カテゴリー「Bd:熱帯植物事典(潅木) Shrubs」の記事

2007年7月16日 (月)

ツルアダンの仲間

Freycinetia multiflora

シンガポール最後の日にmayuriさんに誘われてシンガポール植物園最後の散策をしていたときに出会った子。

シンフォニーレイクの横にタケみたいな葉っぱの潅木があって、こんなきれいなオレンジのお花が咲いていたの。

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何?樹名札もないし、なんだかわかりません。

残念だけど、わからないので、ほっておきました。先日「植物の世界」を見ていたら、「あーーー、コレ!!」。見覚えのあるオレンジのお花が…。この子そっくりのお花でした。でも葉っぱの感じが違うので属は同じだと思うけど、種は違うものだと思います。あー嬉しい。

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タコノキの仲間なんだー。と思って気がつきました。あんなにいっぱい見ていたタコノキだけど、お花をじっくり見てことがなかったわ…。

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お花の形からツルアダンの仲間だと思うんだけど、この株はどうにもツルには見えませんでした。潅木って感じの株。

「1001 Garden Plants in Singapore 2nd Edition 」P249のshrubs(潅木)のページには Freycinetia multiflora が載っていました。この本の中のFreycinetia はこれ1つだったので、今回の写真の子もそうかなぁ。ただ、写真が小さすぎて確信がもてなかったので、ネット検索。

http://www.nippon-shinyaku.co.jp/herb/flower/04_03/index.html

http://www.plantoftheweek.org/week023.shtml

http://www.botanic.jp/plants-ha/fremul.htm

5_92こんなんが出てきて、葉っぱの様子とか色々見て、きっとこれだということでアップ。

茎はこんな感じです。小さめのヤシの葉みたいな印象を受ける葉っぱでしたね。

タコノキ科と言われてよく見てみれば、確かに森の中で見かけるツルのパンダンに似てる…。でもこの子はツルじゃないから、そんなことを想像もしなかったのよ。

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さてお花です。

どこが花びらでどこがオシベ、メシベ???

木の中で目立つのはこんな格好をしている花。

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単子葉植物だから、この3つ上がってるのがオシベとかメシベとか??

なんか違う気がする。タコノキの仲間ってことはこの粒々1つ1つが花??

この粒々、明らかに花が終わった後。この花の1つ1つにメシベとかオシベがあったのか?どこだ?

見つかりません。

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そうこうしているうちに花びらが開いていない花がいっぱいあるのに気がつきました。(正しくは花びらではありません。苞(ほう)だと思います。)

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あれ?入り口がちょっとだけ開いてる??

中に何か見えます。ごめん、ちょっと見せてね。…と苞を開いてみる。

あ、これが咲いてる状態?花粉みたいなのが付いてるよ。

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先っぽを拡大したのがこの写真。うーーーん。これ、何だろう?花粉が出てるから雄花の花序かな。よくわからない。

上の写真を見ると、これが実になっていくようにも見えるから、花粉みたいに見えるけど、じつは何か違うもので雌花の花序かなんか???

「植物の世界」のタコノキ科を開いてみました。

それによるとタコノキ科は雌雄異株

雄花序穂状で、多数の小型のおしべだけからなる花をつけ、花序はさらに円錐状の大きな花序をつくることが多い。」

雌雄異株ということは、この花序は雄花の花序か、雌花の花序かのどっちか。花粉が出てるからやっぱ雄花の花序だろうか。このモヤモヤ見えるの1つ1つが雄花の1つ1つで、花びらも何もなくなっている状態ってことなのかな。でもってこの花序が集まって、さらに大きな花序になっていて、それを赤い苞が包んで、花びらのように見えて、1つの花のように見えてるって訳なんだね。

雌花序は多数の雌花が集合した休憩や円柱形の花序になり、雌花は子房が1室、1個から多数の胚珠があり、花被は退化して、ない。」

TOMが見て苞の中を覗いたのは、みんな花粉が付いていました。だとすればこれは雄株。上の方にある、サトイモ科の穂状花序みたいな写真は雄花の咲いた跡ということになります。虫をよりたくさん呼び寄せるためにすぐには枯れずに赤い色を残しているのかしら。

それとも同じ場所に雌雄両方の株が植えられていて、上の粒々1つ1つが雌花の後で、これから実になるのかしら。でもってどんながなるんだ?資料には「液果状」と書いてありました。よく見るタコノキは「石果」。うーーん、どんなんだろう?液果じゃなくて、液果状…。状って何よ!!!想像がつきません。液果を付けて、鳥などにタネを運んで貰うんだって。14_10

上の実の赤ちゃんみたいな粒々をもう一度注目。ちょっと拡大。うーーん、これってタコノキの実に似てる。やっぱこれは雌花序の花の終わったものかな。2つ点々が見えるけど、ここが柱頭だったようにも見えるよね。

答えを知ってる方は教えてください。

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どちらの花序にも苞がよく発達し、白や赤に色づいて目立つ。」

たしかにそうです。

左の写真は苞がまだ硬く閉じているもの。本当にお花みたいでしょう?

苞が花びらのように大きく開かないのは、中で小さめの虫に暴れさせる為なのかな?(でもって花粉をよりたくさん付けさせる)少なくとも風媒って感じの花ではないですね。

ツルアダン属はスリランカ、マレーシア熱帯地域から太平洋の島々まで約180種が分布し」ているんだそうです。お仲間、けっこういるんですね。

タコノキ科 Pandanaceae

原産地:フィリピン

Common name:Climbing Pandan,フレイキネティア・ムルティフロラ

資料:「朝日新聞社 植物の世界」 P11-98

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2007年1月20日 (土)

クロトン

Codiaeum variegatum cultivars

日本でも観葉植物としてとってもポピュラーなクロトンちゃん。正直言って今回こんなにいっぱい発見があるとは思わなかったので、嬉しい驚きでした。

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クロトンって知ってますよね。シンガポールでは中国系の人たちのお墓にたくさん植えられています。公園や街路樹で使われることはあんまりなかったのか、クロトンを街中でじっくり観察することはあんまりないまま、月日が流れていました。

去年の7月にオープンしたシンガポール植物園のタングリンゲートの周囲には結構色々な種類のクロトンが使われていて、TOMがずっと気にかけていた「クロトンのお花」を観察することがようやくできました。

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で、遠めに見るとこんなん。「観葉植物」には「花は雌雄異株で総状花序に多数つくが、小さく観賞価値はない。」と書いてあるとおり、色鮮やかな葉に比べて、あんまり目立つものではありません。でも、そこまで言うほどかわいげがないとも思わないけどなあ…。

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でもって、だんだん拡大していきます。

いやん。かわいいじゃん。確かに小さいけど。直径1cm未満のお花でした。

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よく見るとオシベの奥の方に黄色い小さな弁が見えます。最近、気が付いたんだけど、こんなふうに黄色い弁や、輪っかが花の奥のほうにあるものって結構多いんだよね。それも小さめのお花。

以前、別のこう言うタイプのお花の小さな弁を舐めてみたら、甘かったことがありました。もしかしたら、「ここに美味しいものがあるよー!」という花粉を運んでくれる虫たちへのコマーシャルなのかも…って最近は思ってます。どう思う???

「お花がかわいいー」と騒いでいたら、変なもの発見。

むむ。これは何?

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2本に分かれている下のほうに伸びている花序は…、もしかしなくても雌花じゃん

ぱっと目に付く雄花で「花だー!」と騒いでいたけど、あのかわいいのは雄花だったのでした。

それにしても花っぽくないぞ、おまえ。メシベだけで、色もなくて、どうやって虫くんを呼んでいるの???蜜とかがどこかにあるの?不思議です。トウダイグサ科のお花はどうもアピールが弱いです。だって、この雌花だって長さも1cm未満。小さいの!!!

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話は飛びますが先日の話。 ラフレシアはトウダイグサ科だった!」の記事を読んだ方で、トウダイグサ科の花って普通はどんなん?って思った人もいると思うんだけど、こんなんです。ラフレシアとクロトン、この子たちのお花の共通項ってどこ????

一生懸命長年にわたって研究をしてきた植物学者たちが、ラフレシアをトウダイグサ科に入れることができなかった…という事実、本当に心底理解できます。花や実の形態から一生懸命調べていた人たちは、「生命の進化の妙」に先日のニュースで打ちのめされたに違いない…なんて、クロトンのお花をじっくり見ながら思っちゃいました。

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でもって雌花が受粉をすると、実がなります。左上が実の赤ちゃん。熟すと左のような実がなります。

クロトンは雌花の花序と雄花の花序が2本一組で出るのが普通のようです。クロトンを観察した時に、TOMは雄花ばかりを見つけたのですが、その横にもう実の段階になった雌花の花序が必ずくっついていました。

面白いことに、植物は雄花やオシベ先行のことが多いけれど、クロトンは雌花が先に咲いて、自家受粉を避け、先に実を成らせるようです。

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熟した実を割ってみました。3つの部屋に分かれて1つずつタネが入っています。おおーーー。この形は何かにそっくり!!! (友の会の人たちなら一目瞭然だよね)

楕円形のタネは長いほうで5mmくらい。小さいです。カワイイです。

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家に帰って、その何かの実と並べてパチっ!

ねね、そっくりでしょ。

右側が何かの実とタネで、左側がクロトンの実とタネです。同じトウダイグサ科というのがよくわかりますねー。

何か については近いうちにアップします。あまりにもアタリマエの基本の木で、紹介するのを忘れていましたぁ。

「観葉植物」には、「原産地がはっきりしないが、変異を生じやすいので、多数の選抜された園芸品種が、熱帯各地で生垣や庭園樹として広く栽培されている」と書いてありました。日本には観葉植物として紹介されていますが、お日様が大好きなようで、熱帯の直射日光の下で元気に育っています。原産地はどんな環境だったんでしょうね。知りたいなあ。

園芸品種がたくさんある…という言葉の通り、色々な葉の色、形のものがいっぱいあります。観葉植物の本を見るといっぱいパターンが載っているので、興味がある人は見てみてね。

トウダイグサ科 Euphorbiaceae

原産地: マレー半島、太平洋諸島、オーストラリア北部に15種(「観葉植物」)

Common name: Croton 、クロトン、クロトンノキ

資料:「観葉植物」山と渓谷社 P208

「1001 Garden Plants in Singapore」P90

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2006年9月 8日 (金)

アオノリュウゼツラン

Agave americana

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ご近所でこんなお花が咲いていて、「あれ何?」と聞かれたのでUP。でも日本でもよくニュースになったりするお花だから、日本にいる人のほうがたぶん知ってるよね。

正体はアオノリュウゼツラン

リュウゼツラン(竜舌蘭)という名前はテキーラの材料になるってことで有名だけど、この子がテキーラに変身するわけではなくて、同じリュウゼツラン科のご親戚(Agave tequilana Common name:Blue Agave)がテキーラの材料になります。

アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭)という名前は、本当の意味で「リュウゼツラン」と呼ぶのは同じ種の斑入りのものを指すのだそうで、この子は緑1色なので、こう呼ばれるのだそう。

リュウゼツラン科 Agavaceae (単子葉植物 ユリ亜綱 ユリ目)

原産地: メキシコの乾燥地帯 アフリカとヨーロッパの地中海地方では野生化

Common name: Agave, Century plant, Maguey, American Aloe, センチュリープラント、アオノリュウゼツラン

色々と説明しようかと思ったんだけど、奈良教育大学の学生さんが作っているリュウゼツランのサイトを発見してあんまり面白かったから、そっちへ飛んでください。特にね、トップページの右下にリンクが貼ってある動画たち。 お花がどんな風に咲くかよく分かります。「竜舌蘭の詳細スライド」という項目も是非見てください。勉強になります。これでもかーーー!というくらいにリュウゼツランにこだわっていて、楽しめます!!

http://kaede.nara-edu.ac.jp/agave/

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左の写真が本体。高さは1mくらい、横に1.5mくらいはある株です。

これが植えてあるところはドライエリアの植物をデザインしてある場所で(と言ってもただのコミュニティーセンターの前の植栽)、ちょっと前まではこの本体だけでした。いつの間にか花の茎が伸びて、それが特大だったのでみんな「あれ?」って思ったみたい。

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熱帯雨林気候のシンガポールではドライエリアの植物はあんまりご機嫌よくしててはくれないし、この子は人生の最後にお花を咲かせるタイプの植物なので、そうねー、あんまりシンガポールでは見かけないかも。

花茎は何メートルくらい伸びてるんだろう。10mくらいはあるんだろうか。そこから花序が出てたくさんの花がいっぱい咲いているのをしばらく前に見ることができました。

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下にいっぱい枯れたお花が落ちていたので拾ってパチ! 1つ1つのお花はこんな形をしています。上のサイトの説明によるとオシベが先に出て、あとからメシベが成熟するそうです(雄性先熟)。花粉を運ぶのは原産地ではコウモリがやっているとも書いてありました。だから、花の蜜は夜により多く出て、コウモリを誘うんだって!

花の構造がわからなかったので、ちょっと広げてみました。花びら6枚 オシベ6本、メシベ1本。6_5 ユリと同じだねぇ。単子葉だねぇ。

資料にしたサイトの説明によると、「センチュリープラントは100年草と言われるけれど、実際はそんなに時間がかかるわけではない。暖かい地方なら10年かそこらで咲くし、寒い地方だと60年ほど かかることもある。」とありました。おまけに、お花が咲くと株が枯れてしまいます。100年ほどは長くないけど、そんなに長い時間成長してお花が咲いて、タネを付けて枯れちゃうんだと、種(しゅ)として生き残るのが大変じゃなかろうかと心配になりますが、小苗を成長中に作って、タネだけで増えるんじゃないから大丈夫なんだって。球根とタネと2通りの戦術を使う、チューリップとかにもよく似てますね。

アオノリュウゼツランの樹液や葉を絞ったジュースは色々と薬に使われるようです。利尿剤や下剤、打ち身の薬や消化不良や便秘などが書いてありました。タネはひいて粉にしてパンにしたり、スープにとろみを付けるのに使うそうです。「Pulque」はビールのような飲み物でアオノリュウゼツランの樹液を発行させて作るんだって。どんなんだろう?知ってる?(Agave salmianaの方がこのお酒にはよく使われるようですけど)

テキーラの材料ではないけれど、色々スグレモノの青の竜舌蘭ちゃんでした!

参考にさせてもらったサイト:http://www.floridata.com/ref/A/agav_ame.cfm

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2006年8月30日 (水)

炎の美女

Carphalea kirondron

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1_14アカネ科 Rubiaceae

原産地: マダガスカル

Common name: Flaming Beauty, フレイミングビューティー

最近よく公園や街路樹に植えられているのがこの子。遠目で見ると、赤いサンタンカか何かが咲いているようですが、正体は違っていました。

近くで見たのが下の写真。ポインセチアみたいに、赤いのは花ではなくて、葉の変化したもの。その中に白い小さな本物のお花が咲いていました。直径5mmくらい。うーーん。かわいい…。

資料:「1001 Garden Plants in Singapore」P83

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2006年8月24日 (木)

山丹花の性転換

Ixora sp.

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サンタンカ夏の鉢花として子どもの頃からよく見てきたんだけど、熱帯の街路樹にこんなにも使われているとは知らなかったよー。

最初は「サツキ??」なんて思ったりもしたけど、きれいに刈り込まれて、まるで日本のサツキかオオムラサキツツジかのように街路樹の下とかに使われている潅木の正体は、みんなサンタンカでした。

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男と女の話を2回続けてきたところで(1回め 2回め)、その流れでこのお花です。

多くのお花は両性花を咲かせます。1つのお花にメシベとオシベの両方が付くんです。だけどこの両方が一緒に成熟すると、よほど運がよくないと、自分の花粉で受精完了してしまいます。(自家受粉という)

これは植物としては避けたいんだな…。(避けたい理由は こちらをお読みくださいね

サンタンカのお花をよく見たことある?1つの花はこんな順番で咲いとります。

まずはオシベが成熟して花粉が出ます。真ん中に出ている突起はメシベ。でもまだ成熟していないので硬く閉じています。

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オシベの葯が花粉を出し終わってしなびてきました。メシベが成熟してきて、先が分かれてきているのがわかりますか?

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とうとうオシベが取れてしまいました。オシベが付いていた痕だけが残っています。

メシベがういういしいのう…。 (スケベ親父か?)

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メシベが完全に成熟して開いてきました。

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あーあ、受精を終えてメシベもとうとう落っこちてしまいました。子房の中では次世代の遺伝子を持ったタネが育っています。だからこのお花はただいま、妊娠中。

人寄せパンダならぬ、虫寄せ花びらは役目を終えたはずなんだけど、周りのお花はまだまだ恋の真っ最中。だから、お助けモードになってまだまだ赤い花びらを付けています。

下の写真を見て!

色々な段階のお花が一緒に咲いているでしょ。男の子のお花、女の子のお花。そして妊娠中のお花。

こんな風にオシベとメシベが同時に成熟しなければ、同じお花の中でのまちがいも起きないでしょ。隣のお花の花粉が付いてしまうこともあるかもしれないけど、他の株の花粉が付く可能性もぐーーーーんと高まります。なーんて賢いんでしょ。スゴイ!!

こういう風に両性花の中でメシベとオシベの成熟する時期をずらして同じ花の中で受粉や受精が起こらないようにすることを雌雄異熟」と言います。サンタンカのようにオシベが先に熟すタイプ雄性先熟と言います。逆にメシベが先に熟すタイプの花もあります。日本でおなじみのキキョウやユキノシタ、ホウセンカなどもオシベが先に熟すタイプなのだそうです。

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夏によく見るサンタンカは、じつはこんなドラマを私達の目の前で繰り広げていたのでした。知ってた??

アカネ科 Rubiaceae

男と女のシリーズ、1回め 2回め)もついでに読んでね。

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2006年8月12日 (土)

フィリピンの崑崙花

Mussaenda philippica cv.

06052723sシンガポールの街路樹の下でブッシュになっていて、きれいな色を町並みにくれているのが、この子。

丈夫で重宝なのか、街路樹だけでなくて公園とか、本当にあちこちで使われているので、大抵の人は見たことがあるよね。

ポインセチアと同じように本当の花は小さくて、周りのガクの部分が大きくて色が付いていて、長い間、お花が咲いているように見えます。

TOMが「シンガポールの街路樹にポインセチアがない!」と気がついたのはこのムッサエンダちゃんのおかげでした。姿形はポインセチアとあまり変わらないはずのムッサエンダがこんなにあるのに、どうしてポインセチアがないの???この疑問についてアレコレ悩んだページはコチラです。ついでに見てみてね。

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下記の資料には「フィリッピカは高さ1~3mになり、花弁状のガク片は白色卵形で大きい。結実はほとんどしないが、花粉親として有用で、エリトロフィラとの交雑などにより多くの園芸品種が作出されている。」と書かれていました。

色々見てみたけど、今回こちらに写真を載せたムッサエンダちゃんたちは、この元々は白くて色が変わっているガクも一重のフィリッピカちゃんと、先日紹介した真っ赤なガクがきれいなエリトロフィラちゃんとの交配で作り出された園芸品種のようです。あんまりたくさん見かけるので、このタイプが原種なのかと思っていましたけど、違ったんですね。

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フィリッピカちゃんについて調べていたら、こちらのホームページに面白いことが書いてありました。

ムッサエンダ・フィリッピカ(Mussaenda philippica) の突然変異種の一つ、ドナ・オーロラ(Dona Aurora)は、70年くらい前にフィリピンのマキリング山で発見されたそうです。こちらのページに載っていた写真はガクは白くて、色つきのガクはまばらな、コンロンカにとてもよく似たものでした。園芸品種、ロセア(Rosea)は「ドナ・オーロラとアフリカ原産のヒゴロモコンロンカ (M. erythrophylla)と のF1に、もう一度ヒゴロモコンロンカを交配して作られたという」と書いてありました。

ムッサエンダ(コンロンカ)属エリトロフィラフィリッピカ(今日の御題)とパルウィフロラがよく知られています。パルウィフロラは日本では鉢花としてよく見ていたけど、シンガポールの街中では見かけません。派手じゃないからだろうなー(笑)。なので下のみのりさんのページに行って見てみてくださいね。

エリトロフィラ:ヒゴロモコンロンカ

パルウィフロラ:コンロンカ(みのりさんのホームページ) ハンカチノキとも呼ばれているらしいよー。

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葉っぱはこんな感じ。葉脈のところに毛が生えていました。これがごわごわの原因だったんですね…。Rimg0177s

こちらはグレーイーグルス病院の前で見かけたムッサエンダちゃん。白いけれどフィリッピカの原種とも違うようです。白にオレンジのお花が清楚できれいでした。

アカネ科 Rubiaceae

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原産地:フィリッピカはフィリピン、ニューギニア 街中にあるのはこれの園芸種が多い

Common name: ムッサエンダ、ハンカチノキ(本当は違う木の名前だそう…。詳しくは下記のみのりさんのページで。)

資料:「観葉植物」山と渓谷社 P382

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2006年8月10日 (木)

緋衣崑崙花

Mussaenda erythrophylla

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ボルネオ島のセピロクジャングルリゾートというロッジのお庭できれいにムッサエンダが咲いていたので今日はムッサエンダちゃん。

020920_030sシンガポールの公園でもよく見かけます。赤が本当にきれいです。TOMはムッサエンダと言えば、シンガポールの街路樹下のシュラブに、やたらめったら使われているムッサエンダだと思っていたのだけど(左の写真の子ね…)、調べてみたら、この子もムッサエンダのお仲間でした。赤がすごく鮮やかできれいだから印象が違ったんだよね。

ムッサエンダの仲間はアフリカ、インドなどの熱帯に約200種類もあるんだって。

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本当の花はポインセチアと同じように小さくて、目立っているのはガクの1枚なんだって。
この目立っているのがキレイで、花つきが良いので(こういう表現でいいのだろうか?)
色合いを出したいところでよく使われています。

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060730007s2今回発見したことは、このお花、夜は閉じるんだよーー!
昼に見たときは全開だったのが、朝に見たら開きかけていて、その様子がすっごく可愛かったです。

コンロンカというのは日本にいたときから知っていたんだけど、崑崙山脈(中国の)のコンロンだということは今回はじめて知りました。コンロンカの仲間の中に、ガクが赤ではなくて白いものがあるんだけど、この白をコンロン山脈の白い雪に見立てているんだって。う…、なんてロウマンティックな…。誰?こんなネーミングをしたのは…??「赤い旗のブッシュ(Red flag bush)」なんかよりも何倍も素敵じゃないのー!!

アカネ科 Rubiaceae
原産地:アフリカ(コンゴ、ザイールなど)
Common name: ヒゴロモコンロンカ 、サマーポインセチア、ムッサエンダ、 Red flag bush

資料:「観葉植物」山と渓谷社 P382

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2006年7月 5日 (水)

豆鹿(マメジカ)の木

Anisophyllea disticha

ヒルギ科 Rhizophoraceae ( バラ亜綱 ヒルギ目 )

原産地: マライ、スマトラ、ボルネオ

Common name:  Mousedeer Tree , Mousedeer Plant , Leechwood , Kayu Pachat, マウスディアツリー

020517_036sマクリッチリザーバーの周辺の二次林を歩いていると出会うのがマウスディアツリー。高さはせいぜい1.5m程度の潅木で、面白いのが葉っぱ。

大きな…と言っても長さが2cm程度の葉が連なっている上に、小さな葉がまるで編みこみをしたようにくっついているので、マウスディアツリーとすぐにわかります。

葉は つやつやした黄緑色をしていて、とってもキレイ!ただし、古い葉は深緑色をしています。

マウスディアツリーの木を見つけたら、葉を裏返してみてください。1mmかもっと小さい丸くて白いつぼみがついていることがあります。運がよければ幾つかは咲いています。

下の写真からわかるでしょ。すっごく小さいです。06062507s

花はこんな感じ。巨大な指でしょ!花も本当に小さいんだよー。06062513s

今までは赤い実に出あったことは何回かあったのですが、お花に出会ったことはありませんでした。ここのところ、マクリッチリザーバー沿いのプルヌストレイルにつぼみがいっぱい付いている株があることを知っていたので、今日友人と散策した時によく見てみました。咲いていました!1週間くらい前に行ったときも咲いていたのですが、夕方だったので、写真がうまく撮れなかったけど、今日は昼間。上手く撮れるかな…とドキドキしながら、チャレンジ。

戦果はこの通り!

きれいに撮れてるって思いませんか?褒めて褒めて~~!!!

小さすぎて構造とかよくわからなかったのですけど、こんな格好をしてるんですねー。

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花が終わるとほんのちょっとの実がなります。大抵は1個だけ…。そこそこの大きさに育って、赤く色づきます。

マウスディアーというのは、日本ではマメジカと呼ばれる、体長30cmほどの鹿みたいな哺乳類。シンガポールの森にもわずかながら残っているそうです。ナイトサファリやシンガポールズーには沢山いるので、見たことがある人も多いと思います。どうして、この木をマウスディアーと呼ぶのかわかりませんが、愛らしさの度合いは同じくらい!というのは確かなようです。

調べて知ったけど、マングローブによくあるオオバヒルギとかの仲間のヒルギ科。花とか…似てる???ヒルギ科の仲間→オオバヒルギコヒルギ 

「Illustrated Guide to Tropical Plants」P576

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2006年6月25日 (日)

キキョウラン

Dianella ensifolia

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科: Phormiaceae (単子葉 ユリ亜綱 ユリ目)

原産地: 日本紀伊半島以南~インド

Common name:  Umbrella dracaena, Dianella ,ディアネラ、 キキョウラン

シンガポール植物園のミンデンゲートの近くに植えられている単子葉の植物。

目立たない存在ではあるけれど、1cmくらいの青い色の実がとってもきれいで、TOMはぐぐぐっと惹かれてしまいました。

Dianella_ensifolias01

ん? でも日本でも見たことがあるし、確かうちの庭に植えたような気がするぞ?花は見たことがなかったけど、この実、この草姿、見覚えがある…。

って思っていたら、下記のウェブサイトに日本にも紀伊半島以南の海岸に自生すると書いてありました。そっか。だから見たことがあったんだね。

Dianella_ensifolias04

葉に斑入りのものなどもあり、花や実を観賞するというよりはフイリヤブランのように日陰のグランドカバーとして植えられていることが多いようです。でもご覧の通り、フイリヤブランとかよりもちょっと暴れる感じなので、街路樹の下ばえとしては見たことがなく、公園に植えられています。

お花の大きさは1~1.5cmくらいの小さなもの。でもよく見るとすっごくかわいいです。ご覧あれ。Dianella_ensifolias03

資料:「1001 Garden Plants in Singapore」P108

参考にさせてもらったウェブサイト: http://www.yonemura.co.jp/zukan/zukan-k/naiyou/kikyouran0.htm

ごめんなさい。科がよくわかりません。上記サイトには  ツルボラン科(ユリ科)とあったのですが、「1001」にはPhormiaceae とありました。Phormiaceae を調べると、リュウゼツラン科をさらにわけるという考えもあって、その中に、Phormiaceaeがあると書いてありました(コチラのサイト)。単子葉類、ユリ亜綱 ユリ目までは確かだと思いますが、ユリ科の仲間なのか、リュウゼツラン科の仲間なのかよくわかりません。知ってる方がいらしたら教えて下さい。

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2006年5月11日 (木)

インスタントラーメンのつぼみ

Combretum constrictum

シンガポール植物園のスワンレイクの周りの整備がちゃくちゃくと進んでいます。その中に植えられたのがこれ。資料が全然見つからないので、これもサイトで調べたけど、正直自信がないです。詳しいことをちゃんと知りたい方は、学名で検索してご自身で調べられる方がいいと思います。ごめん。 

 Combretum_constrictum5s

花がちゃんと咲くとこんな風です。花びらではなくオシベの花糸が濃いオレンジで人目を惹きます。花序全体の大きさは咲ききったところで直径7cmくらい、長さ7cmくらいってところでしょうか?遠目で見るとブラシの木の花に似ていますが、近くに寄れば全然違うとわかります。1つ1つの花は直径1cmちょっと。花糸の長さは5cm暗いかな? 

株の大きさは今の段階で1.5mくらい。おそらくそんなに大きくなるようなものではないと思います。

咲ききった花もまあ、きれいだけど、オシベがつぼみの中に納まっている状態がすっごいかわいい。写真のようにくちゅくちゅっとまるまった状態で入っているの。で、それがまっすぐに伸びて上のような写真になります。このつぼみにオシベが納まっている様子がインスタントラーメンの麺のようなので、今日のタイトルは「インスタントラーメンのつぼみ」となりました。

Combretum_constrictum1s

Combretum_constrictum3s

つぼみと花の写真は上みたいな感じ。後日通りかかったら、下のような実ができていました。最終的にどんな風になるのかはわかりません。 Combretum_constrictum1s_1

シクンシ科 Combretaceae (バラ亜綱 フトモモ目)

原産地:アフリカ東海岸(モザンビーク、ケニヤ、タンザニアなど)

コンブレツム・コンストリクツムはアフリカの東海岸地域の国のマングローブの後方か、季節によって湿地になるような場所にもともと生育していたようです。果実の分散はおそらく水によって行われるだろうとサイトには書いてありました。だから上の写真の実は私は触っていないのですが、熟した時には軽くて、水に浮くのかもしれません。マングローブの後ろの方でこんな目立つ花が咲いていたら、さぞかし目立つでしょうねぇ。コモンネームも不明です。

同じシクンシ科で公園でよく見かけるドランケンセイラー(酔っ払いの船乗り )というお花があります。こちらもご覧あれ。でもお花は全然似ていないような気がする。どんな共通項があるのかまたじっくり観察してみようと思っています。

「1001 Garden Plants in Singapore」P93

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2006年5月 5日 (金)

クリームフルーツ

Strophanthus gratus   Synonym: Roupellia grata

Strophanthus_gratus2s

キョウチクトウ科 Apocynaceae (キク亜綱 リンドウ目)

原産地:西アフリカ原産

Common name: Cream Fruit Tree, Climbing Okeander、ニオイキンリュウカ(ニオイ金竜花)、ストロファントス

時々公園で見かける潅木で花の大きさは7~8cm。ピンク色の印象的なお花です。このお花を印象付けてくれてくれるのは、何よりも香りのよさ。咲き始めの花は白っぽく、時間が経つとピンクを増していくので、まだ白いお花を見つけて香りを嗅ぐとバラみたいな香りがします。

Strophanthus_gratus1sこの写真はシンガポール植物園のスワンレイクとスイレンの池つなぐ小さな橋付近で撮ったもの。

学名のストロファントスはタネにStrophanthin(ストロファンチン)を含むことによるもの。広辞苑で調べると「キョウチクトウ科ストロファンツス属の植物の種子と木部に含まれるステロイド配糖体。心臓強壮剤・利尿剤・麻酔剤に用い、アフリカ先住民が矢毒として用いた」とあります。熱帯植物要覧にも「薬用。現地で矢毒。」とありました。でも今はお花がきれいなので一般的には観賞用に植えられています。

「英名のクリームフルーツツリーの由来は何だろう? 実がおいしいのかな?」とか勝手に想像してわくわくしていたら、熱帯植物要覧には「誤用」と解説してありました。なーんだぁ。今回調べて初めてキョウチクトウ科だったことを知り、「食べたら駄目じゃん」と知りました。キョウチクトウ科は使い方を間違えると大変なことになります。絶対に口にしないでください。

キョウチクトウ科なので実(み)は細長い実ができるようです。長さが40cmにもなると書いてありました。見たことないなあ。今度から気をつけて見てみよう。

「蔓木」と書いてある資料もありますが、公園でよく見る姿は高さ1.5mくらいまでの潅木で、蔓植物にはとても見えません。成長するとまた違った様子になるのかな?

前に紹介した花びらの先っちょがズルズル伸びる変なお花は同じ属のお花でした。こちらも合わせてご覧あれ。

「1001 Garden Plants in Singapore」P217

「熱帯植物要覧」P411

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2006年5月 4日 (木)

オスモキシロンのお花

Osmoxylon lineareRimg0316s 

オスモキシロンの花の謎にはまりっぱなしのTOMです。いつまでもしつこくてすみません。わからないとなると、とことん気になって、夜も眠れません(嘘です)。

前のオスモキシロンの記事はこんなんです。見てね。

謎の1番花。発見しました。コレです。下の写真が大きめの白いのを拡大したところ。

Rimg0323s_1

おおーー。これ花だよ!それもメシベみたいなのがあるから雌花???

この先に付いているメシベみたいなのはすぐに落ちてしまいます。そうするとこの白い部分は黒紫になって膨らんできます。一番大きくなると8mmくらいの玉になります。

osmoxylon_lineare4s

そうすると次に、一番上の写真にあった小さいヤングコーンの先っぽみたいな部分がずずっと伸びてきます。これが左の写真。街中で見かけるオスモキシロンの普通の姿です。前のブログに書いたけど、コレだけじゃどこが花でどこが実なんだか、全然予想がつきません。

上の写真の白い粒々がある程度の大きさになると、その先から白いものが膨らんできて、まとまりの下の方から先が割れて咲いてきます。

Rimg0310s

よく見ると上で見た最初に咲く花とはまったく別の形です。飛び出してきているのは明らかにオシベって感じ。Rimg0313s

1つのお花の拡大写真です。

雄花だよー!これ!

Rimg0312s_1

でもってお花が終わると花はポロっと取れてしまい、この写真の株のポツポツのように花が付いていた跡だけ残ります。

Osmoxylon_lineae1s雄花が全部咲き終わったところです。

なるほどー。この姿は雄花が咲き終わったところだったんだー。

雄花が咲き終わるとその下に残った白い粒々は少し膨らんで紫がかった粒々になってきます。

osmoxylon_lineare2s

観察結果

ココから先は観察してTOMが勝手に「こうじゃないかなー?」と思ったことなので、間違っていたらどうかお知らせください。

オスモキシロンは自家受粉を避けるため雄花と雌花を時期をずらして咲かせるようになったんだと思います。これはオスモキシロンにかぎらずお花の多くがやっていることですよね。

まず雌花が咲きます。当然のことながら、持っているのはメシベだけです。雌花は何の虫かわからないけど、何かの昆虫が運んできてくれた花粉で受粉し、紫色の実になります。雌花が付いていたのだから、おそらくこの中にタネが入っているのでしょう。何か…たぶん鳥か何かだと思うのですが…が見つけて食べて遠くへタネを運んでくれるのだと思います。

その後、雄花を咲かせるために雄花の花序が上がってきます。この花序は雌花が咲いているときにはもう既に用意されていたものです。

Rimg0334sで、雄花が花序の下のほうから咲いていきます。当然、オシベしかありません。オシベは1つの花につき、5本ありました。このオシベの花粉はやはり昆虫によって他の株のオスモキシロンに運ばれていくのでしょう。こうして自家受粉はしないですんだので、どこかで新たにできたタネは、新たな組み合わせの遺伝子を持ち、未知の可能性を秘めたタネとなります。

雄花が終わると普通はそこで花が咲いていた部分はなくなってしまいますが、オスモキシロンの場合は不思議なことに紫色の粒々に変化します。オシベしかなかったんだから、中にタネが入っているわけもなく、実であるはずはありません。紫色になる?全く無駄じゃん!なぜ???

わからないけど、こんな予想をしてみました。

ブーゲンビリアとかのピンク色の部分は本当の花ではなく包の部分。この包は花が咲き終わっても長い間、色を保ってくれるので、夏のお庭を長い間美しく彩ってくれます。必要もないのに色を維持し続けるのにはきっと理由があります。

1つのピンクの包に花はなくても、同じ株の中でお花が咲いてることはよくあります。花が咲き終わった部分もピンク色であり続けることで、その株は「ここに花があるよー!」と虫にアピールしているのでしょう。小さな点の色よりも面で色がある方が、虫の目にも付きやすいのだそうです。

Rimg0348sオスモキシロンの場合は雄花の花序の下に実がなっています。これを何かに食べてもらって運んでもらわないといけません。目に付きやすいように雄花も紫色に変化して、タネを運んでくれる何かにアピールしているのかもしれません。

その証拠と言ってよいのかわかりませんが、本当の実が落ちてなくなる頃、雄花が変化した紫色の粒々は枯れて無くなってしまうのです。

ウコギ科 Araliaceae ( バラ亜綱 セリ目 )

原産地:マレーシア

Common Name: Miagos Bush, Green Aralia, ミアゴスブッシュ

上の写真は雄花を開いたところ。5枚の花びらのようなものが下部で合着していてその間にオシベがありました。

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2006年5月 1日 (月)

セイロンライティア

Wrightia antidysenteria   

Synonym: Wrightia zeylanica

Wrightia_antidysenteria2s

キョウチクトウ科 Apocynaceae (キク亜綱 リンドウ目)

原産地:インド、スリランカ

Common name:セイロンライティア、ライティアゼイラニカ

日本では学名と原産地からセイロンライティア(Wrightia)と呼ばれて流通しているみたいですね。前にご紹介したスイメイorウォータージャスミンのお仲間です。

Wrightia_antidysenteria3s

お花が3~4cmってところかな?真っ白できれいなので、公園や街路樹の潅木として植えられていると「何かな?」って気になるお花の一つです。

熱帯植物要覧では「樹皮は赤痢・駆虫・熱病に使う」と書いてありました。でもキョウチクトウ科なので、生兵法をしないのがいいです。下手すると死にますから(マジで)。

熱帯植物要覧」P413

「1001 Garden Plants in Singapore」P231

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Wrightia_antidysenteria1s

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オスモキシロン

Osmoxylon lineare

名古屋のお友達との間で(だけ?)超話題のオスモキシロンちゃん。

osmoxylon_lineare1s

ウコギ科 Araliaceae ( バラ亜綱 セリ目 )

原産地:マレーシア

Common Name: Miagos Bush, Green Aralia, ミアゴスブッシュ

シンガポールの高級なマンションの庭先などで見かける潅木です。オーチャードロードでも潅木として植えられている場所があります。

osmoxylon_lineare4s

山渓の「観葉植物」には「小低木で高さ5~6mになる」とあったけど、シンガポールで見るのはせいぜい高さ1.5m程度の潅木。刈り込みをしているのを見た記憶はないけれど、いつも一番上の写真のようにこんもりとまとまっています

「観葉植物」には「摘芯しなくても、自然に分岐して形のよい鉢物になる」とあったけど、自然の状態で5mにもなった時に、どのような草姿になるのか想像がつきません。それから、原産地がマレーシアとあったけど、マレーシアのどのような環境が原産地の環境なのかも、こちらの資料もひっくり返したけど、よくわかりませんでした。

日本のサイトでは「半日陰を好む」と書いてあります。でも日本の何倍もの光量があるシンガポールのお庭の日なたで、元気に育って花が咲いています。

ずーっと見過ごしていたのだけど、あるときよく見たら花が面白かったので写真を撮ってみました。

上の写真のような直径10cmくらいのまとまりが花のようについてます

osmoxylon_lineare4s2jpg

普通だと黒いのが実のように見えるのだけど、そうではないようにも見えます。黒い粒々(5mmくらい)から、左の写真で見て取れる白いブロッコリーみたいなのが立ち上がっている。コレが花の本体になるのかなあと思ったんだけど、最初の時はオシベもメシベも発見できず、つぼみなんだかどうなんだかも、よく分かりません。

日本のお友達のサイトにはこんな写真があります。名古屋の東山植物園の温室で咲いたお花なのだそう。日本ではやはり、あまり咲かないとの話でした。

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この後、オスモキシロンのお花を観察して、お花特集をしました。こちらのページも見てください!

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資料:「1001 Garde Plants in Singapore」 P181
    「観葉植物」 山と渓谷社 P73

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2006年4月28日 (金)

悪魔のワタ

Abroma augusta

シンガポール植物園のスワンレイク近くのスイレンの池のほとりに植えられている潅木。花は下の写真のように深い赤紫。直径5~6cmと言ったところかな?

Abroma_augusta1s   

Abroma_augusta5s

潅木と言ってもサツキのようにきれいにまとまるタイプではなくて、一言で言えば暴れた感じ。こんな風に枝がつーっと伸びて枝の元に近い方から順番にお花が咲いていきます。

お花が終わると下の写真のアップみたいに面白い形の実がなります。大きさはお花と同じくらいかな?

アオギリ科 STERCULIACEAE (ビワモドキ亜綱 アオイ目)

原産地:インド~中国~オーストラリア

Common name: Devil's Cotton, トゲアオイモドキ,デビルズコットン

トゲアオイモドキという名前は、花や実がアオイ科の植物に似ていて、葉にさわるとチクチクする感じから来たものなのかな?

デビルズコットンの名は、やっぱりアオイ科のワタに似ているのて、でも実がはじけてもワタがどこにもないからガッカリ! なんてところからついた名前なんだろうか?コモンネームは名前をつけた人の気持ちを想像したりすることができて面白いねー。

Abroma_augusta4s

Abroma_augusta2s

でもって実が熟すとこんな風にはじけます。面白い形でしょ。

中には5mmくらいの黒い種子が入っていてぽろぽろと落っこちています。こんな風にぽろぽろ落ちちゃっていいの?って思うんですけど…。遠くまで運んでもらわなくていいのかなぁ???

根っこの繊維を縄の原料にしたり、荒れて放置された土地に植えるのにいいんだって。なぜ?マメ科のように何かの菌でもいるのかしら???

トゲアオイモドキという名前だけ自然友の会の先輩達に聞いて