カテゴリー「Ei:スンガイ・ブロー湿地保護区」の記事

2006年1月 8日 (日)

コヒルギ

Ceriops tagal

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ヒルギ科 Rhizophoraceae ( バラ亜綱 ヒルギ目 )

原産地:東アフリカ~東南アジア、北オーストラリア、ミクロネシア、ニューギニア、ソロモン諸島、ニューカレドニア

Common Name:コヒルギ

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ヒルギの仲間で、葉がぺたっとアイロンをかけたようにきれいに平らになっているのが特徴です。写真を見てもわかるでしょ。

新葉の赤ちゃんも写真のようにぺたっと平べったいの。

花が終わると左のような茶色の帽子ができます。これからオオバヒルギやシロバナヒルギと同じようにニョキニョキっと緑色の棒が出てきます。

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ほら、こんな感じ。

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はじめは上を向いて伸びてるけど、ある程度伸びると左の写真のように下に方向転換。

コヒルギの胎生種子は縦に筋状に5本の稜線があって、触るとカクカクした感じがします。スンガイ・ブローでは実がよく落ちていて、このカクカクしている感じでコヒルギの実ということがわかります。

資料:「マングローブ入門―海に生える緑の森」P197

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2006年1月 7日 (土)

ヒルギモドキ

Lumnitzera racemosa

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シクンシ科 Combretaceae ( バラ亜綱 フトモモ目 )

原産地 :オーストラリア~ニューギニア~東南アジア~中国、台湾、沖縄

Common Name: ヒルギモドキ

代表的なマングローブ植物の1つがヒルギだとシロバナヒルギの時に書いたけど、かわいそうなことに、他のマングローブ植物は、この子のように「ヒルギモドキ」とか「ヒルギダマシ」とか、嬉しくない名前で呼ばれているものがあります

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でもって、この子の和名は「ヒルギモドキ」。お花とか全然違うのに何でヒルギモドキなんだろう?答を知ってる人がいたら教えてくださいね。

上の写真のような小さな花が咲きます。花の直径は5~6mmくらいでしょうか? 

花が終わると左の写真のような感じになります。長さは1cmくらい。最終的にこの実がどうなるのかは、観察したことがなくて、わかりません。ごめんね。

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葉は4~5cmくらいで左の写真みたいなのです。つるるんとした感じの表面を持っています。

資料:「マングローブ入門―海に生える緑の森」P209

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2006年1月 5日 (木)

シロバナヒルギ

Bruguiera cylindrica

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ヒルギ科 Rhizophoraceae ( バラ亜綱 ヒルギ目 )

原産地:東南アジア~ニューギニア、オーストラリアのマングローブ域

Common Name:シロバナヒルギ

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左の写真の花みたいに見えるのは花びらが落っこちてガクだけが残ったもの。上の写真のように、ガクの中に薄い花びらがあるのを、時々見つけることができます。

花は3つずつ付いていることが多いです。

bruguiera_cylindrica1s 

スンガイ・ブローやパシリスのマングローブウォークで1番多く見ることができるマングローブ植物の一つかな?

ヒルギ科の16属の植物のうち、4属がマングローブにあって、どれも胎生種子という陸の植物にはない、変な子孫を残す性質があります。

左のはシロバナヒルギの若い胎生種子。シロバナヒルギの胎生種子の特徴は、ガクだったところが反り返ってくっついていること。長さは15cmくらいで、オオバヒルギとかに比べると小さめです。

bruguiera_cylindrica5

胎生種子が木になっているときはこんな感じでくっついています。

葉も小ぶりでつるんとした感じです。こんな感じの葉を見つけたら、反り返ったガクがくっついている胎生種子がないか探してみて。あれば、「シロバナヒルギ」と見分けることができます。

スンガイ・ブローの入り口付近に作られたマングローブウォークでは、シロバナヒルギ、オヒルギ、フタバナヒルギ、オオバヒルギ、コヒルギなどのヒルギ科のマングローブ植物を目の前でじーっくり観察することができます

資料:「マングローブ入門―海に生える緑の森」P188

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2006年1月 4日 (水)

スンガイ・ブロー湿地保護区

スンガイ・ブロー湿地保護区(Sungei Buloh Wetland Reserve )

visitercenterスンガイ・ブロー湿地保護区はシンガポールの北西に位置するマングローブや渡り鳥を観察できる、自然保護区です。

シベリアなどから冬にオーストラリアなどへ渡る渡り鳥たちの重要な休憩場所の湿地となっています。

スンガイ・ブローのホームページ

左の写真はビジターセンター。

sungaiburo

ビジターセンターの右側が一周20分ほど(早足で歩いて)のマングローブウォークになっており、オヒルギやシロバナヒルギなどのマングローブ植物や、オオトカゲ、マッドスキッパーなどの動物も観察することができます。

マングローブの面白い根っこを観察できて面白いですし、散策路としても楽しいと思います。

bankon

こんな根っこを観察できます。

tori

渡り鳥の中継地として有名で9月から3月ごろまでは多くの渡り鳥を観察することができます。

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鳥を驚かせないようにこんなついたてで人間を隠すような観察場所がたくさん、あります。

nagame 見晴らし小屋があって、階段を上ると、こんな風景も見られます。

シンガポールに来たら、ぜひ寄ってもらいたい場所ですが、何も知らないで来ると、つまらないので、事前に少し勉強してくるといいですよ~。

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2005年12月28日 (水)

オオトカゲ

Varanus salvator

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じゃーん!

大人気のオオトカゲちゃんです。スンガイ・ブロー湿地保護区に行けば、ほとんどの場合に出会える野生のトカゲちゃんです。

この写真は11月30日に日本人学校の3年生の子ども達にガイドをしたときに撮った写真。

スンガイ・ブローはシンガポールの北のはずれにあり、ちょっと不便な場所なので、日本人の家族だけではあんまり行かない場所。だから、せっかくの機会なので子ども達にオオトカゲちゃんに会わせてあげたいなあーーと念じていたら、やってきました!池の向こうからすいすいすいーーーっと!しかも子ども達の目の前、1mのところでこのポーズで30分以上じっとしててくれました。エライ!

この子は小ぶりのオオトカゲだったので1.5mくらいしかなかったかな?って思いますが、大ぶりの子になると2.5mくらいになるので、最初は「ワニ??」って勘違いしてびびりました。でも、とてもおとなしい性格で、人間が近づけばあちらから逃げていってしまいます。なので、驚かさないようにそーっと観察するといいです。

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2005年12月26日 (月)

オオバヒルギ

Rhizophora mucronata

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ヒルギ科 Rhizophoraceae ( バラ亜綱 ヒルギ目 )

原産地:東アフリカ~インド、東南アジア、南太平洋地域のマングローブ域

Common Name:オオバヒルギ

沖縄のマングローブ林にあるヤエヤマヒルギのごくごく近いご親戚。幹や葉や、まあ、ヤエヤマヒルギの色んなところを、一回り大きくしたようなのがオオバヒルギなんだって。私は沖縄には行ったことがないので、いつか行って比べられたらなあって思ってます。

左の写真を見て!

胎生種子がとにかく長いの!写真のは60cmくらいだったけど、長いものは 1mにもなるんだって。 

胎生種子はこのまま、地面にブスリと突き刺さって成長をはじめるものなんだけど、オオバヒルギの胎生種子は長いので、水が深くなるところでも成長できて、そんなわけで、マングローブ林の一番前面の水深が深いところに帯状に群落を作っていることが多いのだそう。

この写真はパシリスのマングローブウォークの入り口で撮ったもの。ここはそんなに水深があるわけでもないのに、なぜかオオバヒルギが何本もあって、胎生種子もいーっぱい付けていて、写真もいっぱい撮れてラッキーでした。スンガイ・ブローでも木はよくあるけど、なかなか胎生種子の写真は撮れずにいます。

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これはつぼみの写真。つぼみの長さは1.5~2cmくらいかな?

オオバヒルギの仲間でフタバナヒルギというマングローブ植物があって、混在しているのだけど、フタバナヒルギに比べると花柄が少し長めで、下向きについているのが、特徴と言えば特徴。

残念ながら、お花の写真は見つけられませんでした。どっかで撮ったことがあると思ったんだけどなあ。見つけたらあらためてアップしますね。

rhizophora_mucronata8s

これは花が終わった後の様子。まずはこの3角形みたいな茶色の帽子ができあがります。その後、帽子の先から緑の棒がにょきにょきっと伸びてきて、一番上の写真みたいになるわけ。面白いでしょ。

資料:「マングローブ入門―海に生える緑の森」P203

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