涙!!)

 

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Oncosperma_tigillarium9s

お花が咲き終わるとこんな黒紫の実がなります。

資料には「果肉を糖蔵。核はビンロウジ代用の噛み料」とありました。すっごく硬い感じだったんだけど、どうやって使うんだろう?疑問です。

ヤシの仲間達はは熱帯には無くてはならない植物。ニボンちゃんもその一つです。日本の人にはなじみがないと思うけど、「こんなんもあるんだー」って思ってもらえると嬉しいな。これからも続々とヤシの紹介をしていきますね!

ヤシ科

原産地:東南アジア

資料:熱帯植物要覧 P529

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2006年2月23日 (木)

マニラパーム

Veitchia merrillii

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ヤシ科 (ユリ(単子葉)綱 ヤシ亜綱 ヤシ目)

原産地:フィリピンのライムストーンヒルズ

Common name : Manila palm , Merrill's palm

シンガポールの街路樹で見かける小型のヤシ。高さがせいぜい10mくらいにしかならないそうだ。ロイヤルパームが25mとかにもなるのに、これは小さい。

フィリピン出身だけど、今では造園材料として東南アジア全体によく植えられているらしい。

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お花はこんな風。直径2cmくらい。花びらみたいに見える細長いところはおしべ。花びらとガクは3枚ずつ。

花が終わると小さな、まるでうずらの卵のような赤い実がたくさん咲きます。

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花序はこんな風に、葉の下のほうからまとめて出てきます。

資料:「Tropical Trees and Shrubs」P189

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2005年12月23日 (金)

ロイヤルパーム

Roystonea regia

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ヤシ科 Palmae 

     Arecaceae(単子葉綱 ヤシ亜綱 ヤシ目)

原産地:キューバ、ジャマイカ、パナマ

Common Name: Royal Palm, ロイヤルパーム

シンガポールの街路樹にはたくさんのヤシが使われているんだけど、これがみんなシンガポールに元々あったものっていうのは大きな間違い。シンガポールでは熱帯の観光地というイメージをつけるために、あえてたくさんヤシを街路樹に植えてあるんだって。日本人にはヤシと言えば「ココナッツ」って感じだけど、まあ、形も大きさも実に様々なヤシが、町や公園のあちこちに植えられて、熱帯らしさを演出しています。

このロイヤルパームは街路樹に植えられているヤシの木としては多分、私たちが一番目にすることが多いヤシだけど、この子の故郷は中央アメリカ。でも形がヤシらしくてきれいだから、熱帯亜熱帯のあちこちの大きな通りに街路樹として使われてます。

根元がプクっと膨らんでいて、幹に輪っかの模様がついていて、すくっと縦に伸びてる。葉はちょっと暴れん坊。高さは25mくらい。写真の場所はシンガポールのオフィス街。こんな街路樹もなかなかカッコいいでしょ。

資料:「Tropical Trees & Shrubs」P187

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2005年11月26日 (土)

ビンロウジュ

Areca catechu

areca_catechu4s areca_catechu1s  

檳榔樹 ( ビンロウジュ)という言葉は日本にいたときから聞いたことはあったけど、シンガポールに来るまで何のことかわかってなかった。じつはヤシの名前。薬用・染料として、日本にも古くから、このヤシの実が輸入されて使われていたということなので、だから「びんろう」という言葉を聞いたことがあったのかなぁ…。

果実(卵くらいの大きさ。熟れるとオレンジ色~赤)は葉の下につくのだけど、この中の種を、台湾やインドをはじめとする東南アジア一帯に広がる風習に使うのだそうだ。

風習というのは嗜好品の一種と言うべきか。「ベテルナッツチューイング」という風習。この種子を薄くスライスして、石灰の粉にまぶし、コショウの仲間のキンマの葉に包んで噛む(シンガポールではペースト状にした石灰をキンマの葉に塗りつけるそうです)…というもの。これにスペシャルフレーバーとしてギャンビアやドライココナッツ、サフラン、砂糖、クローブ、カルダモン、ターメリックなどをお好みでプラスして楽しむのだそう。すっとするとかしないとか…。

お客様が来た時などは、きれいな入れ物にこれらのセットを入れて出し、もてなす…そんなことがつい最近までよく行われていたとのことで、シンガポールの博物館に行くと、お客様をもてなすための銀で作ったセットなどが、展示されていて面白いです。最近は発がん性が指摘されて、楽しむ人は減っているとのことでした。

       (詳しく知りたい方はウィキペディアに飛んで「ビンロウ」と入力してください。)

そんな風に、シンガポールを含むこの地域では重要な産物だったので、シンガポールのちょっと外れとかウビン島とかちょっと田舎に、野菜などと一緒に植えられています。

シンガポールでは今でもインド人街に行けば、キンマの葉に石灰とビンロウジュの種のスライスをセットで売ってくれるお店があります。最後まで食べてしまうのではなく、チューインガムのように、吐き出すのだとかで、売っているお店の周りの床は赤っぽい色にあちこち染まっていて、誰かがテキトーに吐き出した跡を見て取ることができます。

売ってる檳榔子(ビンロウジ)の写真が載っているブログ。(木の写真は多分クリスマスパームの方だと思うけど。)こちらもどうぞ。

関連ページ ビンロウジュの花 http://tropicalplant.air-nifty.com/top/2006/08/post_bbe6.html

ヤシ科 Arecaceae

アレカヤシ亜科 アレカヤシ連 アレカヤシ亜連

Arecoideae Areceae Arecinae Areca

原産地: マレー半島原産???(実を使うために東南アジア一帯で栽培されているけれど、wild plantは知られていないと書いてありました)

Common Name: Betel Nut Palm, Pinang, Areca Palm, ビンロウジュ

2005.11.8 ウビン島で撮影。

資料: 「観葉植物 」山と渓谷社 P564

     「Tropical Trees and Shrubs 」 P165

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