カテゴリー「Fa:誰か教えて――!」の記事

2007年2月 9日 (金)

ピナンガかな

Pinanga sp. かなぁ?

イスタナパークのパークモール側に何種類かのヤシが植えられていて、通るたびに見ています。

今回はこの子のお花に注目したのだけど、帰って調べてみましたが、なんだか分かりませんでした。分かる方がいたら教えてください。

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まず全体像はこんな感じ。

背は高くありません。3~5mってところでしょうか。

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株立ちで明るい色の羽状の葉っぱが涼しげに熱帯の風に揺れてきれいです。

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葉っぱが落ちたところから花序が出てきて花を咲かせるタイプのヤシ。

植栽帯の中で咲いているので、ちょっと仲間では入り込めなかったのですが、幾つかの花序を見つけて写真にパチ!

左の写真を一部拡大したのが下の写真です。

遠目では花が終わって実がつき始めているように見えましたが、どうも違う感じ。

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別の花序を発見。コレは明らかに雌花たちですねぇ。咲いてる咲いてる!

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ということは、このヤシは1本の花序に雄花と雌花をつける花序のよう。まずは雄花が咲いて、その後に雌花が成熟して咲くのかなあ。

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こちらは雄花の花序と思って撮って来た写真です。

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拡大。

あらら、雄花の間に未成熟の雌花のつぼみがあったわ

なるほどー。

このヤシくんはいわゆるトリアドと言われるタイプの花の付け方をするんですね。

TOMはよくは分かっていないんですが、トリアドというのは、2つの雄花の間に1つの雌花があるタイプのヤシのお花こと。(説明が十分でなくごめん)

つぼみの時は3つのつぼみがが仲良く並んでいてかわいいんだよ!

で、雄花が先に咲いて、雄花が完全に落ちてしまったら、雌花が成熟して花が咲き、実をつけるんですね。自分の花粉で受粉しない工夫。(詳しくは 男と女の話 & 男と女の話-2 を見てね。)こんなところにもありました。面白いね!

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がなっていました。

幹はこんなふうに葉っぱが落ちた後がはっきりとした線になって残ります。

葉っぱの落ちたところから花序が出ているのがはっきりと分かるでしょ。

幹は直径がせいぜい5cmといったところ。

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新しく出た花序と、小さな実がなっている花序と思って撮った写真ですが、なんか変ですね。左のは本来なら古い花序だから、こっちが実がなってないといけない…。成熟しないまま枯れてしまった花序なのかしら。…で、次に出た花序が先に花をちゃんと咲かせて実をつけちゃった???

このヤシ、1001のセカンドバージョンでも探してみましたが、一番姿が似ているなと思ったのが、Pnanga densiflora (P494)でした。

「Genera Palmarum」P413のピナンガ属のお花のページを見ても特徴がよく似ていると思いましたが、なにせこの本イラストだけなので、確信が持てません。

どなたか判る方がいたらお教えください。

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2007年1月 7日 (日)

ヤドリギ

ヤドリギ オオバヤドリギ科 Loranthaceae の仲間だと思いますが、学名がわかりません。

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ヤドリギというと、日本では木の上にぼこっとできている丸い緑の塊…というイメージがあって、「あれがヤドリギだよ」って初めて説明された時、何を言われているのか全然理解できなかったのがこの子。

左のは、ウビン島で1個だけひろったお花。この森の高い木の上のどこで咲いてるのかな?そんなことを考えながら、写真を撮りました。

シンガポールのこの子は、日本のヤドリギとは科も今は全然違うらしいんだけど、セミパラサイト(半寄生植物)という意味では同じらしいです。

日本でもヤドリギは高い木の上にあって、よく実体を見たことがないように、シンガポールでも高い木の上にあって、なかなか実体を見る機会がありませんでした。

先日クレメンティウッズパークで、低めのコプシアの木にいーっぱいくっついているのを発見。

半寄生植物だから、厳密には公園の植物としては、厄介でやっつけたい植物なんでしょうけど、TOMたちとしては色々な発見ができて、とってもラッキーだったのでした。

日本のヤドリギみたいにボコってなってるんじゃなくて、ツル植物のように木に絡みついているのが特徴です。でもツル植物と違って、地面に根っこがあるんじゃない。木にこんな風にくっついてる。うーーん、面白い。このぼこっとした土の塊みたいなのはどうやって作られたんでしょう?アリがいっぱいいたけど、何か関係があるんだろうか???

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上のはつぼみの写真。長さは3~4cmくらいのがいっぱい付いていました。お花が咲いているのがなかなかないぞー。

ありました!きれいな朱色。すぐに色あせてしまうのか、こんな状態のものはなかなか見つけられません。

何気につぼみに触っていたら、ちょっと先っちょをつまんだりして刺激を与えると、先がぱっと反り返って花が開きます。

えーーーー!おもしろーい!おもちゃみたい!

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下の写真は面白がって触って開かせてしまったお花たち。ちゃんと普通に開いたお花と違って花びらが色づいていません。

ごめんね。ヤドリギちゃん…。

アリが多いので気をつける必要があるけど、これは子どもにあそばせてやりたい発見でした。ほんとに面白いよ!

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そうこうしているうちに本田ファミリーのパパが面白いことを発見。つぼみの下部の膨らんでいるところと指で押さえると、こんな風に汁が出てくるのです。

もしかして…甘い???

ビンゴ!!

甘いです。ほのかに…ではなく、とっても。それでもって指でこんなふうに押さえても、お花がクルっと開きます。

自然の状態ではどんな風に開くんでしょう?知りたいです。

 

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開いてみたらこんなふうになっていました。写真ではよく分かりませんが、オシベは花びらにくっついてはいないけど、花びらにできた溝にはまるようにくっついています。

花びらは肉厚で、花びらじゃなくてガクかな?とも思いましたが、下のほうに短いガクがちゃんとついていました。だから、これは花びら。

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実もありましたよ。赤くて小さな1cmくらいの。鳥が食べてタネを運ぶんでしょうか???

葉っぱはこんなふう。地面に根っこを下ろしていないせいか、着生ランなんかと同じように肉厚です。

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オオバヤドリギ科については今日は調べ切れませんでした。学名などご存知の方がいたら、教えて下さい。お願い!

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2006年12月 9日 (土)

白いハギのような花

名前のわからない「白いハギのようなお花」です。何者でしょう?

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先日、マクリッチのジェルトンタワーの近くの散策路沿いで見つけました。他では気がついたことがないお花でした。

3枚の小葉を持つ複葉のようです。

大きさは見た株は1mくらいの高さでした。

花しか見当たらなかったので、実とかの形はわかりません。でも、マメ科だろうなぁ。葉っぱの感じや花の感じ…。

知ってる方がいらしたら教えて下さい…。(ペコリ)

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2006年11月22日 (水)

ゴールデンチェーン

この子の学名を知ってる人いませんかぁー??

1_73 3年くらい前からシンガポールの公園にいっぱいお目見えしている黄色の花がキングサリみたいにきれいな木。

キントラノオ科だと記憶しています。ゴールデンチェーンという一般名があるんだよとも教えてもらったと思います。

でも学名をメモしたはずなのにどこにも見つけられません。きっと誰か知ってますよねー。知ってる方、どうぞどうぞ教えて下さいーーー!!!!

アップをしたいけど、学名がわからなくて困ってます…。HELP!!!!

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2006年11月20日 (月)

これはなんでしょう?

この子何者???

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えっと…。

自然の中を歩いていると、はっきり言って…わからないものばかり、不思議なものばかりに出会います。わからないもの9割、知ってるもの1割、名前は知っていたけど見たことがなかった花や実…。

ブログを始めて1年になるけれど、まだまだ載せていない植物の写真がいっぱいあります。

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名前がわかっているけれど調べたいことがあって載せていないもの、写真が揃わないで載せていないもの、そして全然わけがわからないので途方にくれているもの…。

いつも自然保護区を一緒に歩いていただいているS先生に「GENERA PALMARUM -A classification of palms based on the work of Harold E.Moore,Jr.」というヤシ科についての本を貸していただいて、英語に気が遠くなりそうになりながらも読んでいます。(最近のTOMはヤシオタクなのだ…)

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前書きを読みながらなんか感動してしまったのは…

まずは L.H.Baileyさんという人が1935年に彼のhortoriumを立ち上げます。彼は30年以上にわたってヤシの研究をした人でした。Baileyさんは、1948年にDr.Harold E. Moore,Jrさんを彼の研究室に引き入れて、1954年に96歳で亡くなりました。つーことは、少なくともBaileyさんは1920年代からヤシの研究をしていたんですね。ヤシを研究して分類しようというアイディアは彼が考えたものなんだそうです。

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でもって、引き込まれてしまったMoore,Jrさんは研究を引き継いでヤシの研究を続けたんですが、思いもかけずに早くに1980年にお亡くなりになって、研究を完成させることが出来ませんでした。48年から80年だから、やっぱり30年以上。TOMがお借りした本は1985年に出版されていて、Moore,Jrさんの研究を引き継いだ2人の研究者(Natalie W. Uhl  と John Dransfield)によってまとめられて出されています。(ドランスフィールドさんは朝日の「植物の世界」のヤシ科の項をたくさん書いておられるので名前だけは知ってましたぁ)

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ヤシ科は200属2000種くらいの植物の群ですけど、それらを分類するのに何人もの研究者が人生をかけて歩いたり、収集したりして、研究しているんだなぁ、その結果をこういうふうに本で見せていただけるのだなあ…と思ったらなんか感動してしまって一人でウルウルしていました。

ヤシ科…たった一つでもそんなんですから、熱帯雨林の残るシンガポールの自然保護区に出かけて「わからないーーーーー!!!!」とTOMが叫ぶのはアタリマエのこと…。なにせ熱帯雨林には23万種(25?)と言われるお花が咲く植物のうちの、2/3の種類があるって言われてるからね…、単純計算で15万種は世界の7%かそこらの熱帯雨林にあるんだよね。日本の3000とか4000種なんてカワイイ、カワイイ…。

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ちゅうわけで、歩きながら「わからないものを見つける」という果てのない日々を過ごしているTOMです。町の中はね、まあ大体は同じ植物ばかりだから、新しい発見も少ないんだけど、(それでも歩けば知らないものにあたる…)マクリッチとかのトレイルは何度同じ場所を歩いていも「違うものがいっぱいある」んだもん。

そんでもって今日の写真。

何者でしょ???

わかりません。

1番上が全体像。2番目が裏返して見たところ。花柄みたいなのはこちら側にくっついています。3つの羽つきのタネがくっついているように見えます。これがもっと茶色になってバラバラに1つ1つになったものは見たことがあるようなないような…。それもなんだか分からなかったのだが…。

3枚目と4枚目は2枚目をアップにしていったもの。

ガクみたいなのが見えます。その次にオシベが落ちた痕みたいなのが見えませんか?

この羽みたいなのはやっぱり実なのかな?

5枚目は真横から見たところ。左側が花柄側です。なんかメシベのような変なのが見えますか?

6枚目最後のがメシベみたいなののアップ。うーーん、3つの心皮で出来てる??単子葉植物?

ガクとオシベの間には花びらがあった?どんな色で、どんな大きさの花びらがくっついていたんでしょう?

そして、この子のくっついていた植物本体はどこ???

落っこちていた変なわからないものからどんどん想像(妄想?)が広がります。またまた夜も眠れなくなるよー!!!

どなたか耳より情報がある方はお知らせください(涙!!!)

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2006年11月 8日 (水)

赤いテントウムシ…かな??

マクリッチのペタイトレイルを歩いていたら、赤いテントウムシみたいなのを見つけました。日本のナナホシテントウよりちょっと小さいなくらいの大きさ。これってテントウムシなんでしょうか?

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なんだか分からないけど、写真がとれたのでアップ…なんて言って、明日までのお仕事がまだ終わらないからちょっとサボってます。ごめんねー。

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2006年7月15日 (土)

謎のプラスチックの実

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来週、シンガポール植物園のエボリューションガーデンエリアのガイドをするので、最近エボリューションガーデンによく行っています。2ヶ月位前に歩いていた時にこのエリアの「花の誕生」エリアで出会ったのがこの「実」。写真だとよくわからないのだけど、まるでプラスチックのような質感の青いというか灰色と言うか、そんな直径4~5cmの実がついていたのでした。

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すっごい変!見たことないよー。こんな変な質感、色!

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名前がなくてわからなかったけどタグがくっついていました。「マグノリア.sp」…ってことはモクレンの仲間???見えない。絶対に見えない。こんなんアリ?

今週再び行ったら今度は花が咲いていました。花の直径は8cmくらい。

きれい!

って合弁花なんですけど…これってモクレンの仲間?ほんと?

午後3時過ぎに行ったせいかもしれませんが、花はもう終わっていました。ほとんど落ちかけて、メシベのおかげでなんとかぶら下がっているという感じ。

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落ちたお花をひっくり返したところ。

緑色の模様がきれいです。

とってもいい香りがしました。色も白いし、夜に咲いて蛾やコウモリに受粉を手伝ってもらうタイプのお花なのかな?

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実が落ちた痕かな?

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葉はこんな感じ。葉脈ははっきりしません。ぽってりと厚い、あんまりテカテカはしていない表面をしています。黒い点々がいくつか見えるのが特徴です。長さは10cmくらいかな。

エボリューションガーデンにあるのは大きなものでも2mくらいの低木です。もっともっと大きくなる高木になるのかどうかもわかりません。

モクレンの仲間でこんなんあるんですか?

種までわからなくてかまいませんので、何の仲間に近いのか写真で予想できる方、どうぞお知恵をお貸しください!!

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2006年5月23日 (火)

黄色のマッシュルーム

ここのところ古い写真を整理中。何を撮ったか全くわからないものやら、写ってはいるけれど、何の植物かわからないものやら、いっぱい。ガラクタの山ですが、楽しんでます。

2002年10月にセントーサのドラゴントレイルで撮った写真の中にあったものです。黄色のマッシュルームみたい。近くに割れたのがありました。

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例によってなんだかわからないけどUP。何か情報があればお教えください。

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2006年4月27日 (木)

葉っぱみたいな妙な虫

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友人から「こんな虫がアパートにいて、ちょっと触ったら飛んで行っちゃったんだけど、なんだかわかる?」と聞かれましたが、身近な本では全然わかりません。一体なんでしょう?枯葉みたいなカマキリなら見たことがあるけど、それとも明らかに違うし…。

上の写真の右側のエレベーターのボタンを見ると大体の大きさは想像できますが…何だろう??

誰か…HELP~~!!!

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2006年4月26日 (水)

縞々のキレイな毛虫ちゃん

またまたわからないシロモノです。

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国立ラン園の管理エリアの葉の影にいました。上の写真には写っていないけど左の写真のように頭かな?赤い色をしていました。

どなたかご存知の方がいらしたらお教えくださーい。

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