先日、シンガポール植物園を歩いていたら、植物の株のかげになっている地面に変なものを見つけました。
これって何でしょう?
キノコかな?って思ったんだけど、中に入っているグレーの小さなタネみたいなものは、シャーペンなどでつっつくと取ることができます。何だ?全然わかりません。誰か教えて下さーーーい!!
大きさはグレーのタネ(??)が入っている器みたいなのが、だいたい7~8mmってところでしょうか?
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ってわめいていたら、またまた松沢さんが教えてくださいました。
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TOMさんの推察どおり、これは菌類、キノコの一種ですね。おそらく、チャダイゴケ科の一種だと思います。
例によって、種の同定までは勘弁して下さい。生き物の中でも、キノコの仲間は種の同定が難しいです。分類学者泣かせといわれています。
以下、ちょっと長くなりますが、チャダイゴケ科のキノコについて説明しておきますね。参考になるかも知れませんから。
チャダイゴケ科のキノコは、菌類でも風変わりな仲間です。その形から、英語では"bird's nest fungus"、つまり「鳥の巣キノコ」と呼ばれます。
コップ状のものの中に、粒粒が入っていますよね。これは小塊粒とか、ペリジオールなどと呼ばれるものです。この中に、胞子が入っています。
雨が降ると、小塊粒が雨粒に弾きとばされます。そうして、近くの草などにくっつきます。その草が草食獣に食べられると、小塊粒も一緒に体内に入ります。やがて草食獣が糞をすれば、胞子は体外に出て、そこでまたキノコになる、というわけです。
草食獣に遠くまで運んでもらって、分布を広げて、なおかつ、糞という栄養付きで育つことができるなんて、素晴らしいですね。うまい方法を発明したものです。
チャダイゴケ科のキノコの写真は貴重です。ちょっとした自慢になると思いますよ、ここの写真は(^o^)
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おおー。自慢になる??うれしー!!!大切にします!
この後「A Guide to Tropical Fungi」P98 を見ていたら、いました。この子。
ここに載っていたのは学名は「Cyathus striatus」でした。写真はそっくりでしたが、上の写真の子と同一種であるかは判断がつきません。
また「キノコの世界」(朝日百科)の本にもいました。(P100)
ここにはハタケチャダイゴケ(Cyathus stercoreus)の写真が載っていて、これまたTOMが撮った写真にそっくり。松沢さんが同定は難しいとおっしゃるのもわかります…(涙!)ここには和名の「チャダイゴケ」という名前は「破れた殻皮の形が茶台状をしていることから」ついたと書いてありました。なるほどー。西洋の「鳥の巣キノコ」という名は「殻皮とその中にあるレンズ形をした多数の小塊粒を「卵の入った鳥の巣」に見立てて」 ついたとも書いてありました。所変われば見方も変わって面白い!
何はともあれ、松沢さんありがとうございました! 「キノコの世界」で写真を見つけてくれたMさんもありがとう!
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